天皇賞(秋)2010予想
天皇賞秋 サンデーサイレンス&トニービン重賞。

軍神マルス
08期 予想歴12年

◎アーネストリー
  3着/2人気

○ブエナビスタ1着/1人
▲シンゲン6着/3人


★傾向分析★
2004年 タイム 1'58"9 (やや重) 1FAve=11.89 3FAve=35.67
テン35.8-中盤48.0(3F換算36.00)-上がり35.1 『加速・一貫』
1着ゼンノロブロイ・・・サンデーサイレンス×Mining=サンデーサイレンス×ミスプロ 〔2-b〕 8-9
2着ダンスインザムード・・・サンデーサイレンス×Nijinsky=サンデーサイレンス×ニジンスキー 〔7〕 3-3
3着アドマイヤグルーヴ・・・サンデーサイレンス×トニービン=サンデーサイレンス×グレイソヴリン 〔8-f〕 8-8

2005年 タイム 2'00"1 (良) 1FAve=12.01 3FAve=36.03
テン37.0-中盤49.5(3F換算37.13)-上がり33.6 『加速・中弛み』
1着ヘヴンリーロマンス・・・サンデーサイレンス×Sadler's Wells=サンデーサイレンス×サドラーズウェルズ 〔13-c〕 8-8
2着ゼンノロブロイ・・・サンデーサイレンス×Mining=サンデーサイレンス×ミスプロ 〔2-b〕 6-8
3着ダンスインザムード・・・サンデーサイレンス×Nijinsky=サンデーサイレンス×ニジンスキー 〔7〕 3-3

2006年 タイム 1'58"8 (良) 1FAve=11.88 3FAve=35.64
テン35.4-中盤47.8(3F換算35.85)-上がり35.6 『一貫』
1着ダイワメジャー・・・サンデーサイレンス×ノーザンテースト=サンデーサイレンス×ノーザンテースト 〔4-d〕 2-2
2着スウィフトカレント・・・サンデーサイレンス×Machiavellian=サンデーサイレンス×ミスプロ 〔8-d〕 7-6
3着アドマイヤムーン・・・エンドスウィープ×サンデーサイレンス=ミスプロ×サンデーサイレンス 〔7-f〕 10-10

2007年 タイム 1'58"4 (やや重) 1FAve=11.84 3FAve=35.52
テン36.1-中盤47.3(3F換算35.48)-上がり35.0 『加速』
1着メイショウサムソン・・・オペラハウス×ダンシングブレーヴ=サドラーズウェルズ×リファール 〔3-l〕 4-4
2着アグネスアーク・・・アグネスタキオン×ベリファ=サンデーサイレンス×リファール 〔4-r〕 7-7
3着カンパニー・・・ミラクルアドマイヤ×ノーザンテースト=グレイソヴリン×ノーザンテースト 〔9-a〕 10-10

2008年 タイム 1'57"2 (良) 1FAve=11.72 3FAve=35.16
テン35.2-中盤46.8(3F換算35.10)-上がり35.2 『一貫』
1着ウオッカ・・・タニノギムレット×ルション=ロベルト×ネヴァーベンド 〔3-l〕 7-7
2着ダイワスカーレット・・・アグネスタキオン×ノーザンテースト=サンデーサイレンス×ノーザンテースト 〔4-d〕 1-1
3着ディープスカイ・・・アグネスタキオン×Cheif's Crown=サンデーサイレンス×ダンチヒ 〔23-b〕 5-5

2009年 タイム 1'57"2 (良) 1FAve=11.72 3FAve=35.16
テン35.6-中盤47.9(3F換算35.93)-上がり33.7 『加速・中弛み』
1着カンパニー・・・ミラクルアドマイヤ×ノーザンテースト=グレイソヴリン×ノーザンテースト 〔9-a〕 9-9
2着スクリーンヒーロー・・・グラスワンダー×サンデーサイレンス=ロベルト×サンデーサイレンス 〔1-x〕 4-4
3着ウオッカ・・・タニノギムレット×ルション=ロベルト×ネヴァーベンド 〔3-l〕 14-14

流れは『加速』か『一貫』のなりやすく、ともに言えることは中盤からの持続型の流れになりやすいということ。その上で速い上がりを使う馬が好走し、近年はサンデーサイレンスの独壇場。逃げ馬は近年は壊滅的で、先行・差しの好走馬が多い。

血統の傾向は、まずサンデーサイレンス系のためのGⅠと思えるほど異常に強い傾向。特に1'58秒台の決着なら、ほぼサンデーサイレンス系が好走している。馬場悪化で2'00秒かかるようならサドラーズウェルズ系に向くレース質へと変貌するが、まずはサンデーサイレンスが筆頭。サンデーサイレンス向きからポストサンデーサイレンスのアグネスタキオンは向くはずだし(=過去2年07年・08年ではアグネスタキオン産駒は3頭出走で、全て3着内好走中。07年2着アグネスアーク、08年2着ダイワスカーレット・3着ディープスカイ)、母父サンデーサイレンスも要注意と思います。
そのほかに強い血統はトニービン系、ノーザンテースト系。サンデーサイレンス×トニービン配合やトニービン×ノーザンテースト配合、サンデーサイレンス×ノーザンテースト配合は好走馬も多い。

ステップは、近年は毎日王冠好走馬が天皇賞秋も好走する傾向。東京コース改修後に顕著になったステップで、ストレスが残りにくい臨戦過程になったと考えます。また良馬場の天皇賞秋はマイル寄りの中距離馬に向いていることの証明とも思えます。
対して京都大賞典好走馬は苦戦傾向。馬場が悪化すると好走するが、良馬場ならば差して届かずになりやすい(=07年ポップロックなど)。馬場悪化ならステイヤー寄りの中距離対応型の好走に変化することの証明と思います。
宝塚記念からの直行組は、宝塚記念好走馬なら好走可能。これは中距離持続型の証明と思えます。

牝系の傾向は、No.〔3〕〔4〕〔8〕の牝系の好走が多い。
No.〔3〕の牝系は、特に分枝記号lの〔3-l〕が好走。No.〔3-l〕は07年1着メイショウサムソン、08年1着→09年3着ウオッカ、古くは99年1着スペシャルウィークと特に4歳時の秋に東京コースで崩れない特性がある。
No.〔4〕の牝系は、00年以降では一番好走馬が多い牝系。00年1着テイエムオペラオー・2着メイショウドトウ・3着トゥナンテと上位独占した時もあり、02年2着テイエムオペラオー・3着メイショウドトウ、06年1着ダイワメジャー、07年2着アグネスアーク、08年2着ダイワスカーレットなど。この牝系の好走馬は、前走好走していた馬が(=休み明けでも)好走しているので、前走好走が必須条件。
No.〔8〕の牝系は、02年1着・03年1着シンボリクリスエス、04年3着アドマイヤグルーヴ、06年2着スウィフトカレントなど。古馬の本格化モードでの好走が多く、高速決着にも強い特性が活きやすいのだと思います。
分枝記号は、d記号が好走馬多し。d記号は、前哨戦好走だと本番でも好走しやすい特性があり、前走の勢いを活かしやすいので注目。

またサマー2000シリーズが始まってからは、サマー2000シリーズ最終戦の様相も傾向として現れています。2年連続して2着馬はサマー2000シリーズを好走していた馬(=06年スウィフトカレント、07年アグネスアーク)。夏を使った分動けること、別路線の鮮度の高さが好走要因になっていると思います。

また特注は、3歳路線からの転戦組。鮮度の高さを活かしての好走馬が多く、サンデーサイレンスの特性がある馬は特注(=042着ダンスインザムード、06年3着アドマイヤムーン)。古馬初対戦の鮮度の高さが活きるものと思います。

老馬の法則はここでも威力を発揮。リピーターの好走は多いのだが、前年好走馬は着順を下げる傾向にある。00年以降では、00年1着→01年2着テイエムオペラオー、00年2着→01年3着メイショウドトウ、04年1着→05年2着ゼンノロブロイ、04年2着→05年3着ダンスインザムード、06年1着→07年9着ダイワメジャー、06年3着→07年6着アドマイヤムーン、07年3着→08年4着→09年1着カンパニー(=09年は1着好走ですが、血統的にも好走しやすい配合で成長力があった馬なので例外事象かも)、08年1着→09年3着ウオッカなど(=例外は02年1着→03年1着シンボリクリスエスだが、02年は中山開催でコースが異なるので参考外とみてよいと思います)。中距離のスペシャリストが好走しやすいコースでもあり、馬が最高能力を維持できる期間は短いという証明が出来ると思います。

★予想★
流れは、シルポートが逃げてひっぱり速い流れで流れると考えて『一貫』を想定。台風の影響で、馬場も悪化し重馬場~不良を想定。例年なら瞬発力勝負と思うが、今年は最後までしっかり延びる末脚を繰り出せる馬ということで評価。

◎アーネストリー・・・グラスワンダー×トニービン=ロベルト×グレイソヴリン 〔3-n〕
前走札幌記念1着(=札幌芝2000m)。前々走宝塚記念3着(=阪神芝2200m:0.2秒差)で、近年宝塚記念好走馬は天皇賞秋でも好走しやすく、適性も合うと考える。
グラスワンダー産駒はロベルト系なのだが、グラスワンダー産駒には母父ダンチヒの特性も活かしやすい「ダンチヒ型」と父系そのままの「ロベルト型」とがいる。本馬は「ロベルト型」の特性をもち、叩き良化型で根幹距離の厳しい流れが向く。またグラスワンダー産駒は、2歳戦から走るタイプもいるが、叩き上げで一気に上り詰めるタイプが存在(=08年JC1着スクリーンヒーロー)。本馬は叩き上げタイプ。母父トニービンはグレイソヴリン系でスタミナもあり、強敵相手に好走しやすい特性や連続好走しやすい特性を持っている。一度上昇して連続好走中なら一定期間は期待出来る。今回は間隔を取りつつ好走可能な状態を維持と考えて期待する。
No.〔3〕の牝系は、古馬での成長力も豊富で、東京コースなど広いコースでの好走が多い牝系。分枝記号nは、仕上がり早で素軽いスピードと立ち回りの上手さが持ち味。底力には欠けるが器用さでカバーする。

○ブエナビスタ・・・スペシャルウィーク×Caerleon=サンデーサイレンス×ニジンスキー 〔16-c〕
前走宝塚記念1着(=阪神芝2200m:0.1秒差)。アーネストリー同様宝塚記念好走馬で、適性的には合うと考えるが、今回は休み明けの分割引し対抗評価。
スペシャルウィーク産駒はスタミナ型サンデーサイレンス系で、本来はエンジンの掛かりが悪く末脚が不発に終わることも多いのが産駒の特徴なのだが、本馬は33秒台~34秒台の末脚を連発していて性能の良いエンジンを積んでいる様子。母父Caerleonは、種牡馬の持ち味を活かしつつ持続するスピードや豊富な成長力を伝える能力に優れている。現在は差し一辺倒ではなく、先行して押し切れる自在性も兼ね備え、イメージとしてはダイワスカーレットMk-Ⅱ。この点からも2着候補と考える。
No.〔16〕の牝系は、叩き良化型のステイヤー特性がある。休み明けはやや割引だが、能力で好走するようなら次走は状態が大幅に上がると考えられる。分枝記号cは、開幕週・最終週や重馬場での持久力勝負に強い傾向。

▲シンゲン・・・ホワイトマズル×サンデーサイレンス=リファール×サンデーサイレンス 〔16-g〕
前走オールカマー1着(=中山芝2200m)。
ホワイトマズル産駒はリファール系で、淀みない持続型の流れに強い欧州スタミナ型。淀みない流れの中長距離戦で高い能力を発揮する。スローペースの瞬発力勝負で負けても、厳しい流れならすぐに反撃する。今回は同じホワイトマズル産駒のシルポートが逃げ展開を作ると思うので、持続型の流れで好走しやすいと考える。母父サンデーサイレンスは、勢いに乗じて連続好走しやすい特性を持ち、鮮度の高い時によく好走する。
No.〔16〕の牝系は、叩き良化型のステイヤータイプが多く、前走好走ならば更なる上昇が期待できる。分枝記号gは、パワータイプが多く雨も苦にしないが、不器用なタイプも多く厳しい流れで力を発揮する。


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天皇賞(秋)2010回顧
天皇賞秋 宝塚記念好走馬と3歳馬に注意。

軍神マルス
08期 予想歴12年

次走狙い:ブエナビスタ
次走狙い:ペルーサ


2010年 タイム 1'58"2 (やや重) 1FAve=11.82 3FAve=35.46

ラップ
①12.4-②11.3-③11.6-④11.6-⑤12.2-⑥12.0-⑦12.2-⑧11.7-⑨11.3-⑩11.9
1FAveとの誤差
①+0.6 ②-0.5 ③-0.2 ④-0.2 ⑤+0.4 ⑥+0.2 ⑦+0.4 ⑧-0.1 ⑨-0.5 ⑩+0.1
テン35.3-中盤48.0(3F換算36.00)-上がり34.9 『一貫・中弛み』

『一貫』・・・逃げ△ 先行○ 差し◎ 追込△
『中弛み』・・・逃げ◎ 先行△ 差し× 追込○

1着ブエナビスタ・・・スペシャルウィーク×Caerleon=サンデーサイレンス×ニジンスキー 〔16-c〕 8-8
2着ペルーサ・・・ゼンノロブロイ×Candy Stripes=サンデーサイレンス×レッドゴッド 〔6-a〕 17-17
3着アーネストリー・・・グラスワンダー×トニービン=ロベルト×グレイソヴリン 〔3-n〕 4-4
4着オウケンサクラ・・・バゴ×リアルシャダイ=レッドゴッド×ロベルト 〔4-m〕 2-2
5着ネヴァブション・・・マーベラスサンデー×Mill Reef=サンデーサイレンス×ネヴァーベンド 〔14-f〕 10-10

流れは、テン-上がりのラップ差が少なく『一貫』の流れと、中盤の弛みから『中弛み』の流れの複合ラップ。展開的には逃げがやや恵まれ、先行・差し・追込はほぼ同じと思われ、実力がそのまま評価できると考えられる。

1着ブエナビスタは、前走宝塚記念2着(=阪神芝2200m:0.1秒差)からの休み明けでの好走。前走宝塚記念好走馬の休み明けのステップは、過去にも好走例は多く(=宝塚記念→天皇賞秋:01年1着→3着メイショウドトウ、03年2着→2着ツルマルボーイ、07年2着→1着メイショウサムソンなど)、仕上がっていれば好走可能な相性の良いステップと考える。また宝塚記念5着以内かつ0.5秒差以内好走馬も好走可能で(=03年5着→1着シンボリクリスエス、09年5着→2着スクリーンヒーローなど)、適性や相性は良いと考える。
スペャルウィーク産駒はスタミナ型サンデーサイレンス系で、本来はエンジンの掛かりが悪く末脚が不発に終わることも多いのが産駒の特徴なのだが、本馬は33秒台~34秒台の末脚を連発していて性能の良いエンジンを積んでいる様子。母父Caerleonは、種牡馬の持ち味を活かしつつ持続するスピードや豊富な成長力を伝える能力に優れている。現在は差し一辺倒ではなく、先行して押し切れる自在性も兼ね備え、イメージとしてはダイワスカーレットMk-Ⅱ。末脚勝負にも対応できるし好位押し切りも可能で、秋シーズンも中心に出来る馬と考える。
No.〔16〕の牝系は、叩き良化型のステイヤー特性がある。休み明けはやや割引だが、能力で好走するようなら次走は状態が大幅に上がると考えられる。この特性から次走にも期待する。JCでも有馬記念でも好走可能と考える。分枝記号cは、開幕週・最終週や重馬場での持久力勝負に強い傾向。台風の影響で馬場が悪化していた(=やや重まで回復していたといえ前日の雨の影響は少しはあったと考える)分、好走の可能性が高まったと考える。

2着ペルーサは、前走毎日王冠5着(=東京芝1800m:0.5秒差)からの好走。東京芝コースは5戦(3-0-0-2)で適性は高いのだが、スタートが悪く4着以下になった2戦(=ダービー、毎日王冠)は全て出遅れ。今回も出遅れたが、最速上がり33秒6で2着好走。上がりは毎回鋭く、スタートが決まればと思うが、能力的にはGⅠを取れるだけの能力は秘めていると考える。ただスタートで後手に回り、今後も届かずの内容は十分にあると考えるべきと思います。次走JCなら能力発揮しやすく、末脚を活かして好走可能と思うが、有馬記念なら好位で展開できないと好走が難しいコースなので中心には出来ないと思います。
ゼンノロブロイ産駒はスタミナ型サンデーサイレンス系で、初年度産駒のため種牡馬鮮度も高く戦う意欲は高い。産駒は淀みない流れを前で展開好走するタイプもいれば、鋭くキレるタイプもいて、人気馬がしっかり好走する比較的堅実なタイプが多い。産駒は中山芝コースでの好走が多く、東京芝コースでは3着になることが多いのが特徴なのだが、本馬は母父の影響なのか東京芝コースのスローペースの瞬発力勝負向き。また産駒は道悪で馬場が悪くなっても好走可能なタイプが多く、10年オークス(=やや重)などからも馬場が渋って距離延長なら好走しやすい特徴を有していると考える。母父Candy Stripesはブラッシンググルーム系で、底力の要求される重賞に向いた本格派血統。距離適性は様々だが、1600m~2400mが守備範囲で、断然芝向き血統。重賞挑戦などで相手強化はプラス要因となる。
No.〔6〕の牝系は、直線の長いコース向きで、ハイペースの消耗戦に強い牝系。厳冬期や真夏などシーズンオフに強い特性をもつ。成長能力は早い時期から走るのだが、詰め甘にて人気を背負うと脆い傾向がある。3歳クラシックでは脇役の方が良い仕事をする。分枝記号aは、気性的には素直な産駒が多いが父親よりはスケールが小さくなる傾向。

3着アーネストリーは、前走札幌記念1着(=札幌芝2000m)からの好走。前々走宝塚記念3着(=阪神芝2200m:0.2秒差)で、近年宝塚記念好走馬は天皇賞秋でも好走しやすく適性は高かったと考える。札幌記念はサマー芝2000mシリーズで、距離適性の証明になるためか天皇賞秋での好走も可能(=05年1着ヘヴンリーロマンス、07年2着アグネスアークなど)。
グラスワンダー産駒はロベルト系なのだが、グラスワンダー産駒には母父ダンチヒの特性も活かしやすい「ダンチヒ型」と父系そのままの「ロベルト型」とがいる。本馬は「ロベルト型」の特性をもち、叩き良化型で根幹距離の厳しい流れが向く。またグラスワンダー産駒は、2歳戦から走るタイプもいるが、叩き上げで一気に上り詰めるタイプが存在(=08年JC1着スクリーンヒーロー)。本馬は叩き上げタイプ。母父トニービンはグレイソヴリン系でスタミナもあり、強敵相手に好走しやすい特性や連続好走しやすい特性を持っている。一度上昇して連続好走中なら一定期間は期待出来る。今回は間隔を取りつつ好走可能な状態を維持出来ていたと思うが、1着ブエナビスタには宝塚記念→天皇賞秋と完敗。能力差の証明になってしまったと考えるが、好走は似るのではと考えブエナビスタを軸とした時のヒモに向いている馬と考えます。
No.〔3〕の牝系は、古馬での成長力も豊富で、東京コースなど広いコースでの好走が多い牝系。分枝記号nは、仕上がり早で素軽いスピードと立ち回りの上手さが持ち味。底力には欠けるが器用さでカバーする。

4着オウケンサクラは、前走秋華賞11着(=京都芝2000m:0.8秒差)からの激走。秋華賞からのステップは出走馬自体は少ないのだが、04年秋華賞4着→天皇賞秋2着(=13番人気)ダンスインザムードがいて、人気以上に好走しやすい鮮度を活かせるステップの可能性高し。
前走オークス5着(=東京芝2400m:0.5秒差)。前々走桜花賞2着(=阪神芝1600m:0.1秒差)で、フラワーC1着(=中山芝1800m)とトライアル好走歴もある馬。
バゴ産駒はレッドゴッド系で、凱旋門賞好走を好走した欧州スタミナ型の芝向き中長距離血統。同系にスウェイン産駒がいるが、スウェインほど重厚ではない様子。ただこの系統は、総じてスローの上がり勝負よりも厳しい流れでこそ持ち味が活きる。距離延長で中長距離の大レースに強いレッドゴッド系の特性も上手く活きたと考える。母父リアルシャダイはロベルト系で、スタミナや消耗戦での強さを伝えている。成長力は晩成型なので、今後の成長力には期待。
No.〔4〕の牝系は、3歳春から力をつけてクラシックで好走するような成長力がある。スタミナ型タイプが多く、馬場悪化などはプラス要因。分枝記号mは、勝ち上がり率は高いが、能力の壁にぶつかると乗り越えることが難しいタイプ。よく言えば自分の持てる力を全て吐き出すが、相手がそれ以上だとあっさり負けてしまうタイプ。ただし弱い相手には滅法強いタイプ。

5着ネヴァブションは、前走毎日王冠3着(-東京芝1800m:0.2秒差)からの好走。
マーベラスサンデー産駒は、スタミナ型サンデーサイレンス系で、成長力と丈夫さが最大の持ち味。ステイヤータイプの産駒が多く、叩き良化型。ステイヤータイプは叩き3~4戦目で変わることが多く、今回は休み明け2戦目。次走はさらに調子は上がるはず。母父Mill Reefはネヴァーベンド系で、こちらも高齢でも侮れない成長力を持つ。父×母父ともに晩成型の傾向があり、特にマーベラスサンデー産駒は7~8歳でも重賞好走する産駒がいるので(=、06年AJCC1着シルクフェイマスも7歳で好走、またシルクフェイマスは8歳で08年京都記念3着好走)、まだまだ好走可能と考える。
No.〔14〕の牝系は、総じて晩成型で古馬になって強さを発揮する。分枝記号fは、休養明けは苦にしない反面、叩いて一変が少ない。今回も好走したことで調子が良いと思えるので、次走も穴で期待できるはず。ただしJCよりは小回り中山コースの方が向くと思うので、有馬記念の方が面白いかも。

天皇賞秋のポイントは、
①流れは『加速』か『一貫』になりやすい。流れで好走馬のタイプが変わり、『加速』はキレ重視のタイプが好走しやすく、『一貫』は中距離持続型のスペシャリストが好走しやすい。
②基本はサンデーサイレンス系のGⅠ。トニービン系、レッドゴッド系など大系統ナスルーラ系とも相性が良い。ノーザンテースト系も相性よい。
③No.〔3〕〔4〕〔8〕の牝系が好走馬多し。
④宝塚記念好走馬を重視。休み明けでも好走率高し。
⑤3歳牝馬は鮮度を活かしての好走が可能。基本3歳馬は鮮度が活かせるかを重視すること。
⑥「老馬の法則」が活きやすい。


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