天皇賞(秋)2013予想
天皇賞秋 サンデーサイレンス系の末脚勝負。

軍神マルス
08期 予想歴15年

◎ジェンティルドンナ
  2着/1人気

○エイシンフラッシュ3着/3人
▲コディーノ5着/4人
△ジャスタウェイ1着/5人


★傾向分析★
2008年 タイム 1'57"2 (良) 1FAve=11.72 3FAve=35.16
テン35.2-中盤46.8(3F換算35.10)-上がり35.2 『一貫』
1着ウオッカ・・・タニノギムレット×ルション=ロベルト×ネヴァーベンド 〔3-l〕 7-7
2着ダイワスカーレット・・・アグネスタキオン×ノーザンテースト=サンデーサイレンス×ノーザンテースト 〔4-d〕 1-1
3着ディープスカイ・・・アグネスタキオン×Cheif's Crown=サンデーサイレンス×ダンチヒ 〔23-b〕 5-5

2009年 タイム 1'57"2 (良) 1FAve=11.72 3FAve=35.16
テン35.6-中盤47.9(3F換算35.93)-上がり33.7 『加速・中弛み』
1着カンパニー・・・ミラクルアドマイヤ×ノーザンテースト=グレイソヴリン×ノーザンテースト 〔9-a〕 9-9
2着スクリーンヒーロー・・・グラスワンダー×サンデーサイレンス=ロベルト×サンデーサイレンス 〔1-x〕 4-4
3着ウオッカ・・・タニノギムレット×ルション=ロベルト×ネヴァーベンド 〔3-l〕 14-14

2010年 タイム 1'58"2 (稍重) 1FAve=11.82 3FAve=35.46
テン35.3-中盤48.0(3F換算36.00)-上がり34.9 『一貫・中弛み』
1着ブエナビスタ・・・スペシャルウィーク×Caerleon=サンデーサイレンス×ニジンスキー 〔16-c〕 8-8
2着ペルーサ・・・ゼンノロブロイ×Candy Stripes=サンデーサイレンス×レッドゴッド 〔6-a〕 17-17
3着アーネストリー・・・グラスワンダー×トニービン=ロベルト×グレイソヴリン 〔3-n〕 4-4

2011年 タイム 1’56”1 (良) 1FAve=11.61 3FAve=34.83
テン34.3-中盤46.0(3F換算34.50)-上がり35.8 『前傾』
1着トーセンジョーダン・・・ジャングルポケット×サンデーサイレンス=グレイソヴリン×サンデーサイレンス 〔9-a〕 10-11
2着ダークシャドウ・・・ダンスインザダーク×Private Account=サンデーサイレンス×ダマスカス 〔A4〕 8-7
3着ペルーサ・・・ゼンノロブロイ×Candy Stripes=サンデーサイレンス×レッドゴッド 〔6-a〕 13-13

2012年 タイム 1’57”3 (良) 1FAve=11.73 3FAve=35.19
テン34.8-中盤45.9(3F換算34.43)-上がり36.6 『前傾・中弛み』
1着エイシンフラッシュ・・・King's Best×Platini=キングマンボ×ハンプトン 〔8-a〕 12-12
2着フェノーメノ・・・ステイゴールド×Danehill=サンデーサイレンス×ダンチヒ 〔11-d〕 4-4
3着ルーラーシップ・・・キングカメハメハ×トニービン=キングマンボ×グレイソヴリン 〔8-f〕 15-15

 流れは、近年『一貫』や『前傾』になりやすく、テンは比較的速い流れになることが多い。中盤は弛むことも多く、『中弛み』の複合ラップになることも多いが、直線が長いコースのため末脚の持続勝負になりやすい。そのため速い上がりを使う馬が好走しやすく、近年はサンデーサイレンス系の独壇場。逃げ馬は近年は壊滅的で(=08年2着ダイワスカーレットが近年では唯一の好走馬)、基本は先行・差しの好走馬が多い。

 血統の傾向は、まずサンデーサイレンス系のためのGⅠと思えるほど異常に強い傾向。特に1'58秒台の決着なら、ほぼサンデーサイレンス系が好走している。馬場悪化で2'00秒かかるようならサドラーズウェルズ系に向くレース質へと変貌するが、まずはサンデーサイレンス系を中心にすべし。特にアグネスタキオン、スペシャルウィーク、ゼンノロブロイ、ダンスインザダーク、ステイゴールドなどスタミナ型サンデーサイレンス系の好走が多く、スタミナも必要だがスタミナだけに偏るタイプではなく、マイル・中距離にも強いサンデーサイレンス系向きと考えるべきと思います。
 そのほかに強い血統はトニービン系、ノーザンテースト系。サンデーサイレンス×トニービン配合やトニービン×ノーザンテースト配合、サンデーサイレンス×ノーザンテースト配合は好走馬も多い。

 ステップは、近年は毎日王冠好走馬が天皇賞秋も好走する傾向。東京コース改修後に顕著になったステップで、ストレスが残りにくい臨戦過程になったと考えます。また良馬場の天皇賞秋はマイル寄りの中距離馬に向いていることの証明とも思えます。
 対して京都大賞典好走馬は苦戦傾向。馬場が悪化すると好走するが、良馬場ならば差して届かずになりやすい(=07年ポップロックなど)。馬場悪化ならステイヤー寄りの中距離対応型の好走に変化することの証明と思います。
 宝塚記念からの直行組は、宝塚記念好走馬なら好走可能。これは中距離持続型の証明と思えます。その中で東京芝2400m好走歴がある馬ならなお良い傾向。

 牝系の傾向は、No.〔3〕〔4〕〔8〕〔9〕の牝系の好走が多い。
No.〔3〕の牝系は、特に分枝記号lの〔3-l〕が好走。No.〔3-l〕は07年1着メイショウサムソン、08年1着→09年3着ウオッカ、古くは99年1着スペシャルウィークと特に4歳時の秋に東京コースで崩れない特性がある。
No.〔4〕の牝系は、00年以降では一番好走馬が多い牝系。00年1着テイエムオペラオー・2着メイショウドトウ・3着トゥナンテと上位独占した時もあり、02年2着テイエムオペラオー・3着メイショウドトウ、06年1着ダイワメジャー、07年2着アグネスアーク、08年2着ダイワスカーレットなど。この牝系の好走馬は、前走好走していた馬が(=休み明けでも)好走しているので、前走好走が必須条件。
No.〔8〕の牝系は、02年1着・03年1着シンボリクリスエス、04年3着アドマイヤグルーヴ、06年2着スウィフトカレントなど。古馬の本格化モードでの好走が多く、高速決着にも強い特性が活きやすいのだと思います。
No.〔9〕の牝系は、07年3着→09年1着カンパニー、11年1着トーセンジョーダンなど。トニービン系×ノーザンテースト系配合馬で、古馬になり本格化した馬が好走しやすいと思われる。
 分枝記号は、d記号が好走馬多し。d記号は、前哨戦好走だと本番でも好走しやすい特性があり、前走の勢いを活かしやすいので注目。

 また特注は、3歳路線からの転戦組。鮮度の高さを活かしての好走馬が多く、サンデーサイレンス系の特性がある馬は特注(=04年2着ダンスインザムード、06年3着アドマイヤムーン、08年3着ディープスカイ、12年2着フェノーメノなど)。古馬初対戦の鮮度の高さが活きるものと思います。

 老馬の法則はここでも威力を発揮。リピーターの好走は多いのだが、前年好走馬は着順を下げる傾向にある。00年以降では、00年1着→01年2着テイエムオペラオー、00年2着→01年3着メイショウドトウ、04年1着→05年2着ゼンノロブロイ、04年2着→05年3着ダンスインザムード、06年1着→07年9着ダイワメジャー、06年3着→07年6着アドマイヤムーン、07年3着→08年4着→09年1着カンパニー(=09年は1着好走ですが、血統的にも好走しやすい配合で成長力があった馬なので例外事象かも)、08年1着→09年3着ウオッカ、10年2着→11年3着ペルーサなど(=例外は02年1着→03年1着シンボリクリスエスだが、02年は中山開催でコースが異なるので参考外とみてよいと思います)。中距離のスペシャリストが好走しやすいコースでもあり、馬が最高能力を維持できる期間は短いという証明が出来ると思います。

★予想★
天皇賞秋のポイントは、
①流れは『加速』か『一貫』になりやすい。流れで好走馬のタイプが変わり、『加速』はキレ重視のタイプが好走しやすく、『一貫』は中距離持続型のスペシャリストが好走しやすい。
②基本はサンデーサイレンス系のGⅠ。1000m通過時が1分をこえるなら確実にサンデーサイレンス系向きの流れ。1分以内ならトニービン系、レッドゴッド系など大系統ナスルーラ系や大系統ノーザンダンサー系を有した馬が好走しやすい流れとなる。ノーザンテースト系も相性は良い。
③No.〔3〕〔4〕〔8〕〔9〕の牝系が好走馬多し。
④毎日王冠好走馬を中心に。
⑤宝塚記念好走馬は、休み明けでも好走率高し。
⑥札幌記念好走馬も好走が多い。
⑦3歳牝馬は鮮度を活かしての好走が可能。基本3歳馬は鮮度が活かせるかを重視すること。
⑧「老馬の法則」が活きやすく、前年好走馬は着順を下げやすい。

◎ジェンティルドンナ・・・ディープインパクト×Bertolini=サンデーサイレンス×ダンチヒ 〔16-f〕
 前走宝塚記念3着(=阪神芝2200m:0.6秒差)。東京芝コースは(2-0-0-0)、芝2000m戦は(1-0-0-0)。今回は約4ヶ月の休み明けとなるが、休み明けは(1-1-1-0)と好走は多く、また宝塚記念好走馬は休み明けでも侮れない傾向があり、本馬は東京芝2400m好走歴もあり(=12年オークス1着・12年JC1着)と天皇賞秋向きの適性は高く、好走に期待して評価する。前走は海外遠征からの帰国後で、良馬場ではあるがスタミナのいるタフな馬場で、それでも牡馬相手に3着好走しての内容にて評価を下げる必要はないと考え、また先行・差しの自在性のある馬でもあり、崩れていない東京芝コースでは好走必至と考えて評価する。また天皇賞秋は近年牝馬の好走も多く、唯一の牝馬というということでも期待する。
 ディープインパクト産駒はサンデーサイレンス系で、広いコースで加速をつけながら全開になる末脚が武器で、スローで脚を溜めてキレキレの瞬発力を繰り出す。一瞬でトップスピードに乗れるタイプと点火に時間がかかるタイプがいて、前者は馬体重が軽い馬、後者は馬体重の重い馬が多い。それから母系がスピード型だと一瞬の反応が速く、母系がスタミナ型だとトップスピードに乗るまで時間を要する。また道中が速いペースだと脚をなし崩しに使わされて末脚が鈍るので、距離短縮の速い流れの時には過信禁物。逆に距離延長で緩い流れとなるときには狙い目。スローでしか好走歴のない馬の距離短縮時は、疑って掛かる方が良い。ゆったりローテーションに強く、間隔が詰まるのも良くない。母父Bertoliniはダンチヒ系で、仕上がりの早い短距離・マイラー血統だが、底力に欠ける。2歳の新馬から走り、3歳前半までは芝の重賞でも無視できないが、あくまでも穴狙いが正解。
 No.〔16〕の牝系は、早い時期から走るのだが3歳春以降に成長を始め、距離が延びて本領発揮が多いステイヤー特性を持つ牝系。叩き良化型も多い。分枝記号fは、休養明けは苦にしない反面、叩いて一変が少ないタイプ。前走好走だと調子は維持と考えて好走が期待できる。また不器用だが、決め手鋭く瞬発力勝負に強い特性がある。

○エイシンフラッシュ・・・King’s Best×Platini=キングマンボ×ハンプトン 〔8-a〕
 前走毎日王冠1着(=東京芝1800m)。東京芝コースは(3-0-0-5)、芝2000m戦は(4-0-3-1)。毎日王冠好走馬は近年天皇賞秋での好走が多く、本馬は12年天皇賞秋1着好走馬でもあり、東京芝2000mの適性の高い馬でもある。天皇賞秋ではリピーターの好走も多いが、「老馬の法則」が活きやすく、前年よりも着順を下げやすい傾向があるので、近走の内容からも能力の衰えは少ないものの割り引いた分、対抗評価とする。
 King's Best産駒はキングマンボ系で、全体的なスピードを武器に距離は問わず淀みないペース向きの自力勝負血統。キングマンボ系なので2歳戦から走れる仕上がりの早さを持ち合わせるが、3歳春クラシックシーズンまでは詰めの甘い点がある。ダービーの時期は実が入る時期でもあり、それ以降に本格化を始め成長力は十分。キングマンボ系は、レコード決着のようなスピード競馬にも対応可能な上、道悪馬場も得意な進化系。距離の融通性も持ち合わせている。母父Platiniはハンプトン系で、重厚なドイツ血統でのスタミナ型のタイプ。ハンプトン系はスタミナの鬼。肉体的にも精神的にもタフで、2400mに強いが、マイラーも排出。使われながら成長し、一度強くなるとその能力を維持して安定する。
 No.〔8〕の牝系は、早い時期から走るが人気を背負うと少し信頼性に欠ける点がある。小回りコースよりは広いコース向き。3歳春シーズンよりも秋シーズンに期待が出来る成長力を秘めた牝系で古馬にて本格化する。また叩き良化型が多い。分枝記号aは、気性的には素直な産駒が多いが父親よりはスケールが小さくなる傾向。

▲コディーノ・・・キングカメハメハ×サンデーサイレンス=キングマンボ×サンデーサイレンス 〔4-d〕
 前走毎日王冠7着(=東京芝1800m:0.5秒差)。東京芝コースは(1-0-0-2)、芝2000m戦は(0-0-2-0)。前走は約4ヶ月半の休み明けで、初の古馬との対戦で上がり最速を繰り出すも前が止まらずの結果。前走は開催前半のレースでもあり、前が止まらない中での差し届かずの内容は悲観すべきものではなく、むしろ上がり最速の末脚を評価すべきと考えて、反撃に期待して評価する。前走で古馬と対戦したが、凡走していることからもまだ鮮度は活かせると考えて好走に期待する。中距離ならば世代トップクラスの馬と思うので、古馬とも互角に戦えると考える。
 キングカメハメハ産駒はキングマンボ系で、格の高いレースで究極のスピード競馬(=レコード決着)になるほど凄味をきかす血統。厳しい展開ほど持ち前の底力が活き、2歳から走れる完成度の高さと成長力がある。本格化前は詰め甘な点があることには注意が必要だが、ダービーの時期からは実が入り、成長力も豊富。また馬場悪化時にも好走が多く、これはキングマンボ系特有の道悪の上手さに起因するものと考える。母父サンデーサイレンスは、前走の勢いをそのまま活かして好走することの多い特性がある。瞬発力を武器に上がり特化のレースで強く、勢いのあるときには重賞挑戦はプラス要因。前走0.5秒差7着にて、母父の特性を活かすにはギリギリかもしれないが、唯一の3歳馬という鮮度に期待して好走に期待する。
 No.〔4〕の牝系は、2歳時にも好走可能だが、3歳春から力をつけてクラシックでも好走することの多い牝系。成長能力に優れ、スタミナも豊富。2歳時はもともとの素質で走る感じだが、3歳春シーズンになると実が入り始め、秋シーズン以降は成長力も豊富で本格化する。分枝記号dは、精神的にタフなタイプが多く、遠征や重馬場は苦にしない。また前走好走だと次走でも好走しやすい特性も持つ。

△ジャスタウェイ・・・ハーツクライ×Wild Again=サンデーサイレンス×ニアークティック 〔2-n〕
 前走毎日王冠2着(=東京芝1800m:0.1秒差)。東京芝コースは(0-3-0-4)、芝2000m戦は(0-0-1-2)。近走はエプソムC2着(=東京芝1800m:0.0秒差)→関屋記念2着(=新潟芝1600m:0.2秒差)→毎日王冠2着と重賞連続好走中で、本格化モード。12年天皇賞秋は6着だったが、今の充実ぶりなら前年以上の好走は可能と考えて、期待して評価する。東京芝コースや新潟芝コースのでは毎回上がり上位を繰り出す末脚はしっかりしている馬だし、前走もコディーノと同じく上がり32秒7の上がり最速での好走にて、芝1800m→2000mの距離延長をこなせるかだけ不安点はあるが、本格化した今ならこなせると考えて好走に期待する。ただし詰め甘な戦績から連下候補と考える。
 ハーツクライ産駒はサンデーサイレンス系で、ハーツクライ自身はサンデーサイレンス×トニービン配合。母父トニービンの不器用さをやや受け継ぐタイプが多く、一瞬でエンジンがかかり加速できる器用さはないが、助走をつけて末脚が全開になりギアが入れば長く良い脚を繰り出す。馬群の外をのびのび走れるコース向き。サンデーサイレンス系としては、ダンスインザダーク産駒に近く、点火しづらい弱点を持ちつつ、嵌れば大仕事という“難儀なステイヤー血統”。ペースが締まるGⅠほど、大駆けが期待できる。また距離が延びて成績が良くなる馬も多く、本質は中距離~クラシックが能力を活かしやすい。牡馬は芝1800m~2600m、牝馬は芝1400m~2000mを中心に走る。後方一気型は展開に左右され、直線だけの勝負や、内しか伸びない馬場は不発多数。スローが苦手なわけではなく、前半じっくり追走して、助走付きのロングスパートが出来れば好走可能。長い直線+剛腕騎手はプラス条件になる。母父Wild Againはニアークティック系で、ワイルドアゲイン×リボー系という男臭い血統。ペースの緩まないダートがベストで、強気で前にて勝負すると強い反面、たるいペースでは詰めの甘さを出す欠点もある。しかしダートの走りは堅実で、道悪や時計のかかる馬場ならなお良い。ジワジワと成長し、ひとたび本格化するとその部門のヌシ的な存在となり、高齢でも力の衰えは少ない。パワフルな先行力があり、一方で差しに構えると良い脚を使う。
 No.〔2〕の牝系は、2歳戦から走れる仕上がりの早さとクラシックでも好走する成長能力を有した牝系。古馬での成長力も豊富。直線の長いコースでの末脚勝負に強い。分枝記号nは、仕上がり早で素軽いスピードと立ち回りの上手さが持ち味。底力には欠けるが器用さでカバーする。


tipmonaとは?

天皇賞(秋)2013回顧
天皇賞秋 JC&有馬記念に向けて②。

軍神マルス
08期 予想歴15年

次走狙い:ジャスタウェイ
次走狙い:ジェンティルドンナ
次走危険:コディーノ


2013年 タイム 1’57”5 (良) 1FAve=11.75 3FAve=35.25

ラップ
①12.6-②11.3-③11.1-④11.5-⑤11.9-⑥11.9-⑦11.9-⑧11.6-⑨11.5-⑩12.2
1FAveとの誤差
①+0.8 ②-0.5 ③-0.7 ④-0.3 ⑤+0.1 ⑥+0.1 ⑦+0.1 ⑧-0.2 ⑨-0.3 ⑩+0.4
テン35.0-中盤47.2(3F換算35.40)-上がり35.3 『一貫』

『一貫』・・・逃げ△ 先行○ 差し◎ 追込△

1着ジェスタウェイ・・・ハーツクライ×Wild Again=サンデーサイレンス×ニアークティック 〔2-n〕 10-9
2着ジェンティルドンナ・・・ディープインパクト×Bertolini=サンデーサイレンス×ダンチヒ 〔16-f〕 2-2
3着エイシンフラッシュ・・・King’s Best×Platini=キングマンボ×ハンプトン 〔8-a〕 9-10
4着アンコイルド・・・Giant’s Causeway×Alzao=ストームバード×リファール 〔4-n〕 6-6
5着コディーノ・・・キングカメハメハ×サンデーサイレンス=キングマンボ×サンデーサイレンス 〔4-d〕 6-7

流れは、テン-上がりのラップ差も少なく、中盤の弛みも少ないことから『一貫』の流れ。展開的には、差しが最も恵まれ、次いで先行、逃げ・追込には厳しい流れと考える。

1着ジャスタウェイは、前走毎日王冠2着(=東京芝1800m:0.1秒差)からの好走。東京芝コースは(0-3-0-4)、芝2000m戦は(0-0-1-2)でした。近走はエプソムC2着(=東京芝1800m:0.0秒差)→関屋記念2着(=新潟芝1600m:0.2秒差)→毎日王冠2着と重賞連続好走中で、本格化モードの馬でした。12年天皇賞秋は6着だったが、今の充実ぶりなら前年以上の好走は可能と考えて、期待して評価し、結果1着好走。東京芝コースや新潟芝コースの広く直線の長いコースでは、毎回上がり上位を繰り出す末脚はしっかりしている馬であり、今回は上がり34秒6の最速上がりで好走。前走毎日王冠でも上がり32秒7の上がり最速での好走をしていた馬で、近年は毎日王冠好走馬が天皇賞秋でも好走が多い傾向だが、その中でも上がり最速馬は好走の期待値が高く、この点でも侮ってはいけない馬だったと反省する。今回の好走からも本格化は明らかで、好走少なかった芝2000mでの好走からも、今後は侮ってはいけない馬と考えて、次走有馬記念出走プランがあるようだが、有馬記念での好走にも期待する。
 ハーツクライ産駒はサンデーサイレンス系で、ハーツクライ自身はサンデーサイレンス×トニービン配合。母父トニービンの不器用さをやや受け継ぐタイプが多く、一瞬でエンジンがかかり加速できる器用さはないが、助走をつけて末脚が全開になりギアが入れば長く良い脚を繰り出す。馬群の外をのびのび走れるコース向き。サンデーサイレンス系としては、ダンスインザダーク産駒に近く、点火しづらい弱点を持ちつつ、嵌れば大仕事という“難儀なステイヤー血統”。ペースが締まるGⅠほど、大駆けが期待できる。また距離が延びて成績が良くなる馬も多く、本質は中距離~クラシックが能力を活かしやすい。牡馬は芝1800m~2600m、牝馬は芝1400m~2000mを中心に走る。後方一気型は展開に左右され、直線だけの勝負や、内しか伸びない馬場は不発多数。スローが苦手なわけではなく、前半じっくり追走して、助走付きのロングスパートが出来れば好走可能。長い直線+剛腕騎手はプラス条件になる。母父Wild Againはニアークティック系で、ワイルドアゲイン×リボー系という男臭い血統。ペースの緩まないダートがベストで、強気で前にて勝負すると強い反面、たるいペースでは詰めの甘さを出す欠点もある。しかしダートの走りは堅実で、道悪や時計のかかる馬場ならなお良い。ジワジワと成長し、ひとたび本格化するとその部門のヌシ的な存在となり、高齢でも力の衰えは少ない。パワフルな先行力があり、一方で差しに構えると良い脚を使う。
 No.〔2〕の牝系は、2歳戦から走れる仕上がりの早さとクラシックでも好走する成長能力を有した牝系。古馬での成長力も豊富。直線の長いコースでの末脚勝負に強い。分枝記号nは、仕上がり早で素軽いスピードと立ち回りの上手さが持ち味。底力には欠けるが器用さでカバーする。

2着ジェンティルドンナは、前走宝塚記念3着(=阪神芝2200m:0.6秒差)からの好走。東京芝コースは(2-0-0-0)、芝2000m戦は(1-0-0-0)でした。今回は約4ヶ月の休み明けとなるが、休み明けは(1-1-1-0)と好走は多く、また宝塚記念好走馬は休み明けでも侮れない傾向があり、本馬は東京芝2400m好走歴もあり(=12年オークス1着・12年JC1着)と天皇賞秋向きの適性は高く、好走に期待して評価し、結果2着好走。前走は海外遠征からの帰国後で、良馬場ではあるがスタミナのいるタフな馬場で、それでも牡馬相手に3着好走しての内容にて評価を下げる必要はないと考え、また先行・差しの自在性のある馬でもあり、崩れていない東京芝コースでは好走必至と考えて評価したが、今回は差しが上位独占する中で良く前に展開して好走したと評価する。また天皇賞秋は近年牝馬の好走も多く、今年も出走馬中唯一の牝馬であったがきちんと好走したことからも、天皇賞秋では牝馬の上位馬は侮ってはいけないと考える。次走JCでも、昨年1着好走しているように能力発揮には抜群のコースにて好走必至と考えるが、JC連覇した馬は近年いない点は考慮すべく、2・3着も十分にあり得ると考えて好走に期待したい。
 ディープインパクト産駒はサンデーサイレンス系で、広いコースで加速をつけながら全開になる末脚が武器で、スローで脚を溜めてキレキレの瞬発力を繰り出す。一瞬でトップスピードに乗れるタイプと点火に時間がかかるタイプがいて、前者は馬体重が軽い馬、後者は馬体重の重い馬が多い。それから母系がスピード型だと一瞬の反応が速く、母系がスタミナ型だとトップスピードに乗るまで時間を要する。また道中が速いペースだと脚をなし崩しに使わされて末脚が鈍るので、距離短縮の速い流れの時には過信禁物。逆に距離延長で緩い流れとなるときには狙い目。スローでしか好走歴のない馬の距離短縮時は、疑って掛かる方が良い。ゆったりローテーションに強く、間隔が詰まるのも良くない。母父Bertoliniはダンチヒ系で、仕上がりの早い短距離・マイラー血統だが、底力に欠ける。2歳の新馬から走り、3歳前半までは芝の重賞でも無視できないが、あくまでも穴狙いが正解。
 No.〔16〕の牝系は、早い時期から走るのだが3歳春以降に成長を始め、距離が延びて本領発揮が多いステイヤー特性を持つ牝系。叩き良化型も多い。分枝記号fは、休養明けは苦にしない反面、叩いて一変が少ないタイプ。前走好走だと調子は維持と考えて好走が期待できる。また不器用だが、決め手鋭く瞬発力勝負に強い特性がある。

3着エイシンフラッシュは、前走毎日王冠1着(=東京芝1800m)からの好走。東京芝コースは(3-0-0-5)、芝2000m戦は(4-0-3-1)でした。毎日王冠好走馬は近年天皇賞秋での好走が多く、本馬は12年天皇賞秋1着好走馬でもあり、東京芝2000mの適性の高い馬でした。天皇賞秋ではリピーターの好走も多いが、「老馬の法則」が活きやすく、前年よりも着順を下げやすい傾向があるので、近走の内容からも能力の衰えは少ないものの割り引いて評価したが、結果3着好走。やはり「老馬の法則」は活きるようで、本馬は好走したが着順は前年よりも下げてしまいました。芝2000mでは非常に堅実な馬にて、この距離から変わるのは好ましくないが、能力的にはまだまだ侮れない馬として、次走の好走にも期待したい。
 King's Best産駒はキングマンボ系で、全体的なスピードを武器に距離は問わず淀みないペース向きの自力勝負血統。キングマンボ系なので2歳戦から走れる仕上がりの早さを持ち合わせるが、3歳春クラシックシーズンまでは詰めの甘い点がある。ダービーの時期は実が入る時期でもあり、それ以降に本格化を始め成長力は十分。キングマンボ系は、レコード決着のようなスピード競馬にも対応可能な上、道悪馬場も得意な進化系。距離の融通性も持ち合わせている。母父Platiniはハンプトン系で、重厚なドイツ血統でのスタミナ型のタイプ。ハンプトン系はスタミナの鬼。肉体的にも精神的にもタフで、2400mに強いが、マイラーも排出。使われながら成長し、一度強くなるとその能力を維持して安定する。
 No.〔8〕の牝系は、早い時期から走るが人気を背負うと少し信頼性に欠ける点がある。小回りコースよりは広いコース向き。3歳春シーズンよりも秋シーズンに期待が出来る成長力を秘めた牝系で古馬にて本格化する。また叩き良化型が多い。分枝記号aは、気性的には素直な産駒が多いが父親よりはスケールが小さくなる傾向。

4着アンコイルドは、前走京都大賞典2着(=京都芝2400m:0.0秒差)からの好走。東京芝コースは(2-1-0-0)、芝2000m戦は(5-2-1-1)でした。近3走は、函館記念2着(=函館芝2000m:0.3秒差)→札幌記念2着(=函館芝2000m:1.7秒差)→京都大賞典2着と重賞連続好走で本格化モードだったが、今回の4着好走からも地力強化は明らか。まだ4歳馬なので今後の活躍にも期待できると考え、好走に期待したい。
 Giant's Causeway産駒はストームバード系で、ハイペースで飛ばしても簡単にバテない先行押し切り型。またストームバード系は、好調期にまとめて稼ぐ短期集中型が多く、2~3歳戦で好走できるスピードと完成度の高さがある。好調期には連続好走を続けるのだが、不調期になると崩れ好走できなくなるのがストームバード系。労せずに先行できる内枠か揉まれない外枠で結果を出しやすい。母父ミルジョージはネヴァーベンド系で、スローペースより消耗戦に強く、前走が不振だったとしても展開が厳しくなると突っ込んでくる。成長力もあり、高齢になって蘇る馬もいる。母父としても消耗戦の強さを伝え、強気な競馬をしてこそ持ち味が活き、また大レース向きでもある。
 No.〔4〕の牝系は、3歳春から力をつけてクラシックで好走するような成長力もあるが、さらに3歳秋から古馬にかけて成長力が著しい。またスタミナを活かしての好走が得意。分枝記号rは、あらゆる条件を平均的にこなすタイプ。分枝記号nは、仕上がり早で素軽いスピードと立ち回りの上手さが持ち味。底力には欠けるが器用さでカバーする。また短距離向きの馬が多く、中距離馬は洋芝開催向き。

5着コディーノは、前走毎日王冠7着(=東京芝1800m:0.5秒差)からの好走。東京芝コースは(1-0-0-2)、芝2000m戦は(0-0-2-0)でした。前走は約4ヶ月半の休み明けで、初の古馬との対戦で上がり最速を繰り出すも前が止まらずの結果。前走は開催前半のレースでもあり、前が止まらない中での差し届かずの内容は悲観すべきものではなく、むしろ上がり最速の末脚を評価すべきと考えて、反撃に期待して評価したが、結果5着。現時点では、中距離ではやや能力は足りないようで、今後の成長には期待したいが、中距離よりもマイル路線へ転向した方が、今後は活路が開けるのでは?と考える。
 キングカメハメハ産駒はキングマンボ系で、格の高いレースで究極のスピード競馬(=レコード決着)になるほど凄味をきかす血統。厳しい展開ほど持ち前の底力が活き、2歳から走れる完成度の高さと成長力がある。本格化前は詰め甘な点があることには注意が必要だが、ダービーの時期からは実が入り、成長力も豊富。また馬場悪化時にも好走が多く、これはキングマンボ系特有の道悪の上手さに起因するものと考える。母父サンデーサイレンスは、前走の勢いをそのまま活かして好走することの多い特性がある。瞬発力を武器に上がり特化のレースで強く、勢いのあるときには重賞挑戦はプラス要因。前走0.5秒差7着にて、母父の特性を活かすにはギリギリかもしれないが、唯一の3歳馬という鮮度に期待して好走に期待する。
 No.〔4〕の牝系は、2歳時にも好走可能だが、3歳春から力をつけてクラシックでも好走することの多い牝系。成長能力に優れ、スタミナも豊富。2歳時はもともとの素質で走る感じだが、3歳春シーズンになると実が入り始め、秋シーズン以降は成長力も豊富で本格化する。分枝記号dは、精神的にタフなタイプが多く、遠征や重馬場は苦にしない。また前走好走だと次走でも好走しやすい特性も持つ。

天皇賞秋のポイントは、
①流れは『加速』か『一貫』になりやすい。流れで好走馬のタイプが変わり、『加速』はキレ重視のタイプが好走しやすく、『一貫』は中距離持続型のスペシャリストが好走しやすい。
②基本はサンデーサイレンス系のGⅠ。1000m通過時が1分をこえるなら確実にサンデーサイレンス系向きの流れ。1分以内ならトニービン系、レッドゴッド系など大系統ナスルーラ系や大系統ノーザンダンサー系を有した馬が好走しやすい流れとなる。ノーザンテースト系も相性は良い。
③No.〔3〕〔4〕〔8〕〔9〕の牝系が好走馬多し。
④毎日王冠好走馬を中心に。特に上がり最速で好走した馬は要注目。
⑤宝塚記念好走馬は、休み明けでも好走率高し。東京芝2400mGⅠ好走歴があるならば堅軸。
⑥札幌記念好走馬も好走が多い。
⑦3歳牝馬は鮮度を活かしての好走が可能。基本3歳馬は鮮度が活かせるかを重視すること。
⑧「老馬の法則」が活きやすく、前年好走馬は着順を下げやすい。


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