アイビスSD2013予想
アイビスサマーD 持ち時計と外枠、牝馬に注目。

軍神マルス
08期 予想歴15年

◎ハクサンムーン
  1着/1人気

○フォーエバーマーク2着/3人
▲リトルゲルダ3着/6人
△レオパステル4着/8人


★傾向分析★
2008年 タイム 54"2 (良) 1FAve=10.84
①11.8-②9.9-③10.4-④10.5-⑤11.6
1着カノヤザクラ・・・サクラバクシンオー×Woodman=プリンスリーギフト×ミスプロ 〔9-h〕
2着シンボリグラン・・・Grand Lodge×Linamix=ダンチヒ×リファール 〔5-h〕
3着アポロドルチェ・・・Officer×Summer Squall=マッチェム×ストームバード 〔8-c〕

2009年 タイム 56"2 (重) 1FAve=11.24
①11.9-②10.2-③11.0-④10.3-⑤12.8
1着カノヤザクラ・・・サクラバクシンオー×Woodman=プリンスリーギフト×ミスプロ 〔9-h〕
2着アポロドルチェ・・・Officer×Summer Squall=マッチェム×ストームバード 〔8-c〕
3着アルティマトゥーレ・・・フジキセキ×トニービン=サンデーサイレンス×グレイソヴリン 〔3-l〕

2010年 タイム 53'9 (良) 1FAve=10.78
①11.6-②9.9-③10.3-④10.1-⑤12.0
1着ケイティラブ・・・スキャン×ムーンマッドネス=ミスプロ×セントサイモン 〔1-x〕
2着ジェイケイセラヴィ・・・スクワートルスクワート×コマンダーインチーフ=フォーティナイナー×リファール 〔1〕
3着マルブツイースター・・・サクラバクシンオー×ウォーニング=プリンスリーギフト×マッチェム 〔8-h〕

2011年 タイム 53"8 (良) 1FAve=10.76
①11.8-②10.0-③10.5-④10.0-⑤11.5
1着エーシンヴァーゴウ・・・ファルブラヴ×Thunder Gulch=ノーザンダンサー×ミスプロ 〔4-c〕
2着エーブダッチマン・・・アフリート×ノーザンテースト=ミスプロ×ノーザンテースト 〔12-c〕
3着アポロフェニックス・・・アフリート×Caerleon=ミスプロ×ニジンスキー 〔16-g〕

2012年 タイム 54”2 (良) 1FAve=54.2
①11.6-②9.9-③10.6-④10.2-⑤11.9
1着パドトロワ・・・スウェプトオーヴァーボード×フジキセキ=フォーティナイナー×サンデーサイレンス 〔8-k〕
2着エーシンダックマン・・・サクラバクシンオー×スピニングワールド=プリンスリーギフト×ヌレイエフ 〔3-d〕
3着エーシンヴァーゴウ・・・ファルブラヴ×Thunder Gulch=ノーザンダンサー×ミスプロ 〔4-c〕

 直線競馬のため、スピード勝負の『ゼロヨン』のイメージ。
①~④まではスピードとダッシュ、⑤は最後にばてずに伸びることが出来るかが問われるスタミナが必要と考える。

 血統の傾向は、サクラバクシンオーやダンチヒ系、ウォーニングなどのマッチェム系が好走から最高速度が問われているのは確か。
またニジンスキー系や、グレイソヴリン系やレッドゴッド系など大系統ナスルーラ系、つまり持続型の流れに強い血統も好走しています(=スタミナが問われるのに関係あり?)。
07年はダート→芝路線変更のサンアディユが激走したように、ダートもこなせるタイプは要注意。パワーが推進力として活きると思われる。

 牝系の傾向としては、No.〔4〕〔8〕 の牝系が好走馬複数出しているが、これよりも分枝記号cに注目したい。分枝記号cは、開幕週・最終週や重馬場での持久力勝負に強い傾向。分枝記号cがパワーに優れたタイプと考えると、開幕週の好走や馬場の荒れた最終週や重馬場に強いのも納得。そのパワーがダッシュに活きるはず。

 また牝馬の好走が多いこともポイントで、毎年必ず3着内好走しています。。牝馬は斤量が軽いことがテンのダッシュにつながるためと思われます。

 それから外枠か内枠が強い傾向。中枠の成績はあまりよくないようです。レースの映像見る限りではラチに沿って走るように見えるので、そのためと思われます。中枠は少し距離損ではないでしょうか?閃光特別も外枠と内枠が好走が多く、傾向は顕著だと思います。

★予想★
アイビスサマーDのポイントは、
①外枠が圧倒的に有利。ただしスペシャリストのレースなので、コース実績も注目。
②京都や阪神コースで好走の多い、芝1200mで持ちタイム1’07秒台の好走歴のある馬。
③軽量ハンデの牝馬。ハンデは軽いほうがダッシュ力がつきやすい。
④サクラバクシンオー産駒やマッチェム系など快速スピード血統中心。サクラバクシンオー産駒は特注。サンデーサイレンス系はやや苦手で割引が必要。
⑤分枝記号c・hは特注。
⑥リピーターの好走にも注意。

◎ハクサンムーン・・・アドマイヤムーン×サクラバクシンオー=フォーティナイナー×プリンスリーギフト 〔18〕
 前走CBC賞2着(=中京芝1200m:0.0秒差)。新潟芝コースは(0-0-0-1)、芝1000m戦は(0-0-0-1)。芝1200mの持ち時計は、12年北九州記念4着(=小倉芝1200m)の1’07”4で、芝1000mの持ち時計は12年アイビスサマーD4着(=新潟芝1000m)の54”5。近走は13年高松宮記念3着(=中京芝1200m:0.2秒差)→CBC賞2着と重賞好走もしていて本格化モード。毎回逃げをうつ馬にて、テンのダッシュ力は期待できる馬でもあり、適性は向くと考えて好走に期待して評価する。
 アドマイヤムーン産駒はミスプロ系で、体の柔らかい産駒が多く着実にスピードを伝えるフォーティナイナー系。2歳の短距離から走れる仕上がりの早さと、芝・ダート兼用の快速スピードを持つ。好位で折り合い、馬群の内で我慢もでき、ギアチェンジの速さや競馬上手の賢さが目につく。インを通れる脚を持ち、芝の1枠の成績が良く、内枠の好走が多い。母父サクラバクシンオーはプリンスリーギフト系で、テンのダッシュ力に優れ、スピードという意味合いではピカイチの種牡馬。休み明けから好走可能で、使い詰めるとパフォーマンスが低下する鮮度重視の特性がある。持ち時計には限界があり、各馬の能力を示す指標にもなる。中4週~8週のローテーションが良く、それより短くても長くても成績が落ちる。レース間隔1~2ヶ月がホットスポット。
 No.〔18〕の牝系は、活躍馬はナリタトップロードなどがいるがやや衰退気味の牝系。スタミナはあるが、融通の利くタイプは少なく、底力は少ない。分枝記号なしなので、産駒ごとに得手不得手ははっきりしているものの、平均的に能力を発揮し、やや晩成傾向。

○フォーエバーマーク・・・ファルブラヴ×ダンスインザダーク=ノーザンダンサー×サンデーサイレンス 〔9-c〕
 前走函館SS3着(=函館芝1200m:0.1秒差)。新潟芝コースは(0-1-0-0)、芝1000m戦は初。芝1200mの持ち時計は、12年福島民友C3着(=福島芝1200m)の1’07”5で、近走はオープン戦や重賞でも好走していて、本格化モード。またアイビスサマーDでも好走馬を輩出したファルブラヴ産駒でもあり、夏のローカル戦が得意な血統。この点にも期待して、また逃げ・先行タイプでもあるため、テンのダッシュ力という点でも期待できる馬と考えて評価する。
 ファルブラヴ産駒はノーザンダンサー系で、同系のエリシオなどと同じく2歳や3歳春に好走する早熟の快速牝馬がでやすい特性がある。牝馬のスピード馬は多数いるのだが、現状は芝1200mや芝1400m、芝1800mが主戦場で稼ぎ所。根幹距離よりも非根幹距離を得意とする産駒が多く、平坦コースならなお良く、わずかな距離の違いや坂の有無で成績が上下する。夏を境に上昇する産駒も多く、上昇軌道に乗った馬はしばらく追いかけても損はない。トップスピードに乗るのは早くないが、速い上がりの瞬発力勝負にも対応できる。母父ダンスインザダークはスタミナ型サンデーサイレンス系で、大物を輩出するしスタミナ抜群なのだが器用さに欠け、ギアが入れば迫力満点の長い末脚を使う一方で、トップギアまでに時間がかかり瞬時に反応できないという弱点を併せ持つ。また条件戦では手間取るも能力が引き出される格上挑戦は好走のプラス要因で、産駒が好走していた重賞で産駒が好走することが多いのも特徴。
 No.〔9〕の牝系は、早い時期から好走できるが本格化前までは詰め甘なところがある牝系。小回りコースは鬼門で、広いコース変わりはプラス要因。3歳秋以降は本格化が始まり、堅実に走るタイプとなるが、人気よりもやや人気が落ちて伏兵の立場のときの方が好走しやすい特性もある。分枝記号cは、開幕週・最終週や重馬場での持久力勝負に強い傾向。欧州的な瞬発力を秘めるがゴチャつく展開は苦手。

▲リトルゲルダ・・・Closing Argument×Buddha=マッチェム×ミスプロ 〔5-g〕
 前走1000万条件戦知多特別1着(=中京芝1200m)。新潟芝コースは(2-1-1-0)、芝1000m戦は(2-1-1-0)。芝1200mの持ち時計は、13年トリトンS3着(=中京芝1200m)の1’08”9だが、芝1000mの持ち時計は12年雷光特別2着(=新潟芝1000m)で54”4と好走は可能と考える。また新潟芝1000mは(2-1-1-0)と崩れていないので、コース適性と外枠という点からも好走に期待して評価する。
 Closing Argument産駒はマッチェム系で、距離は短距離~マイルに向き、2歳から走る馬もいれば、古馬になって成長する産駒も出す。芝・ダート兼用型。同系のウォーニング産駒のカルストンライトオやサニングデールがローカルコースの短距離戦で活躍したように、平坦ローカルコースの短距離戦は自慢のスピードを活かすには最適の条件にて、好走に期待して評価する。母父Buddhaはミスプロ系で、詳細は不明。アンブライドルド系なので、アンブライドルドの特性の特性は有すはず。芝・ダート兼用の中距離血統で、ミスプロ系の中では我慢強さがあり、揉まれる展開になってもレースを投げるようなことはしない。芝に限れば直線まで溜めていると爆発的な脚を使うが、その分展開に左右され不発に終わることもあるが、強気に勝負したい血統。ダートなら先行しても差しても安定性はある。古馬になっても力の衰えは少ない。
 No.〔5〕の牝系は、緩いペースよりも厳しいペースで真価を発揮するタイプが多く、人気よりも人気薄で好走することの多い穴タイプの馬が多い。直線の長い芝コースでの好走が多い。分枝記号gは、パワータイプが多く雨も苦にしないが、不器用なタイプも多く厳しい流れで力を発揮する。

△レオパステル・・・キングカメハメハ×Silver Hawk=キングマンボ×ロベルト 〔5-g〕
 前走1600万条件戦TUF賞7着(=福島芝1200m:0.5秒差)。新潟芝コースは(1-2-1-0)、芝1000m戦は(1-2-0-0)。芝1200mの持ち時計は、10年葵S13着(=京都芝1200m)の1’08”6で、芝1000mの持ち時計は駿風S3着(=新潟芝1000m)の55”4。新潟芝1000mは(1-2-0-0)と好走が多く、コース適性と外枠に期待して評価する。
 キングカメハメハ産駒はミスプロ系だが、凱旋門賞での好走も多いキングマンボ系で欧州型の要素を兼ね備えている。格の高いレースでの究極のスピード競馬になると本領を発揮し、厳しい展開ほど持ち前の底力を活かす。ダンシングブレーヴ系に近い特性を有していると考える。母父Silver Hawkはロベルト系で、息の長い末脚を武器に、小回りコースでのまくりを得意とし、中でも中山との相性は抜群で、さらに非根幹距離の半端な距離での活躍が目立つ。マクリ屋だけに、上がりだけの競馬よりもハイペースの厳しい展開が向く。前哨戦で負けても本番では侮れない血統。3歳春に頭角を現すのもいれば、古馬になって本格化するのもいる。
 No.〔5〕の牝系は、緩いペースよりも厳しいペースで真価を発揮するタイプが多く、人気よりも人気薄で好走することの多い穴タイプの馬が多い。直線の長い芝コースでの好走が多い。分枝記号gは、パワータイプが多く雨も苦にしないが、不器用なタイプも多く厳しい流れで力を発揮する。


tipmonaとは?

アイビスSD2013回顧
アイビスサマーD 好走要因と惨敗要因の検討。

軍神マルス
08期 予想歴15年

次走狙い:ハクサンムーン
次走狙い:フォーエバーマーク
次走危険:リトルゲルダ


2013年 タイム 54”2 (良) 1FAve=10.84

ラップ
①11.9-②10.4-③10.6-④10.3-⑤11.0
1FAveとの誤差
①+1.1 ②-0.4 ③-0.2 ④-0.5 ⑤+0.2

1着ハクサンムーン・・・アドマイヤムーン×サクラバクシンオー=キングマンボ×プリンスリーギフト 〔18〕
2着フォーエバーマーク・・・ファルブラヴ×ダンスインザダーク=ノーザンダンサー×サンデーサイレンス 〔9-c〕
3着リトルゲルダ・・・Closing Argument×Buddha=マッチェム×ミスプロ 〔5-g〕

1着ハクサンムーンは、前走CBC賞2着(=中京芝1200m:0.0秒差)からの好走。新潟芝コースは(0-0-0-1)、芝1000m戦は(0-0-0-1)でした。芝1200mの持ち時計は、12年北九州記念4着(=小倉芝1200m)の1’07”4で、芝1000mの持ち時計は12年アイビスサマーD4着(=新潟芝1000m)の54”5。近走は13年高松宮記念3着(=中京芝1200m:0.2秒差)→CBC賞2着と重賞好走もしていて本格化モード。毎回逃げをうつ馬にて、テンのダッシュ力は期待できる馬でもあり、適性は向くと考えて好走に期待して評価し、結果1着好走。やはりテンの速さを活かし、外枠を活かして外ラチ沿いに進出し、結果そのまま押し切っての好走。他のレースと異なり、新潟芝1000mは特殊なコースであり、また荒れていない外ラチ沿いを走れる点では、8枠の馬が有利で過去の結果からも顕著に外枠有利な傾向は出ているのだが、7枠でもテンのダッシュ力に優れた馬ならば外ラチ沿いに進出できて好走が出来ると反省したい。またアイビスサマーDは、他のコースのように後方から末脚でぶち抜けるレースではなく、いかにトップスピードに加速してそのまま押し切れるか?というレース質が本質と思われ、近走で先行していなければ好走が難しいレースと考える。今回の好走からも、やはり本格化と思われ、今後キーンランドCやセントウルSに向かうようなら、アイビスサマーD好走馬との相性が良いレースでもあるので、好走に期待したい。4歳馬でもあり、今が充実した時期と思うので、この秋の好走には期待大と考える。
 アドマイヤムーン産駒はミスプロ系で、体の柔らかい産駒が多く着実にスピードを伝えるフォーティナイナー系。2歳の短距離から走れる仕上がりの早さと、芝・ダート兼用の快速スピードを持つ。好位で折り合い、馬群の内で我慢もでき、ギアチェンジの速さや競馬上手の賢さが目につく。インを通れる脚を持ち、芝の1枠の成績が良く、内枠の好走が多い。母父サクラバクシンオーはプリンスリーギフト系で、テンのダッシュ力に優れ、スピードという意味合いではピカイチの種牡馬。休み明けから好走可能で、使い詰めるとパフォーマンスが低下する鮮度重視の特性がある。持ち時計には限界があり、各馬の能力を示す指標にもなる。中4週~8週のローテーションが良く、それより短くても長くても成績が落ちる。レース間隔1~2ヶ月がホットスポット。今回は父フォーティナイナー系も母父サクラバクシンオーも、アイビスサマーDで好走していた血統でもあり、父×母父の血統配合的には抜群の相性だったと考える。
 No.〔18〕の牝系は、活躍馬はナリタトップロードなどがいるがやや衰退気味の牝系。スタミナはあるが、融通の利くタイプは少なく、底力は少ない。分枝記号なしなので、産駒ごとに得手不得手ははっきりしているものの、平均的に能力を発揮し、やや晩成傾向。

2着フォーエバーマークは、前走函館SS3着(=函館芝1200m:0.1秒差)からの好走。新潟芝コースは(0-1-0-0)、芝1000m戦は初でした。芝1200mの持ち時計は、12年福島民友C3着(=福島芝1200m)の1’07”5で、近走はオープン戦や重賞でも好走していて、本格化モード。またアイビスサマーDでも好走馬を輩出したファルブラヴ産駒でもあり、夏のローカル戦が得意な血統。この点にも期待して、また逃げ・先行タイプでもあるため、テンのダッシュ力という点でも期待できる馬と考えて評価し、結果2着好走。芝1200m戦で1’07秒台の持ち時計があり、そのタイムを出した時よりも近走が充実している馬は要注意と考えたい(=1着ハクサンムーンも同じように芝1200mで1’07秒台を出して以降で、近走で充実していた馬でした)。内枠でなく外枠であったなら1・2着が入れ替わった可能性はあり、今回は内枠だった分少し距離ロスはあったと思われ(=映像をみると外枠の方に寄りながら走っているので)、やはりアイビスサマーDは外枠をより上位に考えるべしと考える。またアイビスサマーDは、毎年牝馬の好走が多く、斤量が牡馬よりも軽くなる分、有利な条件はあると思われる(=また「夏は牝馬」の格言があるように、牝馬の活躍が多いことも事実で、ホルモンの影響?)。また逆に今回最も斤量が重かったパドトロワは、2番人気で10着に惨敗したし、近年の傾向を考えても斤量57kg以上の馬は苦戦していることからも、重い斤量よりも斤量の軽い馬の好走に期待というのもポイントになると考える。とにかく今回の好走から、本馬も本格化と思われるので、今後の好走にも期待する。
 ファルブラヴ産駒はノーザンダンサー系で、同系のエリシオなどと同じく2歳や3歳春に好走する早熟の快速牝馬がでやすい特性がある。牝馬のスピード馬は多数いるのだが、現状は芝1200mや芝1400m、芝1800mが主戦場で稼ぎ所。根幹距離よりも非根幹距離を得意とする産駒が多く、平坦コースならなお良く、わずかな距離の違いや坂の有無で成績が上下する。夏を境に上昇する産駒も多く、上昇軌道に乗った馬はしばらく追いかけても損はない。トップスピードに乗るのは早くないが、速い上がりの瞬発力勝負にも対応できる。母父ダンスインザダークはスタミナ型サンデーサイレンス系で、大物を輩出するしスタミナ抜群なのだが器用さに欠け、ギアが入れば迫力満点の長い末脚を使う一方で、トップギアまでに時間がかかり瞬時に反応できないという弱点を併せ持つ。また条件戦では手間取るも能力が引き出される格上挑戦は好走のプラス要因で、産駒が好走していた重賞で産駒が好走することが多いのも特徴。
 No.〔9〕の牝系は、早い時期から好走できるが本格化前までは詰め甘なところがある牝系。小回りコースは鬼門で、広いコース変わりはプラス要因。3歳秋以降は本格化が始まり、堅実に走るタイプとなるが、人気よりもやや人気が落ちて伏兵の立場のときの方が好走しやすい特性もある。分枝記号cは、開幕週・最終週や重馬場での持久力勝負に強い傾向。欧州的な瞬発力を秘めるがゴチャつく展開は苦手。

3着リトルゲルダは、前走1000万条件戦知多特別1着(=中京芝1200m)からの好走。新潟芝コースは(2-1-1-0)、芝1000m戦は(2-1-1-0)でした。芝1200mの持ち時計は、13年トリトンS3着(=中京芝1200m)の1’08”9だが、芝1000mの持ち時計は12年雷光特別2着(=新潟芝1000m)で54”4と好走は可能と考え、また新潟芝1000mは(2-1-1-0)と崩れていないので、コース適性と外枠という点からも好走に期待して評価し、結果3着好走。芝1200mの持ち時計で、1’07秒台のタイムはなかった馬だが、芝1000mの好走実績には優れた馬で、このコースのスペシャリスト的な馬の期待値はやはり高いと考える。また今回は外枠であったこと、近走先行歴があった点、斤量54kgと軽量だったこともポイントだったと考える。タイム的には芝1000mのベストタイムよりも今回は遅く、今回の好走だけではまだ重賞やオープン戦では信頼性は足りないと考えて、次走人気でも過信は禁物と考える。
 Closing Argument産駒はマッチェム系で、距離は短距離~マイルに向き、2歳から走る馬もいれば、古馬になって成長する産駒も出す。芝・ダート兼用型。同系のウォーニング産駒のカルストンライトオやサニングデールがローカルコースの短距離戦で活躍したように、平坦ローカルコースの短距離戦は自慢のスピードを活かすには最適の条件にて、好走に期待して評価する。母父Buddhaはミスプロ系で、詳細は不明。アンブライドルド系なので、アンブライドルドの特性の特性は有すはず。芝・ダート兼用の中距離血統で、ミスプロ系の中では我慢強さがあり、揉まれる展開になってもレースを投げるようなことはしない。芝に限れば直線まで溜めていると爆発的な脚を使うが、その分展開に左右され不発に終わることもあるが、強気に勝負したい血統。ダートなら先行しても差しても安定性はある。古馬になっても力の衰えは少ない。
 No.〔5〕の牝系は、緩いペースよりも厳しいペースで真価を発揮するタイプが多く、人気よりも人気薄で好走することの多い穴タイプの馬が多い。直線の長い芝コースでの好走が多い。分枝記号gは、パワータイプが多く雨も苦にしないが、不器用なタイプも多く厳しい流れで力を発揮する。

今年のアイビスサマーDで気が付いたことは、傾向的に有利な外枠の馬でもテンのダッシュのつかない馬は、内枠の馬が外ラチに向かい寄ってくるため、前が開かなくなりコースを変えねばならないということ。先手を取れないタイプは最初から大きな不利を抱えると考えるべし。
また斤量の重い馬は、このレースでは大きな不利を抱えて走るため、昨年好走していたりコース実績のある馬でも割引が必要ということ。10着パドトロワは、前走函館SS1着(=函館芝1200m)で重賞好走していて、近走好調だったにも関わらず、また12年アイビスサマーD1着馬とコース実績があったのに、今回惨敗してしまったことから、斤量57kg以上の馬は大幅な割引が必要と考える。またリピーターの好走が多い重賞ではあるのだが、基本的には好走馬は昨年よりも着順を下げやすいと考えるべし(=「老馬の法則」が活きる)。

アイビスサマーDのポイントは、
①外枠が圧倒的に有利。ただしスペシャリストのレースなので、コース実績馬にも注目。
②京都や阪神コースで好走の多い、芝1200mで持ちタイム1’07秒台の好走歴のある馬。その持ち時計を計上したときより、近走が充実している馬はより好走が期待できる。
③斤量の軽い馬。斤量は軽い方がダッシュ力がつきやすい。斤量57kg以上は割引が必要。
④サクラバクシンオー産駒やマッチェム系など快速スピード血統中心。サクラバクシンオー産駒、フォーティナイナー系は特注。サンデーサイレンス系はやや苦手で割引が必要。
⑤No.〔2〕〔4〕の牝系の好走馬が多い。分枝記号c・hは特注。
⑥リピーターの好走にも注意は必要だが、基本的には「老馬の法則」が活きやすく、昨年好走馬は前年よりも着順を下げやすい。
⑦牝馬の好走も多い。
⑧近走先行している馬。


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