10期 予想歴15年
◎トモロポケット
8着/10人気
○ナムラオウドウ10着/6人
【最終予想】
トモロポケットはここ数走はタフな馬場で持ち味を活かせなかっただけで、高速馬場ならこの条件なら最上位の馬。昨年の烏丸Sではハイレベル戦の中で先行してしぶとく粘っての2着と、高速馬場で楽に追走して二の脚を引き出し、そこから粘り込む競馬だと相当強い。阪神ではL1が落ち込みやすい競馬で、惰性で押し切りたいこの馬としては苦手の競馬だし、度外視できる内容。八坂Sはスローでヨーイドンのキレ負けと競馬自体がまずかった。できれば逃げ馬を見ながらの番手が良いし、その点でワンダームシャが引っ張ってくれそうというのも良い。かなり状況的にもおいしい条件で、この人気、この高速馬場状態なら当然狙っていきたい。
ナムラオウドウはチーフの仔でいかにも京都外むきという血統。それに前走は速いところで外目回してという内容。外回りで位置取りの差を使えるような展開なら面白い。3走前の内容もよく準OP。
【展望】
昨年はこのレース勝ち馬からアルゼンチン共和国杯、京都記念とGII2勝馬のトレイルブレイザーを輩出。昔からステイヤーが活躍している傾向が強いこのレース。今年は引き続き高速馬場が続く状態で、おそらく今週もまだまだ時計勝負になるだろう。その辺でも展開によって大きく左右される可能性があるレースと言える。メンツは準OPの安定株が3頭に、逃げ残りを警戒すべき馬、昇級組と揃った印象はあり、レースレベルはなかなか高いといえそう。これにハンデが加わってどうなるか。
中心は京都で全連対を叩き出している生粋の淀の申し子ロードオブザリング。前走下鴨Sでは中団やや前で競馬。3~4角で押し上げられずも直線L1で伸びてきて最後は大接戦。11.6 - 11.4 - 11.3 - 11.3 - 12.0と5Fのロングスパート戦。時計は早かったが馬場の割にペースは遅かった。馬場を考えれば時計自体を丸々評価するのは危険だが、L1でしっかり差し込んできたという点では評価できて、長くいい脚を使えるというのが京都と好相性のポイントなのだろう。京都記念では好位から最内でロスなく運べて伸びあぐねた形となったが、やや時計が掛かりだした馬場で、比較的平均ペースから12.4 - 12.0 - 11.3 - 11.8 - 12.4とL3で加速する脚を求められてそこから脚を使えなかったという印象。大体好走実績はスローからの4F勝負で、序盤にあまりスピードを問われない方が良いという点では京都でも2400mが一番安定しそう。切れる脚も使えないので、仕掛け所は重要になってくるだろう。この馬場でも前走のように道中から早めにペースが上がって平均的な脚を求められれば伸びてくるが、スローでキレ味勝負になると辛いだろう。この辺りは展開に左右されがち。自分で動いていければ勝機は十分にあるし地力最上位だが、消極的な競馬だと取りこぼす可能性は大きい。
相手筆頭はここ数走差し届いていないものの安定感抜群のタニノエポレット。松籟Sではロードオブザリングとそこまで差のない競馬ではあったが、ロンスパ戦でL1の伸びはロードオブザリングの方が良かった。道中詰める時に良い脚を使っている感じ。御堂筋Sでも最内でピタッとまわって、阪神外で最内からすっと加速する競馬ができている。11.9 - 11.9 - 12.2 - 11.3 - 12.6の流れで、加速に戸惑わなかったのにL1で伸びきれなかったように、あまり持続力はないような印象を受ける。サンシャインSも不良馬場だがややスロー気味で中弛みがあり、最後まで12秒台の競馬。要所で押し上げる脚はあったものの、手応えの割にL1が伸びなかった。この馬の良さはある程度の瞬発力と、トップスピードにあるような印象だ。確定的なのがオリオンSでの競馬。12.1 - 11.3 - 11.1 - 12.4というラップで11秒台の4角地点で押し上げて直線11.1のところで一番いい脚を使っていた。普通ならL1の落ち込みで差せなきゃいけないのだが、最後はリッカロイヤルにまで粘られてしまっているように、この馬はどうも使える脚が短い印象を受ける。それだけにロンスパ戦や平均的なスピード勝負になってしまうと不安が残りそうだ。ただし、逆に言えばこの高速馬場でペースが上がりきらなければ持ち味のキレ味を活かせるともいえる。展開次第の馬だといえそう。今回はワンダームシャの出方が凄く気になるだろうが、アンカツのことなので、最後方から気にせず進めるだろう。そういう意味では自分の脚は使えるとみる。あとは4角でどの位置にいるかでしょう。
穴どころからはナムラオウドウを抜擢。2400mの3着は未勝利戦でのものであまり参考にはならないが、下鴨Sではスローで好位からの競馬、外枠から終始外目を立ち回らずを得ない競馬。それでも3~4角では最速地点で外から押し上げる競馬ができていて、そこで脚を使った分L1で脚をなくしてしまった形。ここ数走安定して割と前目につけられるようになったのも大きいが、割とスローからペースアップできている点からも案外距離不安はないように感じる。それと、スピカSの内容もかなり優秀で、スローから12.4 - 12.1 - 11.5 - 12.2の流れ。最速地点の4角で窮屈になり、直線も抜け出したサトノタイガーの後ろから進路がなかなか確保できずに、追い出しが遅れた分届かなかったという印象で、1600万下卒業には既にめどを立てている。キレ味も足りるし、持続力もまずまずは見せている。道中縦長になって勝負どころで上手く立ち回れるようなら面白い。内を立ち回って合流地点でロスなく切れ込めれば。かなり面白い一頭だ。
4番手には高速馬場の平均ペース先行粘り込みが怖いトモロポケット。ジャンポケらしい京都2400mの高速適性がある馬で、昨年の同レース2着時もトレイルブレイザーから0.4差離されたとはいえ2着争いを死守。12.9 - 12.4 - 12.0 - 11.5 - 11.8と前3頭がばてたところで自動的に先頭に立つ形、それも4角でばてた3頭が邪魔で中目を通ることになり、最短コースを通れず、しかもラップ的にも11.5-11.8という流れ、道中緩みすぎて後方の馬も仕掛けていた状況と、セーフティリードが足りなかったイメージだ。大文字Sでも超高速馬場で直線までにリードが足りずにミッキードリームに交わされてしまった。トップスピードでは見劣るが、2400mで緩急があっても終い抜け出せる持久力もあり、かつトップスピードの持続力は一級品。時計勝負でも普通に強い馬なので、どちらかというと平均的な競馬でパフォーマンスを上げてくる可能性が高い。秋以降は完敗が続いているが、1~3走前は時計のかかる阪神、不良馬場で度外視。八坂Sは超スローから12.2 - 10.7 - 11.3 - 11.4とL3最速戦でリードも少なく、後方に脚を完全に使わせてしまうこの馬の良さが全く出せない競馬だった。とにかくキレ味では見劣る馬で、直線までにリードが必要。平均的な競馬に持ち込めそうな今の条件なら、この相手、当然勝ち負けの範囲内だろう。
4歳世代から不気味なのがカフナ。前走はシドニーTでスローから11.5 - 11.7 - 11.1 - 11.8と4Fのキレ味勝負で外から抜け出した。緩いところで押し上げることなく、正直絶望的な位置だったと思うのだが、逃げたテイエムシバスキーが驚くほどにばてたのも大きかった。4Fで45秒台前半の脚を間違いなく使えているし、スローから良質なトップスピードを見せたという点は大きな武器だろう。L1ではそこまでの脚色ほどの抜け出しができていないし、ラップも落としている。本質的にはキレ味勝負向きだろう。この距離で平均的にペースが上がった時に、追走して終いしっかり伸びてこれるかどうか。序盤である程度リードを広げられてしまうと、そこまで長く脚を使えない馬なので不安材料にはなる。ただし、この馬は若葉Sで平均ペースを番手追走で1:59.2の好時計2着があり、ダノンシャーク、ユニバーサルバンク、アドマイヤラクティと言った実力馬たちを完封してのもの。これがあるので、一概には言い切れない。本来はもう少し先行できる馬で、平均的な競馬がダメではなく、むしろ最高のパフォーマンスはこの若葉賞。あとは純粋に距離の問題だろう。
京都の外回りが得意な馬が多いディープインパクト産駒ダコールも当然ここなら圏内。準OPで安定して走ってきている。前走は大逃げ馬を早めに捕えに行く形で外から押し上げていく。そこからステラロッサに直線半ばで抜け出されるものの、早めに動いたことを考えれば悪くない。ただラップを考えると12.4 - 11.8 - 11.4 - 11.9と、脚を出し切れる展開だった割に、上がり3Fは33.8とL1落としていることも含めて評価しにくいところがある。早春Sでもスローから11.9 - 11.5 - 11.2 - 11.9と順々に加速する流れで最後方からロスなく直線外に持ち出せた。最速地点でぐんぐん伸びていながらも、L1で伸びを欠き、先に抜け出したギュスターヴクライを差し切れなかったように、持続力という観点ではやや疑問が残る馬。御堂筋Sでも11.9 - 12.2 - 11.3 - 12.6とL2最速地点でグンと伸びながらL1の踏ん張りが利かずにフミノヤマビコにも負けている。この馬もこの距離での時計勝負にはまだ対応できていないが、3歳時は短距離で高速馬場にも対応できていたので、高速馬場自体は問題ないだろう。ただし、平均的なペースになった時が課題。面白い馬が揃ったここは積極的な買い材料に欠ける印象だ。緩めば持ち味のキレ味は活きてくるだろうが。
大穴候補にヤマカツゴールドを推奨。白鷺特別では内ポケットの好位で我慢して直線突き抜ける競馬。12.3 - 11.7 - 11.5 - 12.0というラップの最速地点でしっかりとペースアップに対応できたのは大きい。前走は追走に苦労して、11.6 - 11.4 - 11.3 - 11.3 - 12.0のラップで外目を回されて押し上げられずに最後になだれ込んだ形。直線でばらけやすい京都外ならもう少し楽な競馬ができる。近走は安定してきていて、この年になってパフォーマンスを上げてきているし、何より距離を徐々に伸ばすことでそのパフォーマンスを引き出せているところも見逃せない。なるべく直線で離されずにキレ味の持続力で勝負したいところ。前走で時計勝負にも何とかめどを立てた。距離延長でうまく嵌れば波乱の演出ぐらいは出来そうで。
http://blog.livedoor.jp/catassan/archives/6222864.html
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