10期 予想歴15年
◎サイオン
4着/2人気
○トーセンアドミラル7着/5人
△プリンセスペスカ8着/8人
【最終予想】
◎サイオンは1400mのスピード持続戦でも戦えるクロフネ産駒としては珍しく上級クラスのスピード勝負にも耐えられる感じの馬。勝ちきれないところはあるのだが、それでも一級のクロフネらしい動き出しの良さとペースが上がっても対応できる地力を見せているというのは、展開がかなり不確定要素を孕む今回は大きなアドバンテージとなる。鎌倉Sでは12.5-12.0-11.9-12.5とそれなりにトップスピードが問われる展開でも外から鋭く伸びてきていたし、昨年の上総Sでは12.4 - 12.4 - 12.5 - 12.2 - 13.1の平均ペースでしっかりと番手から脚を伸ばしての2着。地力はともかく、幅広い適性が安定感を生んでいるので、今回逃げ争いが過熱するならこの枠で内のポケットを進めそう、多少緩んでのペースアップにも内で対応できる馬と条件的にも一番狙いやすい。軸としてはこの馬だろう。
〇トーセンアドミラルは単純な能力を評価。隠れハイレベル戦だったマーチSでは12.2 - 12.0 - 12.5 - 12.4 - 12.7というラップであわやの場面を作った。相手がサイレントメロディ、バーディバーディ、ナムラタイタンと言った持続戦で強い馬たちばかり。それを相手に互角に戦えたのは大きく評価すべきところ。師走Sでは良馬場で12.8 - 12.4 - 12.3 - 12.1 - 12.7と4F戦である程度トップスピードを問われる流れでもしっかりと直線入りで良い脚を使えていて、適性の幅・能力ともに高い1頭。休み明けとハナ争いがどうかだが、58kgのエーシンモアオバー、外枠で57kgに増えるトーホウオルビスを考えると、ここは楽な条件であることは確か。ハナさえ切れれば力は上。
△プリンセスペスカは自分で脚を使えるタイプではないが、手応え以上にしぶとい持続馬。今回は前掛かりの展開になりそうだし、展開待ちのこの馬とすれば、条件としては良い。4kg増で狙いは下がっているが、斤量どうこうよりもハイペースになって前が崩れるかどうかが焦点。L1落ち込むような競馬でこそ出番はやってくるだろう。ここは一発を期待。
エーシンモアオバーを切るのは勇気がいったけど、条件的に苦しいのは確か。斤量58kg、函館で再度最内枠。同型も前回より強い馬が1頭いるし、騎手も積極的な川須。札幌まで待ちたい。
【展望】
函館の1700mオープン路線が続く。前走大沼S組を中心に、準OP勝ち上がり馬や重賞戦線を戦ってきた馬、別路線からの登録もあるが、レースレベル的にはやや控えめな印象ではある。前走で自分の形に持ち込めなかった北海道の申し子の巻き返しなるかが中心も、ここは波乱も十分あり得そうで。
中心は前走で自分の形に持ち込めずにまさかの大惨敗を喫したエーシンモアオバー。北海道のオープン1700mダート戦と言えばこの馬を思いつく人も多いはずだが、前走は持ち味のテンの速さを全く見せられずにインに閉じ込められて競馬にならなかった。半年の休み明けも影響したのだろうが、結構ショッキングな負け方ではあった。ただ、前回はトーホウオルビスやインペリアルマーチと言った強力な同型が多かったので仕方ないところもある。今回も58kgという斤量面での条件は決してよくはないが、叩いて2走目、今回もトーホウオルビスとのハナ争いがどうなってくるかだが、ハナさえ切れればこの馬の持ち味であるスピード持続力、動き出しの良さのバランスは大きな武器。本来は札幌向きだが、ここで格好をつけたいところ。
相手筆頭には前走は行で取り消してしまったサンライズモールを再度。1700m実績は3戦2連対と勝ち切れていないが安定。小倉1700mの門司Sでは序盤から果敢に押して番手の競馬。12.0 - 12.2 - 12.3 - 12.8のL4最速ラップ、3~4角で勝負に出て終いは甘くなったが休み明け・58kgを考えるとなかなかのもの。前走はスローからの5F勝負、12.2 - 11.8 - 11.7 - 12.2のラップを番手から4角先頭で押し切る強い競馬。相手がクラシカルノヴァだったことを考えれば十分オープンでも戦えるものを見せている。上賀茂Sでも4角先頭に立ったが、この時も休み明け58kgのハンデ戦でローマンにL1の落ち込みで差された。ペースが上がったから大きく崩れるというような馬ではないが、パフォーマンスからも基本的にはペースは上がらずに勝負所での反応の差で勝ちきる競馬が良さそう。その点で1700mとなると序盤にある程度のスピードが必要になるので、ここが課題。門司Sでもややおっつけ気味だったし、これまでに比べても4角での反応は良くなかった。今回はハンデ戦ではなく別定戦だが、エーシンに比べれば2kg軽いというのは良いし、相手関係からも十分戦えるはずで。
3番手には大沼Sで1700mにも対応してきたキクノアポロ。ただ、序盤はやはり追走に苦労していて、枠に助けられた部分が多分にあった。そのため、今回枠が外になって自ら勝ちに行くような競馬を求められると苦しいかもしれない。ラップ的にも12.2 - 12.1 - 11.9 - 12.4と最速地点での脚よりもL1のバテで差し込んできているタイプで、緩みなく平均的な競馬になったりするとどうだろうか。前走から1kg増で条件を考えると歓迎できないことが多い。今回がこの距離で本当の試金石の一戦となるだろう。
4番手には1400路線、1800路線共に実績を残しているサイオン。東京1400mの鎌倉Sでは12.5 - 12.0 - 11.9 - 12.5のラップで直線しっかりと伸び、L1のバテで差を詰めてのもの。序盤の追走力、トップスピード、持続力ともに高いレベルでバランスを保っている感じ。1800mだと上総Sで12.7 - 12.6 - 12.3 - 13.0のラップでもL1しっかり伸びて2着確保。クロフネ産駒だが、どちらかというと一貫ペース、タフな競馬でL1のしぶとさを活かす印象。1400でも前走は12.2 - 12.0 - 11.7 - 12.4のラップで好位からL1でしっかり伸びて勝ちきった。このタイプならスピードが問われても大丈夫だろうし、ダートスタートでも出は悪くない。能力的にも楽しみな一戦だろう。
穴どころからはアドバンスウェイを抜擢。前走はコーラルSで阪神1400不良馬場の超スピード勝負。ここで戦えるほどの良質なスピードはなかったということ。近走は1400路線を中心に戦っているが、普通に1800mでもハイレベル世代で戦ってきていた馬で、実績がある以上1700mに対しての不安はないはず。ダートスタートでも先行するスピードはある。距離延長で相手関係からも十分戦える範囲。一発あってもおかしくない。
トーホウオルビスも圏内。前走はエーシンモアオバーのハナを叩く番狂わせを見せたが、もともとテンは速い馬で行く気があれば行ける馬。ただし、前走でも見せたように飛ばしすぎると終いは甘い。阿蘇Sでも見せたが、序盤は比較的ゆったり運んだ方が良いように感じるので、この辺りで今回どういった意識を見せてくるかだろう。油断すればエーシンモアオバーにハナを切られる可能性もあるし、今回は斤量も1kg増。叩いて前進もあるだろうし、この辺りをどう判断するか。前走同様すんなりハナを切れれば時計的には面白い。
最後に重賞善戦馬のトーセンアドミラル。アンタレスSでは前傾ラップで番手策。最後は一杯になってしまった。マーチSではハナを切って5Fから12.2 - 12.0 - 12.5 - 12.4 - 12.7とロンスパ戦を作っての5着。このレースは相手がバーディバーディやサイレントメロディ、ナムラタイタンと言ったところなので、これを考えると最大限に評価できる内容。休み明けがどうかだが、この馬自身は苦にしていないし間隔も3か月程度。春の相手関係を考えれば当然力は最上位。前走が番手でつぶれてしまっているので、これをどう判断するかだろう。能力的には期待できるはずで。
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