菊花賞2011予想
菊花賞 3冠馬オルフェーヴルを信じて。

軍神マルス
08期 予想歴13年

◎オルフェーヴル
  1着/1人気

○ウインバリアシオン2着/2人
▲ダノンマックイン15着/9人


★傾向分析★
2005年 タイム 3'04"6 (良) 1FAve=12.31 5FAve=61.53
テン5F36.3-中盤5F63.4-上がり5F60.0 『加速・中弛み』
1着ディープインパクト・・・サンデーサイレンス×Alzao=サンデーサイレンス×リファール 〔2-f〕 7-7
2着アドマイヤジャパン・・・サンデーサイレンス×Caerleon=サンデーサイレンス×ニジンスキー 〔16-c〕 2-2
3着ローゼンクロイツ・・・サンデーサイレンス×Shirley Heights=サンデーサイレンス×ネヴァーベンド 〔1-w〕 4-3

2006年 タイム 3'02"7 (良) 1FAve=12.18 5FAve=60.90
テン5F58.7-中盤5F63.5-上がり5F60.5 『前傾・中弛み』
1着ソングオブウインド・・・エルコンドルパサー×サンデーサイレンス=ミスプロ×サンデーサイレンス 〔9-f〕 16-8
2着ドリームパスポート・・・フジキセキ×トニービン=サンデーサイレンス×グレイソヴリン 〔1-t〕 6-7
3着アドマイヤメイン・・・サンデーサイレンス×ヘクタープロテクター=サンデーサイレンス×ミスプロ 〔13-a〕 1-1

2007年 タイム 3'05"1 (良) 1FAve=12.34 5FAve=61.70
テン5F60.7-中盤5F63.6-上がり5F60.8 『中弛み』
1着アサクサキングス・・・ホワイトマズル×サンデーサイレンス=リファール×サンデーサイレンス 〔4-g〕 5-2
2着アルナスライン・・・アドマイヤベガ×El Gran Senor=サンデーサイレンス×ノーザンダンサー 〔9-c〕 6-5
3着ロックドゥカンブ・・・Red Ransom×Fairy King=ロベルト×ノーザンダンサー 〔11〕 13-14

2008年 タイム 3'05"7 (良) 1FAve=12.38 5FAve=61.90
テン5F58.8-中盤5F66.7-上がり5F60.2 『前傾・中弛み』
1着オウケンブルースリ・・・ジャングルポケット×Silver Deputy=グレイソヴリン×ヴァイスリージェント 〔13-c〕 10-2
2着フローテーション・・・スペシャルウィーク×リアルシャダイ=サンデーサイレンス×ロベルト 〔9-c〕 13-18
3着ナムラクレセント・・・ヤマニンセラフィム×サクラショウリ=サンデーサイレンス×マイバブー 〔16-a〕 3-2

2009年 タイム 1FAve=12.23 5FAve=61.17
テン5F59.9-中盤5F63.2-上がり5F60.4 『前傾・中弛み』
1着スリーロールス・・・ダンスインザダーク×ブライアンズタイム=サンデーサイレンス×ロベルト 〔7-d〕 5-4
2着フォゲッタブル・・・ダンスインザダーク×トニービン=サンデーサイレンス×グレイソヴリン 〔8-f〕 9-7
3着セイウンワンダー・・・グラスワンダー×サンデーサイレンス=ロベルト×サンデーサイレンス 〔3-l〕 9-7

2010年 タイム 3'06"1 (良) 1FAve=12.41 5FAve=62.03
テン5F61.0-中盤5F64.5-上がり5F60.6 『中弛み』
1着ビッグウィーク・・・バゴ×サンデーサイレンス=レッドゴッド×サンデーサイレンス 〔2-u〕 2-2
2着ローズキングダム・・・キングカメハメハ×サンデーサイレンス=ミスプロ×サンデーサイレンス 〔1-w〕 10-10
3着ビートブラック・・・ミスキャスト×ブライアンズタイム=サンデーサイレンス×ロベルト 〔22-a〕 3-3

5F分割で考えると、『前傾』『加速』と年によって違いはあるが、必ず中盤が弛む『中弛み』であること。3000mへの距離に全馬が距離適性で不安があるからなのであろう。
『中弛み』・・・逃げ◎ 先行△ 差し× 追込○
展開上では有利なはずの追込は難しく、比較的前に位置して展開しないとダメな傾向。

『前傾』(=02年、04年、06年、08年、09年)は、追込→差しに捲った馬が連対。追込は届かないが早めに捲って動けるスタミナがあれば好走可能。展開上(『前傾』・・・逃げ× 先行△ 差し○ 追込◎)、差しも有利ですが捲れる脚は必要。

『加速』(=00年、01年、05年)は、差し・追込は展開上不利な位置取り(『加速』・・・逃げ◎ 先行○ 差し△ 追込×)で、逃げ・先行が好走。ここでも差し→先行と捲り気味に動いたタイプは好走。

血統の傾向は、サンデーサイレンス系の好走が多いですが、母系がポイントと思います。母系にニジンスキー、サドラーズウェルズが入っている馬が好走多し。またサッカーボーイ系(=ファイントップ系)も菊花賞馬2頭輩出で注目の血統です。
ダンスインザダークは母父マルゼンスキー(=ニジンスキー系)、エルコンドルパサーは母父サドラーズウェルズ。リンカーンの母系はトニービン×サドラーズウェルズだし、ドリームパスポートの母系は、トニービン×ディクタス(=ファイントップ系)。
他に目立つ血統は、ロベルト系。ブライアンズタイムも菊花賞連対馬を多く排出しています。
とにかく過去に好走馬を出している血統には、要注意。また近年は母父サンデーサイレンスが好走中(=06年1着ソングオブウインド、07年1着アサクサキングス、09年3着セイウンワンダー)で、これも要注意。

牝系の傾向は、No.〔1〕〔4〕〔9〕〔16〕の牝系が好走が多い。
No.〔1〕の牝系は、上がり馬よりも春のクラシック路線ですでにオープン戦や重賞で好走していた馬(=00年3着エリモブライアン、03年1着ザッツザプレンティ・2着リンカーン・3着ネオユニヴァース、05年3着ローゼンクロイツ、06年2着ドリームパスポート、10年2着ローズキングダムなど)が好走しやすい。
No.〔4〕の牝系は、№.〔1〕と同じく上がり馬よりも春のクラシック路線ですでにオープン戦や重賞で好走していた馬(=00年1着エアシャカール、02年2着ファストタテヤマ・3着メガスターダム、07年1着アサクサキングスなど)が好走しやすい。
No.〔9〕の牝系は、クラシックでの好走もあるが本格化してセカンドステージに入ると好走しやすい傾向(=06年1着ソングオブウインド、07年2着アルナスライン、08年2着フローテーションなど)。
No.〔16〕の牝系は、距離が延びて本領発揮型のステイヤータイプ(=01年1着マンハッタンカフェ、02年1着ヒシミラクル、05年2着アドマイヤジャパン、08年3着ナムラクレセントなど)。
分枝記号は、c記号が良く好走していて、高い心肺能力を持ち開幕週や最終週での持久力勝負に強い特性が活きているものと思われます。

ステップの傾向は、前走神戸新聞杯組が好走馬が多い。好走馬も好走できなかった馬も好走しているので難儀ですが...。
セントライト記念好走馬は菊花賞適性と違うので過信は禁物。内容を考えて取り捨てを考えることが必要。
また裏路線からの鮮度の高い上がり馬には注意。

また菊花賞でとても大切なことは、内枠有利ということ。距離が3000mなので外を回ることでさらに距離を多く走ることは不利。先行するならまだ好走可能ですが、テンでダッシュしなければならない点は不利。外枠の差し馬は不利が多いと考えて良いかと思います。内枠の差し馬なら、直線で前が開けば好走可能。

★予想★
菊花賞のポイントは、
①『中弛み』が基本。前につけられる経済コースを通れる馬が好走しやすく、4コーナー5番手以内が好走しやすい。
②サンデーサイレンス系重賞。ロベルト系も好相性。非サンデーサイレンス系配合馬は割引。サンデーサイレンス系×ロベルト系配合馬が近年好走馬多い。
③No.〔1〕〔4〕〔9〕〔16〕の牝系は好走しやすい。
④神戸新聞杯組の好走は多い。内容を良く再考すべし。
⑤セントライト記念組は、時計の速いレースでの好走馬は中距離のスペシャリストなので軽視すべき。
⑥裏路線の鮮度の高い馬は要注意。

◎オルフェーヴル・・・ステイゴールド×メジロマックイーン=サンデーサイレンス×マイバブー 〔8-c〕
前走神戸新聞杯1着(=阪神芝2400m)。京都芝コースは(0-1-1-0)で、上がりの速い瞬発力勝負は得意な馬。前走はスタミナの要る芝2400m戦を2着馬ウインバリアシオンに0.4秒差をつける圧勝にて、も能力は同世代馬では1枚抜けていることを証明。全兄ドリームジャーニーとはタイプは違うが(=兄ドリームジャーニーは小回りコースのGⅠで本領発揮だったが、弟オルフェーヴルは直線の長い東京芝コースでキレキレ)、その全兄がスタミナの必要な中山芝2500mを好走していることから芝3000mの菊花賞では他馬よりも血統的にスタミナの裏づけがあると考えて3冠の可能性は非常に高いと考える。不良馬場もこなせることは証明済みだし、前走は先行して危なげなく好走した内容からも成長の跡は見て取れて、終始外を回らされてしかも後ろに位置取りしなければ、まず崩れない堅軸と考える。
ステイゴールド産駒はスタミナ型のサンデーサイレンス系。ステイゴールドは母父ディクタスの特性がでていて、サンデーサイレンスというよりはサッカーボーイに近い特徴があり、夏~秋にかけてよく軌道に乗ることが多い。ディクタスのスタミナ型の特性とまた強敵相手に食い下がる勝負根性は、ステイゴールド産駒の持ち味。1戦燃焼型のタイプも多く、惨敗後から涼しく巻き返す能力も高い。断然人気よりも穴で狙いたいタイプで、人気馬よりもその人気馬をマークする立場の方が好走しやすい。菊花賞はサッカーボーイ産駒の好走も多く、サッカーボーイの母父はディクタス。ステイゴールドのそのディクタスの適性と相性の良さに期待する。母父メジロマックイーンは晩成型の成長力があり、古馬で本格化するステイヤー血統だが、2歳~3歳時にも第1次の成長段階がある。叩き良化型で、中長距離での好走が多い。
No.〔8〕の牝系は、2歳~3歳春シーズンも好走は可能だが人気の時には詰めが甘い特性があり、本領発揮は3歳秋以降で古馬で真価を発揮するタイプが多い。叩き良化型で、高速時計にも強い。分枝記号cは、開幕週・最終週や重馬場での持久力勝負に強い傾向。

○ウインバリアシオン・・・ハーツクライ×Storm Bird=サンデーサイレンス×ストームバード 〔19-c〕
前走神戸新聞杯2着(=阪神芝2400m:0.4秒差)。芝2400m戦は(1-2-0-0)で、スタミナの裏付けには十分。上がりは鋭く毎回堅実な末脚を使う馬だが、毎回位置取りが差し・追込になりやすい点はやや不安が残る。オルフェーブルを後ろから差しての逆転は難しいと考え追撃候補と考えます。
ハーツクライ産駒はサンデーサイレンス系で、ハーツクライ自身はサンデーサイレンス×トニービン配合。母父トニービンの不器用さをやや受け継ぐタイプが多く、一瞬でエンジンのかかる器用なタイプよりは、助走をつけて末脚が全開になり長く良い脚を繰り出すタイプが本質。ペースが締まるGⅠほど、大駆けが期待できる。また距離が延びて成績が良くなる馬も多く、本質は中距離~クラシックが能力を活かしやすい。母父Storm Birdはストームバード系で、仕上がりの早さと先行力、軽いスピードを有している。ただし勝負強さや底力には欠けるのと勢いがなくなるとスランプに陥る点には注意が必要。前走重賞2着好走から、勢いはまだまだあると考えて、好走に期待する。
No.〔19〕の牝系は、淡々と流れる厳しい流れにに強いタフな牝系。分枝記号cは、開幕週・最終週や重馬場での持久力勝負に強い傾向。

▲ダノンマックイン・・・ハーツクライ×ノーザンテースト=サンデーサイレンス×ノーザンテースト 〔3-n〕
前走1000万条件特別兵庫特別1着(=阪神芝2400m)。京都芝コースは(0-0-0-1)だが、芝2400m戦では(1-0-1-0)と距離が伸びてから成績が安定。
ハーツクライ産駒はサンデーサイレンス系で、ハーツクライ自身はサンデーサイレンス×トニービン配合。母父トニービンの不器用さをやや受け継ぐタイプが多く、一瞬でエンジンのかかる器用なタイプよりは、助走をつけて末脚が全開になり長く良い脚を繰り出すタイプが本質。ペースが締まるGⅠほど、大駆けが期待できる。また距離が延びて成績が良くなる馬も多く、本質は中距離~クラシックが能力を活かしやすい。この距離適性も本馬に活きていると考える。母父ノーザンテーストはノーザンテースト系で、丈夫な体とミラクルな成長能力を有している。2歳や3歳時にも好走する仕上がりの早さはあるが、古馬にて本格化しさらにもう一段階進化する。また母母父には菊花賞血統のリアルシャダイ(=08年2着フローテーションの母父)で、スタミナや消耗戦での強さは抜群。
No.〔3〕の牝系は、2歳戦から走れる仕上がりの早さとクラシックでも好走する成長能力を有した牝系。3歳秋から古馬になるまでは詰めが甘い傾向があるが、成長力も優れていて、スタミナも豊富。分子記号nは、仕上がり早で素軽いスピードと立ち回りの上手さが持ち味。底力には欠けるが器用さでカバーする。

△トーセンラー・・・ディープインパクト×Lycius=サンデーサイレンス×ミスプロ 〔17-b〕
前走セントライト記念2着(=中山芝2200m:0.2秒差)。春シーズンはきさらぎ賞1着(=京都芝1800m)など順調だったが、東日本大震災以後皐月賞7着→東京優駿11着と惨敗。休みを挟んで秋シーズン初戦の前走はしっかり立て直し、今回は得意の京都芝コース。京都芝コースは(2-0-1-0)と好走が多く、また今回は最内枠。比較的前にて展開できる馬なので、最内枠の利を活かしての好走に期待する。
ディープインパクト産駒はサンデーサイレンス系で、広いコースで加速をつけながら全開になる末脚が武器で、スローで脚を溜めてキレキレの瞬発力を繰り出す。一瞬でトップスピードに乗れるタイプと点火に時間がかかるタイプがいて、前者は馬体重が軽い馬、後者は馬体重の重い馬が多い。道中が速いペースだと脚をなし崩しに使わされて末脚が鈍るので、距離短縮の速い流れの時には過信禁物。逆に距離延長で緩い流れとなるときには狙い目。スローでしか好走歴のない馬の距離短縮時は、疑って掛かる方が良い。今回は大幅に距離延長となるので、そのディープインパクト産駒の適性に期待する。母父Lyciusはミスプロ系だが、母系のリファールやハイハットなど底力とやや不器用さを秘めた血統が入り、他のミスプロ系ほどの軽さがない。だがやはりミスプロ系であることに変わりなく、短距離~中距離までが守備範囲で、仕上がりも遅くはない。芝は時計のかかる馬場に向き、平坦コースならなお良い。ダートなら力の要る馬場もこなす。ディープインパクト産駒の特性からは距離延長はプラス要因なのだが、母父の距離特性からは長距離はマイナス要因。総合的に考えると中距離がベストと思われるが、最内枠を活かして距離損をなくし、『中弛み』の流れで長距離→中距離適性を活かせる状態になるのなら好走可能と考えて期待する。
No.〔17〕の牝系は、好調期に連続好走しやすい特性を秘めた短距離~マイル向きの牝系。分枝記号bは、鮮度と勢いが好走に重要なポイント。重賞初挑戦など鮮度の高い時は好走率高し。決め手には欠けるが自在性があり、格上げ戦に強い。母系からも長距離型ではなさそうな感じがしますが、分枝記号の特性の勢いの面からは怖い存在で期待する。

△ベルシャザール・・・キングカメハメハ×サンデーサイレンス=ミスプロ×サンデーサイレンス 〔1-e〕
前走セントライト記念4着(=中山芝2200m:0.4秒差)。前走は休み明けで差し馬有利な展開の中、前にて展開し僅差の好走を評価したい。今回は内枠にて前にて展開できる強みと、東京優駿3着(=東京芝2400m:1.4秒差)の実績から好走に期待する。京都芝コースは(1-0-1-0)と相性は良い。
キングカメハメハ産駒はキングマンボ系で、格の高いレースで究極のスピード競馬(=レコード決着)になるほど凄味をきかす血統。厳しい展開ほど持ち前の底力が活き、2歳から走れる完成度の高さと成長力がある。本格化前は詰め甘な点があることには注意が必要だが、ダービーの時期以後は実が入る。道悪も得意で、大一番に強い。母父サンデーサイレンスは、前走の勢いをそのまま活かして好走することの多い特性がある。前走0.4秒差の4着だったので、母父の特性は活かせると考えて、また距離に融通性のあるキングマンボ系の特性に期待し評価する。また本馬は好走が○×○と交互になる傾向が戦績から見て取れるため、今回は好走できる順番と考えて期待する。
No.〔1〕の牝系は、クラシックで好走が多く3歳春にはある程度完成する、完成度が高く仕上がりの早い牝系。3歳秋シーズンは成長のピークになりやすい。分枝記号eは、気性が荒く、平均ペース以での雪崩れ込みが得意で、上がりのかかる消耗的な流れに強い特性がある。また重馬場やダートなど時計のかかる馬場に強いが、一旦調子を崩すと復活が難しく、調子のピークが短い。

△フレールジャック・・・ディープインパクト×Nureyev=サンデーサイレンス×ヌレイエフ 〔12-e〕
前走神戸新聞杯3着(=阪神芝2400m:0.8秒差)。前走は芝2400mへの距離延長が鍵となったが、結果3着好走。先行して速い上がりも使える堅実なタイプで、京都芝コースは(2-0-0-0)と相性は良い。外枠なので、いかに距離損をなくせるように位置取りできるか?が鍵となるが、うまく先行し足を溜められれば好走可能と考えて期待する。
ディープインパクト産駒はサンデーサイレンス系で、広いコースで加速をつけながら全開になる末脚が武器で、スローで脚を溜めてキレキレの瞬発力を繰り出す。一瞬でトップスピードに乗れるタイプと点火に時間がかかるタイプがいて、前者は馬体重が軽い馬、後者は馬体重の重い馬が多い。道中が速いペースだと脚をなし崩しに使わされて末脚が鈍るので、距離短縮の速い流れの時には過信禁物。逆に距離延長で緩い流れとなるときには狙い目。スローでしか好走歴のない馬の距離短縮時は、疑って掛かる方が良い。今回は前走にて距離延長を経験していて、今回さらにペースが弛むと考え、その経験を活かせると考える。母父Nureyevはヌレイエフ系で、持続するスピードを持ち味とし、力の勝負に強い。成長力も豊富。ただ本格化前は詰めの甘さがあるが、これはヌレイエフ系全般に言えること。母父としても優れ、父系の種牡馬としての特徴を伝えやすい。また母母父Blushing Groomは菊花賞でも好走の多い血統(=95年1着マヤノトップガンの母父、97年1着マチカネフクキタルの父系92着年テイエムオペラオーの母父、00年2着トーホウシデンの母父、10年1着ビッグウィークの父系)で、隠れたポイントにも期待します。
No.〔12〕の牝系は、早い時期から走る馬もいるが、3歳秋から古馬にかけて本格化する馬が多い牝系。また高齢でも衰えが少なくタフな馬が多い。分枝記号cは、開幕週・最終週や重馬場での持久力勝負に強い傾向。


tipmonaとは?

菊花賞2011回顧
菊花賞 テイエムオペラオーの法則。

軍神マルス
08期 予想歴13年

次走狙い:オルフェーヴル
次走狙い:ウインバリアシオン


2011年 タイム 3’02”8 (良) 1FAve=12.19 5FAve=60.93

ラップ
①12.7-②12.2-③12.0-④12.0-⑤11.7-⑥12.3-⑦12.7-⑧12.6-⑨12.4-⑩12.1-⑪12.9-⑫12.1-⑬11.5-⑭11.6-⑮12.0
1FAveとの誤差
①+0.5 ②±0 ③-0.2 ④-0.2 ⑤-0.5 ⑥+0.1 ⑦+0.5 ⑧+0.4 ⑨+0.2 ⑩-0.1 ⑪+0.7 ⑫-0.1 ⑬-0.7 ⑭-0.6 ⑮-0.2
テン5F60-.6-中盤5F62.1-上がり60.1 『加速・中弛み』

『加速』・・・逃げ◎ 先行○ 差し△ 追込×
『中弛み』・・・逃げ◎ 先行△ 差し× 追込○

1着オルフェーヴル・・・ステイゴールド×メジロマックイーン=サンデーサイレンス×マイバブー 〔8-c〕 6-3
2着ウインバリアシオン・・・ハーツクライ×Storm Bird=サンデーサイレンス×ストームバード 〔19-c〕 16-14
3着トーセンラー・・・ディープインパクト×Lycius=サンデーサイレンス×ミスプロ 〔17-b〕 8-6
4着ハーバーコマンド・・・マンハッタンカフェ×Kendor=サンデーサイレンス×グレイソヴリン 〔1-l〕 5-5 
5着サダムパテック・・・フジキセキ×エリシオ=サンデーサイレンス×ノーザンダンサー 〔9-h〕 2-2

流れは、テン-上がりのラップ差から『加速』と中盤の弛みから『中弛み』の複合ラップ。近年では06年のレースレコードとなった1着ソングオブウインドが好走した年に次いでのタイムで、中盤の弛みはあるが、その中盤ラップは過去6年では最も締まった流れで(=早くても09年の63.2で今年の62.1は異常な速さ)、レベルの高いレースと考える。展開的には、逃げが最も恵まれ、次いで先行、差し・追込には厳しい流れ。

1着オルフェーヴルは、前走神戸新聞杯1着(=阪神芝2400m)からの好走で、3冠達成。京都芝コースは(0-1-1-0)で、上がりの速い瞬発力勝負は得意な馬でした。前走はスタミナの要る芝2400m戦を2着馬ウインバリアシオンに0.4秒差をつける圧勝にて、能力は同世代馬では1枚抜けていることを証明しましたが、今回も2着ウインバリアシオンに0.4秒差をつけ圧勝。またこれで2着ウインバリアシオンとの組み合わせは、ダービー→神戸新聞杯→菊花賞と3戦連続。00年古馬王道路線をパーフェクト好走したテイエムオペラオーとその時に2着に何度も好走したメイショウドトウの再現のようです。適性が似ていてともに強い馬だからこそ何度も組み合わせになるのでしょうが、今後もオルフェーヴルを軸に考えるときには相手にはウインバリアシオンは必須で考えるべきと思います(→テイエムオペラオーの法則)。不良馬場もこなせることは証明済みだし、前走も今回も先行して危なげなく好走した内容からも成長の跡は見て取れて、安定性が増したと考える。次走はJCでも有馬記念でも十分に好走は可能と考えるが、ローテーション的には長距離の菊花賞を好走した後に(=しかもレコード並みのタイムで)間隔がやや詰まってのJCは苦戦するかもしれません(=ただし東京芝コースは得意な馬なのであっさり古馬を撃破する可能性もあり)。全兄ドリームジャーニーが得意としていた中山芝コースの有馬記念の方が、間隔的にも疲れも心配なく好走しやすいのでは!?と考える。
ステイゴールド産駒はスタミナ型のサンデーサイレンス系。ステイゴールドは母父ディクタスの特性がでていて、サンデーサイレンスというよりはサッカーボーイに近い特徴があり、夏~秋にかけてよく軌道に乗ることが多い。ディクタスのスタミナ型の特性とまた強敵相手に食い下がる勝負根性は、ステイゴールド産駒の持ち味。1戦燃焼型のタイプも多く、惨敗後から涼しく巻き返す能力も高い。断然人気よりも穴で狙いたいタイプで、人気馬よりもその人気馬をマークする立場の方が好走しやすい。菊花賞はサッカーボーイ産駒の好走も多く、サッカーボーイの母父はディクタス。ステイゴールドのそのディクタスの適性と相性の良さに期待する。母父メジロマックイーンは晩成型の成長力があり、古馬で本格化するステイヤー血統だが、2歳~3歳時にも第1次の成長段階がある。叩き良化型で、中長距離での好走が多い。
No.〔8〕の牝系は、2歳~3歳春シーズンも好走は可能だが人気の時には詰めが甘い特性があり、本領発揮は3歳秋以降で古馬で真価を発揮するタイプが多い。叩き良化型で、高速時計にも強い。分枝記号cは、開幕週・最終週や重馬場での持久力勝負に強い傾向。今回はタイムが速いが好走できたのはこの牝系の特性が活きたと考える。

2着ウインバリアシオンは、前走神戸新聞杯2着(=阪神芝2400m:0.4秒差)からの好走。芝2400m戦は(1-2-0-0)で、スタミナの裏付けには十分でした。上がりは鋭く毎回堅実な末脚を使う馬だが、毎回位置取りが差し・追込になりやすい点がこの馬の不安点。3着以下は今回も完封も1着オルフェーブルを後ろから差しての逆転は難しいことは今回も証明され、思い切った騎乗で01年宝塚記念1着メイショウドトウのようにテイエムオペラオーを逆転するかのようにオルフェーヴルを封じ込める積極的な戦法を今後期待する。
ハーツクライ産駒はサンデーサイレンス系で、ハーツクライ自身はサンデーサイレンス×トニービン配合。母父トニービンの不器用さをやや受け継ぐタイプが多く、一瞬でエンジンのかかる器用なタイプよりは、助走をつけて末脚が全開になり長く良い脚を繰り出すタイプが本質。ペースが締まるGⅠほど、大駆けが期待できる。また距離が延びて成績が良くなる馬も多く、本質は中距離~クラシックが能力を活かしやすい。母父Storm Birdはストームバード系で、仕上がりの早さと先行力、軽いスピードを有している。ただし勝負強さや底力には欠けるのと勢いがなくなるとスランプに陥る点には注意が必要。今回もGⅠ2着好走から、勢いはまだまだあると考えて、次走にも期待する。
No.〔19〕の牝系は、淡々と流れる厳しい流れにに強いタフな牝系。分枝記号cは、開幕週・最終週や重馬場での持久力勝負に強い傾向。

3着トーセンラーは、前走セントライト記念2着(=中山芝2200m:0.2秒差)からの好走。春シーズンはきさらぎ賞1着(=京都芝1800m)など順調だったが、東日本大震災以後皐月賞7着→東京優駿11着と惨敗。休みを挟んで秋シーズン初戦の前走はしっかり立て直し、得意の京都芝コースで今回3着好走。京都芝コースはこれまで(2-0-1-0)と好走が多く、また今回は最内枠だったが、道中は外に位置取りしての好走。好走自体は評価したいが、最内を先行してこそと期待したので、今回の騎乗については個人的には不満です。オルフェーヴルを見る位置取りにてマークしていた様子は伺えるが、そのオルフェーヴルのさらに外からでは届かないのも無理ないと思います。菊花賞はあくまで先行しつつ、距離ロスをどれだけ抑えられるか?がポイントだと考えます。
ディープインパクト産駒はサンデーサイレンス系で、広いコースで加速をつけながら全開になる末脚が武器で、スローで脚を溜めてキレキレの瞬発力を繰り出す。一瞬でトップスピードに乗れるタイプと点火に時間がかかるタイプがいて、前者は馬体重が軽い馬、後者は馬体重の重い馬が多い。道中が速いペースだと脚をなし崩しに使わされて末脚が鈍るので、距離短縮の速い流れの時には過信禁物。逆に距離延長で緩い流れとなるときには狙い目。スローでしか好走歴のない馬の距離短縮時は、疑って掛かる方が良い。今回は大幅に距離延長となるので、そのディープインパクト産駒の適性に期待する。母父Lyciusはミスプロ系だが、母系のリファールやハイハットなど底力とやや不器用さを秘めた血統が入り、他のミスプロ系ほどの軽さがない。だがやはりミスプロ系であることに変わりなく、短距離~中距離までが守備範囲で、仕上がりも遅くはない。芝は時計のかかる馬場に向き、平坦コースならなお良い。ダートなら力の要る馬場もこなす。
No.〔17〕の牝系は、好調期に連続好走しやすい特性を秘めた短距離~マイル向きの牝系。分枝記号bは、鮮度と勢いが好走に重要なポイント。重賞初挑戦など鮮度の高い時は好走率高し。決め手には欠けるが自在性があり、格上げ戦に強い。分枝記号の特性の勢いの面からは、今回の好走からも次走も怖い存在で期待する。

4着ハーバーコマンドは、前走1000万条件戦HTB賞2着(=札幌芝2000m:0.0秒差)からの好走。夏のローカル戦で条件戦をコツコツ好走した馬。今回はそのローカル小回りコースを経験したおかげか、先行しなるべく内を回るようなコース取りにて4着好走。14番人気ということを考えると善戦したと考える。
マンハッタンカフェ産駒はスタミナ型サンデーサイレンス系で、ステイヤータイプだが素軽い先行力を持ち、難儀な不発が少ない堅実さが特徴で前半に脚を溜めれば鋭い瞬発力も使える。また道悪の成績が良く、パンパンの良馬場よりも多少時計の掛かる馬場向き。丈夫さが取り柄で、詰まったローテーションや高齢馬が穴をあける。母父Kendorはグレイソヴリン系で、マイル~中距離を得意とするが距離に融通性があり、仕上がりが早く2歳から好走が可能で、古馬になっても活躍できる。芝の良馬場でこそ活きるタイプ。
No.〔1〕の牝系は、クラシックで好走が多く3歳春にはある程度完成する、完成度が高く仕上がりの早い牝系。3歳秋シーズンは成長のピークになりやすい。分子記号lは、クラシックで特注の記号で、能力が高くトップクラスのポテンシャルを秘めていて、成長力も豊富。牝系の成長能力と分子記号特性から、この激走はある意味納得できる結果です。侮ったことは反省。

5着サダムパテックは、前走セントライト記念3着(=中山芝2200m:0.4秒差)からの好走。京都芝コースは(1-1-0-0)と相性は良かったが、今回はやや距離が長かったためか5着の結果に。それでも先行し内を回るように距離ロスを抑えた騎乗は好感が持てる。得意の中距離ならば巻き返し可能と考える。
フジキセキ産駒はスピード型サンデーサイレンス系で、内枠を活かして好位から抜け出すレースが得意。すっと好位を取って折り合い、一瞬のタイミングで馬群を抜けられる器用な脚を持っていて、この器用さは2~3歳のこの時期では大きな武器となる。母父エリシオはノーザンダンサー系で、2~3歳の早い時期に好走する仕上がりの早い馬もいるが、総じて本格化するなら古馬で、中距離以上で活躍するスタミナを秘めている。 芝は軽い馬場のスピード勝負より、時計のかかる馬場での消耗戦で能力を発揮する。
No.〔9〕の牝系は、早い時期から好走できるが本格化前までは詰め甘なところがある牝系。小回りコースは鬼門だが、広いコースは好走が多い。分枝記号hは、揉まれ弱く、基本的には広いコースがベストで、器用さには欠けるが、広いコースでの持久戦は得意。小回りコースの場合は外枠か先行策が必須。


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