08期 予想歴14年
◎グランデッツァ
5着/1人気
○ディープブリランテ3着/3人
▲ワールドエース2着/2人
★傾向分析★
2007年 タイム 1'59"9 (良) 1FAve=11.99 3FAve=35.97
テン35.5-中盤48.5(3F換算36.38)-上がり35.9 『一貫』
1着ヴィクトリー・・・ブライアンズタイム×トニービン=ロベルト×グレイソヴリン 〔1-l〕 1-1
2着サンツェッペリン・・・テンビー×オジジアン=ニジンスキー×ダマスカス 〔22-b〕 2-2
3着フサイチホウオー・・・ジャングルポケット×サンデーサイレンス=グレイソヴリン×サンデーサイレンス 〔1-p〕 11-9
2008年 タイム 2'01"7 (良) 1FAve=12.17 3FAve=36.51
テン36.2-中盤50.3(3F換算37.73)-上がり35.2 『加速・中弛み』
1着キャプテントゥーレ・・・アグネスタキオン×トニービン=サンデーサイレンス×グレイソヴリン 〔3-l〕 1-1
2着タケミカヅチ・・・ゴールドアリュール×マルゼンスキー=サンデーサイレンス×ニジンスキー 〔13-c〕 11-8
3着マイネルチャールズ・・・ブライアンズタイム×Zabeel=ロベルト×ターントゥ 〔6-b〕 8-6
2009年 タイム 1'58"7 (良) 1FAve=11.87 3FAve=35.61
テン34.8-中盤48.3(3F換算36.23)-上がり35.6 『前傾・中弛み』
1着アンライバルド・・・ネオユニヴァース×Sadler's Wells=サンデーサイレンス×サドラーズウェルズ 〔1-l〕 12-9
2着トライアンフマーチ・・・スペシャルウィーク×ダンシングブレーヴ=サンデーサイレンス×リファール 〔7-d〕 18-18
3着セイウンワンダー・・・グラスワンダー×サンデーサイレンス=ロベルト×サンデーサイレンス 〔3-l〕 14-15
2010年 タイム 2'00"8 (良) 1FAve=12.08 3FAve=36.24
テン35.4-中盤49.5(3F換算37.13)-上がり35.9 『前傾・中弛み』
1着ヴィクトワールピサ・・・ネオユニヴァース×Machiavellian=サンデーサイレンス×ミスプロ 〔8-d〕 7-8
2着ヒルノダムール・・・マンハッタンカフェ×ラムタラ=サンデーサイレンス×ニジンスキー 〔4-i〕 15-12
3着エイシンフラッシュ・・・King's Best×Platini=ミスプロ×ハンプトン 〔8-a〕 10-12
2011年 東日本大震災の影響で、東京芝2000mで代替のため参考外。
流れは、07年が『一貫』、08年は『加速・中弛み』、09年・10年は『前傾・中弛み』。『中弛み』の複合ラップにはなりやすいが、基本は『一貫』や『前傾』といった厳しい流れが中山芝2000mの基本と考えます。好走馬の位置取りは、4コーナー10番手前後の差し馬の好走が多いが、厳しいペースでも前で展開する逃げ馬の好走もありうる点にも要注意。
また2分を切るかどうかで好走馬がガラッと変わる皐月賞。1'58秒台だとマイラーが好走し、1'59秒台前半ならサンデーサイレンス系が好走。2'00秒以降になると欧州型スタミナ血統(=ノーザンダンサー系・ロベルト系)向きの傾向。
1'58秒台でマイラーが好走するのはスピード勝負でそのまま押し切れてしまう流れになりやすいため。この流れの時にはダートで好走歴のあった馬やミスプロ系が活きる流れとなる。この場合は逃げ・先行がよく好走する。
1'59秒台なら、中盤が弛み上がりの速さを競うレースになりやすく、サンデーサイレンスが得意のレース質になる。先行・差しが活きる流れとなる。
2'00秒以降ならばスタミナの持続性能が問われ、距離適性が延びると好走しそうなスタミナ型のノーザンダンサー系(特にオペラハウス)やロベルト系向きとなる。
ただ基本はサンデーサイレンス系のためのGⅠという様相が強く、やや欧州型の要素(=特に凱旋門賞血統)を含んでいる馬が一番適性に嵌るように思います。
牝系の傾向は、No.〔1〕〔3〕〔4〕の牝系の好走が多い。
成長力の充実度とスタミナの要る流れになりやすいコースということが好走に結びつくのでは?と考える。
また分枝記号は、l記号が特注。l記号は、クラシックで好走が多くトップクラスの能力を秘めている馬が多い。
★予想★
皐月賞のポイントは、
①サンデーサイレンス系が好走しやすく、その上で凱旋門賞血統を父か母父に持つ馬。
②前走4コーナー3番手以内で好走している馬。
③牝系はクラシック好走しやすいNo.〔1〕〔3〕〔4〕などに注目。分枝記号lは特注。トライアル好走の分枝記号dにも注意。
これまでの牡馬クラシックステップレースを総括して、評価していきたいと思います。
まずレベルの高かったレースは、札幌2歳2歳SとラジオNIKKEI杯2歳S。札幌2歳S好走馬は1着グランデッツア・2着ゴールドシップが次走ラジオNIKKEI杯2歳Sで2・3着に好走、3着馬マイネルロブストは次走朝日杯FS2着。この3頭はさらに次走でスプリングS1着、共同通信杯1着、京成杯2着好走と重賞で活躍。札幌2歳Sは、小回り洋芝コースの芝1800mで中山芝2000m向きの適性は秘めていると思われ、2歳時の完成度も問われるが秘めた能力も問われることが多いためか、例年好走馬がその後も活躍するものと思われます。ラジオNIKKEI杯2歳Sは、4着馬トリップが次走弥生賞2着に好走。このことからもラジオNIKKEI杯2歳S上位馬もレベルは高いと考える。
次に京成杯は、1着馬ベストディール。ベストディールは、2走前に札幌2歳S4着馬でもあり、この点からも札幌2歳S好走馬は上位に考えるべきと思います。京成杯4着馬アーデントは次走弥生賞3着。前述のトリップ、アーデントの戦績から考えると弥生賞はややレベルには疑問があると思われ、評価を下げるべきと思います。
共同通信杯は、1着馬ゴールドシップが、前述したように、札幌2歳S2着→ラジオNIKKEI杯2歳S2着→共同通信杯1着と重賞連続好走にて能力の高さは証明済み。2着馬ディープブリランテは、前走東京スポーツ杯2歳S1着、さらに次走でスプリングS2着とこちらも重賞連続好走。5着馬コスモオオゾラが次走弥生賞1着好走。このことからも共同通信杯のレベルも高いと考えます。
きさらぎ賞は、1着ワールドエース・2着ヒストリカル・3着ベールドインパクト・4着ジャスタウェイ。2着馬ヒストリカルは、皐月賞には出走しないが、次走毎日杯1着好走。4着馬ジャスタウェイも、次走アーリントンC1着好走。このことから1着馬ワールドエースのレベルは高く、次走若葉S1着からも証明できると考えます。3着馬ベールドインパクトも、次走すみれS1着好走。オープン・重賞好走馬がずらりと並ぶレースにてレベルは高いと考える。
スプリングSは、1着グランデッツア・2着ディープブリランテとともに重賞連続好走していた馬。3着ロジメジャーは着差が0.8秒差とすでにレベルの差が歴然にて論外。
このことから、グランデッツア=ゴールドシップ>ディープブリランテの構図。しかしやや間隔が開く共同通信杯からのステップが有利ではないため、ゴールドシップの評価をやや下げました。ワールドエースは前述の3頭とは直接対決はなく、他馬との戦績から推測して評価を考えています。
◎グランデッツア・・・アグネスタキオン×Marju=サンデーサイレンス×ノーザンダンサー 〔9-f〕
前走スプリングS1着(=中山芝1800m)。全5走(3-1-1-0)と安定感の高い馬で、また出走馬中唯一の重賞2勝馬。札幌2歳S1着(=札幌芝1800m)→ラジオNIKKEI杯2歳S3着(=阪神芝2000m:0.2秒差)→スプリングS1着(=中山芝1800m)と好走し、世代間でも上位の馬と考える。中山芝コースは(1-0-0-0)、芝2000m戦は(0-0-1-0)。本馬は札幌や中山芝コースで好走が多いので、小回り洋芝コースで能力発揮はすでに証明済み。今回大外枠にて距離ロスは発生すると思うが、それでも前々に位置することができる馬なので、それほど大きな不利にはならないと考えて期待する。ダービーよりは皐月賞向きのタイプと考えるので、ここが勝負と考えて評価する。
アグネスタキオン産駒は、スピード型サンデーサイレンス系で、前走0.5秒差以内で5着以内だと好走しやすい特性を持ち、サンデーサイレンスの瞬発力を最も活かしやすい。基本的に人気馬や好調馬を素直に評価すべき順張り血統。高速馬場や瞬発力が得意で、スタミナ豊富とは言えないが芝2200mや2500mの重賞成績も悪くなく、華やかで完成の高いクラシック型。母父Marjuはノーザンダンサー系で、距離は1600m~2400mまで幅広くこなし、また活躍馬は2歳から古馬までと年齢層も厚い。特に高齢馬をなめてかかると痛い目に合う(=セニョールグループの特性で、地味にしっかりと力をつけて高齢でも衰えが少ない)。海外ではGⅠ馬も多数輩出しているが、前哨戦やトライアル的なレースに向いた血統でもある。スピードの持続力があり、時計勝負も得意。
No.〔9〕の牝系は、早い時期から好走できるが本格化前までは詰め甘なところがある牝系。小回りコースは鬼門だが、広いコースは好走が多い。人気よりもやや人気が落ちて伏兵の立場のときの方が好走しやすい特性もある。分枝記号fは、休養明けは苦にしない反面、叩いて一変が少ないタイプ。前走好走だと調子は維持と考えて好走が期待できる。また不器用だが、決め手鋭く瞬発力勝負に強い特性がある。
○ディープブリランテ・・・ディープインパクト×Loup Sauvage=サンデーサイレンス×ネヴァーベンド 〔1-b〕
前走スプリングS2着(=中山芝1800m:0.2秒差)。4戦(2-2-0-0)と安定感は抜群で、東京スポーツ杯2歳S1着(=東京芝1800m)→共同通信杯2着(=東京芝1800m:0.3秒差)→スプリングS2着(=中山芝1800m:0.2秒差)と重賞連続好走中。不良馬場や重馬場でも好走していて馬場は不問で、さらに前につけて好走できる馬でもあるのでマイナス要因の少ない馬と考えて評価する。今回は内内を回れる内枠の馬番でもあり、逃げ馬を行かせて直後の番手に位置し早めに抜け出す内容がイメージでき、小回り中山芝コース向きと考えて期待する。
ディープインパクト産駒はサンデーサイレンス系で、広いコースで加速をつけながら全開になる末脚が武器で、スローで脚を溜めてキレキレの瞬発力を繰り出す。一瞬でトップスピードに乗れるタイプと点火に時間がかかるタイプがいて、前者は馬体重が軽い馬、後者は馬体重の重い馬が多い。道中が速いペースだと脚をなし崩しに使わされて末脚が鈍るので、距離短縮の速い流れの時には過信禁物。逆に距離延長で緩い流れとなるときには狙い目。スローでしか好走歴のない馬の距離短縮時は、疑って掛かる方が良い。母父Loup Sauvageはネヴァーベンド系で、大レース向きの芝血統。1600m~2400mまで幅広い距離に対応し、キレよりも力で相手をねじ伏せる。
No.〔1〕の牝系は、クラシックで好走が多く3歳春にはある程度完成する、完成度が高く仕上がりの早い牝系。2歳や3歳のこの時期は成長力で他の牝系よりも完成度は高い。分枝記号bは、鮮度と勢いが好走に重要なポイント。重賞初挑戦など鮮度の高い時は好走率高し。決め手には欠けるが自在性があり、格上げ戦に強い。
▲ワールドエース・・・ディープインパクト×Acatenango=サンデーサイレンス×ハンプトン 〔3-d〕
前走若葉S1着(=阪神芝2000m)。全4走(3-1-0-0)と本馬も安定感が高く、前々走きさらぎ賞1着(=京都芝1800m)。前々走きさらぎ賞では、2着馬ヒストリカルが次走毎日杯1着好走、3着馬ベールドインパクトは次走すみれS1好走、4着馬ジャスタウェイは次走アーリントンC1着好走。上位馬が次々と次走オープン・重賞で好走していることから本馬の能力を上位に評価する。しかし4戦とも後方に位置し鋭く伸びての好走から、小回りコースの中山芝2000mでは後方に位置して馬群に包まれて動けずや馬群を捌けず届かずの内容もあり得ると考えて評価を下げました。
ディープインパクト産駒はサンデーサイレンス系で、広いコースで加速をつけながら全開になる末脚が武器で、スローで脚を溜めてキレキレの瞬発力を繰り出す。一瞬でトップスピードに乗れるタイプと点火に時間がかかるタイプがいて、前者は馬体重が軽い馬、後者は馬体重の重い馬が多い。道中が速いペースだと脚をなし崩しに使わされて末脚が鈍るので、距離短縮の速い流れの時には過信禁物。逆に距離延長で緩い流れとなるときには狙い目。スローでしか好走歴のない馬の距離短縮時は、疑って掛かる方が良い。母父Acatenangoはハンプトン系で、重厚でありながら優れたスピードも持つドイツ血統。ノーザンダンサーやミプタープロスペクターやサンデーサイレンスなど、主流の血統を内包せず完全な異系血統。そのため本血統との配合で、肉体的にも精神的にも健全さが増す。持久力や底力もより備わる。
No.〔3〕の牝系は、2歳戦から走れる仕上がりの早さとクラシックでも好走する成長能力を有した牝系。直線の長いコースでの末脚勝負にも強く、東京や京都芝コースでの好走も多い。分枝記号dは、精神的にタフなタイプが多く、遠征や重馬場は苦にしない。また前走好走だと次走でも好走しやすい特性も持ち、特にトライアルレースなど前哨戦快勝→GⅠは必殺のローテーションとなる。分枝記号特性では、ステップレース1着好走より、怖い存在。
△ゴールドシップ・・・ステイゴールド×メジロマックイーン=サンデーサイレンス×マイバブー 〔16-h〕
前走共同通信杯1着好走(=東京芝1800m)。全5走(3-2-0-0)と本馬も安定感の高い馬で、札幌2歳S2着(=札幌芝1800m:0.1秒差)→ラジオNIKKEI杯2歳S2着(=阪神芝2000m:0.2秒差)→共同通信杯1着(=東京芝1800m)と重賞連続好走中。グランデッツアとは札幌2歳S→ラジオNIKKEI杯2歳Sの戦績から互角と思われ、また共同通信杯ではディープブリランテを2着に下しての内容を考えると能力的には侮れない馬と考えるが、共同通信杯からのステップがやや間隔が開いて好走馬が少ない傾向から評価を下げました。先行も可能だし、マクっての好走もしている馬でもあるので、位置取りは問題ない馬と思うが、外差しするようなら届かずのイメージで連下候補。
ステイゴールド産駒はスタミナ型サンデーサイレンス系。ステイゴールドは母父ディクタスの特性がでていて、サンデーサイレンスというよりはサッカーボーイに近い特徴があり、夏~秋にかけてよく軌道に乗ることが多い。ディクタスのスタミナ型の特性とまた強敵相手に食い下がる勝負根性は、ステイゴールド産駒の持ち味。1戦燃焼型のタイプも多く、惨敗後から涼しく巻き返す能力も高い。断然人気よりも穴で狙いたいタイプで、人気馬よりもその人気馬をマークする立場の方が好走しやすい。今回は2番人気で、1番人気のディープブリランテを前に見ながらマークできたことも、この特性を活かしやすい状態だったと考える。母父メジロマックイーンは晩成型の成長力があり、古馬で本格化するステイヤー血統だが、2歳~3歳時にも第1次の成長段階がある。叩き良化型で、中長距離での好走が多い。この母父の成長能力にも期待して、クラシック春シーズンも評価してみたいと思います。
No.〔16〕の牝系は、早い時期から走るのだが3歳秋以降に本格化する成長力があり、また叩き良化型のステイヤー特性がある。そのため距離延長で本領発揮のタイプが多い牝系。分枝記号hは、揉まれ弱く、基本的には広いコースがベストで、器用さには駆けるが、広いコースでの持久戦は得意。小回りコースの場合は外枠か先行策が必須。
tipmonaとは?