08期 予想歴11年
◎アサクサキングス
8着/6人気
○ダイワスカーレット2着/2人
▲ウオッカ1着/1人
×タスカータソルテ
自分が競馬を始めたのがちょうど10年前。初めて天皇賞・秋がこのレースでした。前哨戦の毎日王冠では後のJC優勝、凱旋門賞2着と日本競馬に新たな歴史を作ったエルコンドルパサー、後の有馬記念連覇やグランプリ3連覇を達成したこちらも歴史的名馬グラスワンダーを子ども扱いしたサイレンススズカが単勝1,2倍の圧倒的1番人気に推されていた。管理する橋田満調教師は「この馬のレースを競馬場まで観に来て欲しい」と言っていた。誰も追いつけないスピード、そして大逃げ…。サイレンススズカの逃げは観る者を魅了した。だからこその師の言葉だったのだろう。
しかし、サイレンススズカは4コーナー手前でレースを終えてしまった。そしてそれはこの馬自身の競走馬生活の終わりでもあった。せめて命だけは…そう祈っていたが、その願い届かず安楽死処分となってしまった。
競馬の神様として有名だった故大川慶次郎は「サイレンススズカがもし無事だったら勝ち馬(オフサイドトラップ)の8馬身ぐらい前に居ただろう」と言った。競馬にたらればは禁句だが、もし無事だったら…と誰もが思わざるをえないぐらい悔しい結果となってしまった。「競馬に絶対は無い」という言葉を痛感したレースであった。
サイレンススズカは何故あそこまで大逃げをしていたのだろうか。スピードの違いは当然あったのだろうが、内面的な点ではどうだろう。何か見えないモノから逃げていたのだろうか、それとも何か見えないモノに向かって走っていたのか、それとも生き急いでしまったのだろうか…。その答えはサイレンススズカしか知らないが、今改めてレースを観てみると、凄い大逃げであると共に、何かもの悲しさを感じる大逃げに見えてしまう。
もしサイレンススズカが無事にレースを終えていたら、その後はどうなっていたのだろう…。ジャパンカップに出ていたのかな、それとも海外遠征をしていたのかな。何にせよ日本競馬界の歴史を変えていくような活躍をしていたことだろう。それぐらい全競馬ファンが期待していた馬だった。
昨日11月1日はそのサイレンススズカの命日。今日の天皇賞・秋はサイレンススズカメモリアルとして、これからもサイレンススズカのことを忘れないでいきたい。夢をありがとうサイレンススズカ。
今回のレースも、まず何よりも全馬が無事完走することを願ってやまない。
さて、長々と話してきましたが予想に入ります。
本命はアサクサキングス。正直3強それぞれに不安があり、何かしら引っかかる要素がある。ダスカは7ヶ月の休養明け、初の府中コース、ウオッカは外目の枠なのとこのレースと相性が悪い安田記念・毎日王冠組。最後にディープスカイは世代間評価と持ち時計、速い時計への不安…。オッズは3強形成だが、どうも3強で決まる気がしない。それぞれの不安要素が大きいからか。それならば…と、3強に1番近い馬を考えた時、アサクサキングスにたどり着いた。推せるポイントとしてはまず内枠。前に行く馬なだけに、外枠に入ってしまったらスタートしてすぐにコーナーに入るのでコースロスになってしまう心配があった。しかし、この枠ならスムーズに先行できるだろう。次に距離。菊花賞を勝っている点から長距離向きと思われがちだが、もともと中距離でも結果を出しているし、府中も(2,1,0,1)と得意舞台。広いコースで自分の競馬ができれば実にしぶとい。ダスカに敗れた大阪杯は直線で一旦狭くなってしまった不利があったもので、力負けではない。長い直線ならこの馬のしぶとい末脚を活かすことができる。
対抗にはダイワスカーレット。7ヶ月の休養明け、あまり調教の動きが良くなかったが、やはりこの馬自身の潜在能力の高さは見逃せない。今回も典型的な逃げ馬がいないだけに、逃げか番手での競馬ができそうで、この馬向きの展開になりそう。
3番手にはウオッカ。府中は(2,2,0,1)と得意だし、距離もこれぐらいがベストと見ている。やや外目の枠なので、少し評価を下げたが、まともならここは突き抜けてもらいたいところだ。
世代間のレベルがまだ図れていなく、持ち時計やペースなどから判断すると、やや厳しいと思うディープスカイだが、4連勝の勢いと叩かれての上積みはプラス材料なので、押さえておく必要はありそうだ。そしてカンパニーをもう一度狙いたい。16番枠はマイナス要素だが、前で競馬できれば非常に面白いと思う。理想は中山記念やマイラーズCのような競馬。前に行く馬はあまり多くないだけに、横山典弘騎手には積極策を期待したいところだ。
◎1・アサクサキングス
○7・ダイワスカーレット
▲14・ウオッカ
△2・ディープスカイ
△16・カンパニー
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