08期 予想歴14年
◎ルーラーシップ
3着/2人気
○フェノーメノ2着/1人
▲カレンブラックヒル5着/3人
△ジャスタウェイ6着/8人
★傾向分析★
2007年 タイム 1'58"4 (稍重) 1FAve=11.84 3FAve=35.52
テン36.1-中盤47.3(3F換算35.48)-上がり35.0 『加速』
1着メイショウサムソン・・・オペラハウス×ダンシングブレーヴ=サドラーズウェルズ×リファール 〔3-l〕 4-4
2着アグネスアーク・・・アグネスタキオン×ベリファ=サンデーサイレンス×リファール 〔4-r〕 7-7
3着カンパニー・・・ミラクルアドマイヤ×ノーザンテースト=グレイソヴリン×ノーザンテースト 〔9-a〕 10-10
2008年 タイム 1'57"2 (良) 1FAve=11.72 3FAve=35.16
テン35.2-中盤46.8(3F換算35.10)-上がり35.2 『一貫』
1着ウオッカ・・・タニノギムレット×ルション=ロベルト×ネヴァーベンド 〔3-l〕 7-7
2着ダイワスカーレット・・・アグネスタキオン×ノーザンテースト=サンデーサイレンス×ノーザンテースト 〔4-d〕 1-1
3着ディープスカイ・・・アグネスタキオン×Cheif's Crown=サンデーサイレンス×ダンチヒ 〔23-b〕 5-5
2009年 タイム 1'57"2 (良) 1FAve=11.72 3FAve=35.16
テン35.6-中盤47.9(3F換算35.93)-上がり33.7 『加速・中弛み』
1着カンパニー・・・ミラクルアドマイヤ×ノーザンテースト=グレイソヴリン×ノーザンテースト 〔9-a〕 9-9
2着スクリーンヒーロー・・・グラスワンダー×サンデーサイレンス=ロベルト×サンデーサイレンス 〔1-x〕 4-4
3着ウオッカ・・・タニノギムレット×ルション=ロベルト×ネヴァーベンド 〔3-l〕 14-14
2010年 タイム 1'58"2 (稍重) 1FAve=11.82 3FAve=35.46
テン35.3-中盤48.0(3F換算36.00)-上がり34.9 『一貫・中弛み』
1着ブエナビスタ・・・スペシャルウィーク×Caerleon=サンデーサイレンス×ニジンスキー 〔16-c〕 8-8
2着ペルーサ・・・ゼンノロブロイ×Candy Stripes=サンデーサイレンス×レッドゴッド 〔6-a〕 17-17
3着アーネストリー・・・グラスワンダー×トニービン=ロベルト×グレイソヴリン 〔3-n〕 4-4
2011年 タイム 1’56”1 (良) 1FAve=11.61 3FAve=34.83
テン34.3-中盤46.0(3F換算34.50)-上がり35.8 『前傾』
1着トーセンジョーダン・・・ジャングルポケット×サンデーサイレンス=グレイソヴリン×サンデーサイレンス 〔9-a〕 10-11
2着ダークシャドウ・・・ダンスインザダーク×Private Account=サンデーサイレンス×ダマスカス 〔A4〕 8-7
3着ペルーサ・・・ゼンノロブロイ×Candy Stripes=サンデーサイレンス×レッドゴッド 〔6-a〕 13-13
流れは『加速』か『一貫』になりやすく、ともに言えることは中盤からの持続型の流れになりやすいということ。その上で速い上がりを使う馬が好走し、近年はサンデーサイレンス系の独壇場。逃げ馬は近年は壊滅的で、先行・差しの好走馬が多い。
血統の傾向は、まずサンデーサイレンス系のためのGⅠと思えるほど異常に強い傾向。特に1'58秒台の決着なら、ほぼサンデーサイレンス系が好走している。馬場悪化で2'00秒かかるようならサドラーズウェルズ系に向くレース質へと変貌するが、まずはサンデーサイレンスが筆頭。サンデーサイレンス向きからポストサンデーサイレンスのアグネスタキオンは向くはずだし(=過去2年07年・08年ではアグネスタキオン産駒は3頭出走で、全て3着内好走中。07年2着アグネスアーク、08年2着ダイワスカーレット・3着ディープスカイ)、母父サンデーサイレンスも要注意と思います。
そのほかに強い血統はトニービン系、ノーザンテースト系。サンデーサイレンス×トニービン配合やトニービン×ノーザンテースト配合、サンデーサイレンス×ノーザンテースト配合は好走馬も多い。
ステップは、近年は毎日王冠好走馬が天皇賞秋も好走する傾向。東京コース改修後に顕著になったステップで、ストレスが残りにくい臨戦過程になったと考えます。また良馬場の天皇賞秋はマイル寄りの中距離馬に向いていることの証明とも思えます。
対して京都大賞典好走馬は苦戦傾向。馬場が悪化すると好走するが、良馬場ならば差して届かずになりやすい(=07年ポップロックなど)。馬場悪化ならステイヤー寄りの中距離対応型の好走に変化することの証明と思います。
宝塚記念からの直行組は、宝塚記念好走馬なら好走可能。これは中距離持続型の証明と思えます。
牝系の傾向は、No.〔3〕〔4〕〔8〕の牝系の好走が多い。
No.〔3〕の牝系は、特に分枝記号lの〔3-l〕が好走。No.〔3-l〕は07年1着メイショウサムソン、08年1着→09年3着ウオッカ、古くは99年1着スペシャルウィークと特に4歳時の秋に東京コースで崩れない特性がある。
No.〔4〕の牝系は、00年以降では一番好走馬が多い牝系。00年1着テイエムオペラオー・2着メイショウドトウ・3着トゥナンテと上位独占した時もあり、02年2着テイエムオペラオー・3着メイショウドトウ、06年1着ダイワメジャー、07年2着アグネスアーク、08年2着ダイワスカーレットなど。この牝系の好走馬は、前走好走していた馬が(=休み明けでも)好走しているので、前走好走が必須条件。
No.〔8〕の牝系は、02年1着・03年1着シンボリクリスエス、04年3着アドマイヤグルーヴ、06年2着スウィフトカレントなど。古馬の本格化モードでの好走が多く、高速決着にも強い特性が活きやすいのだと思います。
分枝記号は、d記号が好走馬多し。d記号は、前哨戦好走だと本番でも好走しやすい特性があり、前走の勢いを活かしやすいので注目。
また特注は、3歳路線からの転戦組。鮮度の高さを活かしての好走馬が多く、サンデーサイレンスの特性がある馬は特注(=04年2着ダンスインザムード、06年3着アドマイヤムーン、08年3着ディープスカイなど)。古馬初対戦の鮮度の高さが活きるものと思います。
老馬の法則はここでも威力を発揮。リピーターの好走は多いのだが、前年好走馬は着順を下げる傾向にある。00年以降では、00年1着→01年2着テイエムオペラオー、00年2着→01年3着メイショウドトウ、04年1着→05年2着ゼンノロブロイ、04年2着→05年3着ダンスインザムード、06年1着→07年9着ダイワメジャー、06年3着→07年6着アドマイヤムーン、07年3着→08年4着→09年1着カンパニー(=09年は1着好走ですが、血統的にも好走しやすい配合で成長力があった馬なので例外事象かも)、08年1着→09年3着ウオッカ、10年2着→11年3着ペルーサなど(=例外は02年1着→03年1着シンボリクリスエスだが、02年は中山開催でコースが異なるので参考外とみてよいと思います)。中距離のスペシャリストが好走しやすいコースでもあり、馬が最高能力を維持できる期間は短いという証明が出来ると思います。
★予想★
天皇賞秋のポイントは、
①流れは『加速』か『一貫』になりやすい。流れで好走馬のタイプが変わり、『加速』はキレ重視のタイプが好走しやすく、『一貫』は中距離持続型のスペシャリストが好走しやすい。
②基本はサンデーサイレンス系のGⅠ。1000m通過時が1分をこえるならサンデーサイレンス系向きの流れ。1分以内ならトニービン系、レッドゴッド系など大系統ナスルーラ系が好走しやすい流れ。ノーザンテースト系も相性は良い。
③No.〔3〕〔4〕〔8〕〔9〕の牝系が好走馬多し。
④毎日王冠好走馬を中心に。
⑤宝塚記念好走馬も休み明けでも好走率高し。
⑥3歳牝馬は鮮度を活かしての好走が可能。基本3歳馬は鮮度が活かせるかを重視すること。
⑦「老馬の法則」が活きやすい。
◎ルーラーシップ・・・キングカメハメハ×トニービン=ミスプロ×グレイソヴリン 〔8-f〕
前走宝塚記念2着(=阪神芝2200m:0.3秒差)。東京芝コースは(1-0-0-1)、芝2000m戦は(3-1-0-0)と好走も多い。12年は重賞連続好走中で、また海外GⅠクイーンEC1着好走(=香港芝2000m)と本格化ムードは明らかで、母エアグルーヴも半姉アドマイヤグルーヴも天皇賞秋好走馬(=エアグルーヴは97年1着好走、アドマイヤグルーヴは04年3着好走)で、古馬になり夏の阪神芝重賞を好走したのち秋シーズンにGⅠ好走しているので、同じように本馬にも好走を期待して評価する。
キングカメハメハ産駒はキングマンボ系で、格の高いレースで究極のスピード競馬(=レコード決着)になるほど凄味をきかす血統。厳しい展開ほど持ち前の底力が活き、2歳から走れる完成度の高さと成長力がある。本格化前は詰め甘な点があることには注意が必要だが、ダービーの時期からは実が入り、成長力も豊富。また馬場悪化時にも好走が多く、これはキングマンボ系特有の道悪の上手さに起因するものと考える。母父トニービンはグレイソヴリン系で、スタミナもあり、強敵相手に好走しやすい特性や連続好走しやすい特性を持っている。母エアグルーヴはトニービン×ノーザンテースト配合で、天皇賞秋好走馬でもあるため、血統的な相性は抜群に高く、この点にも期待して評価する。
No.〔8〕の牝系は、3歳春シーズンも好走は可能だが人気の時には詰めが甘い特性があり、本領発揮は3歳秋以降で古馬で真価を発揮するタイプが多い。叩き良化型で、高速時計にも強い。分枝記号fは、休養明けは苦にしない反面、叩いて一変が少ないタイプ。前走好走だと調子は維持と考えて好走が期待できる。また不器用だが、決め手鋭く瞬発力勝負に強い特性がある。
○フェノーメノ・・・ステイゴールド×Danehill=サンデーサイレンス×ダンチヒ 〔11-d〕
前走セントライト記念1着(=中山芝2200m)。東京芝コースは(3-1-0-0)、芝2000m戦は(2-0-0-2)と好走も多い。12年ダービー2着馬で、東京芝コースでの上がり勝負にも対応できる馬にて、今回は内枠でさらに3歳馬ということで斤量的にも56㎏で出走できる利点があり、好走の可能性は高いと考えて評価する。古馬との初対戦の鮮度にも期待でき、また前走セントライト記念2着馬スカイディグニティが菊花賞2着好走したことからも、本馬の能力が世代上位であることを証明していると考えて、古馬にも通用すると考えて期待する。
ステイゴールド産駒はスタミナ型サンデーサイレンス系。ステイゴールドは母父ディクタスの特性がでていて、サンデーサイレンスというよりはサッカーボーイに近い特徴があり、夏~秋にかけてよく軌道に乗ることが多い。ディクタスのスタミナ型の特性とまた強敵相手に食い下がる勝負根性は、ステイゴールド産駒の持ち味。1戦燃焼型のタイプも多く、惨敗後から涼しく巻き返す能力も高い。断然人気よりも穴で狙いたいタイプで、人気馬よりもその人気馬をマークする立場の方が好走しやすい。母父Danehillはダンチヒ系で、優れたスピードに加え、中長距離でも勝負できるスタミナと底力を備えている。本格化すると連勝街道を走り、一気に登り詰める爆発力と勢いを持つ。ハイペースでもバテないスピード能力が売りで、マイラーは下手に溜めるよりも突っ走らせたほうが強い内容を見せ、高速決着にも強い。弱点は揉まれた時の脆さと、勢いが止まるとしぼんでしまうこと。不調期に入った馬は嫌う方が良い。
No.〔11〕の牝系は、3歳春から秋にかけて成長し、古馬でもう一段階成長する。東京や京都などののびのび加速できるコースに強い牝系。分枝記号dは、精神的にタフなタイプが多く、遠征や重馬場は苦にしない。また前走好走だと次走でも好走しやすい特性も持ち、特にトライアルレースなど前哨戦快勝→GⅠは必殺のローテーションとなる。牝系的には東京芝コースに向くと思うし、分枝記号特性からは好走の可能性は高いと考えて期待する。
▲カレンブラックヒル・・・ダイワメジャー×Grindstone=サンデーサイレンス×ミスプロ 〔25〕
前走毎日王冠1着(=東京芝1800m)。東京芝コースは(2-0-0-0)、芝2000m戦は初。芝1600m戦(4-0-0-0)で、12年NHKマイルC1着好走のマイラーで芝2000mに対応できるかが未知数のため割り引いて考えているのだが、近年の天皇賞秋の傾向では毎日王冠好走馬の好走が多いので、本馬の好走にも期待して評価する。今回も3歳馬のため斤量56㎏と恵まれている点はプラス要因だが、前走で古馬を休み明けで撃破しているがその分鮮度は落ちる点、外枠で距離ロスを軽減するために先手を取る必要がある点がマイナス要因と考えています。
ダイワメジャー産駒はサンデーサイレンス系で、力強いスピードを持ち、芝1600~2000mを得意とするマイラーや中距離型。フジキセキに近いイメージで、自身がダートを圧勝した実績もあるのでダートの得意な馬力型のタイプと、芝で鋭く斬れる脚を使うタイプと存在するはず。ダイワメジャー自身が中山芝コースで好走が多かったように、また古馬で本格化するまでは直線の長い東京芝コースや京都芝コースなどで最後につかまるレースが多かったことからも、キレよりもスピードの持続性能を活かしたレースに向くと考えますが、現時点での完成度は高い。おそらく古馬になり本格化すると鋭く斬れる脚も使えるようになると思います(=父母父ノーザンテーストの成長能力で引き出される感じと思います)。事実、直線の短い中山・阪神芝コースでは1着も多いが、東京・京都芝コースになると勝ちきれずに2・3着になることが多いが、本馬は東京芝コースで2戦(2-0-0-0)で割引の必要はないと考える。先行して2枚腰でしぶとく脚を使うタイプ。本格化したダイワメジャー産駒なら、血統的には抜群の相性ではないかと考え期待する。母父Grindstoneはミスプロ系で、芝・ダート兼用の中長距離血統。2歳夏からいきなり走るタイプではないが、マイル・中距離戦の始まる時期には走り始め、3歳~4歳時が成長曲線の山となる。脚を溜めて直線勝負に賭けると弾けるアンブライドルド系ではある。
No.〔25〕の牝系は、活躍馬が近年では本馬だけで、やや衰退気味の牝系。特性は不明。分枝記号なしにて、やや晩成気味ながらも、平均的に能力を発揮するタイプと考える。
△ジャスタウェイ・・・ハーツクライ×Wild Again=サンデーサイレンス×ニアークティック 〔2-n〕
前走毎日王冠2着(=東京芝1800m:0.0秒差)。東京芝コースは(0-1-0-3)、芝2000m戦は初。芝1600m戦は(2-1-0-1)で、カレンブラックヒル同様に芝2000m実績がないのだが、前走好走のなかった芝1800m戦を古馬相手に好走したことからも成長の跡はあり、今回は斤量56kgで有利な点があり、また前走上がり最速33秒0にて好走したことから本格化しつつあると考えて、期待して評価する。
ハーツクライ産駒はスタミナ型サンデーサイレンス系で、ハーツクライ自身はサンデーサイレンス×トニービン配合なので、母父トニービンの不器用さをやや受け継ぐタイプが多く、一瞬でエンジンのかかる器用なタイプよりは、助走をつけて末脚が全開になり長く良い脚を繰り出すタイプが本質。ペースが締まるGⅠほど、大駆けが期待できる。また距離が延びて成績が良くなる馬も多く、本質は中距離~クラシックが能力を活かしやすい。またハーツクライ産駒は3歳秋シーズンに身が入る成長力を有していて、11年菊花賞2着ウインバリアシオン、11年秋華賞2着キョウワジャンヌなど、成長力には期待したい。天皇賞秋に向けても、ハーツクライはサンデーサイレンス系で、しかも相性の良いトニービン系も内包している点では、適性は合う血統と考える。母父Wild Againはニアークティック系で、ワイルドアゲイン×リボー系という男臭い血統。ペースの緩まないダートがベストで、強気で前にて勝負すると強い反面、たるいペースでは詰めの甘さを出す欠点もある。しかしダートの走りは堅実で、道悪や時計のかかる馬場ならなお良い。ジワジワと成長し、ひとたび本格化するとその部門のヌシ的な存在となり、高齢でも力の衰えは少ない。パワフルな先行力があり、一方で差しに構えると良い脚を使う。
No.〔2〕の牝系は、2歳戦から走れる仕上がりの早さとクラシックでも好走する成長能力を有した牝系。古馬での成長力も豊富。直線の長いコースでの末脚勝負に強い。分枝記号nは、仕上がり早で素軽いスピードと立ち回りの上手さが持ち味。底力には欠けるが器用さでカバーする。
tipmonaとは?