日本ダービー2013予想
東京優駿 皐月賞好走馬とキズナの戦い。

軍神マルス
08期 予想歴15年

◎ロゴタイプ
  5着/2人気

○コディーノ9着/4人
▲エピファネイア2着/3人
△キズナ1着/1人


★傾向分析★
2009年 タイム 2'26"7 (良) 1FAve=12.23 3FAve=36.68
テン35.5-中盤74.8(前半38.1-後半36.7)-上がり36.4 『前傾・中弛み』
1着ディープスカイ・・・アグネスタキオン×Chief's Crown=サンデーサイレンス×ダンチヒ 〔23-b〕 14-15
2着スマイルジャック・・・タニノギムレット×サンデーサイレンス=ロベルト×サンデーサイレンス 〔15-a〕 3-3
3着ブラックシェル・・・クロフネ×ウイニングチケット=ヴァイスリージェント×グレイソヴリン 〔3-l〕 12-13

2009年 タイム 2'33"7 (不良) 1FAve=12.81 3FAve=38.43
テン35.6-中盤78.4(前半36.7-後半41.7)-上がり39.7 『前傾・中弛み』
1着ロジユニヴァース・・・ネオユニヴァース×Cape Cross=サンデーサイレンス×ダンチヒ 〔B3〕 3-3
2着リーチザクラウン・・・スペシャルウィーク×Seattle Slew=サンデーサイレンス×ボールドルーラー 〔23-b〕 2-2
3着アントニオバローズ・・・マンハッタンカフェ×Kingmambo=サンデーサイレンス×ミスプロ 〔2-d〕 5-5

2010年 タイム 2'26"9 (良) 1FAve=12.24 3FAve=36.73
テン36.1-中盤77.4(前半39.0-後半38.4)-上がり33.4 『加速・中弛み』
1着エイシンフラッシュ・・・King's Best×Platini=キングマンボ×ハンプトン 〔8-a〕 9-11
2着ローズキングダム・・・キングカメハメハ×サンデーサイレンス=キングマンボ×サンデーサイレンス 〔1-w〕 9-6
3着ヴィクトワールピサ・・・ネオユニヴァース×Machiavellian=サンデーサイレンス×ミスプロ 〔8-d〕 7-9

2011年 タイム 2'30"5 (不良) 1FAve=12.54 3FAve=37.63
テン36.8-中盤77.2(前半38.6-後半38.6)-上がり36.5 『中弛み』
1着オルフェーヴル・・・ステイゴールド×メジロマックイーン=サンデーサイレンス×マイバブー 〔8-c〕 14-12
2着ウインバリアシオン・・・ハーツクライ×Storm Bird=サンデーサイレンス×ストームバード 〔19-c〕 15-15
3着ベルシャザール・・・キングカメハメハ×サンデーサイレンス=キングマンボ×サンデーサイレンス 〔1-e〕 5-5

2012年 タイム 2’23”8 (良) 1FAve=11.98 3FAve=35.95
テン35.6-中盤72.1(前半35.2-後半36.9)-上がり36.1 『前傾・一貫』
1着ディープブリランテ・・・ディープインパクト×Loup Sauvage=サンデーサイレンス×ネヴァーベンド 〔1-b〕 4-3
2着フェノーメノ・・・ステイゴールド×Danehill=サンデーサイレンス×ダンチヒ 〔11-d〕 6-7
3着トーセンホマレボシ・・・ディープインパクト×ノーザンテースト=サンデーサイレンス×ノーザンテースト 〔9-a〕 2-2

 先週のオークス同様に中盤が弛む『中弛み』が基本の流れ。比較的先行が強く差しも決まるが、差し馬は皐月賞で速い上がりで好走していた馬が多い。

 血統の傾向は、サンデーサイレンス系の好走が多いが、その中でもスタミナ型サンデーサイレンス系が一番適性が向くと考える(=アグネスタキオン、ネオユニヴァース、スペシャルウィーク、マンハッタンカフェ、ステイゴールド、ハーツクライ、ディープインパクトなどの好走から)。
また近年(=07年・08年・10年・11年)は、母父サンデーサイレンスも好走が多い。近走好走している勢いのある馬なら要注意。

また欧州型スタミナ血統(=サドラーズウェルズ系、リファール系、グレイソヴリン系、ロベルト系など)も好走多し。
 
 牝系の傾向は、No.〔1〕〔2〕〔3〕〔4〕〔8〕〔23〕が好走馬多し。
No.〔1〕の牝系は、この時期の成長力と完成度でアドバンテージのある牝系。重賞好走歴がある馬なら能力は信頼してよいと考える。
No.〔2〕の牝系は、瞬発力勝負に強く広いコースの末脚勝負に向く。この時期の成長能力も優れた牝系。
No.〔3〕の牝系は、クラシック春シーズンに身が入る成長力を有し、直線の長いコースで能力を発揮する。
No.〔4〕の牝系は、スタミナ豊富で距離延長に向き、3歳春シーズンの成長力が豊富。
No.〔8〕の牝系は、オークスと相性良い馬が多く、スタミナ型の適性を有している。叩き良化型で、高速時計にも強い。
No.〔23〕の牝系は、スピードの持続性能に長けた牝系。『前傾』の流れが複合すると好走しやすい。
その中でも特注はNo.〔3-l〕。No.〔3〕の牝系は、ダービー馬でメイショウサムソンやウオッカやスペシャルウィークがいる牝系。分枝記号lはクラシックで好走が多く、クラシックでは要注意。

 ステップの傾向は、
・皐月賞直行組が中心。皐月賞5着以内or敗退していても5番人気以内の馬なら反撃可能という感じで、その中で小回りコースでスピードの持続性能を問われる皐月賞で速い上がりを使った馬が、直線の長い東京コースで能力全開という感じで嵌ることが多い傾向。
・青葉賞組は1着馬がダービーでは2・3着になることが多く、同距離・同コースを使うことでのストレスのせいではないか?と考えます。対抗or連下候補が妥当。青葉賞2・3着馬は、前走にてすでに勝負付けが済んでいるような感じで、好走馬は少ない。
・京都新聞杯組も1着馬は青葉賞同様2・3着になることもあるが、近5年では好走馬がいないステップ。ここでも2・3着馬はすでに勝負付けは済んでいるような感じです。
・NHKマイルC組はダービー馬もいるが、敗退もあり。ペースと距離適性によって好走可能と考えます。

★予想★
ダービーのポイントは、
①流れは『中弛み』が基本。先行・差しは不利な流れだが好走馬が多く、皐月賞で速い上りで好走した馬は要注目。
②スタミナ型サンデーサイレンス系が中心。
③欧州スタミナ型血統もポイント。
④No.〔1〕〔2〕〔3〕〔4〕〔8〕〔23〕の牝系は好走が多い。この時期の成長力に優れた、スタミナ型の牝系がポイント。
⑤前走トライアル好走ならば、分枝記号dの馬に要注意。クラシック特注の分枝記号lにも注目。
⑥皐月賞からのステップ馬は、5着以内or5番人気以内だった馬なら反撃可能。
⑦青葉賞・京都新聞杯からはともに1着馬なら狙える。ただしダービーでは2・3着になりやすい傾向。

◎ロゴタイプ・・・ローエングリン×サンデーサイレンス=サドラーズウェルズ×サンデーサイレンス 〔8-k〕
 前走皐月賞1着(=中山芝2000m)。東京芝コースは(1-0-0-0)、芝2400m戦は初。前走皐月賞は、レースレコードの速い流れを正攻法でねじ伏せる強い内容。締まった流れでこそ本領を発揮するタイプの馬で、相手が強くなればなるほどその能力を引き出すタイプとも考えられる。また先行して堅実なレースをこなす点からも信頼性は高いと考え、好走に期待して評価する。東京芝コースでも速い上りを繰り出して好走しているし、母父サンデーサイレンスという点でも適性は高いと考える。父サドラーズウェルズ系の皐月賞馬は、7年周期で大物馬が輩出されていて、ダービーでは99年3着テイエムオペラオー、06年1着メイショウサムソン、ともにダービーでも好走している馬にて、本馬も上位好走は必至と考えて好走に期待する。
 ローエングリン産駒はサドラーズウェルズ系で、ゆるみない流れで潜在能力が引き出され、ひとつ勝つのに時間を要した馬でも、格上げですぐ通用する怖さのある底力のある血統。叩き良化型でもあり、2・3戦目で変わり身での穴も多い。母父サンデーサイレンスは、前走の勢いをそのまま活かして好走することの多い特性がある。瞬発力を武器に上がり特化のレースで強く、勢いのあるときには重賞挑戦はプラス要因。父系は、強くなったらとことん強さを発揮するサドラーズウェルズ系でもあり、底力に優れ大レースでこその血統でもあり、母父サンデーサイレンスの特性にも期待して好走に期待する。
 No.〔8〕の牝系は、2歳~3歳春シーズンも好走は可能だが人気の時には詰めが甘い特性があり、本領発揮は3歳秋以降で古馬で真価を発揮するタイプが多い。叩き良化型で、高速時計にも強い。分枝記号kは、かなり時計の掛かる馬場でのみ力を発揮する。冬場のダートや最終週の重馬場等が合う。気性が激しく、時計のかかる消耗戦に活路がある。またNo.〔8〕の牝系は、東京芝2400m適性も高い馬が多く、距離延長で好走する馬が多い点にも期待する(=桜花賞→オークスで好走の多い牝系でもあり、ダービーでも近年10年1着エイシンフラッシュ、11年1着オルフェーヴルなど好走馬が多い)。

○コディーノ・・・キングカメハメハ×サンデーサイレンス=キングマンボ×サンデーサイレンス 〔4-d〕
 前走皐月賞3着(=中山芝2000m:0.3秒差)。東京芝コースは(1-0-0-0)、芝2400m戦は初。近5走は、札幌2歳S1着(=札幌芝1800m)→東京スポーツ杯1着(=東京芝1800m)→朝日杯FS2着(=中山芝1600m:0.0秒差)→弥生賞3着(=中山芝2000m:0.0秒差)→皐月賞3着と重賞連続好走中で、大崩れはなく堅実な馬。前3走は中山芝コースで僅差で叩き合いに負けている感じだが、急坂に苦しんだ結果と思われ、中山→東京芝コース変わりはプラス要因と考え、反撃可能と考えて好走に期待して評価する。
 キングカメハメハ産駒はキングマンボ系で、格の高いレースで究極のスピード競馬(=レコード決着)になるほど凄味をきかす血統。厳しい展開ほど持ち前の底力が活き、2歳から走れる完成度の高さと成長力がある。本格化前は詰め甘な点があることには注意が必要だが、ダービーの時期からは実が入り、成長力も豊富。また馬場悪化時にも好走が多く、これはキングマンボ系特有の道悪の上手さに起因するものと考える。母父サンデーサイレンスは、前走の勢いをそのまま活かして好走することの多い特性がある。瞬発力を武器に上がり特化のレースで強く、勢いのあるときには重賞挑戦はプラス要因。父キングマンボ系も凱旋門賞血統なので欧州スタミナ型血統でもあり、母父サンデーサイレンスから血統的な相性は良いと考える。またキングマンボ系は皐月賞→ダービーで着順を上げることが多く、10年3着→1着エイシンフラッシュ、10年4着→2着ローズキングダム、11年11着→3着ペルシャザールなど、この点には期待したい。
 No.〔4〕の牝系は、2歳時にも好走可能だが、3歳春から力をつけてクラシックでも好走することの多い牝系。成長能力に優れ、スタミナも豊富。2歳時はもともとの素質で走る感じだが、3歳春シーズンになると実が入り始める。分枝記号dは、精神的にタフなタイプが多く、遠征や重馬場は苦にしない。また前走好走だと次走でも好走しやすい特性も持ち、特にトライアルレースなど前哨戦快勝→GⅠは必殺のローテーションとなる。前走僅差の好走から、この分枝記号特性には期待出来ると考える。

▲エピファネイア・・・シンボリクリスエス×スペシャルウィーク=ロベルト×サンデーサイレンス 〔16-a〕
 前走皐月賞2着(=中山芝2000m:0.1秒差)。東京芝コースは初で、芝2400mも初。全5走中、中山芝コース以外は上がり最速で好走していて上がり勝負は得意な馬なので、本馬もコディーノ同様に中山→東京芝コース変わりはプラス要因の馬と考えて、好走に期待して評価する。また皐月賞2着馬は、近年ダービーでやや不振な成績の傾向で、02年2着ダンツフレーム、05年3着シックスセンス、06年3着ドリームパスポートなど、良くて2・3着という傾向から3番手評価に。
 シンボリクリスエス産駒はロベルト系で、本格化前までは詰め甘で、持久力とスピードの持続性能に優れていて厳しい流れでこそ本領発揮するが、意外にあっさり強敵相手に凡走する淡泊さも持ち合わせている。2歳~3歳春の時期のロベルト系は全般的に詰め甘なことが多いが、クラシック春シーズンを終えると本格化を始める。またロベルト系は緩い流れよりも、ペースの締まる流れで底力を問われると好走しやすくなる特性もある。特にレコード決着など時計が速くなる厳しい流れで覚醒する。叩き良化型でさらに上昇中はロベルト系の好走ポイント。母父スペシャルウィークはスタミナ型サンデーサイレンス系で、長い末脚を使い、嵌った時の強さは破壊力十分で、カミソリというよりはナタの切れ味。その分、小回りコースでの取りこぼしやスピード競馬での不安定さがある。一方で2歳戦に強い早熟性も有するが、古馬での成長力は豊富。本馬の配合はシンボリクリスエス×スペシャルウィーク配合だが、父と母父を入れ替えた配合馬と考えた方がしっくりくるように思います(=父の特性も出ているが、より母父が強調されたタイプに思います)。
 No.〔16〕の牝系は、早い時期から走るのだが3歳春以降に成長を始め、距離が延びて本領発揮が多いステイヤー特性を持つ牝系。叩き良化型も多い。分枝記号aは、気性的に素直なタイプが多く、また父親よりもスケールが小さくなる傾向。牝系的には、距離延長に不安の少ない牝系でもあり、叩き良化の特性からも、前走の好走からプラス要因の多い馬と考えて期待します。

△キズナ・・・ディープインパクト×Storm Cat=サンデーサイレンス×ストームバード 〔13-a〕
 前走京都新聞杯1着(=京都芝2200m)。東京芝コースは初で、芝2400m戦は初。皐月賞は不出走だが、代わりに前々走毎日杯1着(=阪神芝1800m)→前走京都新聞杯1着と重賞2連勝にてダービー出走。やや強行軍でのローテーションではあるが、毎回上がりも上位で好走し速い上りを繰り出せる点は評価したい。特に近2走は別次元の末脚を繰り出しての好走より、ダービーでの好走も可能に期待したい。ただ気になるのは皐月賞上位好走馬がレース数で消耗度が少ないのに対して、弥生賞5着→毎日杯1着→京都新聞杯1着と重賞連続好走での余力という点で不安が残ること。近走で能力の証明はしたが、これ以上の状態の上積みの過大な期待は難しいと考えて、また皐月賞以外のステップ好走馬は、ダービーでは2・3着になることも多く、この点から連下候補と評価する。
 ディープインパクト産駒はサンデーサイレンス系で、広いコースで加速をつけながら全開になる末脚が武器で、スローで脚を溜めてキレキレの瞬発力を繰り出す。一瞬でトップスピードに乗れるタイプと点火に時間がかかるタイプがいて、前者は馬体重が軽い馬、後者は馬体重の重い馬が多い。それから母系がスピード型だと一瞬の反応が速く、母系がスタミナ型だとトップスピードに乗るまで時間を要する。また道中が速いペースだと脚をなし崩しに使わされて末脚が鈍るので、距離短縮の速い流れの時には過信禁物。逆に距離延長で緩い流れとなるときには狙い目。スローでしか好走歴のない馬の距離短縮時は、疑って掛かる方が良い。ゆったりローテーションに強く、間隔が詰まるのも良くない。母父Storm Catはストームバード系で、斬れよりも全体のスピードに優れ、ハイペースに強いが、揉まれる競馬は苦手。大一番よりも前哨戦が向くタイプ。またストームバード系の特性として、勝負強さや底力には欠ける点と勢いがなくなるとスランプに陥る点には注意が必要。
 No.〔13〕の牝系は、クラスの壁をキャリアを積みながら超えていくタイプが多い牝系。叩き良化型でもある。分枝記号aは、気性的に素直なタイプが多く、また父親よりもスケールが小さくなる傾向。


tipmonaとは?

日本ダービー2013回顧
東京優駿 キズナの強さを素直に反省。

軍神マルス
08期 予想歴15年

次走狙い:キズナ
次走狙い:ロゴタイプ


2013年 タイム 2’24”3 (良) 1FAve=12.03 3FAve=36.08

ラップ
①12.3-②10.5-③12.2-④12.5-⑤12.8-⑥11.9-⑦12.7-⑧12.3-⑨11.9-⑩11.6-⑪11.7-⑫11.9
1FAveとの誤差
①+0.3 ②-1.5 ③+0.2 ④+0.5 ⑤+0.8 ⑥-0.1 ⑦+0.7 ⑧+0.3 ⑨-0.1 ⑩-0.4 ⑪-0.3 ⑫-0.1
テン35.0-中盤74.1(前半37.2-後半36.9)-上がり35.2 『中弛み』

『中弛み』・・・逃げ◎ 先行△ 差し× 追込○

1着キズナ・・・ディープインパクト×Storm Cat=サンデーサイレンス×ストームバード 〔13-a〕 14-14
2着エピファネイア・・・シンボリクリスエス×スペシャルウィーク=ロベルト×サンデーサイレンス 〔16-a〕 10-10
3着アポロソニック・・・Big Brown×Pure Prize=ダンチヒ×ストームバード 〔1-c〕 2-1
4着ペプチドアマゾン・・・アグネスタキオン×トニービン=サンデーサイレンス×グレイソヴリン 〔17-b〕 4-4
5着ロゴタイプ・・・ローエングリン×サンデーサイレンス=サドラーズウェルズ×サンデーサイレンス 〔8-k〕 5-5

流れは、テン-上がりはラップが速くほとんど差がなく、中盤のみ弛んだ『中弛み』の流れ。展開的には、逃げが最も恵まれ、次いで追込、先行・差しには厳しい流れと考える。

1着キズナは、前走京都新聞杯1着(=京都芝2200m)からの好走。東京芝コースは初で、芝2400m戦は初でした。皐月賞は不出走だが、代わりに前々走毎日杯1着(=阪神芝1800m)→前走京都新聞杯1着と重賞2連勝にてダービー出走。やや強行軍でのローテーションではあるが、毎回上がりも上位で好走し速い上りを繰り出せる点は評価。特に近2走は別次元の末脚を繰り出しての好走より、ダービーでの好走も可能と考えたが、皐月賞上位好走馬がレース数で消耗度が少ないのに対して、弥生賞5着→毎日杯1着→京都新聞杯1着と重賞連続好走での余力という点で不安が残るのではと考え、状態の上積みの過大な期待は難しいと考えて、また皐月賞以外のステップ好走馬は、ダービーでは2・3着になることも多く、この点から連下候補と評価したが、結果1着好走。今回も上がり1位の33秒5を繰り出し、きっちり好走。きついローテーションでもこなせたのは、母父Storm Catのなせる業と思われる。またここまで大崩はなく、負けても0.1秒差以内という成績はもっと評価すべきでした。世代でのキレも抜群の馬にて、今後の成長にも期待し、今後の活躍に期待する。
 ディープインパクト産駒はサンデーサイレンス系で、広いコースで加速をつけながら全開になる末脚が武器で、スローで脚を溜めてキレキレの瞬発力を繰り出す。一瞬でトップスピードに乗れるタイプと点火に時間がかかるタイプがいて、前者は馬体重が軽い馬、後者は馬体重の重い馬が多い。それから母系がスピード型だと一瞬の反応が速く、母系がスタミナ型だとトップスピードに乗るまで時間を要する。また道中が速いペースだと脚をなし崩しに使わされて末脚が鈍るので、距離短縮の速い流れの時には過信禁物。逆に距離延長で緩い流れとなるときには狙い目。スローでしか好走歴のない馬の距離短縮時は、疑って掛かる方が良い。ゆったりローテーションに強く、間隔が詰まるのも良くない。母父Storm Catはストームバード系で、斬れよりも全体のスピードに優れ、ハイペースに強いが、揉まれる競馬は苦手。大一番よりも前哨戦が向くタイプ。またストームバード系の特性として、勝負強さや底力には欠ける点と勢いがなくなるとスランプに陥る点には注意が必要。今回はこの母父のイケイケモードの勢いを侮ったことを反省したい。
 No.〔13〕の牝系は、クラスの壁をキャリアを積みながら超えていくタイプが多い牝系。叩き良化型でもある。分枝記号aは、気性的に素直なタイプが多く、また父親よりもスケールが小さくなる傾向。

2着エピファネイアは、前走皐月賞2着(=中山芝2000m:0.1秒差)からの好走。東京芝コースは初で、芝2400mも初でした。全5走中、中山芝コース以外は上がり最速で好走していて上がり勝負は得意な馬で、中山→東京芝コース変わりはプラス要因の馬と考えて、好走に期待して評価し、結果2着好走。また皐月賞2着馬は、近年ダービーでやや不振な成績の傾向があったが、02年2着ダンツフレーム、05年3着シックスセンス、06年3着ドリームパスポートなど、良くて2・3着という傾向通りの結果に。皐月賞2着馬は、来年以降はダービーでは連下候補と考えるべきと反省する。皐月賞2着・ダービー2着とここまでクラシック準2冠にて、能力は高いが詰めの甘さが今後の課題となりそうと考える。ただ成長力のある牝系でもあるし、今後の成長に期待します。
 シンボリクリスエス産駒はロベルト系で、本格化前までは詰め甘で、持久力とスピードの持続性能に優れていて厳しい流れでこそ本領発揮するが、意外にあっさり強敵相手に凡走する淡泊さも持ち合わせている。2歳~3歳春の時期のロベルト系は全般的に詰め甘なことが多いが、クラシック春シーズンを終えると本格化を始める。またロベルト系は緩い流れよりも、ペースの締まる流れで底力を問われると好走しやすくなる特性もある。特にレコード決着など時計が速くなる厳しい流れで覚醒する。叩き良化型でさらに上昇中はロベルト系の好走ポイント。母父スペシャルウィークはスタミナ型サンデーサイレンス系で、長い末脚を使い、嵌った時の強さは破壊力十分で、カミソリというよりはナタの切れ味。その分、小回りコースでの取りこぼしやスピード競馬での不安定さがある。一方で2歳戦に強い早熟性も有するが、古馬での成長力は豊富。本馬の配合はシンボリクリスエス×スペシャルウィーク配合だが、父と母父を入れ替えた配合馬と考えた方がしっくりくるように思います(=父の特性も出ているが、より母父が強調されたタイプに思います)。
 No.〔16〕の牝系は、早い時期から走るのだが3歳春以降に成長を始め、距離が延びて本領発揮が多いステイヤー特性を持つ牝系。叩き良化型も多い。分枝記号aは、気性的に素直なタイプが多く、また父親よりもスケールが小さくなる傾向。

3着アポロソニックは、前走青葉賞2着(=東京芝2400m:0.0秒差)からの激走。東京芝コースは(0-1-0-0)、芝2400m戦は(0-1-0-0)でした。前走青葉賞好走馬のうち、ダービーで好走していた馬は1着馬が多い傾向だったが、本馬は青葉賞2着からの3着好走。ポイントとして考えられるのは、青葉賞を逃げて好走していた点。直線の長い東京芝2400mを逃げて好走出来るのは能力が高い証拠で、この点を侮ったことは反省したい。上がり勝負には不向きな馬だが、スタミナを活かしての逃げ粘りは今後も期待できると思うので、展開利や馬場状態で恩恵が受けられそうな時には期待したい。
 Big Brown産駒はダンチヒ系で、2歳戦から活躍できる仕上がりの早さを有し、短距離~マイルを得意とする。母に底力のある血統が入るが、性格はムラで、成績が安定せず、近走の着順はあまり参考にならない。かといって人気薄で突っ込むタイプでもない。母父Pure Prizeはストームバード系で、 斬れよりも全体のスピードに優れ、ハイペースに強い。仕上がりも早く、母父としてもスピードを伝えている。
 No.〔1〕の牝系は、クラシックで好走が多く3歳春にはある程度完成する、完成度が高く仕上がりの早い牝系。3歳春のこの時期は成長力で他の牝系よりも完成度は高い。分枝記号cは、開幕週・最終週や重馬場での持久力勝負に強い傾向。欧州的な瞬発力を秘めるがゴチャつく展開は苦手。牝系的には、3歳春には成長力でアドバンテージがあった牝系でもあり、この点で侮ったことも反省したい。

4着ペプチドアマゾンは、前走京都新聞杯2着(=京都芝2200m:0.2秒差)からの激走。東京芝コースは初で、芝2400m戦は(1-0-0-1)でした。3着馬アポロソニック同様に、皐月賞以外の前哨戦ステップ好走馬は1着馬以外なかなか好走出来ない傾向だったが、本馬は京都新聞杯2着からの4着好走。ダービー1・2着の連対圏には、皐月賞5着以内or5番人気以内の馬、または青葉賞1着馬・京都新聞杯1着馬、3着~5着の掲示板内なら前哨戦のステップ好走馬も好走可能と考えたい。今回の4着好走については、父×母父の血統配合もクラシック向きであった点と母父の強敵相手に好走しやすい点が活きたものと考え、秋シーズンの成長にも期待したい馬と考える。
 アグネスタキオン産駒は、スピード型サンデーサイレンス系で、前走0.5秒差以内で5着以内だと好走しやすい特性を持ち、サンデーサイレンスの瞬発力を最も活かしやすい。基本的に人気馬や好調馬を素直に評価すべき順張り血統。高速馬場や瞬発力が得意で、スタミナ豊富とは言えないが芝2200mや2500mの重賞成績も悪くなく、華やかで完成の高いクラシック型。母父トニービンはグレイソヴリン系で、母父としては万能血統。長距離を好走できるスタミナ、競っての底力、成長力などを補完する。強敵相手に好走しやすい特性や連続好走しやすい特性も持っている。一度上昇して連続好走中なら、一定期間は期待出来る。
 No.〔17〕の牝系は、好調期に連続好走しやすい特性を秘めた短距離~マイル向きの牝系。分枝記号bは、鮮度と勢いが好走に重要なポイント。重賞初挑戦など鮮度の高い時は好走率高し。決め手には欠けるが自在性があり、格上げ戦に強い。


5着ロゴタイプは、前走皐月賞1着(=中山芝2000m)からの好走。東京芝コースは(1-0-0-0)、芝2400m戦は初でした。前走皐月賞は、レースレコードの速い流れを正攻法でねじ伏せる強い内容。締まった流れでこそ本領を発揮するタイプの馬で、相手が強くなればなるほどその能力を引き出すタイプとも考えられる。皐月賞を1'58秒台で好走した時の好走馬は、過去にダービーでは苦戦傾向にあったのだが、本馬は先行して堅実なレースをこなす点からも信頼性は高いと考え、好走に期待して評価したが、結果5着。東京芝コースでも速い上りを繰り出して好走しているし、母父サンデーサイレンスという点でも適性は高いと考えたが、今回の流れではより末脚がキレる馬にキレ負け。本質はやはり締まった流れと、中山芝コースのような小回りコースの直線が短いコース向きと反省する。父サドラーズウェルズ系の皐月賞馬は、7年周期で大物馬が輩出されていて、ダービーでは99年3着テイエムオペラオー、06年1着メイショウサムソン、ともにダービーでも好走している馬という点にも期待したが僅差で5着の結果となったが、大負けしたわけではなく、適性の差での敗北と考えると、評価を下げる必要ないと思われ、今後の反撃に期待したい。成長力的にも優れた牝系でもあるし、今後の成長に期待する。
 ローエングリン産駒はサドラーズウェルズ系で、ゆるみない流れで潜在能力が引き出され、ひとつ勝つのに時間を要した馬でも、格上げですぐ通用する怖さのある底力のある血統。叩き良化型でもあり、2・3戦目で変わり身での穴も多い。母父サンデーサイレンスは、前走の勢いをそのまま活かして好走することの多い特性がある。瞬発力を武器に上がり特化のレースで強く、勢いのあるときには重賞挑戦はプラス要因。父系は、強くなったらとことん強さを発揮するサドラーズウェルズ系でもあり、底力に優れ大レースでこその血統でもあり、母父サンデーサイレンスの特性にも期待して好走に期待する。
 No.〔8〕の牝系は、2歳~3歳春シーズンも好走は可能だが人気の時には詰めが甘い特性があり、本領発揮は3歳秋以降で古馬で真価を発揮するタイプが多い。叩き良化型で、高速時計にも強い。分枝記号kは、かなり時計の掛かる馬場でのみ力を発揮する。冬場のダートや最終週の重馬場等が合う。気性が激しく、時計のかかる消耗戦に活路がある。

ダービーのポイントは、
①流れは『中弛み』が基本。先行・差しは不利な流れだが好走馬が多く、皐月賞を速い上りで好走した馬は要注目。
②スタミナ型サンデーサイレンス系が中心。ディープインパクト産駒は特注。
③欧州スタミナ型血統もポイント。
④No.〔1〕〔2〕〔3〕〔4〕〔8〕〔23〕の牝系は好走が多い。この時期の成長力に優れた、スタミナ型の牝系がポイント。
⑤前走トライアル好走ならば、分枝記号dの馬に要注意。クラシック特注の分枝記号lにも注目。
⑥皐月賞からのステップ馬は、5着以内or5番人気以内だった馬なら反撃・好走可能。ダービーでも連対圏内に据えられる。
⑦青葉賞・京都新聞杯からは、1着馬なら連対圏も狙えるが、どちらかというとダービーではやや2・3着になりやすい傾向あり。
⑧青葉賞を逃げて好走した馬は、ダービーで3着ならありうる。青葉賞・京都新聞杯好走馬は掲示板内なら好走可能。
⑨皐月賞を1'58秒台の速いタイムで好走した馬は、ダービーでは苦戦しやすい(=求められる適性が異なる)。
⑩皐月賞2着馬は連下候補に最適。


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