日本ダービー2011予想
東京優駿 No.〔16〕のステイヤー特性と分枝記号cに期待。

軍神マルス
08期 予想歴13年

◎トーセンレーヴ
  9着/5人気

○オルフェーヴル1着/1人
▲クレスコグランド5着/9人
×サダムパテック


★傾向分析★
2004年 タイム 2'33"3 (良) 1FAve=11.94 3FAve=35.83
テン34.4-中盤73.0(前半35.0-後半38.0)-上がり35.9 『前傾・中弛み』
1着キングカメハメハ・・・Kingmambo×Last Tycoon=ミスプロ×ノーザンダンサー 〔22-d〕 7-3
2着ハーツクライ・・・サンデーサイレンス×トニービン=サンデーサイレンス×グレイソヴリン 〔6-a〕 17-17 
3着ハイアーゲーム・・・サンデーサイレンス×Law Society=サンデーサイレンス×リボー 〔12-e〕 10-3

2005年 タイム 2'23"3 (良) 1FAve=11.94 3FAve=35.83
テン35.5-中盤73.3(前半36.7-後半36.6)-上がり34.5 『加速・中弛み』
1着ディープインパクト・・・サンデーサイレンス×Alzao=サンデーサイレンス×リファール 〔2-f〕 12-10
2着インティライミ・・・スペシャルウィーク×ノーザンテースト=サンデーサイレンス×ノーザンテースト 〔19〕 3-2 
3着シックスセンス・・・サンデーサイレンス×Danehill=サンデーサイレンス×ダンチヒ 〔16-a〕 14-10

2006年 タイム 2'27"9 (やや重) 1FAve=12.33 3FAve=36.98
テン37.4-中盤75.2(前半37.8-後半37.4)-上がり35.3 『加速・中弛み』
1着メイショウサムソン・・・オペラハウス×ダンシングブレーヴ=サドラーズウェルズ×リファール 〔3-l〕 3-3
2着アドマイヤメイン・・・サンデーサイレンス×ヘクタープロテクター=サンデーサイレンス×ミスプロ 〔13-a〕 1-1 
3着ドリームパスポート・・・フジキセキ×トニービン=サンデーサイレンス×グレイソヴリン 〔1-t〕 13-12

2007年 タイム 2'24"5 (良) 1FAve=12.04 3FAve=36.13
テン35.8-中盤74.3(前半36.8-後半37.5)-上がり34.4 『加速・中弛み』
1着ウオッカ・・・タニノギムレット×ルション=ロベルト×ネヴァーベンド 〔3-l〕 11-8
2着アサクサキングス・・・ホワイトマズル×サンデーサイレンス=リファール×サンデーサイレンス 〔4-g〕 1-1
3着アドマイヤオーラ・・・アグネスタキオン×Caerleon=サンデーサイレンス×ニジンスキー 〔16-c〕 7-9

2009年 タイム 2'26"7 (良) 1FAve=12.23 3FAve=36.68
テン35.5-中盤74.8(前半38.1-後半36.7)-上がり36.4 『前傾・中弛み』
1着ディープスカイ・・・アグネスタキオン×Chief's Crown=サンデーサイレンス×ダンチヒ 〔23-b〕 14-15
2着スマイルジャック・・・タニノギムレット×サンデーサイレンス=ロベルト×サンデーサイレンス 〔15-a〕 3-3
3着ブラックシェル・・・クロフネ×ウイニングチケット=ヴァイスリージェント×グレイソヴリン 〔3-l〕 12-13

2009年 タイム 2'33"7 (不良) 1FAve=12.81 3FAve=38.43
テン35.6-中盤78.4(前半36.7-後半41.7)-上がり39.7 『前傾・中弛み』
1着ロジユニヴァース・・・ネオユニヴァース×Cape Cross=サンデーサイレンス×ダンチヒ 〔B3〕 3-3
2着リーチザクラウン・・・スペシャルウィーク×Seattle Slew=サンデーサイレンス×ボールドルーラー 〔23-b〕 2-2
3着アントニオバローズ・・・マンハッタンカフェ×Kingmambo=サンデーサイレンス×ミスプロ 〔2-d〕 5-5

2010年 タイム 2'26"9 (良) 1FAve=12.24 3FAve=36.73
テン36.1-中盤77.4(前半39.0-後半38.4)-上がり33.4 『加速・中弛み』
1着エイシンフラッシュ・・・King's Best×Platini=ミスプロ×ハンプトン 〔8-a〕 9-11
2着ローズキングダム・・・キングカメハメハ×サンデーサイレンス=ミスプロ×サンデーサイレンス 〔1-w〕 9-6
3着ヴィクトワールピサ・・・ネオユニヴァース×Machiavellian=サンデーサイレンス×ミスプロ 〔8-d〕 7-9

オークス同様に中盤が弛む『中弛み』が基本の流れ。比較的先行が強く差しも決まるが、差し馬は皐月賞で速い上がりで好走していた馬が多い。

血統の傾向は、かつてはサンデーサイレンスが得意とていて好走馬が多い。サンデーサイレンス不在の近年は、欧州型のスタミナ血統(=サドラーズウェルズ系、リファール系、グレイソヴリン系、ロベルト系など)を持った馬の好走も目立つようになりました。ただ一番適性が高いのはスタミナ型サンデーサイレンス系。
また近年(=07年・08年・10年)は母父サンデーサイレンスも好走中。今後の中心になる可能性高し。

牝系の傾向は、No.〔1〕〔2〕〔3〕〔4〕〔23〕が好走馬多し。
その中でも特注はNo.〔3-l〕。No.〔3〕の牝系は、ダービー馬でメイショウサムソンやウオッカやスペシャルウィークがいる牝系。分枝記号lはクラシックで好走が多く、クラシックでは要注意。

ステップの傾向は、中心は皐月賞直行組。小回りコースでスピードの持続性能を問われる皐月賞で速い上がりを使った馬が、直線の長い東京コースで能力全開という感じで嵌るものと思います。今年は皐月賞が東京芝2000mのため、天皇賞秋→JCと似たステップの関連性になると思われ、速い上がりで好走した馬は好走しやすいのでは?と考えます。
青葉賞組は2・3着が多く、同距離・同コースを使うことでのストレスのせいではないか?と考えます。
京都新聞杯組も青葉賞同様2・3着が多いですが、突き抜けることもあり。
NHKマイルC組はダービー馬もいるが、敗退もあり。ペースと距離適性によって好走可能と考えます。

★予想★
◎トーセンレーヴ・・・ディープインパクト×Caerleon=サンデーサイレンス×ニジンスキー 〔16-c〕
前走プリンシパルS1着(=東京芝2000m)。前走は連闘にてダービー出走権を賭けた厳しいレースだったが、きっちり好走してダービーへの挑戦権を獲得。前々走青葉賞3着(=東京芝2400m:0.2秒差)で東京芝2400mを経験している点は今回プラスに働くが、ローテション的には近年稀な異例の強行ローテーションなので、後は本馬の能力次第と考える。前走プリンシパルSはやや重の馬場の上、皐月賞よりも2週開催が行われた馬場で、それでいて好走タイムは良馬場の皐月賞2着馬サダムパテックよりも0.1秒速いタイムであれば、能力は認めるべきと考える。半兄アドマイヤジャパン、半兄アドマイヤオーラ、半姉ブエナビスタとクラシック春シーズンに好走している一族で、スタミナも十分備えていて成長力と完成度が高い一族。その血の成せる業に期待し評価する。
ディープインパクト産駒はサンデーサイレンス系で、広いコースで加速をつけながら全開になる末脚が武器で、スローで脚を溜めてキレキレの瞬発力を繰り出す。一瞬でトップスピードに乗れるタイプと点火に時間がかかるタイプがいて、前者は馬体重が軽い馬、後者は馬体重の重い馬が多い。道中が速いペースだと脚をなし崩しに使わされて末脚が鈍るので、距離短縮の速い流れの時には過信禁物。逆に距離延長で緩い流れとなるときには狙い目。スローでしか好走歴のない馬の距離短縮時は、疑って掛かる方が良い。前走はスローの瞬発力勝負だが距離短縮となるレースを好走し、今回距離延長となるステップには期待する。母父Caerleonはニジンスキー系で、種牡馬の持ち味を活かしつつ持続するスピードや豊富な成長力を伝える能力に優れている。直線の長い東京と京都外回りの重賞に強い。
No.〔16〕の牝系は、叩き良化型のステイヤー特性がある。距離延長で本領発揮のタイプが多い牝系。今回の強行ローテーションだが、このステイヤー特性の叩き良化型の特性が活きると考えて、成長力と更なる調子の上昇に期待して評価する。分枝記号cは、開幕週・最終週や重馬場での持久力勝負に強い傾向。今回の馬場悪化にも対応可能と考える。

○オルフェーヴル・・・ステイゴールド×メジロマックイーン=サンデーサイレンス×マイバブー 〔8-c〕
前走皐月賞1着(=東京芝2000m)。末脚は強力で前走の皐月賞も上がり1位の34秒2を繰り出し好走。全兄ドリームジャーニーで、2歳~3歳戦でも戦える仕上がりの早さも有しているが、成長能力はやや本馬の方が早く、左回りの東京コースでも好走した内容から器用さも備えていると考える。また全兄ドリームジャーニーは有馬記念を好走できるスタミナがあることから、本馬もスタミナは潜在的に秘めていると考える。前々走スプリングS1着(=今年は阪神芝1800m)→皐月賞1着(=今年は東京芝2000m)と例年とコースは異なるが、3走前のきさらぎ賞と合わせて連続好走した馬はダービーでの好走も多く春2冠を達成することも多い様子(=03年2冠馬ネオユニヴァース、06年2冠馬メイショウサムソンなど)。この点から軸としての信頼性が高いと考えて評価する。
ステイゴールド産駒はスタミナ型のサンデーサイレンス系。ステイゴールドは母父ディクタスの特性がでていて、サンデーサイレンスというよりはサッカーボーイに近い特徴があり、夏~秋にかけてよく軌道に乗ることが多い。ディクタスのスタミナ型の特性とまた強敵相手に食い下がる勝負根性は、ステイゴールド産駒の持ち味。1戦燃焼型のタイプも多く、惨敗後から涼しく巻き返す能力も高い。断然人気よりも穴で狙いたいタイプで、人気馬よりもその人気馬をマークする立場の方が好走しやすい。前走はその特性を活かしての好走と思われるため、今回はマークされる立場に変わる点はマイナス要因と考える。母父メジロマックイーンは晩成型の成長力があり、古馬で本格化するステイヤー血統だが、2歳~3歳時にも第1次の成長段階がある。
No.〔8〕の牝系は、2歳~3歳春シーズンも好走は可能だが人気の時には詰めが甘い特性があり、本領発揮は3歳秋以降で古馬で真価を発揮するタイプが多い。叩き良化型で、高速時計にも強い。今回は人気になる分、父ステイゴールドの特性および牝系系の特性的には詰め甘になるかもしれないので過信は禁物。この点を差し引いて対抗評価。分枝記号cは、開幕週・最終週や重馬場での持久力勝負に強い傾向。この特性には期待する。

▲クレスコグランド・・・タニノギムレット×サンデーサイレンス=ロベルト×サンデーサイレンス 〔16-c〕
前走京都新聞杯1着(=京都芝2200m)。先行すると堅実なタイプで、近親マンハッタンカフェ。半姉アプリコットフィズ。
タニノギムレット産駒はロベルト系だが、父母父グレイソヴリン系の影響なのか直線の長いコースとの相性が良い。またロベルト系なので叩き良化型のタイプでもある。京都→東京のコース替わりで上昇の見込める種牡馬で、長い直線、急坂のないコースで、後方から33秒~34秒台のカミソリの切れ味で差してくる。自分から動くと末脚をなくしてしまうので、展開が向かなければ不発の危険はあるが、嵌った時の能力の高さには期待。重馬場はやや割引が必要。母父サンデーサイレンスは、前走の勢いをそのまま活かして好走することの多い特性がある。また重賞初挑戦など鮮度の高い時には好走も多く、前走好走の勢いとGⅠ挑戦の鮮度に期待して評価する。
No.〔16〕の牝系は、早い時期から走るのだが3歳春以降に成長を始め、距離が延びて本領発揮が多いステイヤー特性を持つ牝系。叩き良化型も多い。分枝記号cは、開幕週・最終週や重馬場での持久力勝負に強い傾向。馬場悪化でスタミナの要る状態には向くと考える。

他に気になる馬は、ベルシャザール、トーセンラー、ユニヴァーサルバンク。
△ベルシャザール・・・キングカメハメハ×サンデーサイレンス=ミスプロ×サンデーサイレンス 〔1-e〕
前走皐月賞11着(=東京芝2000m:1.3秒差)。
キングカメハメハ産駒はキングマンボ系で、格の高いレースで究極のスピード競馬(=レコード決着)になるほど凄味をきかす血統。厳しい展開ほど持ち前の底力が活き、2歳から走れる完成度の高さと成長力がある。本格化前は詰め甘な点があることには注意が必要だが、ダービーの時期からは実が入る。道悪も得意で、大一番に強い。母父サンデーサイレンスは、前走の勢いをそのまま活かして好走することの多い特性がある。前走11着と大敗しているため、この母父の特性は期待薄かもしれないが、父の大一番の特性と道悪の巧さに期待して評価する。
No.〔1〕の牝系は、クラシックで好走が多く3歳春にはある程度完成する、完成度が高く仕上がりの早い牝系。この時期は成長力で他の牝系よりも完成度は高い。分枝記号eは、気性が荒く、平均ペース以での雪崩れ込みが得意で、上がりのかかる消耗的な流れに強い特性がある。また重馬場やダートなど時計のかかる馬場に強いが、一旦調子を崩すと復活が難しく、調子のピークが短い。

△トーセンラー・・・ディープインパクト×Lycius==サンデーサイレンス×ミスプロ 〔17-b〕
前走皐月賞7着(=東京芝2000m:1.0秒差)。前々走きさらぎ賞1着(=京都芝1800m)で、きさらぎ賞好走馬はダービーとも相性が良く好走馬も多い(=06年1着メイショウサムソン、06年3着ドリームパスポート、07年2着アサクサキングス、09年2着リーチザクラウンなど)。
ディープインパクト産駒はサンデーサイレンス系で、広いコースで加速をつけながら全開になる末脚が武器で、スローで脚を溜めてキレキレの瞬発力を繰り出す。一瞬でトップスピードに乗れるタイプと点火に時間がかかるタイプがいて、前者は馬体重が軽い馬、後者は馬体重の重い馬が多い。道中が速いペースだと脚をなし崩しに使わされて末脚が鈍るので、距離短縮の速い流れの時には過信禁物。逆に距離延長で緩い流れとなるときには狙い目。スローでしか好走歴のない馬の距離短縮時は、疑って掛かる方が良い。母父Lyciusはミスプロ系だが、母系のリファールやハイハットなど底力とやや不器用さを秘めた血統が入り、他のミスプロ系ほどの軽さがない。だがやはりミスプロ系であることに変わりなく、短距離~中距離までが守備範囲で、仕上がりも遅くはない。芝は時計のかかる馬場に向き、平坦コースならなお良い。ダートなら力の要る馬場もこなす。
No.〔17〕の牝系は、好調期に連続好走しやすい特性を秘めた短距離~マイル向きの牝系。分枝記号bは、鮮度と勢いが好走に重要なポイント。重賞初挑戦など鮮度の高い時は好走率高し。決め手には欠けるが自在性があり、格上げ戦に強い。

△ユニヴァーサルバンク・・・ネオユニヴァース×ドクターデヴィアス=サンデーサイレンス×ヘロド 〔2-u〕
前走京都新聞杯2着(=京都芝2200m:0.0秒差)。東京芝コースは共同通信杯2着(=東京芝1800m:0.0秒差)好走歴あり。
ネオユニヴァース産駒はスタミナ型サンデーサイレンス系で、09年ダービー1着馬ロジユニヴァースを輩出しているダービー好走血統。しかし基本的には中山芝コースなど小回りコースでの好走が多く、短い直線をぐいっと抜けてくる器用さが武器。また内枠で我慢できるのも、ネオユニヴァース産駒の強み。また鋭い瞬発力を繰り出すタイプには能力の高い馬が多く(=アンライバルド、ミクロコスモス、ヴィクトワールピサなど)、本馬もこれまで34秒台前半の上がりを連発している。この点もネオユニヴァース産駒は要注目で、速い上がりを使えるタイプには大物が多い。母父ドクターデヴィアスはヘロド系で、短距離~マイルで活躍する産駒が多いが、距離適性に幅のあるトワルビヨン系でもあるため中距離までは対応可能。異系のトワルビヨン系だけでなく底力のリボー系も内在するので、母系で存在感を現し底力を与える。母父としては、04年オークス1着ダイワエルシエーロや07年ヴィクトリアM1着コイウタなど、東京芝GⅠでも好走馬を輩出していて相性は良いと考える。
No.〔2〕の牝系は、2歳戦から走れる仕上がりの早さとクラシックでも好走する成長能力を有した牝系。直線の長いコースでの末脚勝負にも強い。分枝記号uは、時計の掛かる馬場でのみ力を発揮することが多く、また早熟傾向。成長能力的には3歳時が勝負になると思うのと、分枝記号特性から馬場悪化にて時計が掛かることはプラス要因と考える。


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日本ダービー2011回顧
東京優駿 2冠馬の条件とダービー馬はダービー馬から。

軍神マルス
08期 予想歴13年

次走狙い:オルフェーヴル


2011年 タイム 2'30"5 (不良) 1FAve=12.54 3FAve=37.63

ラップ
①12.7-②11.3-③12.8-④13.1-⑤12.5-⑥13.0-⑦13.2-⑧12.8-⑨12.6-⑩12.3-⑪12.2-⑫12.0
1FAveとの誤差
①+0.2 ②-1.2 ③+0.3 ④+0.6 ⑤±0 ⑥+0.5 ⑦+0.7 ⑧+0.3 ⑨+0.1 ⑩-0.2 ⑪-0.3 ⑫-0.5
テン36.8-中盤77.2(前半38.6-後半38.6)-上がり36.5 『中弛み』

『中弛み』・・・逃げ◎ 先行△ 差し× 追込○

1着オルフェーヴル・・・ステイゴールド×メジロマックイーン=サンデーサイレンス×マイバブー 〔8-c〕 14-12
2着ウインバリアシオン・・・ハーツクライ×Storm Bird=サンデーサイレンス×ストームバード 〔19-c〕 15-15
3着ベルシャザール・・・キングカメハメハ×サンデーサイレンス=ミスプロ×サンデーサイレンス 〔1-e〕 5-5
4着ナカヤマナイト・・・ステイゴールド×カコイーシーズ=サンデーサイレンス×レイズアネイティヴ 〔6-a〕 13-12
5着クレスコグランド・・・タニノギムレット×サンデーサイレンス=ロベルト×サンデーサイレンス 〔16-c〕 11-7

流れは、テン-上がりのラップ差は少ないが、中盤と比べて速いラップで、中盤のみ弛む『中弛み』の流れ。展開的には、逃げが最も恵まれ、次いで追込、先行・差しには厳しい流れと考える。また馬場は雨の影響により不良馬場となり、馬自身の不良馬場への適性が好走には必要となったと思うが、それでも好走した上位2頭の上がりは34秒台と速く、他馬が苦労している馬場でも強い内容で好走したと評価する。

1着オルフェーヴルは、前走皐月賞1着(=東京芝2000m)からの好走。前走の皐月賞も上がり1位の34秒2を繰り出し好走したが、今回も不良馬場でも上がり34秒8にて好走。全兄ドリームジャーニーで、2歳~3歳戦でも戦える仕上がりの早さも有しているが、成長能力はやや本馬の方が早く、左回りの東京コースでも連続好走した内容から器用さも備えている。また全兄ドリームジャーニーは有馬記念を好走していてスタミナがあったが、今回のダービーでの好走内容からも本馬も兄同様、かなりのスタミナは秘めていると思われる。前々走スプリングS1着(=今年は阪神芝1800m)→皐月賞1着(=今年は東京芝2000m)と例年とコースは異なるが、3走前のきさらぎ賞と合わせて連続好走した馬はダービーでの好走も多く春2冠を達成することも多い様子(=03年2冠馬ネオユニヴァース、06年2冠馬メイショウサムソンなど)で、この傾向にある馬は今後好走の確率の高い馬として重視したい。
ステイゴールド産駒はスタミナ型のサンデーサイレンス系。ステイゴールドは母父ディクタスの特性がでていて、サンデーサイレンスというよりはサッカーボーイに近い特徴があり、夏~秋にかけてよく軌道に乗ることが多い。ディクタスのスタミナ型の特性とまた強敵相手に食い下がる勝負根性は、ステイゴールド産駒の持ち味。1戦燃焼型のタイプも多く、惨敗後から涼しく巻き返す能力も高い。断然人気よりも穴で狙いたいタイプで、人気馬よりもその人気馬をマークする立場の方が好走しやすい。前走はその特性を活かしての好走と思われるため、今回はマークされる立場に変わる点はマイナス要因と考えましたが、不良馬場でも他馬につられず早めに動いたりはなく、正攻法にてねじ伏せた内容は高く評価したい。母父メジロマックイーンは晩成型の成長力があり、古馬で本格化するステイヤー血統だが、2歳~3歳時にも第1次の成長段階がある。
No.〔8〕の牝系は、2歳~3歳春シーズンも好走は可能だが人気の時には詰めが甘い特性があり、本領発揮は3歳秋以降で古馬で真価を発揮するタイプが多い。叩き良化型で、高速時計にも強い。分枝記号cは、開幕週・最終週や重馬場での持久力勝負に強い傾向。今後の成長能力に期待できる牝系なので、秋シーズンの活躍にも期待します。

2着ウインバリアシオンは、前走青葉賞1着(=東京芝2400m)からの好走。青葉賞好走馬はダービーでも好走はするが、2・3着になりやすい傾向があり、今年もこの傾向は活きたと思われる。また近年ダービー好走馬の父はダービー馬ということも多く(=07年1着ウオッカ:タニノギムレット産駒、08年2着スマイルジャック:タニノギムレット産駒、09年1着ロジユニヴァース・2着リーチザクラウン:ネオユニヴァース産駒、10年2着ローズキングダム:キングカメハメハ産駒、3着ヴィクトワールピサ:ネオユニヴァース産駒)、本馬はハーツクライ産駒だが、ハーツクライは04年ダービー2着馬でもあり、東京芝2400mGⅠ好走馬の種牡馬を父に持つ馬がやはり走りやすいと思われる。
ハーツクライ産駒はサンデーサイレンス系で、今年が初年度産駒。ハーツクライはサンデーサイレンス×トニービン配合なので、母父トニービンの不器用さをやや受け継ぐタイプが多く、一瞬でエンジンのかかる器用なタイプよりは、助走をつけて末脚が全開になり長く良い脚を繰り出すタイプが本質。ペースが締まるGⅠほど、大駆けが期待できる。また距離が延びて成績が良くなる馬も多く、本質は中距離~クラシックが能力を活かしやすい。母父Storm Birdはストームバード系で、仕上がりの早さと先行力、軽いスピードを有している。ただし勝負強さや底力には欠けるのと勢いがなくなるとスランプに陥る点には注意が必要。前走重賞1着の勢いがこの特性を活かしたと考える。
No.〔19〕の牝系は、淡々と流れる厳しい流れにに強いタフな牝系。分枝記号cは、開幕週・最終週や重馬場での持久力勝負に強い傾向。今後の成長も期待できる牝系ではありますが、母父の特性上、秋初戦の内容を見てから今後の評価をしていきたい馬と思います。

3着ベルシャザールは、前走皐月賞11着(=東京芝2000m:1.3秒差)からの好走。ウインバリアシオン同様に、父キングカメハメハにて東京芝2400mGⅠ好走血統でした。
キングカメハメハ産駒はキングマンボ系で、格の高いレースで究極のスピード競馬(=レコード決着)になるほど凄味をきかす血統。厳しい展開ほど持ち前の底力が活き、2歳から走れる完成度の高さと成長力がある。本格化前は詰め甘な点があることには注意が必要だが、ダービーの時期からは実が入る。道悪も得意で、大一番に強い。特にキングマンボ系は、「雨のキングマンボ」という格言があるくらい道悪が巧く、今回の馬場を苦にしない馬だったと考える。母父サンデーサイレンスは、前走の勢いをそのまま活かして好走することの多い特性がある。前走11着と大敗しているため、この母父の特性は期待薄かもしれないが、父の大一番の特性と道悪の巧さが活きての好走と考える。
No.〔1〕の牝系は、クラシックで好走が多く3歳春にはある程度完成する、完成度が高く仕上がりの早い牝系。この時期は成長力で他の牝系よりも完成度は高い。分枝記号eは、気性が荒く、平均ペース以での雪崩れ込みが得意で、上がりのかかる消耗的な流れに強い特性がある。また重馬場やダートなど時計のかかる馬場に強いが、一旦調子を崩すと復活が難しく、調子のピークが短い。この牝系の成長能力と分枝記号特性も今回の好走には活きたと思うが、今後の成長に関しては他の牝系よりも大幅な伸びがやや難しい牝系なので、秋シーズンの好走は他馬との比較の上で評価したいと思います。

4着ナカヤマナイトは、前走皐月賞5着(=東京芝2000m:0.9秒差)からの好走。東京芝コースは3戦(1-1-0-1)と好走も多く、ここまでは全8戦(3-3-1-1)と全て掲示板内。今回も4着好走から能力は高いと思うが、好走するには今後の成長が必要と思われる。
ステイゴールド産駒はスタミナ型のサンデーサイレンス系。ステイゴールドは母父ディクタスの特性がでていて、サンデーサイレンスというよりはサッカーボーイに近い特徴があり、夏~秋にかけてよく軌道に乗ることが多い。ディクタスのスタミナ型の特性とまた強敵相手に食い下がる勝負根性は、ステイゴールド産駒の持ち味。1戦燃焼型のタイプも多く、惨敗後から涼しく巻き返す能力も高い。内枠の多頭数では勝負根性が刺激されるのか、好走の可能性が高くなる特性にも注目。母父カコイーシーズはレイズアネイティヴ系で、まくりの利く中山や阪神の小回りコースに向き、逆に東京コースは苦手な産駒が多い。芝はローカルコース向き。成長力は晩成型で、ダート向きのパワーを備えている。1着オルフェーヴルと比べると、やや地味な母系のため、GⅢやローカルコース向きのタイプなのかもしれません。
No.〔6〕の牝系は、直線の長いコース向きで、ハイペースの消耗戦に強い牝系。厳冬期や真夏などシーズンオフに強い特性をもつ。成長能力は早い時期から走るのだが、詰め甘にて人気を背負うと脆い傾向がある。3歳クラシックでは脇役の方が良い仕事をする。分枝記号aは、気性的には素直な産駒が多いが父親よりはスケールが小さくなる傾向。

5着クレスコグランドは、前走京都新聞杯1着(=京都芝2200m)からの好走。先行すると堅実なタイプで、近親マンハッタンカフェ。半姉アプリコットフィズ。
タニノギムレット産駒はロベルト系だが、父母父グレイソヴリン系の影響なのか直線の長いコースとの相性が良い。またロベルト系なので叩き良化型のタイプでもある。京都→東京のコース替わりで上昇の見込める種牡馬で、長い直線、急坂のないコースで、後方から33秒~34秒台のカミソリの切れ味で差してくる。自分から動くと末脚をなくしてしまうので、展開が向かなければ不発の危険はあるが、嵌った時の能力の高さには期待。重馬場はやや割引が必要。母父サンデーサイレンスは、前走の勢いをそのまま活かして好走することの多い特性がある。また重賞初挑戦など鮮度の高い時には好走も多い。
No.〔16〕の牝系は、早い時期から走るのだが3歳春以降に成長を始め、距離が延びて本領発揮が多いステイヤー特性を持つ牝系。叩き良化型も多い。分枝記号cは、開幕週・最終週や重馬場での持久力勝負に強い傾向。距離延長や3歳秋以降に本領を発揮し始める牝系なので、今後の成長能力に期待します。


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