スプリンターズS2010予想

のび犬
10期 予想歴7年

◎グリーンバーディー
  7着/1人気

○ジェイケイセラヴィ6着/8人
▲ビービーガルダン10着/4人


 いよいよ秋のGⅠシーズンが開幕しますね。メンバーが寂しいという意見も聞かれますが、去年の最優秀短距離馬ローレルゲレイロ、春のスプリント王キンシャサノキセキ、サマースプリントシリーズの覇者ワンカラット、スプリントGⅠで2戦続けてハナ差2着のビービーガルダンが揃い、香港からグリーンバーディー、ウルトラファンタジーも参戦。なかなかの好メンバーだと思うのは私だけでしょうか?秋のGⅠ開幕戦というのもあって、今からワクワクが止まりません。
 
 で、予想の方なんですが、TARGETを導入して初めてのGⅠということで気合を入れて過去の傾向を調べた結果、かなりの長文になってしまいました(汗)「こんな長文読んでる暇ないわっ!」って方は、結論はなるべく簡潔にまとめますので、結論だけでも読んでいただけると嬉しいです。(結論は一番下にあります)

【傾向分析】
・性齢
6歳が3勝で勝ち星はトップ。5歳は10連対、連対率21.7%、複勝率26.1%でトップ。5、6歳が中心。7歳で馬券に絡んだ馬はテイクオーバーターゲットとダイタクヤマトだけで、共にスプリントGⅠ勝ちがあり、前走セントウルS2着だった。牝馬は2勝、2着3回とそこそこ。勝った馬は3、4歳で、連対率23.1%、複勝率30.8%と高いのは5歳(2着3回、3着1回)。6歳以上の牝馬は全滅。

・斤量
前走よりも斤量が減った馬が5勝、複勝率31.7%と活躍している。特に2~2.5㎏減った馬は連対率25%、複勝率43.8%と高い確率で好走している。逆に2㎏以上増えた馬は10頭が出走して3着が1回あるだけ。

・枠番・馬番
1、2枠からは勝ち馬が出ていないが、複勝率は低くない。7枠が4勝、連対率、複勝率共にトップだが、外枠が良いというわけでもなさそう。大外は0-0-0-9と不振。

・脚質・上り
逃げ馬が4勝、連対率55.6%、複勝率55.6%と大活躍。次いで先行馬。前に行く馬が中心。差し馬は勝てておらず、連対率、複勝率共に一桁台。追込馬の方が健闘している。控えるのならば後方でしっかり脚を溜めたほうが良さそう。前走の脚質も逃げ馬が連対率、複勝率でトップ、先行馬が4勝で勝ち星はトップだが、それほど大きな偏りは見られない。上りの脚は問われない。

・血統
ミスプロ系が2勝しているが、どちらも外国馬。連対率ではヴァイスリージェント系、複勝率ではヘロド系がトップ。最も多くの連対馬を出しているのはヘイロー系だが、その大半がサンデー直仔で、サンデー孫の連対はキンシャサノキセキの1回だけ。大系統ではノーザンダンサー系が活躍。スプリンターを多く出しているサクラバクシンオー産駒は0-0-1-10と不振。母父ノーザンテーストが活躍。ヘイロー系×ノーザンテースト系は相性が良い。ノーザンダンサー系×ノーザンダンサー系も相性が良い。

・間隔
3週以上開いている馬が好走している。半年以内なら休み明けでもOK。半年以上開いて連対したのはデュランダル(スプリンターズS勝ち馬)だけ。

・前走
前走重賞以外に出走していた馬は3着もない。

①セントウルS(4-3-5-35)
勝ち馬は0-1-0-8と不振。0.8差をつけてぶっちぎったサンアディユでも2着まで。2着馬は1-1-2-2で好走した馬は全て本番で斤量2㎏減となるスプリントGⅠ勝ち馬だった(2着馬に限らず注目。複勝率62.5%)。3着馬は1-0-0-3で、勝ったのは上り最速で追い込んだデュランダル(ただし、その他の追込馬、上り最速の馬は全く好走できていない)。0.2差以内に好走した馬は1-2-2-13と、本番に直結しているとは言い難い。前で競馬をした馬の方が本番で結果を出している。0.3~0.5差に負けて巻き返した馬はGⅠ馬と重賞勝ち馬と中山1200で3戦3勝だったダイタクヤマト。0.6差以下から巻き返した馬はGⅠ馬とその年に中山1200のレースを2勝っていたアイルラヴァゲイン。中山1200巧者に注目。

②安田記念(2-0-1-2)
サイレントウィットネスが3着(0.2差)から優勝。二桁着順から巻き返した2頭は共にその年の高松宮記念を勝っていた。

③キーンランドC(0-2-1-10)
本番で好走した馬はこのレースで3着以内(0.2差以内)に好走した馬だけ。0.2以内に好走して本番で凡走したのは牝馬3頭と7歳馬。牝馬と高齢馬はこのレースで好走していても本番では期待しづらい。

④高松宮記念(0-1-0-3)
連対したのはデュランダルだけ。デュランダルはこのレースで2着(タイム差なし)、スプリンターズSを勝った実績があった。

・その他
リピーターが多いレース(ビービーガルダン、デュランダル、アドマイヤマックス、ダイタクヤマト)。

【展開】
過去の傾向を見ると平均~やや持久力の流れになることが多い。逃げ馬候補はローレルゲレイロ、ヘッドライナー、ウエスタンビーナス。ローレルゲレイロは平均~持久力の流れを作るがキーンランドCでは逃げられず。ヘッドライナーはそれほど速いペースで逃げる馬ではない。ウエスタンビーナスは近走逃げていない。ハナ争いが激化して極端な前傾ラップになるとは考えにくく、平均ペースを予想する。

【馬場】
スタート直後が下り坂でスピードに乗りやすい。よって、前傾ラップになりやすい。直線には急坂があり、スピードだけでは押し切れない。先行馬が有利だが、展開次第で差しも決まる。枠は1~3枠が有利。血統的にはアフリートやクロフネのようなダートも走れるミスプロ系、ヴァイスリージェント系の種牡馬が好成績。10/2は逃げ馬が4勝、連対馬の8/12が逃げ、先行馬という内伸びの前残り馬場。メインレースでも差し、追込馬が台頭する流れで最内の逃げ馬が4着に粘っていた。内を通れる逃げ、先行馬が有利。あとは雨がいつ、どれだけ降るか……Yahooの天気予報を見ると雨はあまり降らなそうだが、果たして。

【各馬の評価】
①サンダルフォン
好走は高速馬場&坂の無いコースでのもの。

②ダッシャーゴーゴー
セントウルS勝ち馬は不振。バクシンオー産駒も不振。古馬とのレースでは瞬発力勝負で好走しており、平均ペースには不安も。

③サンカルロ
高松宮記念で0.1差の4着に健闘。中山では0.2以上負けていない(マイルと1800だけど)。1400では持久力勝負で好走しているし、高松宮記念も持久力勝負だった。意外と侮れないのでは?

④アイルラヴァゲイン
前走OP。しかもダート。その上8歳。

⑤ビービーガルダン
スプリントGⅠで2戦続けてハナ差2着。スプリンターズSでは2年連続で馬券に絡んでいる。中山1200では複勝率100%。前走は完敗も、高松宮記念も阪急杯完敗から巻き返しての2着。軽視は禁物。

⑥グリーンバーディー
前走が日本のレースだった外国馬。今回2㎏減。ノーザンダンサー×ノーザンダンサーの配合も良い。買い。

⑦ウルトラファンタジー
スプリントC、チェアマンズスプリント、ケント&カーウィンCSCでグリーンバーディーに先着している。稍重で惨敗しており、道悪は苦手か。

⑧ワンカラット
不振のキーンランドC勝ちの牝馬。しかし、GⅠで実績のある馬を倒しての勝利だし、連勝中だし、1200では安定しているし、過去のサマースプリントシリーズの覇者と違い、セントウルSを使っていない余裕のローテも好印象。ただ、1200では稍重と洋芝を走っており、パンパンの良馬場ではスピード不足の不安もなくはない。

⑨ローレルゲレイロ
去年もステップで惨敗してからの巻き返し。今年も軽視は禁物。ただ、前走逃げられなかったのは気がかり。すでに去年のスプリンターズSの勝利騎手インタビューで藤田騎手が「なかなか行けなくて、行かせてもらった感じ」と言っていたし、さらにズブさが増しているとすれば厳しいレースになりそう。道悪も不安材料。

⑩ファイングレイン
高松宮記念8着からの直行では買いづらい。GⅠ馬だが近走はイマイチ。

⑪プレミアムボックス
高松宮記念13着からの直行。GⅠ実績は無く、巻き返しは期待できそうもない。

⑫ヘッドライナー
坂のないコースで瞬発力勝負を逃げて好走。今回は真逆の条件。

⑬マルカフェニックス
1400がベスト。

⑭キンシャサノキセキ
高松宮記念の勝ち馬で、スプリンターズSでも2着の実績がある。現在4連勝中。7歳馬、前走取消と不安材料もあるが、消しづらい。

⑮ジェイケイセラヴィ
キーンランドC好走馬。タイムも展開も対応できそう。ダートも走れるミスプロ系というのも買い材料。

⑯ウエスタンビーナス
不振の大外。7歳牝馬に上積みは期待しづらい。

【結論】

◎グリーンバーディー
○ジェイケイセラヴィ
▲ビービーガルダン
△ウルトラファンタジー

 順調に来ていないスプリントGⅠ実績馬か、GⅠでは未知数の新興勢力か、はたまた外国馬か……どこからでも馬券を買える、非常に難解なメンバーです。よって、例によって例のごとく、データに頼ってみました。

 注目すべきは「キーンランドC組は3着以内かつ0.2差以内に好走した馬しか本番で好走できていない。キーンランドCで好走していても牝馬と7歳馬は本番で好走できていない」というデータ。このデータでワンカラット、ビービーガルダン、ローレルゲレイロが消えてしまいます。
 ただし、今年のキーンランドCはメンバーが揃っていたので、安易にバッサリといくのは危険だと思います。ビービーガルダン、ローレルゲレイロは前哨戦を負けて、本番で巻き返した前科もありますし、消しはしませんが、中心視もしないというスタンスでいきます。

 本命はグリーンバーディー。「前走が日本のレースの外国馬」はこのレースで2勝していますし、「既にGⅠを勝っていたセントウルS2着馬」は複勝率100%、このレースに相性の良いノーザンダンサー系×ノーザンダンサー系という血統も魅力で、データ的にはほぼ満点です。不安なのは前残りの馬場ですが、セントウルSは動くに動けず後方からの競馬になっただけで本来はもっと前で競馬をしたかったようですし、積極的なレース運びも期待できると思います。

 対抗はジェイケイセラヴィ。キーンランドC組で唯一データをクリアした馬です。近2走は好スタートから先行して2着と安定感を感じます。現状の前残りの馬場もプラスですし、万が一、大雨で道悪になればこの馬のスタートダッシュはさらに大きな武器になります。ただ、本命にするにはちょっと格が足らなすぎるので対抗まで。

 単穴はデータを無視してビービーガルダン。スプリントGⅠでは安定して勝ち負けに加わってくる馬で、今年の高松宮記念では去年勝った阪急杯を惨敗しておきながら、平気な顔で巻き返してきました。今回も去年楽勝したキーンランドCを凡走しましたが、それを理由には切れません。先行できる脚質も魅力です。リピーターが多いこのレースで3年連続の馬券圏内を期待します。

 ウルトラファンタジーを押さえます。香港ではグリーンバーディーに先着し続けています。日本の馬場への適性はわかりませんが、グリーンバーディーとの実力差と人気の差を比較すれば、押さえて損はない一頭だと思います。

 キンシャサノキセキはセントウルSを取り消してぶっつけ本番になってしまいました。しかし、去年の秋から1200、1400の重賞を4連勝してGⅠ制覇と、7歳にして充実。その連勝には重で行われたオーシャンS(中山1200)も含まれており、雨が降ってもOKです。一昨年の2着馬というのもリピーターが多いこのレースでは大きな魅力です。が、グリーンバーディーを軸にワイドを買う私には、この馬まで手が回りませんでした。このレースであまり成績の良くない7歳馬、デュランダルしか好走していない高松宮記念からのぶっつけローテ、前残りの馬場で、そうでなくてもこのレースと相性が悪い差し脚質ということで評価を下げましたが、本当は消したくなかった馬です。

 ワンカラットも非常に恐い一頭なのですが、やはり手が回らないので泣く泣く消します。雨があまり降らないとなると、野芝の高速決着への不安がどうしても気になってしまいます……って、適度にふって稍重くらいになったら、この馬にとってはベストの馬場になっちゃうんですけどね。やっぱり恐い。

 ローレルゲレイロはやはりズブくなっているのではないかな、と。2歳から一線級で活躍していた馬ですから、6歳の秋ともなればそろそろ衰えが出てきてもおかしくはないですし、一発を狙うヘッドライナーやジェイケイセラヴィはハナを譲る気はないでしょうから、今回は逃げられずに脆さを露呈する可能性が高いと見ます。

 穴で狙えるかな?と思ったサンカルロですが、京成杯AHをステップにした馬は全く好走出来ていませんし、マイルからの距離短縮馬も好走したのは「マイルGⅠを使っていたスプリントGⅠ勝ち馬」だけ。この馬は実績が足りないです。追込脚質も今の中山の馬場には向いていないですし、消し。

 10/3AM9:00現在では雨は降らない予報になっていますね。タイムは67.5、上り3Fタイムは34.4くらいを予想します。


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