08期 予想歴4年
◎メイショウクオリア
12着/12人気
○フローテーション2着/15人
▲ノットアローン18着/6人
×オウケンブルースリ
×マイネルチャールズ
本命不在で何が来てもおかしくないようなメンバー構成になってしまいました。一番人気が予想されるオウケンブルースリは血統的に不安で、スマイルジャックも短中距離に好走が多いタニノギムレット産駒。マイネルチャールズは近走が不安でレベルが大して高くないセントライト記念でも勝ちきれず、ダイワワイルドボアの実績もスローのレースしかないと、どの馬も不安要素が大きすぎます。
こういう時は、明らかな格下馬でもちょっとしたプラス要素があれば上位に来ることがあります。今年の菊は多少の実績・騎手には目を瞑り、京都3000mに適性のありそうな馬を選んでみます。
京都3000mの特徴としては、スタートから最初のコーナーまでの距離が短く、しかもすぐに下り坂があるためテンが速くなりやすいことが挙げられます。特に今年のようなアグネススターチ、ミッキーチアフル、ロードアリエスなどといった先行馬が多いときはなおさらです。しかし、3000mという長丁場のため、向こう正面あたりからペースが落ち着き、3コーナー辺りから再びペースが上がります。
以上の展開になることを前提とすると、スローのトップスピード比べ、残り1000mからのロングスパート、といったレースでしか好走できていない馬は不要で、前半がハイペースでの上がりが掛かるレースでの好走実績のある馬を狙いたくなります。
ちなみに前者での好走が目立つのがアインラクスとオウケンブルースリで、特にダンス産駒ということで人気になりそうなアインラクスを私は自信を持って切ります。
前哨戦がどのような展開のレースだったかというと、神戸新聞杯はスローのロングスパート、セントライト記念の瞬発力比べでした。菊花賞で求められる要素のないレースだったので、ここの上位馬を軽視して負けた馬から選びます。
◎はメイショウクオリア。菊と同じ舞台の京都新聞杯が前半速く、上がりの掛かるスタミナが問われたレースでした。ダービーはディープスカイ以外内を回したトップスピードが上位を占めるレースなのでノーカウント。神戸新聞杯も先行馬がゴール板を間違えたかのようなロングスパートに巻き込まれたので、これもノーカウント。休み明けを一叩きして相性のいい舞台に戻ってきたと考えると理想的なローテーションといえます。
血統的にも、スタミナタイプとスピードタイプの二種類があるマンハッタンカフェ産駒の、この馬は京都新聞杯などから明らかにスタミナタイプ(母系がスタミナタイプでないが…)
○ヤマニンリュバン。出てくるのかどうかは現段階で不明だが、狙ってみたい1頭。ダートで勝ち上がっているものの、血統だけみれば父ヤマニンセラフィムがサンデー×ダンチヒ、母父もスタミナのいる馬場で強いセフティーエンペラーを出したソヴィエトスターと、完全に芝向き。ダートの勝ちも先行しての粘りこみと、スタミナのありそうな勝ち方。距離が持つかは微妙ですが、人気もないだろうし大穴を狙う以上狙ってみたい。
ちなみにロードアリエスとミッキーチアフルのシンボリクリスエス産駒2頭は、シンボリクリスエス産駒非ステイヤー説を唱えている身としては狙えません。
最終決定
今日の馬場を見る限り、伸びるのは明らかに内。明日急に外差し馬場になる可能性は低いでしょう。さらに、時計は少し早いだけの、3週目として平均的。ソングオブウインドの年のような、謎の高速馬場化しない限りは、明日にはもう少し時計が掛かるようになるでしょう。
例年の菊花賞では内が伸びる馬場です。今年もそうなると考えれるので、内枠か先行馬を狙います。
○フローテーション。メンバー中、個人的考えでは唯一のステイヤー。縦長の馬群が予想される中、最内枠を引いてロスのない競馬が出来そうです。ペースが上がれば上がるほど力を発揮するでしょう。
▲ノットアローン。血統的にはどう考えても距離が持ちそうにないのですが、そういったスタミナが明らかに足りない馬を上手くやりくりできるのが横山典です。馬ではなく騎手に期待しての買い。
×マイネルチャールズ。個人的にはこの馬のお父さんはタキオンじゃないかと思うぐらい、字面の血統と実際の適性の差があります。スローの瞬発力が問われるレースで強い競馬をしているうえに、広いコースにおいてはディープスカイやブラックシェルに及ばないのでそこまで強い馬ではありません。人気にもなっている以上、黙って切るべきでしょう。
tipmonaとは?
08期 予想歴4年
次走狙い:スマイルジャック
次走狙い:ロードアリエス
次走危険:ナムラクレセント
二つの想定外が発生してしまったレースでした。
一つは折り合いを欠いたノットアローンが暴走して1000m通過58.6という超ハイペースに起因する馬群変化が起こったこと、一つは10レースから微妙に外伸び馬場になっており菊花賞では完全な外伸び馬場になったことです。
展開的にはノットアローンが暴走しての超ハイペース、そこからラップは急激に緩みます。このこと事態は別段問題あることではありません。縦長の馬群になって困るのはオウケンブルースリやベンチャーナインの追い込み馬だからです。
京都外回りの特徴として、4コーナー入り口から急激な下り坂があることが挙げられます。ここで思い切ったスパートをするとコーナーを曲がりきれなくなるうえに、下りでスパートすることで脚を使ってしまいラストの直線で止まってしまうという現象が起こります。私はこれを勝手に「坂落とし」と名づけています。2年前のメイショウサムソンも「逆落とし」にやられており(これだけが原因ではないでしょうが)、1番人気になった年のエリ女でのスイープトウショウもこれが完全な敗因です。条件戦を含めれば山のように該当するレースが出てきます。
この「逆落とし」、やってしまうのは馬ではなくて騎手です。武豊、福永のほか横山典、蛯名、田中勝はよく分かっており発生させないのですが、池添や若手関西ジョッキーはよく起こします。
ちなみに武士沢は常習犯で、昨年の天皇賞・春でのトウショウナイトのようなゴール前失速ということを起こします。今回もどうせやらかすだろうと思い、ベンチャーナインも馬はろくに精査せずに切っていました。
内田博は関西に来ることがあまりなかったので分かりませんでしたが、移籍した当初のアンカツ・岩田でも「逆落とし」を起こしていたらしいので、オウケンブルースリを切る理由の一つにしていました。
ですのでノットアローンの暴走は、ノットアローン絡みの馬券が終了したこと以外は私にとってむしろ好都合なことでした。
しかし3コーナーから異変が起きます。よく考えれば不思議なことではないのですが、ノットアローンとアグネススターチが日本の株価の如き失速を始めたのです。そうなったことで馬群は急速に密集していきます。
ここでの最大の問題は、後続が脚を使わなくても先頭集団に取り付けたことです。そうなることで、まず内にいる馬の絶対的優位が破綻してしまいました。前が詰まるので直線に入るまで加速ができません。特に加速力のないロードアリエス、フローテーションには致命的な打撃を与えました。また、もう一つの誤算外伸び馬場もこれに拍車をかけました。外を通る馬か、内から外へスムーズに出せる馬以外はノーチャンスになり、外をめぐっての位置取り競争でメイショウクオリアが不利を受けるような事態になってしまうので、内の優位性は皆無となっていました。
こうなることで求められた適性はまず最初に、コーナーで減速したスピードを直線に向いてから再加速することです。予想の欄でも書いたのですが、加速力を持つ実績馬はオウケンブルースリとマイネルチャールズです。マイネルチャールズが一旦先頭に立ち、加速力のないスマイルジャックが後退してしまったのはここが原因です。
もう一つがスタミナで、一旦ナムラクレセントをかわしたマイネルチャールズはスタミナ切れを起こしてしまい再びかわされますが、加速力でのリードにより5着は確保します。同じタイプのスマートギアもスタミナ切れを起こしてしまうのはマイネルチャールズと同じで、2頭の差はスタミナがないことを分かって仕掛けを遅らせた武豊と勝ちに急いだ松岡との差です。
で、そうすると後方から跳んでくるのは加速力はないもののスタミナ豊富なステイヤーで、それがフローテーションでした。藤岡兄がうまく外に出したおかげもあり、スタミナに任せてジワジワと詰め寄ってきます。しかし、加速力がある上にスタミナも私の想像以上にあったオウケンブルースリには届きません。
3着も、おそらくなのですが、スタミナ型のナムラクレセントです。先行して粘りこんだので強いという評価は必要なく、展開が向いたと判断すべきでしょう。
このレースで最も展開の向かなかったのは、一貫したペースを粘りこむのを得意とするロベルト・ダンチヒ系統の馬です。スマイルジャック、ロードアリエス、ミッキーチアフルでしょうか。これらの系統は基本的に長距離は持たないので、中距離に短縮してきたら買いでしょう。
あとオウケンブルースリの評価には困ります。本来向かないはずの展開・距離を自分の競馬で押し切ったから強いということもできるし、相手が弱すぎたため消去法の1着ということも言えます。
来週のディープスカイでこの世代の力量のモノサシとしたいと思うので、とりあえず保留に。
今回の教訓
・逃げ、先行馬が多いからといって縦長馬群になるとは限らない。それらの馬が潰れてしまうことも考慮して展開を予想すべし
ヤマニンリュバンが出てたらやっぱり面白いことになったんじゃないかな、と思うのは私だけでしょうかね。
tipmonaとは?