宝塚記念2012予想
宝塚記念 逆襲のオルフェーヴル!

軍神マルス
08期 予想歴14年

◎オルフェーヴル
  1着/1人気

○ウインバリアシオン4着/3人
▲トゥザグローリー12着/5人
△エイシンフラッシュ6着/4人


★傾向分析★
2007年 タイム 2'12"4 (稍重) 1FAve=12.04 3FAve=36.11
テン33.5-中盤62.0(3F換算37.20)-上がり36.9 『前傾・中弛み』
1着アドマイヤムーン・・・エンドスウィープ×サンデーサイレンス=ミスプロ×サンデーサイレンス 〔7-f〕 13-6
2着メイショウサムソン・・・オペラハウス×ダンシングブレーヴ=サドラーズウェルズ×リファール 〔3-l〕 11-2
3着ポップロック・・・エリシオ×サンデーサイレンス=ノーザンダンサー×サンデーサイレンス 〔7-c〕 14-11

2008年 タイム 2'15"3 (重) 1FAve=12.30 3FAve=36.90
テン35.5-中盤62.5(3F換算37.50)-上がり37.3 『前傾・中弛み』
1着エイシンデピュティ・・・フレンチデピュティ×Woodman=ヴァイスリージェント×ミスプロ 〔5-g〕 1-1
2着メイショウサムソン・・・オペラハウス×ダンシングブレーヴ=サドラーズウェルズ×リファール 〔3-l〕 7-4
3着インティライミ・・・スペシャルウィーク×ノーザンテースト=サンデーサイレンス×ノーザンテースト 〔19〕 3-4

2009年 タイム 2'11"3 (良) 1FAve=11.94 3FAve=35.81
テン34.7-中盤61.4(3F換算36.84)-上がり35.2 『前傾・中弛み』
1着ドリームジャーニー・・・ステイゴールド×メジロマックイーン=サンデーサイレンス×マイバブー 〔8-c〕 10-10
2着サクラメガワンダー・・・グラスワンダー×サンデーサイレンス=ロベルト×サンデーサイレンス 〔13-c〕 5-1
3着ディープスカイ・・・アグネスタキオン×Chief's Crown=サンデーサイレンス×ダンチヒ 〔23-b〕 8-6

2010年 タイム 2'13"0 (稍重) 1FAve=12.09 3FAve=36.27
テン34.8-中盤61.7(3F換算37.02)-上がり36.5 『前傾・中弛み』
1着ナカヤマフェスタ・・・ステイゴールド×タイトスポット=サンデーサイレンス×リボー 〔3-h〕 8-6
2着ブエナビスタ・・・スペシャルウィーク×Caerleon=サンデーサイレンス×ニジンスキー 〔16-c〕 5-4
3着アーネストリー・・・グラスワンダー×トニービン=ロベルト×グレイソヴリン 〔3-n〕 2-2

2011年 タイム 2'10"1 (良) 1FAve=11.83 3FAve=35.48
テン33.6-中盤61.3(3F換算36.78)-上がり35.2 『前傾・中弛み』
1着アーネストリー・・・グラスワンダー×トニービン=ロベルト×グレイソヴリン 〔3-n〕 2-2
2着ブエナビスタ・・・スペシャルウィーク×Caerleon=サンデーサイレンス×ニジンスキー 〔16-c〕 12-11
3着エイシンフラッシュ・・・King's Best×Platini=ミスプロ×ハンプトン 〔8-a〕 8-8

 流れは、テン-上がりのラップ差から『前傾』になりやすく、持続型の流れになりやすい。好走は4コーナー5番手以内が多く、先行して押し切るようなタイプが向くように思います。また過去5年のうち良馬場で行われた年は09年と11年、稍重が07年と10年、重馬場が08年と梅雨時期のレースという点にも注意が必要で、馬場が悪化するに従い、4コーナー5番手以内の好走馬が好走しやすい傾向はより顕著になると思います。

 血統の傾向は、欧州スタミナ型の血統の好走が多く、大系統ノーザンダンサー系(=ニジンスキー系、ヴァイスリージェント系、サドラーズウェルズ系、リファール系など)が特に強いように感じます。またグラスワンダー産駒の好走も多く、ロベルト系も欧州型の要素の強い系統であり、欧州スタミナ型は重要なポイントと思います。
 サンデーサイレンス系は、スタミナ型のサンデーサイレンス系、または欧州型スタミナ型血統×母父サンデーサイレンス配合馬が要注意です。

 牝系の傾向は、No.〔3〕〔5〕〔7〕〔8〕が好走が多い傾向。
No.〔3〕の牝系は、中距離実績のあるスピードの裏付けがある先行タイプの馬が狙い目。
No.〔5〕の牝系は、特に分枝記号gの好走が多く、近走好走しているのに人気がない時が要注意(=04年2着シルクフェイマス、05年1着スイープトウショウ、08年エイシンデピュティなど)。
No.〔7〕の牝系は、阪神コースでの好走が多く、コース適性が向いているためと思われます。
No.〔8〕の牝系は、上位人気でしっかり好走。天皇賞春からのステップでの好走が多い。
分枝記号では、b、c、g、l記号が複数好走馬を出しています。

 距離適性は、東京芝2400m好走馬や中山芝2500m、京都芝3200m好走馬の成績が良いので、かなりのスタミナが問われるものと考えます。

 ステップの傾向は、前走3着内好走馬がそのまま勢い持続して強く、特に天皇賞春好走馬、金鯱賞好走馬がよく好走しています。
 金鯱賞は今年から宝塚記念のステップではなくなり、代わりに阪神芝2000mの鳴尾記念になったため、鳴尾記念好走馬に注目と思います。
 前走凡走馬でも狙えるのは、天皇賞春からのステップ馬。それでも天皇賞春上位人気馬でないと厳しい傾向。

★予想★
宝塚記念のポイントは、
①持続型の流れになりやすく、4コーナー5番手以内の好走が多い。
②欧州スタミナ型血統の好走が多い。
③東京芝2400mや中山芝2500m、京都芝3200mなど長距離のスタミナが必要。
④前走好走馬(=特に天皇賞春、金鯱賞好走馬)が中心。

◎オルフェーヴル・・・オルフェーヴル・・・ステイゴールド×メジロマックイーン=サンデーサイレンス×マイバブー 〔8-c〕
 前走天皇賞春11着(=京都芝3200m:1.8秒差)。11年4冠馬。阪神芝コースは(2-1-0-0)、芝2200mは初。芝2400m以上の距離は(4-1-0-1)とスタミナは豊富で、また全兄ドリームジャーニーは09年宝塚記念1着馬。小回りコースでも自力で捲って好走できる能力を兼ね備え、東京芝コースなど上がり特化の瞬発力勝負にも対応できる馬。前々走は暴走して1-2-9-6という位置取りにて0.1秒差の2着、前走は長距離戦ではタブーの後方に位置し、その結果上がり3位の34秒0を使うも11着と大凡走。前々走の失敗もあり、前に位置できなかったことが最大の敗因と考えられ、決して燃え尽きたわけではないと考える(=全兄ドリームジャーニーは5歳時に活躍しているので、決して早熟ではないと考える)。今回は前2走の失敗を糧に、芝3000m以上の距離→芝2200mへと短縮することで暴走しても能力で押し切れるはずと考え、積極的に前で展開してほしいと願いをこめて、また能力を信じて評価する。
 ステイゴールド産駒はスタミナ型のサンデーサイレンス系。ステイゴールドは母父ディクタスの特性がでていて、サンデーサイレンスというよりはサッカーボーイに近い特徴があり、夏~秋にかけてよく軌道に乗ることが多い。ディクタスのスタミナ型の特性とまた強敵相手に食い下がる勝負根性は、ステイゴールド産駒の持ち味。1戦燃焼型のタイプも多く、惨敗後から涼しく巻き返す能力も高い。断然人気よりも穴で狙いたいタイプで、人気馬よりもその人気馬をマークする立場の方が好走しやすい。前走よりも人気はやや落ちること(=それでも1番人気ですが)から競馬はしやすいはずと考え特性を活かしやすい点、宝塚記念ではステイゴールド産駒が過去5年のうちに2勝している点(=09年1着ドリームジャーニー、10年1着ナカヤマフェスタ)から相性の良い血統と考えて期待する。母父メジロマックイーンは晩成型の成長力があり、古馬で本格化するステイヤー血統だが、2歳~3歳時にも第1次の成長段階がある。叩き良化型で、中長距離での好走が多い。古馬での成長能力にも期待できる。
 No.〔8〕の牝系は、2歳~3歳春シーズンも好走は可能だが人気の時には詰めが甘い特性があり、本領発揮は3歳秋以降で、古馬で真価を発揮するタイプが多い。叩き良化型で、高速時計にも強い。分枝記号cは、開幕週・最終週や重馬場での持久力勝負に強い傾向。

○ウインバリアシオン・・・ハーツクライ×Storm Bird=サンデーサイレンス×ストームバード 〔19-c〕
 前走天皇賞春3着(=京都芝3200m:1.0秒差)。阪神芝コースは(1-1-0-1)、芝2200m戦は(0-0-0-1)。現4歳世代ではオルフェーヴルに次ぐ実力馬で、11年ダービー・菊花賞2着馬。末脚も鋭く長く良い脚が使えるタイプなので持続型の消耗戦の流れを期待したい馬。毎回位置取りが後方からになる点には割引が必要だが、最内枠をうまく活かし末脚を繰り出せるならと好走を期待して評価する。またGⅠを善戦して惜敗を繰り返しているような馬が、涙の戴冠を果たすGⅠでもある宝塚記念のイメージには合うので、期待して対抗評価。
 ハーツクライ産駒はサンデーサイレンス系で、ハーツクライ自身はサンデーサイレンス×トニービン配合。母父トニービンの不器用さをやや受け継ぐタイプが多く、一瞬でエンジンのかかる器用なタイプよりは、助走をつけて末脚が全開になり長く良い脚を繰り出すタイプが本質。ペースが締まるGⅠほど、大駆けが期待できる。また距離が延びて成績が良くなる馬も多く、本質は中距離~クラシックが能力を活かしやすい。母父Storm Birdはストームバード系で、仕上がりの早さと先行力、軽いスピードを有している。ただし勝負強さや底力には欠けるのと、勢いがなくなるとスランプに陥る点には注意が必要。
 No.〔19〕の牝系は、淡々と流れる厳しい流れにに強いタフな牝系。分枝記号cは、開幕週・最終週や重馬場での持久力勝負に強い傾向。欧州的な瞬発力を秘めるがゴチャつく展開は苦手。

▲トゥザグローリー・・・キングカメハメハ×サンデーサイレンス=ミスプロ×サンデーサイレンス 〔9-f〕
 前走鳴尾記念1着(=阪神芝2000m)。阪神芝コースは(4-0-0-1)、芝2200m戦は(2-0-0-1)。例年だと金鯱賞好走馬が好走の多いレースだが、今年は鳴尾記念にステップが変更となり、その鳴尾記念は阪神芝2000mで行われたレース。金鯱賞の代わりになると考えて、また阪神芝コース好走歴は素直に評価できると考えて、嵌れば突き抜ける可能性も十分と考えて、本馬の好走に期待して評価する。
 キングカメハメハ産駒はミスプロ系だが、凱旋門賞での好走も多いキングマンボ系で欧州型の要素を兼ね備えている。格の高いレースでの究極のスピード競馬になると本領を発揮し、厳しい展開ほど持ち前の底力を活かす。ダンシングブレーヴ系に近い特性と考える。母父サンデーサイレンスは、前走の勢いをそのまま活かして好走することの多い特性がある。瞬発力を武器に上がり特化のレースで強く、勢いのあるときには重賞挑戦はプラス要因。前走好走から勢いはあるので、この母父の特性に期待する。また母系はパワータイプの産駒が多く、直線の長いコースよりも短いコースの方が向き、今回は千載一遇のチャンスと考える。
 No.〔9〕の牝系は、早い時期から好走できるが本格化前までは詰め甘なところがある牝系。小回りコースは鬼門で、広いコース変わりはプラス要因。3歳秋以降は本格化が始まり、堅実に走るタイプとなる。分枝記号fは、休養明けは苦にしない反面、叩いて一変が少ないタイプ。前走好走だと調子は維持と考えて好走が期待できる。また不器用だが、決め手鋭く瞬発力勝負に強い特性がある。

△エイシンフラッシュ・・・King's Best×Platini=ミスプロ×ハンプトン 〔8-a〕
 前走DWC6着(=ドバイD2000m)。阪神芝コースは(1-1-2-1)、芝2200m戦は(0-0-1-0)。11年宝塚記念3着馬。厳しい流れを先行して踏ん張れる能力を有すが、スローの流れでキレキレの瞬発力勝負で好走することも多い難儀な馬。どちらの流れでも好走するが、古馬になってからは2・3着になることも多く、展開に左右される馬であるため頭で狙うよりも連下候補として評価する。
 King's Best産駒はキングマンボ系で、全体的なスピードを武器に距離は問わず淀みないペース向きの自力勝負血統。キングマンボ系なので2歳戦から走れる仕上がりの早さを持ち合わせるが、3歳春クラシックシーズンまでは詰めの甘い点がある。ダービーの時期は実が入る時期でもあり、それ以降に本格化を始め成長力は十分。キングマンボ系は、レコード決着のようなスピード競馬にも対応可能な上、道悪馬場も得意な進化系。距離の融通性も持ち合わせている。母父Platiniはハンプトン系で、重厚なドイツ血統でのスタミナ型のタイプ。ハンプトン系はスタミナの鬼。肉体的にも精神的にもタフで、2400mに強いが、マイラーも排出。使われながら成長し、一度強くなるとその能力を維持して安定する。
 No.〔8〕の牝系は、早い時期から走るが人気を背負うと少し信頼性に欠ける点がある。小回りコースよりは広いコース向き。3歳春シーズンよりも秋シーズンに期待が出来る成長力を秘めた牝系で古馬にて本格化する。また叩き良化型が多い。分枝記号aは、気性的には素直な産駒が多いが父親よりはスケールが小さくなる傾向。


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宝塚記念2012回顧
宝塚記念 近走好調な本格化ムードの馬を狙え!

軍神マルス
08期 予想歴14年

次走狙い:オルフェーヴル
次走狙い:ルーラーシップ


2012年 タイム 2’10”9 (良) 1FAve=11.90 3FAve=35.70

ラップ
①12.2-②10.9-③11.2-④11.9-⑤12.2-⑥12.1-⑦12.5-⑧12.6-⑨11.6-⑩11.6-⑪12.1
1FAveとの誤差
①+0.3 ②-1.0 ③-0.7 ④±0 ⑤+0.3 ⑥+0.2 ⑦+0.6 ⑧+0.7 ⑨-0.3 ⑩-0.3 ⑪+0.2
テン34.3-中盤61.3(3F換算36.78)-上がり35.3 『前傾・中弛み』

『前傾』・・・逃げ× 先行△ 差し○ 追込◎
『中弛み』・・・逃げ◎ 先行△ 差し× 追込○

1着オルフェーヴル・・・オルフェーヴル・・・ステイゴールド×メジロマックイーン=サンデーサイレンス×マイバブー 〔8-c〕 12-12
2着ルーラーシップ・・・キングカメハメハ×トニービン=ミスプロ×グレイソヴリン 〔8-f〕 6-3
3着ショウナンマイティ・・・マンハッタンカフェ×Storm Cat=サンデーサイレンス×ストームバード 〔4-k〕 16-14
4着ウインバリアシオン・・・ハーツクライ×Storm Bird=サンデーサイレンス×ストームバード 〔19-c〕 8-6
5着マウントシャスタ・・・ディープインパクト×フレンチデピュティ=サンデーサイレンス×ヴァイスリージェント 〔4-n〕 4-3

流れは、テン-上がりのラップ差から『前傾』と中盤の弛みから『中弛み』の複合ラップ。①~⑥までは締まった流れで、⑦⑧で脚を溜め、⑨~⑪は上がり勝負の様相。展開的には、追込が最も恵まれ、次いで逃げ、先行・差しには厳しい流れと考える。

1着オルフェーヴルは、前走天皇賞春11着(=京都芝3200m:1.8秒差)からの好走。11年4冠馬。阪神芝コースは(2-1-0-0)、芝2200mは初でした。芝2400m以上の距離は(4-1-0-1)とスタミナは豊富で、今回芝3200m→芝2200mへと短縮になることと流れが持続型の流れでスタミナが問われる点から適性が嵌ったと考える。また全兄ドリームジャーニーは09年宝塚記念1着馬で、血統的な相性は良い馬でした。小回りコースでも自力で捲って好走できる能力を兼ね備え、東京芝コースなど上がり特化の瞬発力勝負にも対応できる馬で、極端な位置取りや暴走がなければやはり現役最強馬と今回の結果からも証明されたわけで、全兄ドリームジャーニーの成長力からも4歳~5歳時はまだまだ成長すると考えて、今後の活躍にも期待する。凱旋門賞挑戦に関しても、母父メジロマックイーンは欧州型の要素を十分に有している血統でもあり、好走は可能と考えて期待したいです。
 ステイゴールド産駒はスタミナ型のサンデーサイレンス系。ステイゴールドは母父ディクタスの特性がでていて、サンデーサイレンスというよりはサッカーボーイに近い特徴があり、夏~秋にかけてよく軌道に乗ることが多い。ディクタスのスタミナ型の特性とまた強敵相手に食い下がる勝負根性は、ステイゴールド産駒の持ち味。1戦燃焼型のタイプも多く、惨敗後から涼しく巻き返す能力も高い。断然人気よりも穴で狙いたいタイプで、人気馬よりもその人気馬をマークする立場の方が好走しやすい。前走よりも人気はやや落ちること(=それでも1番人気ですが)から競馬はしやすいはずと考え特性を活かしやすい点、宝塚記念ではステイゴールド産駒が過去5年のうちに2勝している点(=09年1着ドリームジャーニー、10年1着ナカヤマフェスタ)から相性の良い血統と考えて期待し、結果1着好走からもこの特性も活きたと考える。母父メジロマックイーンは晩成型の成長力があり、古馬で本格化するステイヤー血統だが、2歳~3歳時にも第1次の成長段階がある。叩き良化型で、中長距離での好走が多い。古馬での成長能力にも期待できる。
 No.〔8〕の牝系は、2歳~3歳春シーズンも好走は可能だが人気の時には詰めが甘い特性があり、本領発揮は3歳秋以降で、古馬で真価を発揮するタイプが多い。叩き良化型で、高速時計にも強い。分枝記号cは、開幕週・最終週や重馬場での持久力勝負に強い傾向。

2着ルーラーシップは、前走クイーンエリザベスC1着(=香港芝2000m)からの好走。阪神芝コースは(3-0-0-2)、芝2200m戦は(1-0-0-1)でした。今年に入り重賞連続好走と、前走海外GⅠ1着好走と本格化ムードは明らかな馬だったが、京都や東京芝コースの広いコース向きの馬と考えていたため、評価を下げてしまったことを反省したい。また先週のマーメイドS1着馬グルヴェイグはルーラーシップの半妹で、血統的にも今の阪神芝コースの馬場に合う馬だったと反省する。母エアグルーヴも半姉アドマイヤグルーヴもこの時期の阪神芝重賞を好走し、秋シーズンにGⅠ好走している一族でもあり、この秋シーズンの活躍を本馬にも期待したい。
 キングカメハメハ産駒はキングマンボ系で、格の高いレースで究極のスピード競馬(=レコード決着)になるほど凄味をきかす血統。厳しい展開ほど持ち前の底力が活き、2歳から走れる完成度の高さと成長力がある。本格化前は詰め甘な点があることには注意が必要だが、ダービーの時期からは実が入り、成長力も豊富。また馬場悪化時にも好走が多く、これはキングマンボ系特有の道悪の上手さに起因するものと考える。母父トニービンはグレイソヴリン系で、スタミナもあり、強敵相手に好走しやすい特性や連続好走しやすい特性を持っている。母父の特性からは次走の好走にも期待します。
 No.〔8〕の牝系は、3歳春シーズンも好走は可能だが人気の時には詰めが甘い特性があり、本領発揮は3歳秋以降で古馬で真価を発揮するタイプが多い。叩き良化型で、高速時計にも強い。分枝記号fは、休養明けは苦にしない反面、叩いて一変が少ないタイプ。前走好走だと調子は維持と考えて好走が期待できる。また不器用だが、決め手鋭く瞬発力勝負に強い特性がある。

3着ショウナンマイティは、前走鳴尾記念2着(=阪神芝2000m:0.1秒差)からの好走。阪神芝コースは(2-3-0-2)、芝2200m戦は初でした。本馬も今年に入り重賞連続好走中の馬であり、本格化ムードの漂う馬でした。前走は不利な流れを好走したことをもっと評価すべき馬で、また金鯱賞→鳴尾記念へ宝塚記念のステップが変わっても、中距離重賞を好走した実力と調子の良さを侮ってはいけませんでした。宝塚記念はやはり近走好走していて、勢いのある余力のある馬を狙うべしと考えます。本馬も本格化モードより、秋シーズンの活躍に期待したい馬と考えます。
 マンハッタンカフェ産駒はスタミナ型サンデーサイレンス系で、ステイヤータイプだが素軽い先行力を持ち、難儀な不発が少ない堅実さが特徴で前半に脚を溜めれば鋭い瞬発力も使える。また道悪の成績が良く、パンパンの良馬場よりも多少時計の掛かる馬場向き。丈夫さが取り柄で、詰まったローテーションや高齢馬が穴をあける。母父Storm Catはストームバード系で、斬れよりも全体のスピードに優れ、ハイペースに強いが、揉まれる競馬は苦手。大一番よりも前哨戦が向くタイプ。またストームバード系の特性として、勝負強さや底力には欠ける点と勢いがなくなるとスランプに陥る点には注意が必要。
  No.〔4〕の牝系は、3歳春から力をつけてクラシックで好走するような成長力もあるが、さらに3歳秋から古馬にかけて成長力が著しい。またスタミナを活かしての好走が得意。分枝記号kは、かなり時計の掛かる馬場でのみ力を発揮する。冬場のダートや最終週の重馬場等が合う。気性が激しく、時計のかかる消耗戦に活路がある。

4着ウインバリアシオンは、前走天皇賞春3着(=京都芝3200m:1.0秒差)からの好走。阪神芝コースは(1-1-0-1)、芝2200m戦は(0-0-0-1)でした。現4歳世代ではオルフェーヴルに次ぐ実績馬で、11年ダービー・菊花賞2着馬。末脚も鋭く長く良い脚が使えるタイプなので持続型の消耗戦の流れを期待したい馬でした。流れは本馬が好走しやすい持続型の流れだったが、最内から外を回しての内容では追い上げてもいつもの末脚はみられず。腹を括って先行しつつ脚を溜め最内から勝負して欲しかったと考える。
 ハーツクライ産駒はサンデーサイレンス系で、ハーツクライ自身はサンデーサイレンス×トニービン配合。母父トニービンの不器用さをやや受け継ぐタイプが多く、一瞬でエンジンのかかる器用なタイプよりは、助走をつけて末脚が全開になり長く良い脚を繰り出すタイプが本質。ペースが締まるGⅠほど、大駆けが期待できる。また距離が延びて成績が良くなる馬も多く、本質は中距離~クラシックが能力を活かしやすい。母父Storm Birdはストームバード系で、仕上がりの早さと先行力、軽いスピードを有している。ただし勝負強さや底力には欠けるのと、勢いがなくなるとスランプに陥る点には注意が必要。
 No.〔19〕の牝系は、淡々と流れる厳しい流れにに強いタフな牝系。分枝記号cは、開幕週・最終週や重馬場での持久力勝負に強い傾向。欧州的な瞬発力を秘めるがゴチャつく展開は苦手。

5着マウントシャスタは、前走白百合S1着(=京都芝1800m:0.3秒差)からの好走。阪神芝コースは(1-1-0-0)、芝2200m戦は初でした。本レースは3歳馬の好走は少なく、やはり斤量の恩恵はあってもまだこの時期は古馬を逆転するのは難しいと考える。それでも4着ウインバリアシオンとはハナ差の内容からは、秋シーズンの成長には期待したい馬と考える。
 ディープインパクト産駒はサンデーサイレンス系で、広いコースで加速をつけながら全開になる末脚が武器で、スローで脚を溜めてキレキレの瞬発力を繰り出す。一瞬でトップスピードに乗れるタイプと点火に時間がかかるタイプがいて、前者は馬体重が軽い馬、後者は馬体重の重い馬が多い。道中が速いペースだと脚をなし崩しに使わされて末脚が鈍るので、距離短縮の速い流れの時には過信禁物。逆に距離延長で緩い流れとなるときには狙い目。スローでしか好走歴のない馬の距離短縮時は、疑って掛かる方が良い。母父フレンチデピュティはヴァイスリージェント系で、セカンドステージが存在する芝・ダート兼用タイプ。鮮度や勢いが好走に重要なポイントで、好走中なら馬体重がポイントになる。使い詰めると馬体重が減りやすい傾向があり、パフォーマンスが低下する。距離の守備範囲は広いが、牡馬は1600m以上、牝馬は1600m以下の勝ち鞍が中心。芝・ダート兼用型のため、“時計のかかる芝”や“時計の速いダート”が得意で、芝もダートも重馬場を得意。
 No.〔4〕の牝系は、2歳時にも好走可能だが、3歳春から力をつけてクラシックでも好走することの多い牝系。成長能力に優れ、スタミナも豊富。2歳のこの時期はもともとの素質で走る感じだが、3歳春シーズンになると実が入り始める。分枝記号nは、仕上がり早で素軽いスピードと立ち回りの上手さが持ち味。底力には欠けるが器用さでカバーする。また短距離向きの馬が多く、中距離馬は洋芝開催向き。

宝塚記念のポイントは、
①持続型の流れになりやすく、4コーナー5番手以内の好走が多い。
②欧州スタミナ型血統の好走が多い。
③スタミナ型サンデーサイレンス系は合う。
④東京芝2400mや中山芝2500m、京都芝3200mなど長距離のスタミナが必要。
⑤前走好走馬(=特に天皇賞春、鳴尾記念好走馬)が中心。勢いと余力がポイント。
⑥前走凡走馬で反撃が可能なのは天皇賞春からのステップ馬。天皇賞春上位人気馬で敗因がはっきりしている馬は反撃が可能。


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