札幌日刊S杯2012予想

カタストロフィ
10期 予想歴15年

◎テイエムオオタカ
  1着/1人気

○シルクウェッジ9着/3人
▲ロードバロック4着/13人
△ダノンフェアリー14着/2人


 函館からいつもより2週早く札幌に舞台を移した夏の北海道開催。例年よりも重かった函館の芝の状態を考えると札幌の洋芝がどういう状態になっているかは極めて重要な要素だろう。土曜日の段階でしっかりと馬場を把握しておく必要がある。また、札幌は函館と違ってコーナーが緩く、その分直線部分が短い競馬場。内をロスなく立ち回れる馬がより有利になりやすく、また同時に小回りが苦手なトップスピード型でも戦える舞台。このレースはオープンでも勝ち負けしている馬が中心、しかし伏兵陣もなかなかに揃った一戦で馬券的にはヒモ穴をねらいたいレースといえそう。


 中心は不動のテイエムオオタカ。最低限のスピードと要所での動き出しが武器。L1で少し甘くなる傾向はここ最近ずっと続いているのだが、格下相手になれば力を発揮できるタイプだけに実質降級初戦のここは負けられない一戦。特に函館よりも3角までの距離が短く、緩めやすくて動き出しの良さを活かせる札幌1200mならこの馬の持ち味が最大限に発揮できるはず。テンの速さで最近やや難があるものの、それでも番手からでも崩れる馬ではないし、得意の洋芝なら。相手関係を考えてもここで無様な競馬はできないところ。地味に57kgと1kg増になるのがどうかだが、問題ないだろう。準OPにしては相手も骨っぽいところはあるが、重賞善戦の力をしっかり見せつけてほしいところ。


 相手筆頭はバクシンオーらしく古馬になって勢いに乗ってきたマイネルロガール。前走昇級戦の船橋Sで外からあっさり突き抜ける強い競馬。前傾ラップで11.7 - 12.1 - 11.9とL2よりL1の方が速い流れではあったが、L1でしっかりと伸びて突き抜けている点は評価。長くいい脚を使って伸びきっていて、まだまだ底を見せていない。それに前傾ラップで追走に脚を使っても終いに影響がなかったところもこれまでの傾向的には大きな材料となりそう。前走のレースレベルは並ぐらいだと思うので、今回この骨っぽい相手でどこまでやれるかと言ったところだろうが、楽しみも十分にある。


 3番手にもバクシンオー産駒のダノンフェアリー。破竹の4連勝で飛躍を遂げた馬ではあるのだが、重賞で強敵相手となったシルクロードSでは厚い壁に阻まれた形。道中少し力んでいたとは思うが、流石に上級のスピード勝負に対応しきれずに完敗してしまった。今回は休み明けで仕切り直しと行きたいところ。サンライズSを見る限り、スピード面では本来いいものを持っているし、動き出しも持続力も高いレベルで備えているように思うので、後は洋芝適性がどうか。


 穴どころからは船橋Sでマイネルロガールの2着、ロードバロックを抜擢。前走彦根Sでは超高速馬場で大外枠、追走に脚を使わされて外を押し上げていく苦しい競馬。これでは大惨敗も仕方ない。それに15着ではあるが、着差は1.0と考えればそこまで悪くない。この馬は追走力でやや問題がある馬ではあるので、この条件で少しペースが落ち着いたときは面白い。、実際淀屋橋Sでは馬群を割ってL1急追していた。展開次第では食い込んでくるだけの脚を持っているだけに、今回テイエムが不動の中心となった時、間隙を突ける立場にあるというのは大きいだろう。嵌れば。


 函館SSで波乱を演出したビスカヤだが前走は自己条件で完敗の内容。基本的に函館SSでは本当にロスなくうまく立ち回ったし上位2頭とは離されたまさに嵌った一撃。これは自己条件でも同様の話だと思うし、結局追走に苦労する以上は展開待ちの馬。前回より2kg増の定量戦だし、うまく立ち回ることができれば嵌ることもあるだろうが、人気が落ち切らないと狙いづらい一頭だろう。


 素質は認めるもイマイチ伸びきれないのがタバルナ。追走力はないが、トップスピードの高さが魅力的なバクシンオー産駒。この手のタイプはどちらかというと縦長になりにくい東京1400や軽いトップスピードを引き出せる京都外1400mが得意そうなのだが、今回は1200m。コーナーが長いとはいえ、純粋な1200mの競馬になりやすい舞台だし、個人的にはベスト条件ではないとは思っている。ただ、前走タフな馬場で小回りの函館でも11.7 - 11.4 - 12.3のラップで馬群を割りながらも置かれなかった。この辺りからも、緩いコーナーでトップスピードを引き出しやすい札幌1200の方がより良さが出そうではある。軽い馬場向きだとは思うので、札幌の馬場状態によるが、函館でもあの競馬ができたなら通用するめどは立てている。


 シルクウェッジも圏内。1400mベストで見ている限りでは平均的な競馬で良さが出ている。札幌実績はないが全て中距離でのものであまり気にしなくていいだろう。崩れたのは超高速馬場のフリーウェイSで軽いスピード不足と言った感じだったし、重馬場の水無月Sでは11.8 - 11.6 - 12.2のラップで好位から外を回して3着以下は完封の2着。時計が掛かった方が良さそうだし、マンハッタンカフェ産駒ということからも本来洋芝は合うはず。距離短縮でも洋芝なら対応できそうで。


 最後にダイメイザクラ。TVh杯では11.7 - 11.4 - 12.3のラップで内ポケットで進めたのだが、最速地点で前が壁。フォーエバーマークが抜け出してからL1でようやく進路確保、ジリジリ伸びるも届かずという形。最内で最速地点への加速でも置かれなかったし、前が壁で抜け出せなかったことを考えても、動き出しの良さがある馬ではないかと思われる。今回は緩い札幌になるので、内を立ち回ることは函館以上にプラスになりそう。前走は力を出し切ったわけではないし、相手も強敵だった。彦根Sでは軽い馬場でペースも速かった。時計のかかる馬場で結果を出してきている馬なので、面白い。あとは53kgからの2kg増がどうか。



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