函館SS2013予想
函館SS 「ローカルコースの鉄則」と欧州型血統。

軍神マルス
08期 予想歴15年

◎テイエムオオタカ
  9着/2人気

○ドリームバレンチノ7着/1人
▲フォーエバーマーク3着/3人
△サクラアドニス14着/9人


★傾向分析★
2008年 タイム 1’08”4 (良) 1FAve=11.40 3FAve=34.20
テン32.8-上がり35.6 『前傾』
1着キンシャサノキセキ・・・Fuji Kiseki×Pleasant Colony=サンデーサイレンス×リボー 〔14〕 3-3
2着トウショウカレッジ・・・ラストタイクーン×サクラバクシンオー=ノーザンダンサー×プリンスリーギフト 〔3-l〕 11-10
3着キングストレイル・・・サンデーサイレンス×ノーザンテースト=サンデーサイレンス×ノーザンテースト 〔4-d〕 9-6

2009年 →札幌開催にて参考外

2010年 タイム 1’08”2 (良) 1FAve=11.37 3FAve=34.10
テン33.1-上がり35.1 『前傾』
1着ワンカラット・・・ファルブラヴ×Pistolet Bleu=ノーザンダンサー×マイナー 〔1-n〕 5-3
2着ビービーガルダン・・・チーフベアハート×Westminster=ダンチヒ×ターントゥ 〔1-n〕 5-3
3着アポロフェニックス・・・アフリート×Caerleon=ミスプロ×ニジンスキー 〔16-g〕 5-1

2011年 タイム 1’08”0 (良) 1FAve=11.33 3FAve=34.00
テン33.1-上がり34.9 『前傾』
1着カレンチャン・・・クロフネ×トニービン=ヴァイスリージェント×グレイソヴリン 〔13-c〕 5-6
2着テイエムオオタカ・・・ホワイトマズル×ネヴァーダンス=リファール×ネヴァーベンド 〔9-b〕 1-1
3着アンシェルブルー・・・マンハッタンカフェ×Storm Cat=サンデーサイレンス×ストームバード 〔5-h〕 2-2

2012年 タイム 1’09”4 (良) 1FAve=11.57 3FAve=34.70
テン34.3-上がり35.1 『前傾』
1着ドリームバレンチノ・・・ロージズインメイ×マイネルラヴ=ヘイロー×ミスプロ 〔2-n〕 6-4
2着ロードカナロア・・・キングカメハメハ×Stom Cat=キングマンボ×ストームバード 〔2-s〕 4-4
3着ビスカヤ・・・コマンダーインチーフ×Saint Ballado=リファール×ヘイロー 〔18〕 11-10

 流れは、小回りローカルコースというコース形態も相まって『前傾』の流れ。展開的には厳しい流れになるはずだが、4コーナー5番手以内の馬の好走が多く、また内枠の馬の好走も多く、「ローカルコースの鉄則」が当てはまると思われる。また開催前半の馬場ということも、この「ローカルコースの鉄則」をさらに活かしやすい条件になると考える。

 ちなみに「ローカルコースの鉄則」とは、小回りコースで直線の短いコースでは、後方に位置して上がり勝負を得意とする馬が届かないという考え方です。
 小回りコースは比較的ペースの弛まない流れになりやすく、中央開催なら前がつぶれてしまうのだが、前にきつい流れでも踏ん張りきれてしまうケースが多いのがローカルコースの傾向。ローカルコースは平坦ということもあり、前が止まらない傾向がより顕著になる。
 特に函館・札幌・福島・小倉で特に有効です。この「ローカルコースの鉄則」が活かしやすいコースなら、ペースが弛めばさらに前有利な展開になるので、基本は逃げ・先行馬から考えると良いと思います。マイル、中距離でペースを握る馬がはっきりわかると対策も立てやすいので、逃げ馬は非常に重要です(=大逃げするタイプはものすごく厳しいペースになるので、その場合は大逃げした馬はつぶれてしまうので)。
 また内枠なら、内内を回ることによる距離ロスの少なさもプラス要因となり、より好走の可能性UP。

 血統の傾向は、洋芝の北海道コースということもあり、欧州型血統の大系統ノーザンダンサー系(=ヴァイスリージェント系、ダンチヒ系、リファール系、ニジンスキー系、ノーザンダンサー系など)の好走が多い。母父トニービンなども好走していて、欧州型の要素は重要なポイントと考える。
 スピード持続型のネヴァーベンド系、プリンスリーギフト系なども相性は良いと考える。

 ステップの傾向は、高松宮記念好走馬はここでも崩れにくく好走しやすい(=高松宮記念→函館SS:08年2着→1着キンシャサノキセキ、10年2着→2着ビービーガルダン、12年3着→2着ロードカナロアなど)。斤量的に重い馬でも割り引く必要性はなく、人気で信頼性の高い馬と考え、軸に据えるには最適。

 また牝馬の好走も多く、牝馬でも割り引く必要はないと考える。

★予想★
函館SSのポイントは、
①流れは、コース形態から『前傾』。逃げ・先行馬には厳しい流れとなるのだが、「ローカルコースの鉄則」が活きるため、内枠の逃げ・先行馬が好走しやすい。
②欧州型血統がポイント。大系統ノーザンダンサー系の好走が多い。
③スピード持続血統の大系統ナスルーラ系にも向く。
④高松宮記念好走馬は軸としての信頼性が高い。

◎テイエムオオタカ・・・ホワイトマズル×ネヴァーダンス=リファール×ネヴァーベンド 〔9-b〕
 前走京王杯SC9着(=東京芝1400m:0.4秒差)。函館芝コースは(1-1-0-0)、芝1200m戦は(3-4-3-3)。前走京王杯SC9着は、上位馬がマイルに良績がある馬にて、短距離で好走の多い本馬にとっては適性の違いでの凡走。洋芝の札幌芝コースでも(1-0-1-0)と好走していて洋芝コースは得意だし、今回は前走よりも距離短縮になること、内枠の先行馬として「ローカルコースの鉄則」の恩恵を受ける馬と考えて、反撃可能と期待して評価する。
 ホワイトマズル産駒はリファール系で、欧州型のスタミナ血統で淀みない流れの中長距離戦で高い能力を発揮する。スローペースの瞬発力勝負で負けても、厳しい流れならすぐに反撃する。前走が惨敗でも、展開が向けばあっさり好走する。この特性がホワイトマズルの真骨頂。母父ネヴァーダンスはネヴァーベンド系で、持続するスピードとスタミナを兼ね備え、先行させるとしぶといタイプ。
 No.〔9〕の牝系は、早い時期から好走できるが本格化前までは詰め甘なところがある牝系。小回りコースは鬼門で、広いコース変わりはプラス要因。3歳秋以降は本格化が始まり、堅実に走るタイプとなるが、人気よりもやや人気が落ちて伏兵の立場のときの方が好走しやすい特性もある。分枝記号bは、基本的に晩成傾向で使い減りしないタイプが多く、鮮度と勢いが好走に重要なポイント。重賞初挑戦など鮮度の高い時は好走率高し。決め手には欠けるが自在性があり、格上げ戦に強い。

○ドリームバレンチノ・・・ロージズインメイ×マイネルラヴ=ヘイロー×ミスプロ 〔2-n〕
 前走高松宮記念2着(=中京芝1200m:0.2秒差)。函館芝コースは(1-0-0-0)、芝1200m戦は(7-4-3-5)。前走高松宮記念2着からは約3か月の休み明けとなるが、休み明けは(3-0-0-2)と好走も多く、また高松宮記念好走馬は函館SSでも好走が多い傾向からも、斤量59kgを背負うが好走必至と考えて、堅軸と考えて評価する。前走は差しに回ったが、本来は先行しても好走可能な馬にて、本格化した今なら堅実な末脚を繰り出して好走すると期待する。
 ロージズインメイ産駒はヘイロー系で、本質は馬力型の持久力血統。芝・ダート兼用型だが、芝・ダートともに3着・4着が多く、尻を押したくなるようなジリ脚の馬が多く、瞬発力勝負では分が悪い。活躍距離はバラついているが、比較的芝1600~2000mにて穴の好走が多く、コーナー2つのコースよりも、中山芝2000mや小倉芝2000mなどコーナー4つのコース方が向いている。母父の特性を引き出しやすいのも特徴の一つ。母父マイネルラヴはミスプロ系で、芝向きの早熟スプリンター血統。サクラバクシンオー産駒に近い適性があり、平坦コースでスピードを活かしての好走が多い。軽ハンデでの大穴が多く、特に“軽量の牝馬”と“夏のローカル”はチェックポイント。
 No.〔2〕の牝系は、2歳戦から走れる仕上がりの早さとクラシックでも好走する成長能力を有した牝系。古馬での成長力も豊富。直線の長いコースでの末脚勝負に強い。分枝記号nは、仕上がり早で素軽いスピードと立ち回りの上手さが持ち味。底力には欠けるが器用さでカバーする。また短距離向きの馬が多く、中距離馬は洋芝開催向き。

▲フォーエバーマーク・・・ファルブラヴ×ダンスインザダーク=ノーザンダンサー×サンデーサイレンス 〔9-c〕
 前走福島民友C2着(=福島芝1200m:0.3秒差)。函館芝コースは(2-0-0-0)、芝1200m戦は(3-1-1-2)。ローカルコースの芝1200mは好走が多く、先行して好走する馬でもあり、今回最内枠にて「ローカルコースの鉄則」の恩恵を受ける馬と考えて、好走に期待して評価する。牝馬の好走も多い重賞でもあり、その点でも期待する。
 ファルブラヴ産駒はノーザンダンサー系で、同系のエリシオなどと同じく2歳や3歳春に好走する早熟の快速牝馬がでやすい特性がある。牝馬のスピード馬は多数いるのだが、現状は芝1200mや芝1400m、芝1800mが主戦場で稼ぎ所。根幹距離よりも非根幹距離を得意とする産駒が多く、平坦コースならなお良く、わずかな距離の違いや坂の有無で成績が上下する。夏を境に上昇する産駒も多く、上昇軌道に乗った馬はしばらく追いかけても損はない。トップスピードに乗るのは早くないが、速い上がりの瞬発力勝負にも対応できる。母父ダンスインザダークはスタミナ型サンデーサイレンス系で、大物を輩出するしスタミナ抜群なのだが器用さに欠け、ギアが入れば迫力満点の長い末脚を使う一方で、トップギアまでに時間がかかり瞬時に反応できないという弱点を併せ持つ。また条件戦では手間取るも能力が引き出される格上挑戦は好走のプラス要因で、産駒が好走していた重賞で産駒が好走することが多いのも特徴。
  No.〔9〕の牝系は、早い時期から好走できるが本格化前までは詰め甘なところがある牝系。小回りコースは鬼門で、広いコース変わりはプラス要因。3歳秋以降は本格化が始まり、堅実に走るタイプとなるが、人気よりもやや人気が落ちて伏兵の立場のときの方が好走しやすい特性もある。分枝記号cは、開幕週・最終週や重馬場での持久力勝負に強い傾向。欧州的な瞬発力を秘めるがゴチャつく展開は苦手。

△サクラアドニス・・・サクラプレジデント×ウォーニング=サンデーサイレンス×マッチェム 〔16-g〕
 前走ディープインパクトC1着(=京都芝1400m)。函館芝コースは(0-1-0-0)、芝1200m戦は(3-2-5-5)。洋芝の札幌芝コースでも(0-1-1-1)と好走も多く、今回内枠を活かして先行するようなら好走可能と考えて期待して評価する。
 サクラプレジデント産駒はサンデーサイレンス系で、函館や札幌などローカルコースが得意なタイプ。やや詰め甘な産駒が多く、単勝勝負よりも2・3着付け向きだが、素直に近走好調馬を狙うのが正解。芝の道悪は得意で、馬場が悪化すればするほど勝率や連対率が上がっていく。ダートもこなせるが、内枠から先行ちょい差しが得意の型。また母父の距離適性がそのまま得意な距離となる。母父ウォーニングはマッチェム系で、マイルを中心に短距離から中距離までこなし、平坦コースを得意としていた。芝道悪は鬼。成長力は、3歳時よりも古馬になってからの方が良い晩成タイプで、肉体的にも精神的にも健康な血統。
 No.〔16〕の牝系は、早い時期から走るのだが3歳春以降に成長を始め、距離が延びて本領発揮が多いステイヤー特性を持つ牝系。叩き良化型も多い。分枝記号gは、パワータイプが多く雨も苦にしないが、不器用なタイプも多く厳しい流れで力を発揮する。


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函館SS2013回顧
函館SS 「ローカルコースの鉄則」と夏は牝馬。

軍神マルス
08期 予想歴15年

次走狙い:パドトロワ
次走狙い:フォーエバーマーク


2013年 タイム 1’08”5 (良) 1FAve=11.42 3FAve=34.25

ラップ
①12.0-②10.7-③11.4-④11.6-⑤11.0-⑥11.8
1FAveとの誤差
①+0.6 ②-0.7 ③±0 ④+0.2 ⑤-0.4 ⑥+0.4
テン34.1-上がり34.4 『一貫』

『一貫』・・・逃げ△ 先行○ 差し◎ 追込△

1着パドトロワ・・・スウェプトオーヴァーボード×フジキセキ=フォーティナイナー×サンデーサイレンス 〔8-k〕 2-2
2着シュプリームギフト・・・ディープインパクト×Souvenir Copy=サンデーサイレンス×ミスプロ 〔1-t〕 5-5
3着フォーエバーマーク・・・ファルブラヴ×ダンスインザダーク=ノーザンダンサー×サンデーサイレンス 〔9-c〕 1-1

流れは、テン-上がりのラップ差の少なさから『一貫』の流れ。展開的には、差しが最も恵まれ、次いで先行、逃げ・追込には厳しい流れと考える。

1着パドトロワは、前走京王杯SC14着(=東京芝1400m:1.0秒差)からの激走。函館芝コースは(1-0-0-2)、芝1200m戦は(7-2-2-7)でした。前走は休み明けで、休み明けは(0-1-0-4)と好走歴は少なく、叩き2戦目は(2-0-1-1)と好走が多い叩き良化型の馬ではあったが、近2走が2桁着順という点で侮ってしまった点は反省したい。洋芝小回りコースの函館・札幌では好走も多かったが、斤量も58kgと重く、ここまでの好走をするとは考えていなかったので、素直に反省する。外枠だったが先行脚質だったことからも、「ローカルコースの鉄則」を活かした結果と考えるが、また本馬はやはりパワーに優れたタイプと再確認。サマースプリントシリーズでも今年も侮れない馬と考えて、次走の好走にも期待する。
 スウェプトオーヴァーボード産駒はミスプロ系で、エンドスウィープ系の快速血統。2歳の夏から軽快なスピードを武器に、芝もダートも短距離で活躍する。3歳以降はダートの成績が良くなり、ダート型にシフトしていくのだが、ダート型の流れは中山芝1600mに向くので好走に期待する。距離延長に対しては限界があり、基本的には短距離血統なのだが、本馬はマイルでも好走しているのでマイルまでは信頼性は高いと考える。母父フジキセキはサンデーサイレンス系で、内枠を活かして好位から抜け出すレースが得意。すっと好位を取って折り合い、一瞬のタイミングで馬群を抜けられる器用な脚を持っている。
 No.〔8〕の牝系は、2歳~3歳春シーズンも好走は可能だが人気の時には詰めが甘い特性があり、本領発揮は3歳秋以降で、古馬で真価を発揮するタイプが多い。叩き良化型で、高速時計にも強い。分枝記号kは、かなり時計の掛かる馬場でのみ力を発揮する。冬場のダートや最終週の重馬場等が合う。気性が激しく、時計のかかる消耗戦に活路がある。

2着シュプリームギフトは、前走鞍馬S4着(=京都芝1200m:0.1秒差)からの好走。函館芝コースは(1-0-0-1)、芝1200m戦は(4-1-1-6)でした。札幌芝コースでも(1-1-0-1)と小回り洋芝コース適性の高い馬で、京都芝コース→函館芝コース変わりがプラス要因の馬でした。差し馬ではあったが、極端に後方に位置する馬ではないし、やや侮ってしまった点は反省したい。今回展開に恵まれた点はあるが、洋芝コースの好走の多い馬にて、函館開催が長いこのシーズンでは、侮れない馬と考える。
 ディープインパクト産駒はサンデーサイレンス系で、広いコースで加速をつけながら全開になる末脚が武器で、スローで脚を溜めてキレキレの瞬発力を繰り出す。一瞬でトップスピードに乗れるタイプと点火に時間がかかるタイプがいて、前者は馬体重が軽い馬、後者は馬体重の重い馬が多い。それから母系がスピード型だと一瞬の反応が速く、母系がスタミナ型だとトップスピードに乗るまで時間を要する。また道中が速いペースだと脚をなし崩しに使わされて末脚が鈍るので、距離短縮の速い流れの時には過信禁物。逆に距離延長で緩い流れとなるときには狙い目。スローでしか好走歴のない馬の距離短縮時は、疑って掛かる方が良い。ゆったりローテーションに強く、間隔が詰まるのも良くない。母父Souvenir Copyはミスプロ系で、母系に上質のスピードを有した血統が入った芝向きのマイラー血統。どちらかといえば早熟タイプで、2歳から走り3歳前半が稼ぎ時となる成長力。、
 No.〔1〕の牝系は、クラシックで好走が多く3歳春にはある程度完成する、完成度が高く仕上がりの早い牝系。3歳秋以降は緩やかに成長する。分枝記号tは、京都や中京などスパイラルカーブのあるコースで本領を発揮する。一瞬の脚があるので中山も得意。

3着フォーエバーマークは、前走福島民友C2着(=福島芝1200m:0.3秒差)からの好走。函館芝コースは(2-0-0-0)、芝1200m戦は(3-1-1-2)でした。ローカルコースの芝1200mは好走が多く、先行して好走する馬でもあり、今回最内枠にて「ローカルコースの鉄則」の恩恵を受ける馬と考えて、好走に期待して評価し、結果3着好走。牝馬の好走も多い重賞でもあり、その点でも合致した馬でした。「夏は牝馬」の格言もあるし、函館開催が始まるときには、本馬が好走しやすい時期と考えて、斤量的にも牡馬よりも軽い分好走しやすい条件もあると考えて、好走に期待するのもポイントと反省する。洋芝適性も高そうな馬にて、函館開催が長いこのシーズンは、まだまだ好走に期待できると考えて、次走の好走にも期待する。
 ファルブラヴ産駒はノーザンダンサー系で、同系のエリシオなどと同じく2歳や3歳春に好走する早熟の快速牝馬がでやすい特性がある。牝馬のスピード馬は多数いるのだが、現状は芝1200mや芝1400m、芝1800mが主戦場で稼ぎ所。根幹距離よりも非根幹距離を得意とする産駒が多く、平坦コースならなお良く、わずかな距離の違いや坂の有無で成績が上下する。夏を境に上昇する産駒も多く、上昇軌道に乗った馬はしばらく追いかけても損はない。トップスピードに乗るのは早くないが、速い上がりの瞬発力勝負にも対応できる。母父ダンスインザダークはスタミナ型サンデーサイレンス系で、大物を輩出するしスタミナ抜群なのだが器用さに欠け、ギアが入れば迫力満点の長い末脚を使う一方で、トップギアまでに時間がかかり瞬時に反応できないという弱点を併せ持つ。また条件戦では手間取るも能力が引き出される格上挑戦は好走のプラス要因で、産駒が好走していた重賞で産駒が好走することが多いのも特徴。
 No.〔9〕の牝系は、早い時期から好走できるが本格化前までは詰め甘なところがある牝系。小回りコースは鬼門で、広いコース変わりはプラス要因。3歳秋以降は本格化が始まり、堅実に走るタイプとなるが、人気よりもやや人気が落ちて伏兵の立場のときの方が好走しやすい特性もある。分枝記号cは、開幕週・最終週や重馬場での持久力勝負に強い傾向。欧州的な瞬発力を秘めるがゴチャつく展開は苦手。

函館SSのポイントは、
①流れは、コース形態から『前傾』。逃げ・先行馬には厳しい流れとなるのだが、「ローカルコースの鉄則」が活きるため、内枠の逃げ・先行馬が好走しやすい。
②欧州型血統がポイント。大系統ノーザンダンサー系の好走が多い。
③スピード持続血統の大系統ナスルーラ系にも向く。
④高松宮記念好走馬は軸としての信頼性が高いが、斤量が重くなる点では注意が必要。特に高松宮記念で4コーナー5番手以内で好走した馬なら崩れにくいが、後方から差しての好走した馬は凡走の可能性もあるので注意。
⑤夏は牝馬の好走が多く、内枠・先行と「ローカルコースの鉄則」を活かせそうな牝馬には注目。


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