高松宮記念2014予想
高松宮記念 スプリント路線の世代交代に期待。

軍神マルス
08期 予想歴16年

◎ストレイトガール
  3着/1人気

○レディオブオペラ15着/4人
▲コパノリチャード1着/3人
△スマートオリオン7着/5人


★傾向分析★
2012年 タイム 1’10”3 (良) 1FAve=11.72 3FAve=35.15
テン34.5-上がり35.8 『前傾』
1着カレンチャン・・・クロフネ×サンデーサイレンス=ヴァイスリージェント×サンデーサイレンス 〔13-c〕 2-2
2着サンカルロ・・・シンボリクリスエス×Crafty Prospector=ロベルト×ミスプロ 〔23-b〕 10-12
3着ロードカナロア・・・キングカメハメハ×Stom Cat=キングマンボ×ストームバード 〔2-s〕 4-4

2013年 タイム 1’08”1 (良) 1FAve=11.35 3FAve=34.05
テン34.3-上がり33.8 『加速』
1着ロードカナロア・・・キングカメハメハ×Strom Cat=キングマンボ×ストームバード 〔2-s〕 9-7
2着ドリームバレンチノ・・・ロージズインメイ×マイネルラヴ=ヘイロー×ミスプロ 〔2-n〕 12-11
3着ハクサンムーン・・・アドマイヤムーン×サクラバクシンオー=フォーティナイナー×プリンスリーギフト 〔18〕 1-1

 流れは、テン-上がりのラップ差から『前傾』の流れ。展開的には、追込が最も恵まれ、次いで差し、逃げ・追込には厳しい流れと考える。

 中京競馬場の大改装にて、12年より新コースの芝1200mで行われるようになった高松宮記念。以前のコースとの変更点は3つ。
①スタートから3コーナーまでの距離が、486m→315mと距離が短くなった。
②最後の直線が、313m→412mと距離が延びた。
③直線の坂が、無→有。高低差2.2m、最大勾配2.0%。

 もともと左回りの小回りコースだったが、改装で芝1200m戦としては最長の直線距離を有し(=東京芝コースでは芝1200m戦がないし、新潟芝コースなどは内回りで直線は新中京コースよりは短い)、東京コースに近いコース形態+中山芝コースのような急坂コースとなったと思われる。これにより①②の変更点が影響したためか、旧コースだとテンが32秒台後半~33秒台といったより厳しいペースの『前傾』の流れになることが多かったが、12年の場合テン34秒5と過去に比べ緩くなり、③の急坂が加わったことで上がりがかかるようになった高松宮記念(=以前は上がりは34秒台後半~35秒台前半に対し、今回は35秒8)。スピードとパワーの要素がより求められるようになったレースと考える。また12年は開催8日目という馬場状態にて、内よりは外の方がより好走しやすい馬場状態になっていたと考えるが、13年は開催6日目。今年も開催6日目なので、昨年同様に、やはりやや外枠有利と考えるべきと考える。

 12年・13年の結果より、先ずは①の変更点より外枠の先行馬はよりダッシュ力が求められ、良いポジションを取らないと終始外々を回されることになると思われる。また②の変更点より差し馬により向いた展開になると思われる。そのため外枠の先行馬には厳しい流れになると思われる。このポイントをうまく回避して好走した馬は、12年2番人気1着カレンチャン、13年ハクサンムーン。終始良いポジションをとり、また早め抜け出してパワーで押し切るタイプに向くと思います。

 逆に外枠の差し馬は、やや距離ロスは生じるものの直線が長くなったことで挽回可能と考える。③の変更点よりよりパワータイプの馬が好走しやすいと考える。このポイントに合致した馬は12年3番人気2着サンカルロ、13年1着ロードカナロア・13年2着ドリームバレンチノ。展開的に恵まれているものの、距離ロスが不利になり差し届かずという結果は今年も十分にありうると考えるべきと思います。

 内枠の先行馬については、先手で良いポジションをとれると終始内を回れる距離のメリットが生じるが、②③の変更点より直線が長くなることで後続の目標となる点では抜けた能力が必要と思われる。また先手争いでペースが上がると思われ、先行できる馬はその分パワータイプと思うのだが、最後まで踏ん張りきれるかどうか?がポイントとなる思われる。このポイントに合致した馬は、12年1番人気3着ロードカナロア。終始内内を先行し、直線踏ん張るものの差を詰められずの内容。13年1着ロードカナロアは中・外枠だったこともあり結果が異なっていた事でも証明されると思うので、内よりやや外目の枠の強い先行馬には注目したい。

 先行できなかった内枠の馬は、内で包まれる不利が生じ、直線を向いた時点で前が詰まるようだと大きな不利が生じる可能性があると思われる。このポイントは、12年・13年の外枠の先行・差し馬が上位を占めた結果から証明されたと考える。

★予想★
高松宮記念のポイントは、
①スピードとパワーに優れた馬を中心に。高速決着に向く血統重視(=キングマンボ系やヴァイスリージェント系などは特注)。
②開催が進み内の馬場は荒れ始めるため、基本は中枠・外枠の馬を。
③先行できる中枠・外枠の馬は中心に据えられるが、外枠の差し馬は差し届かずもあるので、連下候補に。
④近走好走馬を上位に。特に阪急杯好走馬に注目。
⑤スプリンターズSやオーシャンS好走の中山芝1200m好走実績もポイント。
⑥京阪杯・シルクロードSなど、暮れ・年明けの京都芝1200m重賞好走馬に注意。

◎ストレイトガール・・・フジキセキ×タイキシャトル=サンデーサイレンス×ヘイロー 〔16-a〕
 前走シルクロードS1着(=京都芝1200m)。中京芝コースは(1-0-0-0)、芝1200m戦は(8-2-0-4)。現在9戦連続連対中で本格化モードで、この本格化モードは、セカンドステージ突入のフジキセキ牝馬の特性によるものと、母父タイキシャトルの好調期の特性によるものと思われ、父×母父ともに好調期には逆らわない方が良い血統配合と考え、好走必至と考える。中枠の先行馬にて好走する可能性は高いと考え、また外差しでも好走出来ると思うが、フジキセキ産駒の得意技の内枠の“イン突き”でも期待できると思うし、死角の少ない馬として堅軸と考えて好走に期待して評価する。
 フジキセキ産駒はスピード型サンデーサイレンス系で、内枠を活かして好位から抜け出す“イン突き”のレースが得意。すっと好位を取って折り合い、一瞬のタイミングで馬群を抜けられる器用な脚を持っていて、サンデーサイレンス系の中でも屈指の能力。この器用さは2~3歳の早い時期では大きな武器となる。この器用さと一瞬の脚の速さは、特に牝馬戦でも発揮され、大物食いもしばしば。2歳から走る早熟性を有しながら、高齢でも侮れないしぶとさがあり、セカンドステージも存在する。休み明け(=4ヶ月以内)での穴も多い。母父タイキシャトルはヘイロー系で、芝ダート兼用の快速スピード型で、得意コースに1200mが並ぶ、速さと粘りの血統。高速決着も望むところ。仕上がりの早さを活かして、2歳の新馬からスピード全開。内枠からポンと出て最短コースを抜ける器用さを持ち、内枠の成績が良い。逃げ・先行馬が有利なローカル開催の前半に勝ち星を量産する。スプリンター中心ながら、2歳から3歳前半の時期や一流馬はマイルや1800mでも走るから安易に距離で嫌わないこと。また好調期は連続して好走し、勢いがなくなるとスランプを迎える波の大きさもある。“フレッシュ”が好走条件で、穴を狙うなら短期休養明けと距離短縮がオススメ。
 No.〔16〕の牝系は、早い時期から走るのだが3歳春以降に成長を始め、距離が延びて本領発揮が多いステイヤー特性を持つ牝系。叩き良化型も多い。分枝記号aは、気性的に素直なタイプが多く、また父親よりもスケールが小さくなる傾向。

○レディオブオペラ・・・Singspiel×KIngmambo=サドラーズウェルズ×キングマンボ 〔8-c〕
 前走シルクロードS2着(=京都芝1200m:0.4秒差)。中京芝コースは初で、芝1200m戦は(5-1-1-0)。芝では(4-2-0-0)と崩れていない馬で、近走は条件戦からスムーズに勝ち上がり、前走で重賞好走もして本格化モード。サドラーズウェルズ系の本格化モードは格上挑戦でこそ真価を発揮することが多く、また母父Kingmamboのスピード勝負に強い特性からも、GⅠ挑戦がプラス要因になると考えて好走に期待して評価する。京都芝1200m巧者で、中京芝コースでも好走可能と思うが、やはりコース経験が乏しいという点では割引は必要と考えて評価を下げました。外枠の先行馬で、上がり勝負にも強い馬にて好走の可能性は高いと考える。
 Singspiel産駒はサドラーズウェルズ系で、芝1600mを中心に好走が多く、1400~1800mで重賞も好走しているが、中距離以上でも侮れない。淀みなく流れ、底力の問われる展開でこそ真価を発揮し、成長力も豊富で、条件戦よりも重賞で勝負してこその血統。もたもたしていた馬に安定感が出てきたら本格化の兆しで、いきなり重賞挑戦でも勝負になる。母父Kingmamboはキングマンボ系で、格の高いレースで究極のスピード競馬(=レコード決着)になるほど凄味をきかす血統。究極のスピード勝負に強く厳しい展開こそ持ち味が活きるタイプ。
 No.〔8〕の牝系は、2歳~3歳春シーズンも好走は可能だが人気の時には詰めが甘い特性があり、本領発揮は3歳秋以降で、古馬で真価を発揮するタイプが多い。叩き良化型で、高速時計にも強い。分枝記号cは、開幕週・最終週や重馬場での持久力勝負に強い傾向。欧州的な瞬発力を秘めるがゴチャつく展開は苦手。

▲コパノリチャード・・・ダイワメジャー×トニービン=サンデーサイレンス×グレイソヴリン 〔6-b〕
 前走阪急杯1着(=阪神芝1400m)。中京芝コースは初で、芝1200m戦も初。高松宮記念が新中京芝1200mにコース変わってから、12年・13年と阪急杯好走馬が好走していて、距離短縮はプラス要因になるステップだが、高松宮記念は外枠有利な傾向があり、今回初の芝1200m戦になること、内枠の先行馬ということで、やや不利な条件があるため割り引いて評価するが、それでも好走の可能性は高いと考えて好走に期待して評価する。
 ダイワメジャー産駒はサンデーサイレンス系で、力強いスピードを持ち、芝1600~2000mを得意とするマイラーや中距離型。フジキセキに近いイメージで、自身がダートを圧勝した実績もあるのでダートの得意な馬力型のタイプと、芝で鋭く斬れる脚を使うタイプと存在するはず。ダイワメジャー自身が中山芝コースで好走が多かったように、また古馬で本格化するまでは直線の長い東京芝コースや京都芝コースなどで最後につかまるレースが多かったことからも、キレよりもスピードの持続性能を活かしたレースに向くと考えますが、完成度は高い。本格化すると鋭く斬れる脚も使えるようになる(=父母父ノーザンテーストの成長能力で引き出される感じと思います)。また直線の短い中山・阪神芝コースでは1着も多いが、東京・京都芝コースになると勝ちきれずに2・3着になることが多い。母父トニービンはグレイソヴリン系で、母父としては万能血統。長距離を好走できるスタミナ、競っての底力、成長力などを補完する。強敵相手に好走しやすい特性や連続好走しやすい特性も持っている。一度上昇して連続好走中なら、一定期間は期待出来る。
 No.〔6〕の牝系は、直線の長いコース向きで、ハイペースの消耗戦に強い牝系。厳冬期や真夏などシーズンオフに強い特性をもつ。成長能力は早い時期から走るのだが、詰め甘にて人気を背負うと脆い傾向がある。3歳クラシックでは脇役の方が良い仕事をし、古馬になり本格化する。分枝記号bは、鮮度と勢いが好走に重要なポイント。重賞初挑戦など鮮度の高い時は好走率高し。決め手には欠けるが自在性があり、格上げ戦に強い。

△スマートオリオン・・・グラスワンダー×ウイニングチケット=ロベルト×トニービン 〔16-c〕
 前走オーシャンS1着(=中山芝1200m)。中京芝コースは初で、芝1200m戦は(5-3-0-0)。現在8連続連対中で、本馬も本格化モードの馬。前走で重賞好走し、勢いもある馬で、外枠の先行馬で好走の可能性は高いと考える。しかし、連続好走は中山芝1200mや函館芝1200mと小回りコースでのもので、今回左回りで東京芝コースに近い形態を有する中京芝1200mでの好走という点では不安を残すため、連下候補と考える。ただ中山芝1200mでの好走が多いとうことは急坂をこなせるパワーとスピードは備えている馬にて左回りに対応できれば好走の可能性は高い馬と考える。
 グラスワンダー産駒はロベルト系で、グラスワンダーの母父ダンチヒの特性も活かしやすい「ダンチヒ型」と父系そのままの「ロベルト型」とがいる。得意距離や得意コースがピンポイントで存在し、守備範囲がはっきりしている。スピードの豊かなタイプが「ダンチヒ型」で、ハイペースの二枚腰が持ち味で、時計勝負を苦にせず内枠や小回りの成績が良い。「ロベルト型」は、叩き良化型で根幹距離の厳しい流れが向き、不器用だが底力を問われたりスタミナのいる展開でこそのタイプ。能力が開花する中長距離に向き、成長力に富み、若い時期はジリ脚で詰めの甘かった馬が、切れ味を身に付けて上昇する。母父ウイニングチケットはグレイソヴリン系で、芝・ダートいずれもローカルの短距離で激走し、前走同じ条件で惨敗している馬が次走で一変したりと人気薄でも好走する恐怖の万馬券血統。トニービンをパワー型にして、さらにバカを足したような印象で、狂気をはらみつつ叩き良化型で、外枠が合う。
 No.〔16〕の牝系は、早い時期から走るのだが3歳春以降に成長を始め、距離が延びて本領発揮が多いステイヤー特性を持つ牝系。叩き良化型も多い。分枝記号cは、開幕週・最終週や重馬場での持久力勝負に強い傾向。欧州的な瞬発力を秘めるがゴチャつく展開は苦手。


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高松宮記念2014回顧
高松宮記念 阪急杯好走馬は堅軸。

軍神マルス
08期 予想歴16年

次走狙い:コパノリチャード
次走狙い:ストレイトガール
次走危険:ハクサンムーン


2014年 タイム 1’12”2 (不良) 1FAve=12.03 3FAve=36.10

ラップ
①12.1-②10.7-③11.7-④11.9-⑤12.6-⑥13.2
1FAveとの誤差
①+0.1 ②-1.3 ③-0.3 ④-0.1 ⑤+0.6 ⑥+1.2
テン34.5-上がり37.7 『前傾』

『前傾』・・・逃げ× 先行△ 差し○ 追込◎

1着コパノリチャード・・・ダイワメジャー×トニービン=サンデーサイレンス×グレイソヴリン 〔6-b〕 2-2
2着スノードラゴン・・・アドマイヤコジーン×タヤスツヨシ=グレイソヴリン×サンデーサイレンス 〔1-t〕 13-13
3着ストレイトガール・・・フジキセキ×タイキシャトル=サンデーサイレンス×ヘイロー 〔16-a〕 7-8
4着エーシントップ・・・Tale of the Cat×Unbridled’s Song=ストームバード×ミスプロ 〔16-g〕 1-1
5着ハクサンムーン・・・アドマイヤムーン×サクラバクシンオー=フォーティナイナー×プリンスリーギフト 〔18〕 14-13

流れは、テン-上がりのラップ差から『前傾』の流れ。展開的には、追込が最も恵まれ、次いで差し、逃げ・先行には厳しい流れと考えるが、不良馬場ということもあり、各馬の不良馬場適性も影響があったものと思われる。

1着コパノリチャードは、前走阪急杯1着(=阪神芝1400m)からの好走。中京芝コースは初で、芝1200m戦も初でした。高松宮記念が新中京芝1200mにコース変わってから、12年・13年と阪急杯好走馬が好走していて(=11年2着サンカルロ、13年1着ロードカナロア)、やはり今年もその好走ステップ馬が1着好走。阪急杯からの距離短縮が嵌りやすいのだと思うが、それだけでなく馬場悪化するとよりスタミナやパワーを問われる状態になるので、前走芝1400mで好走していることがスタミナの面でも活きやすいステップなのだと考える。そのため馬場悪化時はより好走しやすいステップと注目したい。高松宮記念は外枠有利な傾向があり、今回内枠の先行馬ということで、抜けた実力がないと直線が長い分目標にされやすいというやや不利な条件があるため割り引いて考えましたが、それを苦にせず、展開的にも不利な流れで圧勝した内容は、能力も十分評価しないといけないと考えます。本格化とみて、今後の活躍にも期待したいと思います。
 ダイワメジャー産駒はサンデーサイレンス系で、力強いスピードを持ち、芝1600~2000mを得意とするマイラーや中距離型。フジキセキに近いイメージで、自身がダートを圧勝した実績もあるのでダートの得意な馬力型のタイプと、芝で鋭く斬れる脚を使うタイプと存在するはず。ダイワメジャー自身が中山芝コースで好走が多かったように、また古馬で本格化するまでは直線の長い東京芝コースや京都芝コースなどで最後につかまるレースが多かったことからも、キレよりもスピードの持続性能を活かしたレースに向くと考えますが、完成度は高い。本格化すると鋭く斬れる脚も使えるようになる(=父母父ノーザンテーストの成長能力で引き出される感じと思います)。また直線の短い中山・阪神芝コースでは1着も多いが、東京・京都芝コースになると勝ちきれずに2・3着になることが多い。母父トニービンはグレイソヴリン系で、母父としては万能血統。長距離を好走できるスタミナ、競っての底力、成長力などを補完する。強敵相手に好走しやすい特性や連続好走しやすい特性も持っている。一度上昇して連続好走中なら、一定期間は期待出来る。
 No.〔6〕の牝系は、直線の長いコース向きで、ハイペースの消耗戦に強い牝系。厳冬期や真夏などシーズンオフに強い特性をもつ。成長能力は早い時期から走るのだが、詰め甘にて人気を背負うと脆い傾向がある。3歳クラシックでは脇役の方が良い仕事をし、古馬になり本格化する。分枝記号bは、鮮度と勢いが好走に重要なポイント。重賞初挑戦など鮮度の高い時は好走率高し。決め手には欠けるが自在性があり、格上げ戦に強い。

2着スノードラゴンは、前走オーシャンS2着(=中山芝1200m:0.2秒差)からの激走。中京芝コースは初で、芝1200m戦は(0-1-0-0)でした。前走オーシャンSでは、ダート→芝変わりで2着好走し、その勢いのまま鮮度を活かして好走したように思います。もちろん外枠の差し馬としてパワータイプの馬が好走しやすい傾向に、ダート好走していた本馬のパワーが嵌ったと思うが、馬場悪化も得意な血統配合もプラス要因となったと考える。この手のタイプを来年はうまく狙いたいと思います。展開的には恵まれた馬と考えますが、それでも芝短距離路線では鮮度は高く、今後の好走にも期待したいと思います。
 アドマイヤコジーン産駒はグレイソヴリン系で、全体的なスピードが最大の持ち味。淀みなく流れる展開が合い、ハイペースを先行しても踏ん張りが利く。2歳から走るが早熟血統ではなく、古馬になってひと皮むける。短距離での好走が多いが、産駒によって距離適性は異なる。芝の道悪が得意だが、また夏の新潟のような高速馬場にも強い。母父タヤスツヨシはサンデーサイレンス系で、力強いフットワークとスタミナを武器にダート中距離での好走が多いが、芝もこなす。芝馬は総じてジリっぽく、惜敗を繰り返しながら時計のかかる馬場やスタミナの活かせる消耗戦になると突っ込んでくる。急坂も問題なく、ダート道悪巧者でもある。
 No.〔1〕の牝系は、クラシックで好走が多く3歳春にはある程度完成する、完成度が高く仕上がりの早い牝系。3歳秋以降は緩やかに成長する。分枝記号tは、京都や中京などスパイラルカーブのあるコースで本領を発揮する。一瞬の脚があるので中山も得意。

3着ストレイトガールは、前走シルクロードS1着(=京都芝1200m)からの好走。中京芝コースは(1-0-0-0)、芝1200m戦は(8-2-0-4)でした。現在9戦連続連対中で本格化モードで、この本格化モードは、セカンドステージ突入のフジキセキ牝馬の特性によるものと、母父タイキシャトルの好調期の特性によるものと思われ、父×母父ともに好調期には逆らわない方が良い血統配合と考え、好走必至と考え評価し、結果3着好走。中枠の先行馬にて好走する可能性は高いと考え、また外差しでも好走出来ると思うが、フジキセキ産駒の得意技の内枠の“イン突き”でも期待できると思うし、死角の少ない馬として堅軸と考えて好走に期待して評価したが、この馬場では外差しで届くまでには至らなかった様子。それでも3着に踏みとどまったことは評価したく、今後の好走にはまだまだ期待したい。夏のサマースプリントシリーズでの好走にも期待出来る馬として注目したい。
 フジキセキ産駒はスピード型サンデーサイレンス系で、内枠を活かして好位から抜け出す“イン突き”のレースが得意。すっと好位を取って折り合い、一瞬のタイミングで馬群を抜けられる器用な脚を持っていて、サンデーサイレンス系の中でも屈指の能力。この器用さは2~3歳の早い時期では大きな武器となる。この器用さと一瞬の脚の速さは、特に牝馬戦でも発揮され、大物食いもしばしば。2歳から走る早熟性を有しながら、高齢でも侮れないしぶとさがあり、セカンドステージも存在する。休み明け(=4ヶ月以内)での穴も多い。母父タイキシャトルはヘイロー系で、芝ダート兼用の快速スピード型で、得意コースに1200mが並ぶ、速さと粘りの血統。高速決着も望むところ。仕上がりの早さを活かして、2歳の新馬からスピード全開。内枠からポンと出て最短コースを抜ける器用さを持ち、内枠の成績が良い。逃げ・先行馬が有利なローカル開催の前半に勝ち星を量産する。スプリンター中心ながら、2歳から3歳前半の時期や一流馬はマイルや1800mでも走るから安易に距離で嫌わないこと。また好調期は連続して好走し、勢いがなくなるとスランプを迎える波の大きさもある。“フレッシュ”が好走条件で、穴を狙うなら短期休養明けと距離短縮がオススメ。
 No.〔16〕の牝系は、早い時期から走るのだが3歳春以降に成長を始め、距離が延びて本領発揮が多いステイヤー特性を持つ牝系。叩き良化型も多い。分枝記号aは、気性的に素直なタイプが多く、また父親よりもスケールが小さくなる傾向。

4着エーシントップは、前走フェブラリーS16着(=東京D1600m:2.5秒差)からの激走。中京芝コースは(1-0-0-0)、芝1200m戦は初でした。近走はダート戦で凡走していたが、久しぶりの芝で、また初の芝1200mということで、1度萎んだストームバード系の馬の復活の兆しになる刺激があったと思われる。展開的には厳しい流れを4着に踏みとどまったことを評価したく、また今回好走したことで再度スイッチが入り復活があり得ると思われ、今後短距離では芝・ダート問わず好走はありうると考えて注目してみたい。
 Tale of the Cat産駒はストームバード系で、全体的に米国色が濃く、スピードと淡白さが同居した陽気なアメリカン野郎で、芝・ダート兼用型の短距離~マイル血統。溜めて差すよりも、直線で先頭に立って押し切る競馬が合い、ハイペースで飛ばしても二枚腰を発揮するのは他のストームバード系と同じ。成長力は早熟タイプで、2歳戦から3歳前半が稼ぎ時で、早い時期に未勝利戦を脱せないような馬だと将来性は期待薄。母父Unbridled’s Songはミスプロ系で、ダートの一流馬を出す一方で、ためると芝で斬れるのもアンブライドルド系で、また満遍なく活躍馬を輩出するわけではないが、大一番になると無類の強さを発揮するのもアンブライドルド系。先行力とためての一瞬の脚に優れ、軽いダートも強いが芝・ダート不問。短距離から中距離をこなし、3~4歳時が最も充実する。
 No.〔16〕の牝系は、早い時期から走るのだが3歳春以降に成長を始め、距離が延びて本領発揮が多いステイヤー特性を持つ牝系。叩き良化型も多い。分枝記号gは、パワータイプが多く雨も苦にしないが、不器用なタイプも多く厳しい流れで力を発揮する。

5着ハクサンムーンは、前走オーシャンS13着(=中山芝1200m:0.9秒差)からの好走。中京芝コースは(0-1-1-1)、芝1200m戦は(5-2-1-5)でした。13年高松宮記念3着(=中京芝1200m:0.2秒差)・13年スプリンターズS2着(=中山芝1200m:0.1秒差)と昨年のスプリント路線の上位馬でしたが、14年に入り昨年の勢いはやや衰えがあるようで、結果5着。今回はいつも逃げる馬が出遅れて後方からの競馬になってしまったことも影響あったと考えるが展開的には恵まれていたし、それよりも前走は休み明けの影響があったかもしれないが、2戦続けて凡走してしまったことから、昨年ほどの状態を保てていない集中力を失った状態に馬がなっているのでは?と考えて、今後は少し割り引いて評価した方が良さそうな馬と思いました。能力自体は高い馬と思うので、まだ好走は十分可能とは思いますが、今後衰えも出てくると思うので、過信は禁物と考えます。
 アドマイヤムーン産駒はミスプロ系で、体の柔らかい産駒が多く着実にスピードを伝えるフォーティナイナー系。2歳の短距離から走れる仕上がりの早さと、芝・ダート兼用の快速スピードを持つ。好位で折り合い、馬群の内で我慢もでき、ギアチェンジの速さや競馬上手の賢さが目につく。インを通れる脚を持ち、芝の1枠の成績が良く、内枠の好走が多い。母父サクラバクシンオーはプリンスリーギフト系で、テンのダッシュ力に優れ、スピードという意味合いではピカイチの種牡馬。休み明けから好走可能で、使い詰めるとパフォーマンスが低下する鮮度重視の特性がある。持ち時計には限界があり、各馬の能力を示す指標にもなる。中4週~8週のローテーションが良く、それより短くても長くても成績が落ちる。レース間隔1~2ヶ月がホットスポット。
 No.〔18〕の牝系は、活躍馬はナリタトップロードなどがいるがやや衰退気味の牝系。スタミナはあるが、融通の利くタイプは少なく、底力は少ない。分枝記号なしなので、産駒ごとに得手不得手ははっきりしているものの、平均的に能力を発揮し、やや晩成傾向。

高松宮記念のポイントは、
①スピードとパワーに優れた馬を中心に。高速決着に向く血統重視(=キングマンボ系やヴァイスリージェント系などは特注)。
②開催が進み内の馬場は荒れ始めるため、基本は中枠・外枠の馬を。内枠で好走するには抜けた能力が必要。
③先行できる中枠・外枠の馬は中心に据えられるが、外枠の差し馬は差し届かずもあるので、連下候補に。
④近走好走馬を上位に。
⑤特に阪急杯好走馬は距離短縮もプラスに働くため要注目。馬場悪化時は要注意。まずは軸として評価すべし。
⑥スプリンターズSやオーシャンS好走の中山芝1200m好走実績もポイント。
⑦京阪杯・シルクロードSなど、暮れ・年明けの京都芝1200m重賞好走馬に注意。


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