神戸新聞杯2013予想
神戸新聞杯 エピファネイア1強!

軍神マルス
08期 予想歴15年

◎エピファネイア
  1着/1人気

○タマモベストプレイ5着/6人
▲サトノノブレス3着/2人
△ラストインパクト7着/3人


★傾向分析★
2007年 タイム 2'24"7 (良) 1FAve=12.06 3FAve=36.17
テン35.5-中盤73.8(3F換算36.9)-上がり35.4 『中弛み』
1着ドリームジャーニー・・・ステイゴールド×メジロマックイーン=サンデーサイレンス×マイバブー 〔8-c〕 14-12 
2着アサクサキングス・・・ホワイトマズル×サンデーサイレンス=リファール×サンデーサイレンス 〔4-g〕 3-2 
3着ヴィクトリー・・・ブライアンズタイム×トニービン=ロベルト×グレイソヴリン 〔1-l〕 5-5 

2008年 タイム 2'25"3 (良) 1FAve=12.11 3FAve=36.33
テン36.6-中盤73.0(前半37.1-後半35.9)-上がり35.7 『加速』
1着ディープスカイ・・・アグネスタキオン×Chief's Crown=サンデーサイレンス×ダンチヒ 〔23-b〕 5-5
2着ブラックシェル・・・クロフネ×ウイニングチケット=ヴァイスリージェント×グレイソヴリン 〔3-l〕 9-10
3着オウケンブルースリ・・・ジャングルポケット×Silver Deputy=グレイソヴリン×ヴァイスリージェント 〔13-c〕 16-13

2009年 タイム 2'24"2 (良) 1FAve=12.02 3FAve=36.05
テン35.5-中盤74.2(前半37.0-後半37.2)-上がり34.5 『加速・中弛み』
1着イコピコ・・・マンハッタンカフェ×ジェイドロバリー=サンデーサイレンス×ミスプロ 〔22-d〕 9-9
2着リーチザクラウン・・・スペシャルウィーク×Seattle Slew=サンデーサイレンス×ボールドルーラー 〔23-b〕 1-1
3着セイウンワンダー・・・グラスワンダー×サンデーサイレンス=ロベルト×サンデーサイレンス 〔3-l〕 4-3

2010年 タイム 2'25"9 (良) 1FAve=12.16 3FAve=36.48
テン37.7-中盤74.4(前半37.6-後半36.8)-上がり33.8 『加速・中弛み』
1着ローズキングダム・・・キングカメハメハ×サンデーサイレンス=キングマンボ×サンデーサイレンス 〔1-w〕 5-6
2着エイシンフラッシュ・・・King's Best×Platini=ミスプロ×ハンプトン 〔8-a〕 5-6
3着ビッグウィーク・・・バゴ×サンデーサイレンス=レッドゴッド×サンデーサイレンス 〔2-u〕 3-3

2011年 タイム 2'28"3 1FAve=12.36 3FAve=37.08
テン37.2-中盤77.5(前半40.0-後半37.5)-上がり33.6 『加速・中弛み』
1着オルフェーヴル・・・ステイゴールド×メジロマックイーン=サンデーサイレンス×マイバブー 〔8-c〕 5-5
2着ウインバリアシオン・・・ハーツクライ×Storm Bird=サンデーサイレンス×ストームバード 〔19-c〕 7-5
3着フレールジャック・・・ディープインパクト×Nureyev=サンデーサイレンス×ヌレイエフ 〔12-c〕 7-7

2012年 タイム 2’25”2 (良) 1FAve=12.10 3FAve=36.30
テン36.0-中盤73.4(前半37.2-後半36.2)-上がり35.8 『中弛み』
1着ゴールドシップ・・・ステイゴールド×メジロマックイーン=サンデーサイレンス×マイバブー 〔16-h〕 8-6
2着ロードアクレイム・・・ディープインパクト×トニービン=サンデーサイレンス×グレイソヴリン 〔1-l〕 11-10
3着マウントシャスタ・・・ディープインパクト×フレンチデピュティ=サンデーサイレンス×ヴァイスリージェント 〔4-n〕 8-9

 流れは、07年・12年は『中弛み』、08年は『加速』、09年・10年・11年は『加速・中弛み』の流れ。共通して言えることは、最後には瞬発力勝負の上がり特化のレースということ。好走が多い位置取りは、4コーナー5番手以内の馬が好走が多く、先行してそこから速い上がりで一気に突き抜けるタイプが好走しやすいと思われます。

 血統の傾向は、大系統ターントゥ系(=サンデーサイレンス系、ロベルト系など)が好走多く、ステイゴールド、アグネスタキオン、マンハッタンカフェ、ハーツクライ、ディープインパクト等の好走からスタミナ型サンデーサイレンス系向きと思います。
 もちろんスタミナ型ということでロベルト系グレイソヴリン系なども好走血統なので、欧州スタミナ型血統にも向くはず。ただしキレる脚が必要。

 ステップの傾向は、ダービー好走馬は素直に信頼できる傾向(=07年2着アサクサキングス、08年1着ディープスカイ・2着ブラックシェル、09年2着リーチザクラウン、10年1着ローズキングダム・2着エイシンフラッシュ、11年1着オルフェーヴル・2着ウインバリアシオンなどはダービでも3着以内に好走した馬)。
 また朝日杯FS好走馬も好走率高し(=07年1着ドリームジャーニー、09年3着セイウンワンダー、10年1着ローズキングダム)。

★予想★
神戸新聞杯のポイントは、
①瞬発力勝負の上がり特化のレースになりやすい。先行してキレる馬が狙い目。
②サンデーサイレンス系が好走しやすいレース。母父サンデーサイレンスも要注意。
③ステイゴールド産駒は特注。
④芝2400m重賞ということで、ダービー好走馬は好走しやすい。
⑤朝日杯FS好走馬は特注。

◎エピファネイア・・・シンボリクリスエス×スペシャルウィーク=ロベルト×サンデーサイレンス 〔16-a〕
 前走ダービー2着(=東京芝2400m:0.1秒差)。阪神芝コースは(1-0-0-0)、芝2400m戦は(0-1-0-0)。春シーズンは皐月賞2着(=中山芝2000m:0.1秒差)→ダービー2着と準2冠馬で、能力は世代トップクラスと証明済み。阪神芝コースは12年ラジオNIKKEI杯2歳S1着好走(=阪神芝2000m)と相性は良い様子で、強敵のいない今、1強と考えて崩れない堅軸と考えて評価する。上がりも毎回上位を繰り出すし、スタミナ適性も高い馬にて、この条件は能力発揮に最適と思われる。
 シンボリクリスエス産駒はロベルト系で、本格化前までは詰め甘で、持久力とスピードの持続性能に優れていて厳しい流れでこそ本領発揮するが、意外にあっさり強敵相手に凡走する淡泊さも持ち合わせている。2歳~3歳春の時期のロベルト系は全般的に詰め甘なことが多いが、クラシック春シーズンを終えると本格化を始める。またロベルト系は緩い流れよりも、ペースの締まる流れで底力を問われると好走しやすくなる特性もある。特にレコード決着など時計が速くなる厳しい流れで覚醒する。叩き良化型でさらに上昇中はロベルト系の好走ポイント。母父スペシャルウィークはスタミナ型サンデーサイレンス系で、長い末脚を使い、嵌った時の強さは破壊力十分で、カミソリというよりはナタの切れ味。その分、小回りコースでの取りこぼしやスピード競馬での不安定さがある。一方で2歳戦に強い早熟性も有するが、古馬での成長力は豊富。本馬の配合はシンボリクリスエス×スペシャルウィーク配合だが、父と母父を入れ替えた配合馬と考えた方がしっくりくるように思います(=父の特性も出ているが、より母父が強調されたタイプに思います)。
 No.〔16〕の牝系は、早い時期から走るのだが3歳春以降に成長を始め、距離が延びて本領発揮が多いステイヤー特性を持つ牝系。叩き良化型も多い。分枝記号aは、気性的に素直なタイプが多く、また父親よりもスケールが小さくなる傾向。

○タマモベストプレイ・・・フジキセキ×ノーザンテースト=サンデーサイレンス×ノーザンテースト 〔1-t〕
 前走ダービー8着(=東京芝2400m:0.4秒差)。阪神芝コースは初で、芝2400m戦は(0-0-0-1)。春シーズンは皐月賞5着(=中山芝2000m:0.5秒差)→ダービー8着とGⅠでも善戦した馬で、その前のGⅡやGⅢの重賞では好走していた中距離馬。前走ダービーでは大崩はしていなく、ある程度この距離もこなせる能力は証明したので、春の実績を考えると出走馬の中ではエピファネイアに次ぐ実力馬と思われ、その能力に期待して評価する。毎回最速上がりではないが、上位の上がりは繰り出しているし、フジキセキ産駒の器用さが活きれば好走可能と考える。
 フジキセキ産駒はスピード型サンデーサイレンス系で、内枠を活かして好位から抜け出す“イン突き”のレースが得意。すっと好位を取って折り合い、一瞬のタイミングで馬群を抜けられる器用な脚を持っていて、サンデーサイレンス系の中でも屈指の能力。この器用さは2~3歳の早い時期では大きな武器となる。この器用さと一瞬の脚の速さは、特に牝馬戦でも発揮され、大物食いもしばしば。2歳から走る早熟性を有しながら、高齢でも侮れないしぶとさがあり、セカンドステージも存在する。休み明け(=4ヶ月以内)での穴も多い。母父ノーザンテーストはノーザンテースト系で、丈夫な体とミラクルな成長能力を有している。2歳や3歳時にも好走する仕上がりの早さはあるが、古馬にて本格化しさらにもう一段階進化する。距離の融通性もある。
 No.〔1〕の牝系は、クラシックで好走が多く3歳春にはある程度完成する、完成度が高く仕上がりの早い牝系。3歳秋~4歳前半は充実期で、古馬になると緩やかに成長する。分枝記号tは、京都や中京などスパイラルカーブのあるコースで本領を発揮する。一瞬の脚があるので中山も得意。牝系の3歳春の完成度と分枝記号特性からも、好走に期待する。

▲サトノノブレス・・・ディープインパクト×トニービン=サンデーサイレンス×グレイソヴリン 〔9-f〕
 前走1000万条件戦信濃川特別2着(=新潟芝2000m:0.0秒差)。阪神芝コースは(0-0-1-0)、芝2400m戦は(0-0-0-1)。春シーズンは若葉S3着(=阪神芝2000m:0.4秒差)→青葉賞4着(=東京芝2400m:0.2秒差)とGⅠ出走は出来なかったが、トライアルでは善戦していた馬。速い上りを繰り出せる馬にて、夏を越しての成長力に期待して好走に期待して評価する。
 ディープインパクト産駒はサンデーサイレンス系で、広いコースで加速をつけながら全開になる末脚が武器で、スローで脚を溜めてキレキレの瞬発力を繰り出す。一瞬でトップスピードに乗れるタイプと点火に時間がかかるタイプがいて、前者は馬体重が軽い馬、後者は馬体重の重い馬が多い。それから母系がスピード型だと一瞬の反応が速く、母系がスタミナ型だとトップスピードに乗るまで時間を要する。また道中が速いペースだと脚をなし崩しに使わされて末脚が鈍るので、距離短縮の速い流れの時には過信禁物。逆に距離延長で緩い流れとなるときには狙い目。スローでしか好走歴のない馬の距離短縮時は、疑って掛かる方が良い。ゆったりローテーションに強く、間隔が詰まるのも良くない。母父トニービンはグレイソヴリン系で、母父としては万能血統。長距離を好走できるスタミナ、競っての底力、成長力などを補完する。強敵相手に好走しやすい特性や連続好走しやすい特性も持っている。一度上昇して連続好走中なら、一定期間は期待出来る。
 No.〔9〕の牝系は、早い時期から好走できるが本格化前までは詰め甘なところがある牝系。小回りコースは鬼門だが、広いコースは好走が多い。人気よりもやや人気が落ちて伏兵の立場のときの方が好走しやすい特性もある。分枝記号fは、休養明けは苦にしない反面、叩いて一変が少ないタイプ。前走好走だと調子は維持と考えて好走が期待できる。また不器用だが、決め手鋭く瞬発力勝負に強い特性がある。

△ラストインパクト・・・ディープインパクト×ティンバーカントリー=サンデーサイレンス×ミスプロ 〔13-a〕
 前走1000万条件戦シンガポールTC賞1着(=小倉芝2000m)。阪神芝コースは(0-2-0-0)、芝2400m戦は(0-0-1-0)。春シーズンは、すみれS2着(=阪神芝2200m:0.2秒差)や青葉賞3着(=東京芝2400m:0.0秒差)とオープン戦・重賞好走歴はあるが、GⅠ出走は出来なかった馬。夏を越しての成長には期待だが、血統的には菊花賞向きと思うので、ここではやや届かず3着のイメージにて連下候補と考えて評価する。上がりも上位を繰り出せると思うので、好走に期待する。
 ディープインパクト産駒はサンデーサイレンス系で、広いコースで加速をつけながら全開になる末脚が武器で、スローで脚を溜めてキレキレの瞬発力を繰り出す。一瞬でトップスピードに乗れるタイプと点火に時間がかかるタイプがいて、前者は馬体重が軽い馬、後者は馬体重の重い馬が多い。それから母系がスピード型だと一瞬の反応が速く、母系がスタミナ型だとトップスピードに乗るまで時間を要する。また道中が速いペースだと脚をなし崩しに使わされて末脚が鈍るので、距離短縮の速い流れの時には過信禁物。逆に距離延長で緩い流れとなるときには狙い目。スローでしか好走歴のない馬の距離短縮時は、疑って掛かる方が良い。ゆったりローテーションに強く、間隔が詰まるのも良くない。母父ティンバーカントリーはミスプロ系で、ミスプロ系は本来軽いスピード型が多いのだが、ティンバーカントリーは異色の存在でズブくてゴツくスタミナが豊富。芝でもジリ脚のステイヤーを輩出(=トウショウナイトなど)。前にて押し切れる中山コースや札幌コースなど小回りに向き、エンジンが掛かるとパワフルに伸びてくる。早めに仕掛けるマクリも得意で、コーナー4つのコース向き。下手に脚を溜めると持ち味が活かせず、積極的に動いてこそのタイプ。
 No.〔13〕の牝系は、クラスの壁をキャリアを積みながら超えていくタイプが多い牝系。叩き良化型でもある。分枝記号aは、気性的に素直なタイプが多く、また父親よりもスケールが小さくなる傾向。


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神戸新聞杯2013回顧
神戸新聞杯 菊花賞に向けて②。

軍神マルス
08期 予想歴15年

次走狙い:エピファネイア
次走狙い:サトノノブレス


2013年 タイム 2’24”8 (良) 1FAve=12.07 3FAve=36.20

ラップ
①12.5-②10.5-③12.3-④12.3-⑤12.2-⑥12.5-⑦13.0-⑧13.0-⑨12.0-⑩11.1-⑪10.8-⑫12.6
1FAveとの誤差
①+0.4 ②-1.6 ③+0.2 ④+0.2 ⑤+0.1 ⑥+0.4 ⑦+0.9 ⑧+0.9 ⑨-0.1 ⑩-1.0 ⑪-1.3 ⑫+0.5
テン35.3-中盤75.0(前半37.0-後半38.0)-上がり34.5 『加速・中弛み』

『加速』・・・逃げ◎ 先行○ 差し△ 追込×
『中弛み』・・・逃げ◎ 先行△ 差し× 追込○

1着エピファネイア・・・シンボリクリスエス×スペシャルウィーク=ロベルト×サンデーサイレンス 〔16-a〕 9-4
2着マジェスティハーツ・・・ハーツクライ×ボストンハーバー=サンデーサイレンス×ボールドルーラー 〔13-c〕 17-18
3着サトノノブレス・・・ディープインパクト×トニービン=サンデーサイレンス×グレイソヴリン 〔9-f〕 5-4

流れは、テン-上がりのラップ差から『加速』と中盤の弛みから『中弛み』の複合ラップ。展開的には、逃げが最も恵まれ、次いで先行、差し・追込には厳しい流れと考える。

1着エピファネイアは、前走ダービー2着(=東京芝2400m:0.1秒差)からの約4ヶ月の休み明けでの好走。阪神芝コースは(1-0-0-0)、芝2400m戦は(0-1-0-0)でした。春シーズンは皐月賞2着(=中山芝2000m:0.1秒差)→ダービー2着と準2冠馬で、能力は世代トップクラスと証明済み。阪神芝コースは12年ラジオNIKKEI杯2歳S1着好走(=阪神芝2000m)と相性は良い様子で、強敵のいない今、1強と考えて崩れない堅軸と考えて評価し、結果1着好走。上がりも毎回上位を繰り出すし、スタミナ適性も高い馬にて、この条件は能力発揮に最適と考えましたが、またダービー好走馬はやはりこのレースでは芝2400m好走実績も同じ距離ということで活きやすく、信頼できるのだと考えて、今後も活かしたい傾向と考える。神戸新聞杯上位好走馬は、菊花賞でも近5年で毎年好走馬が出ている結果からも、本馬の能力を素直に評価して好走に期待したい。2着馬マジェスティハーツにも0.4秒差と抜けた能力と思うので、距離延長となる菊花賞でも崩れずに好走出来ると考える。
 シンボリクリスエス産駒はロベルト系で、本格化前までは詰め甘で、持久力とスピードの持続性能に優れていて厳しい流れでこそ本領発揮するが、意外にあっさり強敵相手に凡走する淡泊さも持ち合わせている。2歳~3歳春の時期のロベルト系は全般的に詰め甘なことが多いが、クラシック春シーズンを終えると本格化を始める。またロベルト系は緩い流れよりも、ペースの締まる流れで底力を問われると好走しやすくなる特性もある。特にレコード決着など時計が速くなる厳しい流れで覚醒する。叩き良化型でさらに上昇中はロベルト系の好走ポイント。母父スペシャルウィークはスタミナ型サンデーサイレンス系で、長い末脚を使い、嵌った時の強さは破壊力十分で、カミソリというよりはナタの切れ味。その分、小回りコースでの取りこぼしやスピード競馬での不安定さがある。一方で2歳戦に強い早熟性も有するが、古馬での成長力は豊富。本馬の配合はシンボリクリスエス×スペシャルウィーク配合だが、父と母父を入れ替えた配合馬と考えた方がしっくりくるように思います(=父の特性も出ているが、より母父が強調されたタイプに思います)。
 No.〔16〕の牝系は、早い時期から走るのだが3歳春以降に成長を始め、距離が延びて本領発揮が多いステイヤー特性を持つ牝系。叩き良化型も多い。分枝記号aは、気性的に素直なタイプが多く、また父親よりもスケールが小さくなる傾向。菊花賞では、No.〔16〕の牝系からは12年1着馬ゴールドシップが好走していて、距離延長が得意なスタミナ豊富な牝系でもあり、死角は少ないと思われる。また叩いた効果も出てくると思うので、好走必至と考える。

2着マジェスティハーツは、前走1000万条件戦長久手特別1着(=中京芝1600m)からの激走。阪神芝コースは(2-0-0-1)、芝2400m戦は初でした。これまでは芝1600~1800mのマイル・中距離戦で好走していた馬でしたが、今回距離延長をこなして2着好走。ハーツクライ産駒は、3歳春の時点ではまだ重賞好走もするが安定して好走する馬は少なく、秋シーズンから本格化の兆しを魅せて好走する馬が増えてくる(=ウインバリアシオンやジャスタウェイやキョウワジャンヌなど)特性があり、この特性がうまく活きた結果と考える。展開的には不利な流れでの好走にて評価したいが、これ以上の距離延長では好走は難しいかもしれないと思うので(=母父ボストンハーバーの距離適性から)、菊花賞では父の特性には期待するがヒモ受けが正解と考える。
 ハーツクライ産駒はサンデーサイレンス系で、ハーツクライ自身はサンデーサイレンス×トニービン配合。母父トニービンの不器用さをやや受け継ぐタイプが多く、一瞬でエンジンがかかり加速できる器用さはないが、助走をつけて末脚が全開になりギアが入れば長く良い脚を繰り出す。馬群の外をのびのび走れるコース向き。サンデーサイレンス系としては、ダンスインザダーク産駒に近く、点火しづらい弱点を持ちつつ、嵌れば大仕事という“難儀なステイヤー血統”。ペースが締まるGⅠほど、大駆けが期待できる。また距離が延びて成績が良くなる馬も多く、本質は中距離~クラシックが能力を活かしやすい。牡馬は芝1800m~2600m、牝馬は芝1400m~2000mを中心に走る。後方一気型は展開に左右され、直線だけの勝負や、内しか伸びない馬場は不発多数。スローが苦手なわけではなく、前半じっくり追走して、助走付きのロングスパートが出来れば好走可能。長い直線+剛腕騎手はプラス条件になる。母父ボストンハーバーはボールドルーラー系で、早熟のスプリンター血統で、2歳夏の早い時期から好走は多いのだが、成長力やスタミナに乏しい。高速決着には強いが、スタミナは劣るので、骨っぽい相手や距離が延びると苦戦し、降級や再び短距離戦など元の距離に戻って好走する傾向がある。もまれ弱いため、外枠での好走が多く、前走内枠でもまれて惨敗した馬が、外枠に入った時は穴の狙い目。また休み明けや叩き2戦目の好走が多く、仕上がり安い血統でもあり、使い詰めのローテーションは下降線を描く。
 No.〔13〕の牝系は、クラスの壁をキャリアを積みながら超えていくタイプが多い牝系。叩き良化型でもある。分枝記号cは、開幕週・最終週や重馬場での持久力勝負に強い傾向。欧州的な瞬発力を秘めるがゴチャつく展開は苦手。

3着サトノノブレスは、前走1000万条件戦信濃川特別2着(=新潟芝2000m:0.0秒差)からの好走。阪神芝コースは(0-0-1-0)、芝2400m戦は(0-0-0-1)でした。春シーズンは若葉S3着(=阪神芝2000m:0.4秒差)→青葉賞4着(=東京芝2400m:0.2秒差)とGⅠ出走は出来なかったが、トライアルでは善戦していた馬。速い上りを繰り出せる馬にて、夏を越しての成長力に期待して好走に期待して評価し、結果3着好走。神戸新聞杯好走馬は、次走菊花賞でも好走が多いが、神戸新聞杯3着馬はその中でも期待値は高い(=近5年でも菊花賞では、08年1着オウケンブルースリ、09年3着セイウンワンダー、10年ビッグウィークが好走)。菊花賞向きのスタミナが芝2400mではキレに屈し3着というパターンと思われ、本馬は近年長距離戦に強いトニービンの血を母父に持つので、実は菊花賞向きの適性の高い馬ではと考える。それでも1着馬エピファネイアを逆転するのは至難の業と思うので、連下候補の一頭という評価で考えたい。
 ディープインパクト産駒はサンデーサイレンス系で、広いコースで加速をつけながら全開になる末脚が武器で、スローで脚を溜めてキレキレの瞬発力を繰り出す。一瞬でトップスピードに乗れるタイプと点火に時間がかかるタイプがいて、前者は馬体重が軽い馬、後者は馬体重の重い馬が多い。それから母系がスピード型だと一瞬の反応が速く、母系がスタミナ型だとトップスピードに乗るまで時間を要する。また道中が速いペースだと脚をなし崩しに使わされて末脚が鈍るので、距離短縮の速い流れの時には過信禁物。逆に距離延長で緩い流れとなるときには狙い目。スローでしか好走歴のない馬の距離短縮時は、疑って掛かる方が良い。ゆったりローテーションに強く、間隔が詰まるのも良くない。母父トニービンはグレイソヴリン系で、母父としては万能血統。長距離を好走できるスタミナ、競っての底力、成長力などを補完する。強敵相手に好走しやすい特性や連続好走しやすい特性も持っている。一度上昇して連続好走中なら、一定期間は期待出来る。
 No.〔9〕の牝系は、早い時期から好走できるが本格化前までは詰め甘なところがある牝系。小回りコースは鬼門だが、広いコースは好走が多い。人気よりもやや人気が落ちて伏兵の立場のときの方が好走しやすい特性もある。分枝記号fは、休養明けは苦にしない反面、叩いて一変が少ないタイプ。前走好走だと調子は維持と考えて好走が期待できる。また不器用だが、決め手鋭く瞬発力勝負に強い特性がある。

神戸新聞杯のポイントは、
①流れは、『加速・中弛み』になりやすく、瞬発力勝負の上がり特化のレース質。先行してキレる末脚を繰り出せる馬が狙い目。
②スタミナ型サンデーサイレンス系が好走しやすいレース。母父サンデーサイレンスも要注意。
③ステイゴールド産駒は特注。トニービン系を内包した馬にも注目。
④芝2400m重賞ということで、ダービー好走馬は休み明けでも好走しやすく、軸には最適。
⑤朝日杯FS好走馬も好走が多く、特注。
⑥3着には菊花賞向きのスタミナを備えた馬の好走が多く、次走菊花賞向きの馬を狙うのも良い。


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