08期 予想歴13年
◎アパパネ
1着/2人気
○アンシェルブルー5着/9人
▲ブエナビスタ2着/1人
★傾向分析★
2006年 タイム 1'34"0 (やや重) 1FAve=11.75 3FAve=35.25
テン35.4-中盤24.3(3F換算36.45)-上がり34.3 『加速・中弛み』
1着ダンスインザムード・・・サンデーサイレンス×Nijinsky=サンデーサイレンス×ニジンスキー 〔7〕 5-6
2着エアメサイア・・・サンデーサイレンス×ノーザンテースト=サンデーサイレンス×ノーザンテースト 〔4-r〕 11-12
3着ディアデラノビア・・・サンデーサイレンス×Potrillazo=サンデーサイレンス×ナスルーラ 〔2-u〕 10-9
2007年 タイム 1'32"5 (良) 1FAve=11.56 3FAve=34.69
テン34.8-中盤23.4(3F換算35.10)-上がり34.3 『加速』
1着コイウタ・・・フジキセキ×ドクターデヴィアス=サンデーサイレンス×ヘロド 〔4-r〕 6-6
2着アサヒライジング・・・ロイヤルタッチ×ミナガワマンナ=サンデーサイレンス×ヒンドスタン 〔1-p〕 1-1
3着デアリングハート・・・サンデーサイレンス×Danzig=サンデーサイレンス×ダンチヒ 〔1-l〕 6-6
2008年 タイム 1'33"7 (良) 1FAve=11.71 3FAve=35.14
テン35.7-中盤24.3(3F換算36.45)-上がり33.7 『加速・中弛み』
1着エイジアンウインズ・・・フジキセキ×ディンヒル=サンデーサイレンス×ダンチヒ 〔5-h〕 6-7
2着ウオッカ・・・タニノギムレット×ルション=ロベルト×ネヴァーベンド 〔3-l〕 10-9
3着ブルーメンブラッド・・・アドマイヤベガ×Topsider=サンデーサイレンス×ノーザンダンサー 〔4-m〕 7-4
2009年 タイム 1'32"4 (良) 1FAve=11.55 3FAve=34.65
テン34.7-中盤23.9(3F換算35.85)-上がり33.8 『加速・中弛み』
1着ウオッカ・・・タニノギムレット×ルション=ロベルト×ネヴァーベンド 〔3-l〕 5-4
2着ブラボーデイジー・・・クロフネ×サンデーサイレンス=ヴァイスリージェント×サンデーサイレンス 〔1-n〕 4-4
3着ショウナンラノビア・・・フレンチデピュティ×ヘクタープロテクター=ヴァイスリージェント×ミスプロ 〔7-c〕 1-1
2010年 タイム 1'32"4 (良) 1FAve=11.55 3FAve=34.65
テン33.8-中盤23.7(3F換算35.55)-上がり34.9 『前傾・中弛み』
1着ブエナビスタ・・・スペシャルウィーク×Caerleon=サンデーサイレンス×ニジンスキー 〔16-c〕 13-12
2着ヒカルアマランサス・・・アグネスタキオン×A.P. Indy=サンデーサイレンス×ボールドルーラー 〔16-d〕 4-4
3着ニシノブルームーン・・・タニノギムレット×Alzao=ロベルト×リファール 〔14-c〕 12-13
流れはテン-上がりのラップ差から『加速』の流れが多く、また牝馬限定戦のせいか中盤も弛みやすく『中弛み』の複合ラップになりやすい。そのため瞬発力の上がり勝負になりやすい傾向。前にて展開して、速い上がりでまとめられるタイプが向いていると思います。
血統の傾向は、とにかくサンデーサイレンス系。フジキセキが07年・08年と連覇。桜花賞・オークス・秋華賞と牝馬クラシックでの好走馬が強く、特に4歳馬が良く好走しています。桜花賞好走馬は先行してスピードの持続性能で押し切れるタイプ、オークスや秋華賞好走馬は後方から鬼脚を繰り出すタイプが好走。
ちなみにヴィクトリアMで好走した牝馬クラシック好走馬は、06年1着ダンスインザムード(=04年桜花賞1着)、06年2着エアメサイア(=05年オークス2着・秋華賞1着)、06年3着ディアデラノビア(=05年オークス3着)、07年1着コイウタ(=06年桜花賞3着)、07年2着アサヒライジング(=06年オークス3着・秋華賞2着)、07年3着デアリングハート(=05年桜花賞3着)、08年2着・09年1着ウオッカ(=07年桜花賞2着・秋華賞3着)と10年1着ブエナビスタ(=09年桜花賞1着・オークス1着・秋華賞3着)と毎年好走馬が非常に多し。牝馬クラシック好走馬が好走しやすいレースと考えます。
★予想★
ヴィクトリアマイルのポイントは、
①『加速』『中弛み』の複合ラップになりやすく、瞬発力勝負になりやすい。
②内枠の先行馬。特に4コーナー5番手前後が好走ポジション。
③瞬発力勝負のためサンデーサイレンス系有利。ただしスタミナ型サンデーサイレンス系のダンスインザダークなどは差し届かずになりやすいので、サンデーサイレンス系の瞬発力を活かしやすいスピード型のサンデーサイレンス系のアグネスタキオンやフジキセキなどに向く。母父サンデーサイレンスも合う。
◎アパパネ・・・キングカメハメハ×Salt Lake=ミスプロ×ヴァイスリージェント 〔9-f〕
前走マイラーズC4着(=阪神芝1600m:0.5秒差)。前走は約5ヶ月の休み明けで4着だったが、本来休み明けで能力全開のタイプではなく、叩き2戦目での好走が多い馬である(=休み明けは3戦3勝)。東京芝コースは3戦3勝で相性も良く、10年3冠牝馬でオークス馬ではあるが、本来は桜花賞や秋華賞のようなマイル~中距離にて本領発揮のスピードタイプ。
キングカメハメハ産駒はミスプロ系だが、凱旋門賞での好走も多いキングマンボ系で欧州型の要素を兼ね備えている。格の高いレースでの究極のスピード競馬になると本領を発揮し、厳しい展開ほど持ち前の底力を活かす。ダンシングブレーヴ系に近い特性と考える。母父Salt Lakeはヴァイスリージェント系で仕上がりが早く、2~3歳の時期なら重賞でも勝負になる。ヴァイスリージェント系は距離に融通性があり、本馬は中距離までは対応可能と思われる。母父ヴァイスリージェント系からも勢いのあるうちは怖い存在。馬体重が大幅に減らない限りは同じようにパフォーマンスは期待できると考える。前走は牡馬相手に休み明けで僅差好走なら、上昇する余地はあると考え好走に期待する。
No.〔9〕の牝系は、早い時期から好走できるが本格化前までは詰め甘なところがある牝系だが、3歳秋~古馬になり本格化する。小回りコース鬼門だが、広いコースは好走が多い。分枝記号fは、休養明けは苦にしない反面叩いて一変が少ないタイプ。
○アンシェルブルー・・・マンハッタンカフェ×Storm Cat=サンデーサイレンス×ストームバード 〔5-h〕
前走阪神牝馬S2着(=阪神芝1400m:0.1秒差)。東京芝コースは1戦1勝。先行脚質にて、人気馬が後ろに位置取る状況が予想できることから、早めに抜け出し粘る競馬に期待する。
マンハッタンカフェ産駒はスタミナ型サンデーサイレンス系で、ステイヤータイプだが素軽い先行力を持ち、難儀な不発が少ない堅実さが特徴で前半に脚を溜めれば鋭い瞬発力も使える。また道悪の成績が良く、パンパンの良馬場よりも多少時計の掛かる馬場向き。丈夫さが取り柄で、詰まったローテーションや高齢馬が穴をあける。母父Storm Catはストームバード系で、好走には勢いが重要なポイントとなり、好調期にまとめて稼ぐ。斬れよりも全体のスピードに優れ、ハイペースに強いが、揉まれる競馬は苦手。大一番より前哨戦に向く。仕上がりの早さ、先行力、軽いスピードが武器。
No.〔5〕の牝系は、緩いペースよりも厳しいペースで真価を発揮するタイプが多く、人気よりも人気薄で好走することの多い穴タイプの馬が多い。直線の長い東京芝コースでの好走は多く、東京芝1600mでの好走も多い牝系。分枝記号hは、揉まれ弱く、基本的には広いコースがベスト。小回りコースの場合は外枠か先行策が必須。
▲ブエナビスタ・・・スペシャルウィーク×Caerleon=サンデーサイレンス×ニジンスキー 〔16-b〕
前走ドバイWC8着(=ドバイD2000m)。10年ヴィクトリアM1着馬。近年ヴィクトリアMは、前走ドバイに海外遠征していた馬の好走が続いていて(=08年2着・09年1着ウオッカ、10年1着ブエナビスタ)、昨年は本馬もそのローテーションで好走。芝1600m戦では5戦5勝だが、昨年は1着にはなったがあわや届かずの苦戦した内容(=2着ヒカルアマランサスとクビ差の0.0秒差)。本馬は10年ヴィクトリアM1着後、牡馬相手に宝塚記念2着(=阪神芝2200m:0.1秒差)→天皇賞秋1着(=天皇賞秋2000m)→JC2着(=東京芝2400m:-0.3秒差で1着降着)→有馬記念2着(=中山芝2500m:0.0秒差)と中距離~クラシックディスタンスでこそ能力全開のタイプで、古馬となった今の状態からはマイルの流れはやや忙しいと考える。そのため牝馬限定のマイルGⅠでは昨年同様苦戦する可能性も十分あると考える。しかし能力は牡馬相手にも互角以上戦える能力を有しているため、連覇の可能性もあると考え評価する。ただし「老馬の法則」を考えると、GⅠを連覇するためには能力と調子のピークの維持が必要で、そのことはとても難しいという実態を踏まえての評価です。
スペャルウィーク産駒はスタミナ型サンデーサイレンス系で、本来はエンジンの掛かりが悪く末脚が不発に終わることも多いのが産駒の特徴なのだが、本馬は33秒台~34秒台の末脚を連発していて性能の良いエンジンを積んでいる様子。母父Caerleonは、種牡馬の持ち味を活かしつつ持続するスピードや豊富な成長力を伝える能力に優れている。現在は差し一辺倒ではなく、先行して押し切れる自在性も兼ね備え、イメージとしてはダイワスカーレットMk-Ⅱ。
No.〔16〕の牝系は、叩き良化型のステイヤー特性がある。距離延長で本領発揮のタイプが多い牝系。本馬も中距離以上で能力を発揮していることから考えると、距離短縮は今回マイナス要因と考える。分枝記号cは、開幕週・最終週や重馬場での持久力勝負に強い傾向。
他に気になる馬は、アニメイトバイオとスプリングサンダー。
△アニメイトバイオ・・・ゼンノロブロイ×フレンチデピュティ=サンデーサイレンス×ヴァイスリージェント 〔19〕
前走エリザベス女王杯15着(=京都芝2200m:1.9秒差)。10年秋華賞2着馬で、クラシック好走歴のある末脚の鋭い馬。今回は約半年ぶりの休み明けとなるが、アネモネS2着やローズS1着など3~4ヶ月の休み明けでの好走歴もあり、それほど苦にしないタイプと考える。芝1600mは5戦(1-2-0-2)と好走も多く、芝2000mまでなら対応可能なマイラーが本質と考える。
ゼンノロブロイ産駒は万能型サンデーサイレンス系で、種牡馬鮮度も高く戦う意欲は高い。産駒は淀みない流れを前で展開好走するタイプもいれば、鋭くキレるタイプもいて、比較的堅実なタイプが多い。その中でも産駒の上位人気馬が好走しやすい順張り血統である。フジキセキ+マンハッタンカフェ的な特徴を有し、万能型イメージ。母父フレンチデピュティは、勢いと鮮度が重要なヴァイスリージェント系。距離の融通性も広い。ヴァイスリージェント系は鮮度と勢いが重要なので、前走好走ならば要注意。また本馬もそうだが、馬体重の増減に注意が必要で、減りっぱなしや増減幅が大きい馬は信頼性が落ちる傾向あり。休み明けで鮮度はリセットされていると考え、好走に期待する。
No.〔19〕の牝系は、スピードが持続するような淡々と流れる厳しい流れにに強いタフな牝系。分枝記号はなしにて、やや晩成気味ながらも、平均的に能力を発揮するタイプと考える。
△スプリングサンダー・・・クロフネ×Kingmambo=ヴァイスリージェント×ミスプロ 〔7〕
前走阪神牝馬S3着(=阪神芝1400m:0.2秒差)。
クロフネ産駒はヴァイスリージェント系で、鮮度と勢いが好走に非常に重要なポイントとなる。芝もダートも走れる兼用型だが、同系のフレンチデピュティと比べるとややパワー型で、持久力も豊富。勢いがある時には連勝も多く、上昇馬はクラスの壁を突き抜けて短期間にまとめて稼ぐ特性を持つ。近走成績から上昇中であることは明らかなので、好走に期待する。またヴァイスリージェント系は、馬体重が減り始めるとパフォーマンスが低下しやすく、本馬は440kgを近走維持できているため好走可能と考える。今回大幅馬体重減でなければ、勢いから好走の可能性も高いと考える。母父Kingmamboはミスプロ系で、格の高いレースで究極のスピード競馬(=レコード決着)になるほど凄味をきかす血統。距離の守備範囲も広く、本格化すると右肩上がりの成長力をみせるため、条件戦よりも重賞向きの血統。道悪は鬼。父×母父ともに東京芝1600mGⅠでの好走も多い血統配合からも、適性は向くと考えて好走に期待する。
No.〔7〕の牝系は、牡馬と互角に戦う牝馬が多く、京都コースや阪神コースでの好走が多い牝系。東京コースでも好走も多い。また距離変更ショックや位置取りショックなどのショックが良く効く特性があり、間隔を詰めた時にも良く好走する。分枝記号なしは、産駒ごとに得手不得手ははっきりしているものの、平均的に能力を発揮しやや晩成傾向。
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