ローズステークス2013予想
ローズS 春の実績馬を素直に信頼。

軍神マルス
08期 予想歴15年

◎エバーブロッサム
  14着/2人気

○デニムアンドルビー1着/1人
▲メイショウマンボ4着/4人
△シャトーブランシュ2着/9人


★傾向分析★
2008年 タイム 1'47"3 (重) 1FAve=11.92 3FAve=35.77
テン34.4-中盤36.7-上がり36.2 『前傾・中弛み』
1着マイネレーツェル・・・ステイゴールド×サクラユタカオー=サンデーサイレンス×プリンスリーギフト 〔9-c〕 7-6
2着ムードインディゴ・・・ダンスインザダーク×Sharpo=サンデーサイレンス×ネイティヴダンサー 〔1-l〕 14-11
3着レジネッタ・・・フレンチデピュティ×サンデーサイレンス=ヴァイスリージェント×サンデーサイレンス 〔4-m〕 7-6

2009年 タイム 1'44"7 (良) 1FAve=11.63 3FAve=34.90
テン34.5-中盤35.0-上がり35.2 『前傾・一貫』
1着ブロードストリート・・・アグネスタキオン×Cozzene=サンデーサイレンス×グレイソヴリン 〔6-b〕 7-8
2着レッドディザイア・・・マンハッタンカフェ×Caerleon=サンデーサイレンス×ニジンスキー 〔16-b〕 11-12
3着クーデグレイス・・・ホワイトマズル×トニービン=リファール×グレイソヴリン 〔19〕 2-2

2010年 タイム 1'45"8 (良) 1FAve=11.76 3FAve=35.27
テン34.1-中盤37.4-上がり34.3 『中弛み』
1着アニメイトバイオ・・・ゼンノロブロイ×フレンチデピュティ=サンデーサイレンス×ヴァイスリージェント 〔19〕 7-7
2着ワイルドラズベリー・・・ファルブラヴ×サンデーサイレンス=ノーザンダンサー×サンデーサイレンス 〔3-o〕 11-11
3着エーシンリターンズ・・・キングカメハメハ×キャロルハウス=キングマンボ×ターントゥ 〔8-c〕 10-7

2011年 タイム 1'48"1 (良) 1FAve=12.01 3FAve=36.03
テン36.7-中盤37.2-上がり34.1 『加速・中弛み』
1着ホエールキャプチャ・・・クロフネ×サンデーサイレンス=ヴァイスリージェント×サンデーサイレンス 〔12〕 2-3
2着マイネイサベル・・・テレグノシス×サンデーサイレンス=グレイソヴリン×サンデーサイレンス 〔4-d〕 7-8
3着キョウワジャンヌ・・・ハーツクライ×Seeking the Gold=サンデーサイレンス×ミスプロ 〔17-b〕 5-5

2012年 タイム 1’46”8 (良) 1FAve=11.87 3FAve=35.60
テン36.5-中盤36.9-上がり33.4 『加速・中弛み』
1着ジェンティルドンナ・・・ディープインパクト×Bertolini=サンデーサイレンス×ダンチヒ 〔16-f〕 2-2
2着ヴィルシーナ・・・ディープインパクト×Machiavellian=サンデーサイレンス×ミスプロ 〔12-c〕 5-5
3着ラスヴェンチュラス・・・ディープインパクト×Danehill=サンデーサイレンス×ダンチヒ 〔17-b〕 6-7

 過去5年の流れは、08年が『前傾・中弛み』、09年は『前傾・一貫』、10年は『中弛み』、11年・12年が『加速・中弛み』の流れ。牝馬のトライアルレースと言うことで、中盤弛んでの瞬発力勝負になりやすい傾向にあると思うが、逃げ馬のタイプで好走馬の位置取りが決まりやすいかも。好走馬の位置取りからは4コーナー5番手前後が好走ポイント。後ろから届くには『前傾』の流れが必要。

 血統の傾向は、瞬発力勝負に強いサンデーサイレンス系(=、ディープインパクト、アグネスタキオン、ステイゴールド、母父サンデーサイレンスが好走)が非常に強い傾向。
 12年はディープインパクト産駒が1~3着独占。
 また07年・08年と2年連続してダンスインザダーク産駒も好走している。ダンスインザダーク産駒は瞬時の加速は苦手だが、ギアが入れば長い末脚を繰り出し、春はまだ成長が追いついていないところがあるが、秋にはしっかり成長して好走するのだと考える。マンハッタンカフェ産駒なども好走しているので、ややスタミナ型サンデーサイレンス向きと思われます。
 またトニービン系の要素を有した馬の好走も増えてきていて(=08年3着クーデグレイスは母父トニービン、11年2着マイネイサベルはテレグノシス産駒でトニービン系、11年3着キョウワジャンヌはハーツクライ産駒でトニービン系の要素を内包)、スタミナ型血統という点では好走しやすい下地があると考える。

 好走馬の傾向としては、これまでの桜花賞やオークス、それらのトライアル好走馬がそのまま好走しやすい実績馬重視のレースと思います。
 特にオークスからの休み明け組だが、オークスで上がり上位を繰り出して好走していた馬は好走しやすく、軸には最適。

★予想★
ローズSのポイントは、
①瞬発力勝負になりやすく、サンデーサイレンス系向きの重賞。
②4コーナー5番手以内に位置取りそうな馬。
③牝馬春クラシックシーズンの実績が活きやすい。実績最重視。特に上がり上位で好走していた馬は、休み明けでも要注目。
④スタミナ型サンデーサイレンス系で春シーズンに、マイル路線を距離不足で泣いていた馬なら反撃が可能。
⑤新潟芝コース条件戦好走馬で、速い上りを繰り出していた馬。

◎エバーブロッサム・・・ディープインパクト×ディンヒル=サンデーサイレンス×ダンチヒ 〔5-h〕
 前走オークス2着(=東京芝2400m:0.2秒差)。阪神芝コースは初で、芝1800m戦は(0-1-0-0)。前走オークスでは上がり最速タイ34秒6で好走したが、外々を回らされての結果。フラワーC2着(=中山芝1800m:0.0秒差)→フローラS2着(=東京芝2000m:0.1秒差)→オークス2着(=東京芝2400m:0.2秒差)と春シーズンは重賞でも僅差に連続好走していて、しかも毎回上がりは上位で好走していて能力は証明済み。休み明けも(1-0-0-0)と好走歴もあるし、稍重だが(0-1-0-0)と道悪実績もある馬にて、軸として信頼性は高いと考えて好走に期待して評価する。
 ディープインパクト産駒はサンデーサイレンス系で、広いコースで加速をつけながら全開になる末脚が武器で、スローで脚を溜めてキレキレの瞬発力を繰り出す。一瞬でトップスピードに乗れるタイプと点火に時間がかかるタイプがいて、前者は馬体重が軽い馬、後者は馬体重の重い馬が多い。それから母系がスピード型だと一瞬の反応が速く、母系がスタミナ型だとトップスピードに乗るまで時間を要する。また道中が速いペースだと脚をなし崩しに使わされて末脚が鈍るので、距離短縮の速い流れの時には過信禁物。逆に距離延長で緩い流れとなるときには狙い目。スローでしか好走歴のない馬の距離短縮時は、疑って掛かる方が良い。ゆったりローテーションに強く、間隔が詰まるのも良くない。母父ディンヒルはダンチヒ系で、優れたスピードに加え、中長距離でも勝負できるスタミナと底力を備えている。本格化すると連勝街道を走り、一気に登り詰める爆発力と勢いを持つ。ハイペースでもバテないスピード能力が売りで、マイラーは下手に溜めるよりも突っ走らせたほうが強い内容を見せ、高速決着にも強い。弱点は揉まれた時の脆さと、勢いが止まるとしぼんでしまうこと。不調期に入った馬は嫌う方が良い。
 No.〔5〕の牝系は、緩いペースよりも厳しいペースで真価を発揮するタイプが多く、人気よりも人気薄で好走することの多い穴タイプの馬が多い。直線の長い芝コースでの好走が多い。分枝記号hは、揉まれ弱く、基本的には広いコースがベスト。小回りコースの場合は外枠か先行策が必須。

○デニムアンドルビー・・・ディープインパクト×キングカメハメハ=サンデーサイレンス×キングマンボ 〔9-f〕
 前走オークス3着(=東京芝2400m:0.5秒差)。阪神芝コースは(1-1-0-0)、芝1800m戦は(0-1-0-0)。前々走フローラS1着(=東京芝2000m)→前走オークス3着(=東京芝2400m:0.5秒差)と春シーズンに重賞好走していた馬で、距離が延びてからの好走が増えた馬。しかも前2走はエバーブロッサムと一緒に好走していて、適性は似ている馬と思われ、「テイエムオペラオーの法則」に期待して好走に期待して評価する。休み明けの実績がなく未知数だが、稍重だが(1-0-0-0)と道悪実績はあるし、これまで(2-2-1-0)と馬券圏内に好走している安定度に期待して評価する。
 ディープインパクト産駒はサンデーサイレンス系で、広いコースで加速をつけながら全開になる末脚が武器で、スローで脚を溜めてキレキレの瞬発力を繰り出す。一瞬でトップスピードに乗れるタイプと点火に時間がかかるタイプがいて、前者は馬体重が軽い馬、後者は馬体重の重い馬が多い。それから母系がスピード型だと一瞬の反応が速く、母系がスタミナ型だとトップスピードに乗るまで時間を要する。また道中が速いペースだと脚をなし崩しに使わされて末脚が鈍るので、距離短縮の速い流れの時には過信禁物。逆に距離延長で緩い流れとなるときには狙い目。スローでしか好走歴のない馬の距離短縮時は、疑って掛かる方が良い。ゆったりローテーションに強く、間隔が詰まるのも良くない。母父キングカメハメハはキングマンボ系で、格の高いレースで究極のスピード競馬(=レコード決着)になるほど凄味をきかす血統。厳しい展開ほど持ち前の底力が活き、2歳から走れる完成度の高さと成長力がある。軽い先行力、瞬発力勝負の切れ味、指示通りに動く反応の速さが武器で、芝1600m・2000m・2400mと根幹距離の重賞で特に強く、人気馬なら堅実。本格化前は詰め甘な点があることには注意が必要だが、ダービーの時期からは実が入り、成長力も豊富。距離延長を不安視されることも多いが、折り合いさえつけば距離はこなし、むしろ1400mや1600mなどの忙しい流れで末脚を溜められなかった時に不発が目立つ。中長距離型が安定しているのは、スローの良馬場で、ハイペースや力のいる馬場は凡走もある。マイラー型は高速馬場の内枠を活かしての先行粘り込みが得意。また馬場悪化時にも好走が多く、これはキングマンボ系特有の道悪の上手さに起因するものと考える。
 No.〔9〕の牝系は、早い時期から好走できるが本格化前までは詰め甘なところがある牝系。小回りコースは鬼門だが、広いコースは好走が多い。人気よりもやや人気が落ちて伏兵の立場のときの方が好走しやすい特性もある。分枝記号fは、休養明けは苦にしない反面、叩いて一変が少ないタイプ。前走好走だと調子は維持と考えて好走が期待できる。また不器用だが、決め手鋭く瞬発力勝負に強い特性がある。

▲メイショウマンボ・・・スズカマンボ×グラスワンダー=サンデーサイレンス×ロベルト 〔9-c〕
 前走オークス1着(=東京芝2400m)。阪神芝コースは(1-0-0-2)、芝1800m戦は初。前走オークスはエバーブロッサムと同じく上がり最速タイ34秒6で好走していて、春シーズンはフィリーズR1着(=阪神芝1400m)でも好走している実績馬。休み明けは実績がなく未知数だが、稍重や重馬場は(1-1-0-0)と好走実績があり、またスズカマンボ産駒は道悪が得意なキングマンボ系を内包する血統にて、馬場悪化はプラス要因と考えて好走に期待して評価する。
 スズカマンボ産駒はサンデーサイレンス系で、ピリッと切れる脚がなくズブさを感じさせる晩成ステイヤー血統。勝ち身に遅いが、叩き良化型で、強敵相手に善戦する特性を秘めていると考える。ダンスインザダーク産駒に似た適性を秘めていると考え、この点でローズSに向く血統と期待したい。母父グラスワンダーはロベルト系で、グラスワンダーの母父ダンチヒの特性も活かしやすい「ダンチヒ型」と父系そのままの「ロベルト型」とがいる。得意距離や得意コースがピンポイントで存在し、守備範囲がはっきりしている。スピードの豊かなタイプが「ダンチヒ型」で、ハイペースの二枚腰が持ち味で、時計勝負を苦にせず内枠や小回りの成績が良い。「ロベルト型」は、叩き良化型で根幹距離の厳しい流れが向き、不器用だが底力を問われたりスタミナのいる展開でこそのタイプ。能力が開花する中長距離に向き、成長力に富み、若い時期はジリ脚で詰めの甘かった馬が、切れ味を身に付けて上昇する。
 No.〔9〕の牝系は、早い時期から好走できるが本格化前までは詰め甘なところがある牝系。小回りコースは鬼門だが、広いコースは好走が多い。人気よりもやや人気が落ちて伏兵の立場のときの方が好走しやすい特性もある。分枝記号cは、開幕週・最終週や重馬場での持久力勝負に強い傾向。欧州的な瞬発力を秘めるがゴチャつく展開は苦手。

△シャトーブランシュ・・・キングヘイロー×トニービン=リファール×グレイソヴリン 〔16-b〕
 前走500万条件戦鳥栖特別1着(=小倉芝2000m)。阪神芝コースは(0-0-0-1)、芝1800m戦は初。近2走は条件戦だが、芝2000mの道悪馬場(稍重と不良)で好走していて、さらに前走は不良馬場でも上がり最速で好走していて、馬場悪化が苦にならず道悪ならばプラス要因になる馬と考えて好走に期待して評価する。
 キングヘイロー産駒はリファール系で、ダンシングブレーヴの底力が持ち味。気合をつけて前々で勝負するか、後方一気に懸けるか、自分の型に徹すると高い能力を発揮し、逆に人気を背負って中途半端に脚を溜めると、瞬発力負けして勝ちきれない難儀な血統。小回りコースの方が差し届く馬も多く、ハイペースに強い反面、緩急があると勝負どころの反応が鈍かったり、馬群の外しか回れなかったり、展開に左右されるため安定感はなく、このツボの狭さが大穴となる。叩き良化型が多く、詰まったローテーションで調子を上げ、また芝の不良やダートの道悪全般の成績が良い。母父トニービンはグレイソヴリン系で、母父としては万能血統。長距離を好走できるスタミナ、競っての底力、成長力などを補完する。強敵相手に好走しやすい特性や連続好走しやすい特性も持っている。一度上昇して連続好走中なら、一定期間は期待出来る。
 No.〔16〕の牝系は、早い時期から走るのだが3歳春以降に成長を始め、距離が延びて本領発揮が多いステイヤー特性を持つ牝系。叩き良化型も多い。分枝記号bは、基本的に晩成傾向で使い減りしないタイプが多く、鮮度と勢いが好走に重要なポイント。重賞初挑戦など鮮度の高い時は好走率高し。決め手には欠けるが自在性があり、格上げ戦に強い。


tipmonaとは?

ローズステークス2013回顧
ローズS 秋華賞に向けて①。

軍神マルス
08期 予想歴15年

次走狙い:デニムアンドルビー
次走狙い:シャトーブランシュ


2013年 タイム 1’47”7 (重) 1FAve=11.97 3FAve=35.90

ラップ
①12.3-②10.9-③11.4-④11.7-⑤11.9-⑥11.9-⑦11.9-⑧12.5-⑨13.2
1FAveとの誤差
①+0.3 ②-1.1 ③-0.6 ④-0.3 ⑤-0.1 ⑥-0.1 ⑦-0.1 ⑧+0.5 ⑨+1.2
テン34.6-中盤35.5-上がり37.6 『前傾』

『前傾』・・・逃げ× 先行△ 差し○ 追込◎

1着デニムアンドルビー・・・ディープインパクト×キングカメハメハ=サンデーサイレンス×キングマンボ 〔9-f〕 18-12
2着シャトーブランシュ・・・キングヘイロー×トニービン=リファール×グレイソヴリン 〔16-b〕 15-17
3着ウリウリ・・・ディープインパクト×フレンチデピュティ=サンデーサイレンス×ヴァイスリージェント 〔1-m〕 10-9

流れは、テン-上がりのラップ差と中盤も速い流れで締まっているため『前傾』の流れ。展開的には、追込が最も恵まれ、次いで差し、逃げ・先行には厳しい流れと考える。今回は重馬場にて、本来は後方からぶち抜くのは至難の業と思うが、今回は差し・追込が上位独占にて、テン-中盤が非常に厳しい流れだったと考える。

1着デニムアンドルビーは、前走オークス3着(=東京芝2400m:0.5秒差)からの好走。阪神芝コースは(1-1-0-0)、芝1800m戦は(0-1-0-0)でした。前々走フローラS1着(=東京芝2000m)→前走オークス3着(=東京芝2400m:0.5秒差)と春シーズンに重賞好走していた馬で、距離が延びてからの好走が増えた馬。休み明けの実績がなく未知数だが、稍重だが(1-0-0-0)と道悪実績はあるし、これまで(2-2-1-0)と馬券圏内に好走している安定度に期待して評価し、結果1着好走。今回は最後方から進み、4コーナーで早めに仕掛けて展開も味方しての1着好走で、馬場状況などを考えると能力は評価するが、毎回後方一気が決まるとは思えないし、また近年の秋華賞では先行して好走する馬が多く、次走も同じように後方からでは届かず結果も十分あると考えて、過信禁物と考える。
 ディープインパクト産駒はサンデーサイレンス系で、広いコースで加速をつけながら全開になる末脚が武器で、スローで脚を溜めてキレキレの瞬発力を繰り出す。一瞬でトップスピードに乗れるタイプと点火に時間がかかるタイプがいて、前者は馬体重が軽い馬、後者は馬体重の重い馬が多い。それから母系がスピード型だと一瞬の反応が速く、母系がスタミナ型だとトップスピードに乗るまで時間を要する。また道中が速いペースだと脚をなし崩しに使わされて末脚が鈍るので、距離短縮の速い流れの時には過信禁物。逆に距離延長で緩い流れとなるときには狙い目。スローでしか好走歴のない馬の距離短縮時は、疑って掛かる方が良い。ゆったりローテーションに強く、間隔が詰まるのも良くない。母父キングカメハメハはキングマンボ系で、格の高いレースで究極のスピード競馬(=レコード決着)になるほど凄味をきかす血統。厳しい展開ほど持ち前の底力が活き、2歳から走れる完成度の高さと成長力がある。軽い先行力、瞬発力勝負の切れ味、指示通りに動く反応の速さが武器で、芝1600m・2000m・2400mと根幹距離の重賞で特に強く、人気馬なら堅実。本格化前は詰め甘な点があることには注意が必要だが、ダービーの時期からは実が入り、成長力も豊富。距離延長を不安視されることも多いが、折り合いさえつけば距離はこなし、むしろ1400mや1600mなどの忙しい流れで末脚を溜められなかった時に不発が目立つ。中長距離型が安定しているのは、スローの良馬場で、ハイペースや力のいる馬場は凡走もある。マイラー型は高速馬場の内枠を活かしての先行粘り込みが得意。また馬場悪化時にも好走が多く、これはキングマンボ系特有の道悪の上手さに起因するものと考える。
 No.〔9〕の牝系は、早い時期から好走できるが本格化前までは詰め甘なところがある牝系。小回りコースは鬼門だが、広いコースは好走が多い。人気よりもやや人気が落ちて伏兵の立場のときの方が好走しやすい特性もある。分枝記号fは、休養明けは苦にしない反面、叩いて一変が少ないタイプ。前走好走だと調子は維持と考えて好走が期待できる。また不器用だが、決め手鋭く瞬発力勝負に強い特性がある。

2着シャトーブランシュは、前走500万条件戦鳥栖特別1着(=小倉芝2000m)からの好走。阪神芝コースは(0-0-0-1)、芝1800m戦は初でした。近2走は条件戦だが、芝2000mの道悪馬場(稍重と不良)で好走していて、さらに前走は不良馬場でも上がり最速で好走していて、馬場悪化が苦にならず道悪ならばプラス要因になる馬と考えて好走に期待して評価し、結果2着好走。1着デニムアンドルビー同様に、後方に位置しての好走で、やはり馬場悪化に対応する能力が高かったことと、展開が向いての好走と考える。本来はもう少し前に展開もできる馬にて、秋華賞も馬場が悪化するようなら好走もありうるのではと期待したい。
 キングヘイロー産駒はリファール系で、ダンシングブレーヴの底力が持ち味。気合をつけて前々で勝負するか、後方一気に懸けるか、自分の型に徹すると高い能力を発揮し、逆に人気を背負って中途半端に脚を溜めると、瞬発力負けして勝ちきれない難儀な血統。小回りコースの方が差し届く馬も多く、ハイペースに強い反面、緩急があると勝負どころの反応が鈍かったり、馬群の外しか回れなかったり、展開に左右されるため安定感はなく、このツボの狭さが大穴となる。叩き良化型が多く、詰まったローテーションで調子を上げ、また芝の不良やダートの道悪全般の成績が良い。母父トニービンはグレイソヴリン系で、母父としては万能血統。長距離を好走できるスタミナ、競っての底力、成長力などを補完する。強敵相手に好走しやすい特性や連続好走しやすい特性も持っている。一度上昇して連続好走中なら、一定期間は期待出来る。
 No.〔16〕の牝系は、早い時期から走るのだが3歳春以降に成長を始め、距離が延びて本領発揮が多いステイヤー特性を持つ牝系。叩き良化型も多い。分枝記号bは、基本的に晩成傾向で使い減りしないタイプが多く、鮮度と勢いが好走に重要なポイント。重賞初挑戦など鮮度の高い時は好走率高し。決め手には欠けるが自在性があり、格上げ戦に強い。

3着ウリウリは、前走500万条件戦1着(=中京芝1600m)からの好走。阪神芝コースは(0-0-1-1)、芝1800m戦は(0-1-1-0)でした。道悪は初でしたが、上がりは上位での差しての好走でした。
 ディープインパクト産駒はサンデーサイレンス系で、広いコースで加速をつけながら全開になる末脚が武器で、スローで脚を溜めてキレキレの瞬発力を繰り出す。一瞬でトップスピードに乗れるタイプと点火に時間がかかるタイプがいて、前者は馬体重が軽い馬、後者は馬体重の重い馬が多い。それから母系がスピード型だと一瞬の反応が速く、母系がスタミナ型だとトップスピードに乗るまで時間を要する。また道中が速いペースだと脚をなし崩しに使わされて末脚が鈍るので、距離短縮の速い流れの時には過信禁物。逆に距離延長で緩い流れとなるときには狙い目。スローでしか好走歴のない馬の距離短縮時は、疑って掛かる方が良い。ゆったりローテーションに強く、間隔が詰まるのも良くない。母父フレンチデピュティはヴァイスリージェント系で、セカンドステージが存在する芝・ダート兼用タイプ。鮮度や勢いが好走に重要なポイントで、好走中なら馬体重がポイントになる。使い詰めると馬体重が減りやすい傾向があり、パフォーマンスが低下する。距離の守備範囲は広いが、牡馬は1600m以上、牝馬は1600m以下の勝ち鞍が中心。芝・ダート兼用型のため、“時計のかかる芝”や“時計の速いダート”が得意で、芝もダートも重馬場を得意。
 No.〔1〕の牝系は、クラシックで好走が多く3歳春にはある程度完成する、完成度が高く仕上がりの早い牝系。3歳秋~4歳前半は充実期で、古馬になると緩やかに成長する。分枝記号mは、勝ち上がり率は高いが、能力の壁にぶつかると乗り越えることが少ないタイプ。よく言えば自分の持てる力を全て吐き出すが、相手がそれ以上だとあっさり負けてしまうタイプ。ただし弱い相手には滅法強いタイプ。 ただし自身が強ければとことん強い可能性は十分(=テイエムオペラオーやカワカミプリンセスなどが分子記号mで、連続好走中の上昇期は逆らうのは痛い目をみることが多い)。

ローズSのポイントは、
①『中弛み』の流れなら、4コーナー5番手以内に位置取りそうな馬。『前傾』の流れなら、差し・追込も好走可能。
②瞬発力勝負になりやすく、サンデーサイレンス系向きの重賞。
③牝馬春クラシックシーズンの実績が活きやすい。実績最重視。特に上がり上位で好走していた馬は、休み明けでも要注目。
④スタミナ型サンデーサイレンス系で春シーズンに、マイル路線を距離不足で泣いていた馬なら反撃が可能。
⑤新潟芝コース条件戦好走馬で、速い上りを繰り出していた馬。


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