ヴィクトリアM2014予想
ヴィクトリアM クラシック好走馬と近走好調馬。

軍神マルス
08期 予想歴16年

◎ホエールキャプチャ
  4着/2人気

○デニムアンドルビー7着/4人
▲ラキシス15着/9人
△キャトルフィーユ5着/13人


★傾向分析★
2009年 タイム 1'32"4 (良) 1FAve=11.55 3FAve=34.65
テン34.7-中盤23.9(3F換算35.85)-上がり33.8 『加速・中弛み』
1着ウオッカ・・・タニノギムレット×ルション=ロベルト×ネヴァーベンド 〔3-l〕 5-4
2着ブラボーデイジー・・・クロフネ×サンデーサイレンス=ヴァイスリージェント×サンデーサイレンス 〔1-n〕 4-4
3着ショウナンラノビア・・・フレンチデピュティ×ヘクタープロテクター=ヴァイスリージェント×ミスプロ 〔7-c〕 1-1

2010年 タイム 1'32"4 (良) 1FAve=11.55 3FAve=34.65
テン33.8-中盤23.7(3F換算35.55)-上がり34.9 『前傾・中弛み』
1着ブエナビスタ・・・スペシャルウィーク×Caerleon=サンデーサイレンス×ニジンスキー 〔16-c〕 13-12
2着ヒカルアマランサス・・・アグネスタキオン×A.P. Indy=サンデーサイレンス×エーピーインディ 〔16-d〕 4-4
3着ニシノブルームーン・・・タニノギムレット×Alzao=ロベルト×リファール 〔14-c〕 12-13

2011年 タイム 1'31"9 (良) 1FAve=11.49 3FAve=34.46
テン33.5-中盤22.4(3F換算33.60)-上がり36.0 『前傾・ハイレベル』
1着アパパネ・・・キングカメハメハ×Salt Lake=キングマンボ×ヴァイスリージェント 〔9-f〕 9-11
2着ブエナビスタ・・・スペシャルウィーク×Caerleon=サンデーサイレンス×ニジンスキー 〔16-b〕 13-13
3着レディアルバローザ・・キングカメハメハ×Tejano Run=キングマンボ×グレイソヴリン 〔12-d〕 3-3

2012年 タイム 1’32”4 (良) 1FAve=11.55 3FAve=34.65
テン34.4-中盤23.8(3F換算35.70)-上がり34.2 『一貫・中弛み』
1着ホエールキャプチャ・・・クロフネ×サンデーサイレンス=ヴァイスリージェント×サンデーサイレンス 〔12〕 3-3
2着ドナウブルー・・・ディープインパクト×Bertolini=サンデーサイレンス×ダンチヒ 〔16-f〕 2-2
3着マルセリーナ・・・ディープインパクト×Marju=サンデーサイレンス×ノーザンダンサー 〔9-f〕 13-13

2013年 タイム 1’32”4 (良) 1FAve=11.55 3FAve=34.65
テン34.6-中盤23.6(3F換算35.40)-上がり34.2 『一貫・中弛み』
1着ヴィルシーナ・・・ディープインパクト×Machiavellian=サンデーサイレンス×ミスプロ 〔12-c〕 2-2
2着ホエールキャプチャ・・・クロフネ×サンデーサイレンス=ヴァイスリージェント×サンデーサイレンス 〔12〕 10-10
3着マイネイサベル・・・テレグノシス×サンデーサイレンス=グレイソヴリン×サンデーサイレンス 〔4-d〕 3-2

 流れは、過去5年のうち4年で『中弛み』が複合している流れから『中弛み』が基本。オプションとして『加速』や『前傾』や『一貫』の流れが複合するが、基本的には瞬発力の上がり勝負になりやすい傾向。そのため前にて展開して、速い上がりでまとめられるタイプが向いていると思います。位置取りとしては、4コーナー5番手以内の馬の好走が多い。

 血統の傾向は、とにかくサンデーサイレンス系。フジキセキ、スペシャルウィーク、アグネスタキオン、ディープインパクトなどが好走している点より、スピードとスタミナのバランスが取れているタイプ向き。桜花賞・オークス・秋華賞と牝馬クラシックでの好走馬が強く、特に4歳馬が良く好走しています。桜花賞好走馬は先行してスピードの持続性能で押し切れるタイプ、オークスや秋華賞好走馬は後方から鬼脚を繰り出すタイプが好走。
 またヴァイスリージェント系も好走馬が多く、こちらもクラシック好走歴があるタイプやセカンドシーズン突入のタイプに注目。

 ちなみにヴィクトリアMで好走した牝馬クラシック好走馬は、06年1着ダンスインザムード(=04年桜花賞1着)、06年2着エアメサイア(=05年オークス2着・秋華賞1着)、06年3着ディアデラノビア(=05年オークス3着)、07年1着コイウタ(=06年桜花賞3着)、07年2着アサヒライジング(=06年オークス3着・秋華賞2着)、07年3着デアリングハート(=05年桜花賞3着)、08年2着・09年1着ウオッカ(=07年桜花賞2着・秋華賞3着)と10年1着・11年2着ブエナビスタ(=09年桜花賞1着・オークス1着・秋華賞3着)、11年1着アパパネ(=10年桜花賞1着・オークス1着・秋華賞1着で10年牝馬3冠)、12年1着→13年2着ホエールキャプチャ(=11年桜花賞2着・オークス3着・秋華賞3着)、12年3着マルセリーナ(=11年桜花賞1着)、13年1着ヴィルシーナ(=12年桜花賞2着・オークス2着・秋華賞2着と牝馬準3冠)と毎年好走馬が非常に多し。牝馬クラシック好走馬が好走しやすいレースと考えます。

★予想★
ヴィクトリアMのポイントは、
①『中弛み』が基本の流れ。前にて展開して速い上りを繰り出せるタイプが狙い目。『加速』、『一貫』、『前傾』などはオプションとして考えるが、東京芝1600mは基本テンが厳しい流れになりやすい傾向にあることから、逃げ馬には厳しい流れ。
②サンデーサイレンス系が中心。サンデーサイレンス系×大系統ノーザンダンサー系の好走が多い。
③牝馬クラシック好走歴に注目。好走が多ければ多いほど信頼性は上がる(=必ずしも1着好走である必要はなく、2・3着の好走が多い馬でも能力を評価出来る)。
④牝馬クラシック好走歴>GⅠ好走歴>近走の重賞好走歴と重視すべし。
⑤中山牝馬S1着馬は連下候補に最適。
⑥「老馬の法則」は活きる。前年好走馬は近走内容をよく再考し、好走可能かを考えること。

◎ホエールキャプチャ・・・クロフネ×サンデーサイレンス=ヴァイスリージェント×サンデーサイレンス 〔12〕
 前走東京新聞杯1着(=東京芝1600m)。東京芝コースは(4-1-1-1)、芝1600m戦は(4-3-0-0)。今回は約3ヶ月の休み明けだが、休み明けは(2-0-0-4)と好走もしているし、また東京芝1600mに限定すると(3-1-0-0)と崩れていない馬だし、ヴィクトリアMでは12年1着→13年2着と好走している馬にて、好走に期待して評価する。また13年東京新聞杯好走馬は、次走で重賞好走していて(=2着馬エキストラエンドはマイラーズC3着好走、3着馬クラレントが京王杯SC2着好走)、東京新聞杯がレベルの高いレースでありまた牡馬相手の好走という点でも能力は評価できるし、好走は十分に可能と考える。ただ古馬なので、「老馬の法則」が立ちはだかるのだが、それでも3着以内に好走する可能性の高い馬と考えて期待する。
 クロフネ産駒はヴァイスリージェント系で、鮮度と勢いが好走に非常に重要なポイントとなる。芝もダートも走れる兼用型だが、同系のフレンチデピュティと比べるとややパワー型で、持久力も豊富。勢いがある時には連勝も多く、上昇馬はクラスの壁を突き抜けて短期間にまとめて稼ぐ特性を持つ。“ダートから芝に転じて急上昇”や“詰めの甘かったマイラーが地力先行勝負で本格化”という成長パターンを示す。充実期は連勝が多く、積極的に狙える。重不良の成績も抜群で、“雨のダートのクロフネ”には要注意。母父サンデーサイレンスは、前走の勢いをそのまま活かして好走することの多い特性がある。瞬発力を武器に上がり特化のレースで強く、勢いのあるときには重賞挑戦はプラス要因。
 No.〔12〕の牝系は、早い時期から走る馬もいるが、3歳秋から古馬にかけて本格化する馬が多い牝系。また高齢でも衰えが少なくタフな馬が多い。分枝記号なしは、やや晩成気味ながらも、平均的に能力を発揮するタイプと考える。

○デニムアンドルビー・・・ディープインパクト×キングカメハメハ=サンデーサイレンス×キングマンボ 〔9-f〕
 前走ドバイシーマC10着(=ドバイ芝2410m)。東京芝コースは(1-1-1-0)、芝1600m戦は(0-1-0-0)。前走は海外GⅠ逃げて凡走してしまったが、今回マイル戦では距離短縮となるため、前に展開したことはプラス要因になるはず。また前々走JC2着(=東京芝2400m:0.0秒差)では、ジェンティルドンナと僅差の内容で、また33秒台の上がりを繰り出すことも可能だし、東京芝コースでは好走が多いことから、今回能力的には反撃は可能と考えて期待して評価する。13年オークス3着とクラシック好走歴はあるし、好走できる下地は十分と考える。
 ディープインパクト産駒はサンデーサイレンス系で、広いコースで加速をつけながら全開になる末脚が武器で、スローで脚を溜めてキレキレの瞬発力を繰り出す。一瞬でトップスピードに乗れるタイプと点火に時間がかかるタイプがいて、前者は馬体重が軽い馬、後者は馬体重の重い馬が多い。それから母系がスピード型だと一瞬の反応が速く、母系がスタミナ型だとトップスピードに乗るまで時間を要する。また道中が速いペースだと脚をなし崩しに使わされて末脚が鈍るので、距離短縮の速い流れの時には過信禁物。逆に距離延長で緩い流れとなるときには狙い目。スローでしか好走歴のない馬の距離短縮時は、疑って掛かる方が良い。ゆったりローテーションに強く、間隔が詰まるのも良くない。母父キングカメハメハはキングマンボ系で、格の高いレースで究極のスピード競馬(=レコード決着)になるほど凄味をきかす血統。厳しい展開ほど持ち前の底力が活き、2歳から走れる完成度の高さと成長力がある。軽い先行力、瞬発力勝負の切れ味、指示通りに動く反応の速さが武器で、芝1600m・2000m・2400mと根幹距離の重賞で特に強く、人気馬なら堅実。本格化前は詰め甘な点があることには注意が必要だが、ダービーの時期からは実が入り、成長力も豊富。距離延長を不安視されることも多いが、折り合いさえつけば距離はこなし、むしろ1400mや1600mなどの忙しい流れで末脚を溜められなかった時に不発が目立つ。中長距離型が安定しているのは、スローの良馬場で、ハイペースや力のいる馬場は凡走もある。マイラー型は高速馬場の内枠を活かしての先行粘り込みが得意。また馬場悪化時にも好走が多く、これはキングマンボ系特有の道悪の上手さに起因するものと考える。
 No.〔9〕の牝系は、早い時期から好走できるが本格化前までは詰め甘なところがある牝系。小回りコースは鬼門だが、広いコースは好走が多い。人気よりもやや人気が落ちて伏兵の立場のときの方が好走しやすい特性もある。分枝記号fは、休養明けは苦にしない反面、叩いて一変が少ないタイプ。前走好走だと調子は維持と考えて好走が期待できる。また不器用だが、決め手鋭く瞬発力勝負に強い特性がある。

▲ラキシス・・・ディープインパクト×Storm Cat=サンデーサイレンス×ストームバード 〔16-h〕
 前走中日新聞杯2着(=中京芝2000m:0.0秒差)。東京芝コースは(0-0-0-1)、芝1600m戦は初。3走前にエリザベス女王杯2着(=京都芝2200m:0.2秒差)とGⅠ好走し、前々走京都記念4着(=京都芝2200m:0.3秒差)→中日新聞杯2着では牡馬相手に僅差の好走をしていて、本格化モード。牝馬クラシック好走歴はないが、近走の充実度なら好走可能と考えて、好走に期待して評価する。
 ディープインパクト産駒はサンデーサイレンス系で、広いコースで加速をつけながら全開になる末脚が武器で、スローで脚を溜めてキレキレの瞬発力を繰り出す。一瞬でトップスピードに乗れるタイプと点火に時間がかかるタイプがいて、前者は馬体重が軽い馬、後者は馬体重の重い馬が多い。それから母系がスピード型だと一瞬の反応が速く、母系がスタミナ型だとトップスピードに乗るまで時間を要する。また道中が速いペースだと脚をなし崩しに使わされて末脚が鈍るので、距離短縮の速い流れの時には過信禁物。逆に距離延長で緩い流れとなるときには狙い目。スローでしか好走歴のない馬の距離短縮時は、疑って掛かる方が良い。ゆったりローテーションに強く、間隔が詰まるのも良くない。母父Storm Catはストームバード系で、斬れよりも全体のスピードに優れ、ハイペースに強いが、揉まれる競馬は苦手。大一番よりも前哨戦が向くタイプ。またストームバード系の特性として、勝負強さや底力には欠ける点と勢いがなくなるとスランプに陥る点には注意が必要。
 No.〔16〕の牝系は、早い時期から走るのだが3歳春以降に成長を始め、距離が延びて本領発揮が多いステイヤー特性を持つ牝系。叩き良化型も多い。分枝記号hは、揉まれ弱く、基本的には広いコースがベスト。小回りコースの場合は外枠か先行策が必須。

△キャトルフィーユ・・・ディープインパクト×Tejano Run=サンデーサイレンス×グレイソヴリン 〔12-d〕
 前走福島牝馬S2着(=福島芝1800m:0.0秒差)。東京芝コースは(0-0-0-1)、芝1600m戦は(1-0-0-2)。愛知杯2着(=中京芝2000m:0.1秒差)→中山牝馬S2着(=中山芝1800m:0.2秒差)→福島牝馬S2着と近走重賞連続好走中で、本格化モード。相手強化でも関係なく走れる馬だし、半姉レディアルバローザは11年ヴィクトリアM3着好走馬でもあり、本馬も好走できる下地はあると考えて好走に期待して評価する。
 ディープインパクト産駒はサンデーサイレンス系で、広いコースで加速をつけながら全開になる末脚が武器で、スローで脚を溜めてキレキレの瞬発力を繰り出す。一瞬でトップスピードに乗れるタイプと点火に時間がかかるタイプがいて、前者は馬体重が軽い馬、後者は馬体重の重い馬が多い。それから母系がスピード型だと一瞬の反応が速く、母系がスタミナ型だとトップスピードに乗るまで時間を要する。また道中が速いペースだと脚をなし崩しに使わされて末脚が鈍るので、距離短縮の速い流れの時には過信禁物。逆に距離延長で緩い流れとなるときには狙い目。スローでしか好走歴のない馬の距離短縮時は、疑って掛かる方が良い。ゆったりローテーションに強く、間隔が詰まるのも良くない。母父Tejano Runはグレイソヴリン系で、気性が前向きでスピードの持続性能に優れている。
 No.〔12〕の牝系は、早い時期から走る馬もいるが、3歳秋から古馬にかけて本格化する馬が多い牝系。また高齢でも衰えが少なくタフな展開に強いのが特徴。分枝記号なしは、晩成型の傾向と産駒ごとに得手不得手があるのだが平均的に能力を発揮する特性がある。


tipmonaとは?

ヴィクトリアM2014回顧
ヴィクトリアM 安田記念に向けて④。

軍神マルス
08期 予想歴16年

次走狙い:メイショウマンボ
次走狙い:ストレイトガール


2014年 タイム 1’32”3 (良) 1FAve=11.54 3FAve=34.61

ラップ
①12.4-②10.7-③11.6-④11.5-⑤11.8-⑥11.4-⑦11.2-⑧11.7
1FAveとの誤差
①+0.9 ②-0.8 ③+0.1 ④±0 ⑤+0.3 ⑥-0.1 ⑦-0.3 ⑧+0.2
テン34.7-中盤23.3(3F換算34.95)-上がり34.3 『一貫』

『一貫』・・・逃げ△ 先行○ 差し◎ 追込△

1着ヴィルシーナ・・・ディープインパクト×Machiavellian=サンデーサイレンス×ミスプロ 〔12-c〕 1-1
2着メイショウマンボ・・・スズカマンボ×グラスワンダー=サンデーサイレンス×ロベルト 〔9-c〕 7-7
3着ストレイトガール・・・フジキセキ×タイキシャトル=サンデーサイレンス×ヘイロー 〔16-a〕 9-11
4着ホエールキャプチャ・・・クロフネ×サンデーサイレンス=ヴァイスリージェント×サンデーサイレンス 〔12〕 5-5
5着キャトルフィーユ・・・ディープインパクト×Tejano Run=サンデーサイレンス×グレイソヴリン 〔12-d〕 3-4

流れは、テン-上がりのラップ差も少なく、中盤もそれほど弛んでいないため『一貫』の流れ。展開的には、差しが最も恵まれ、次いで先行、逃げ・追込には厳しい流れと考える。

1着ヴィルシーナは、前走阪神牝馬S11着(=阪神芝1400m:0.5秒差)からの激走。東京芝コースは(2-1-0-3)、芝1600m戦は(2-1-0-2)でした。13年ヴィクトリアM1着馬でコース実績もあった馬だし、また12年度は桜花賞2着・オークス2着・秋華賞2着と牝馬クラシック準3冠でクラシック好走歴があった馬でした。13年ヴィクトリアM1着好走以後は、2桁着順も何度かあったり燃え尽きた感があったのだが、毎回上がりは上位を繰り出していて、侮ってはいけない馬でした。ヴィクトリアMでは、13年2着馬ホエールキャプチャも同じように、前年で好走してから凡走続きだったがそれでも翌年に好走することがあるようで、前年好走馬は近走内容が悪くても復活好走があると注意したい。これまで牡馬相手には好走していないため、牡馬相手だと割引が必要な馬と思うが、牝馬限定戦ならまだまだ能力は侮れない馬と今後の好走も十分にある馬と考えます。
 ディープインパクト産駒はサンデーサイレンス系で、広いコースで加速をつけながら全開になる末脚が武器で、スローで脚を溜めてキレキレの瞬発力を繰り出す。一瞬でトップスピードに乗れるタイプと点火に時間がかかるタイプがいて、前者は馬体重が軽い馬、後者は馬体重の重い馬が多い。それから母系がスピード型だと一瞬の反応が速く、母系がスタミナ型だとトップスピードに乗るまで時間を要する。また道中が速いペースだと脚をなし崩しに使わされて末脚が鈍るので、距離短縮の速い流れの時には過信禁物。逆に距離延長で緩い流れとなるときには狙い目。スローでしか好走歴のない馬の距離短縮時は、疑って掛かる方が良い。ゆったりローテーションに強く、間隔が詰まるのも良くない。母父Machiavellianは持続する流れに強い特性を持ち、その上でキレる末脚を繰り出す。一瞬の脚に優れた短距離・マイラー血統なのだが、抑えが利けば中距離もこなす。
 No.〔12〕の牝系は、早い時期から走る馬もいるが、3歳秋から古馬にかけて本格化する馬が多い牝系。また高齢でも衰えが少なくタフな馬が多い。分枝記号cは、開幕週・最終週や重馬場での持久力勝負に強い傾向。欧州的な瞬発力を秘めるがゴチャつく展開は苦手。

2着メイショウマンボは、前走産経大阪杯7着(=阪神芝2000m:2.2秒差)からの好走。東京芝コースは(1-0-0-0)、芝1600m戦は(1-0-0-2)でした。13年オークス1着・秋華賞1着と牝馬クラシック好走歴があった馬で、傾向的には侮ってはいけない馬でした。前走産経大阪杯7着は2.2秒差の凡走で、牡馬相手でも負けすぎと考えてしまい評価を下げたのだが、やはり前年のクラシック好走歴のある馬(=特にクラシック好走数の多い馬)は好走率が高く、前走凡走していても軸として評価すべきと反省する(=特に産経大阪杯からのステップは、13年1着馬ヴィルシーナも6着と凡走していたが好走していて、牝馬重賞よりも期待値が高いと考える)。また本馬は休み明けは(0-0-0-2)だったが、叩き2戦目は(1-0-0-0)と叩き良化型でもあり、この点でも侮ってはいけなかったと反省する。能力の高さは今回の好走からも証明されたと思うので、今後の好走にもまだまだ期待したいと思います。
 スズカマンボ産駒はサンデーサイレンス系で、ピリッと切れる脚がなくズブさを感じさせる晩成ステイヤー血統。勝ち身に遅いが、叩き良化型で、強敵相手に善戦する特性を秘めていると考える。ダンスインザダーク産駒に似た適性を秘めていると考え、この点でローズSに向く血統と期待したい。母父グラスワンダーはロベルト系で、グラスワンダーの母父ダンチヒの特性も活かしやすい「ダンチヒ型」と父系そのままの「ロベルト型」とがいる。得意距離や得意コースがピンポイントで存在し、守備範囲がはっきりしている。スピードの豊かなタイプが「ダンチヒ型」で、ハイペースの二枚腰が持ち味で、時計勝負を苦にせず内枠や小回りの成績が良い。「ロベルト型」は、叩き良化型で根幹距離の厳しい流れが向き、不器用だが底力を問われたりスタミナのいる展開でこそのタイプ。能力が開花する中長距離に向き、成長力に富み、若い時期はジリ脚で詰めの甘かった馬が、切れ味を身に付けて上昇する。
 No.〔9〕の牝系は、早い時期から好走できるが本格化前までは詰め甘なところがある牝系。小回りコースは鬼門だが、広いコースは好走が多い。人気よりもやや人気が落ちて伏兵の立場のときの方が好走しやすい特性もある。分枝記号cは、開幕週・最終週や重馬場での持久力勝負に強い傾向。欧州的な瞬発力を秘めるがゴチャつく展開は苦手。

3着ストレイトガールは、前走高松宮記念3着(=中京芝1200m:0.7秒差)からの好走。東京芝コースは初で、芝1600m戦は(0-1-0-2)でした。フジキセキ産駒は、古馬でセカンドステージが存在する馬がいるのだが、本馬はそのセカンドステージに突入した馬のようで、この状態だと苦手と思われた距離もこなしたり、牝馬でも牡馬相手に善戦したりと無双状態。最内枠ということもプラスに働き、得意の“イン突き”も炸裂したと思うが、牝系からも距離延長もこなせる可能性もあったことと叩き良化型の特性を秘めていたことを侮ったことは反省したい。今後の好走も期待したく、短距離~マイルなら十分好走可能と考えたい。
 フジキセキ産駒はスピード型サンデーサイレンス系で、内枠を活かして好位から抜け出す“イン突き”のレースが得意。すっと好位を取って折り合い、一瞬のタイミングで馬群を抜けられる器用な脚を持っていて、サンデーサイレンス系の中でも屈指の能力。この器用さは2~3歳の早い時期では大きな武器となる。この器用さと一瞬の脚の速さは、特に牝馬戦でも発揮され、大物食いもしばしば。2歳から走る早熟性を有しながら、高齢でも侮れないしぶとさがあり、セカンドステージも存在する。休み明け(=4ヶ月以内)での穴も多い。母父タイキシャトルはヘイロー系で、芝ダート兼用の快速スピード型で、得意コースに1200mが並ぶ、速さと粘りの血統。高速決着も望むところ。仕上がりの早さを活かして、2歳の新馬からスピード全開。内枠からポンと出て最短コースを抜ける器用さを持ち、内枠の成績が良い。逃げ・先行馬が有利なローカル開催の前半に勝ち星を量産する。スプリンター中心ながら、2歳から3歳前半の時期や一流馬はマイルや1800mでも走るから安易に距離で嫌わないこと。また好調期は連続して好走し、勢いがなくなるとスランプを迎える波の大きさもある。“フレッシュ”が好走条件で、穴を狙うなら短期休養明けと距離短縮がオススメ。
 No.〔16〕の牝系は、早い時期から走るのだが3歳春以降に成長を始め、距離が延びて本領発揮が多いステイヤー特性を持つ牝系。叩き良化型も多い。分枝記号aは、気性的に素直なタイプが多く、また父親よりもスケールが小さくなる傾向。

4着ホエールキャプチャは、前走東京新聞杯1着(=東京芝1600m)からの好走。東京芝コースは(4-1-1-1)、芝1600m戦は(4-3-0-0)でした。今回は約3ヶ月の休み明けだが、休み明けは(2-0-0-4)と好走もしているし、また東京芝1600mに限定すると(3-1-0-0)と崩れていない馬だし、ヴィクトリアMでは12年1着→13年2着と好走している馬にて、好走に期待して評価し、結果4着好走。13年東京新聞杯好走馬は、次走で重賞好走していて(=2着馬エキストラエンドはマイラーズC3着好走、3着馬クラレントが京王杯SC2着好走)、東京新聞杯がレベルの高いレースでありまた牡馬相手の好走という点でも能力は評価でき好走は十分に可能と考えましたが、立ちはだかったのが「老馬の法則」。クビ差及ばず僅差の4着というのがポイントで、もうひと踏ん張りが利かないのが「老馬の法則」。「老馬の法則」とは、馬が最高能力を維持できる期間は短いということが基本理念で、その結果前年好走馬は着順を下げる傾向にあるという考え方。リピーターの好走が多い重賞などで使える法則で、3歳で好走→4歳で同じレースに出走なら着順の上昇もあり得るが、古馬の場合は好走するも着順を前年よりも上げられる馬は基本的には少ないというのがポイント。それでも今回は牝馬限定戦と考えて、3着以内には好走可能と考えましたが、「老馬の法則」の壁は厚く、惜しくも4着に。またヴィクトリアMでは、過去5年の結果を考えると、6歳馬の好走はわずかに2頭だけで(=09年3着ショウナンラノビア、10年3着ニシノブルームーン)、圧倒的に4歳馬と5歳馬の期待値が高い傾向があり、6歳馬はやや割り引いて考える必要がありそうと反省します。それでも僅差に好走はしているし、牝馬限定重賞ならまだまだ侮れない馬と考えて、今後の好走には期待したい。
 クロフネ産駒はヴァイスリージェント系で、鮮度と勢いが好走に非常に重要なポイントとなる。芝もダートも走れる兼用型だが、同系のフレンチデピュティと比べるとややパワー型で、持久力も豊富。勢いがある時には連勝も多く、上昇馬はクラスの壁を突き抜けて短期間にまとめて稼ぐ特性を持つ。“ダートから芝に転じて急上昇”や“詰めの甘かったマイラーが地力先行勝負で本格化”という成長パターンを示す。充実期は連勝が多く、積極的に狙える。重不良の成績も抜群で、“雨のダートのクロフネ”には要注意。母父サンデーサイレンスは、前走の勢いをそのまま活かして好走することの多い特性がある。瞬発力を武器に上がり特化のレースで強く、勢いのあるときには重賞挑戦はプラス要因。
 No.〔12〕の牝系は、早い時期から走る馬もいるが、3歳秋から古馬にかけて本格化する馬が多い牝系。また高齢でも衰えが少なくタフな馬が多い。分枝記号なしは、やや晩成気味ながらも、平均的に能力を発揮するタイプと考える。

5着キャトルフィーユは、前走福島牝馬S2着(=福島芝1800m:0.0秒差)からの激走。東京芝コースは(0-0-0-1)、芝1600m戦は(1-0-0-2)でした。愛知杯2着(=中京芝2000m:0.1秒差)→中山牝馬S2着(=中山芝1800m:0.2秒差)→福島牝馬S2着と近走重賞連続好走中で、本格化モード。相手強化でも関係なく走れる馬だし、半姉レディアルバローザは11年ヴィクトリアM3着好走馬でもあり、本馬も好走できる下地はあると考えて好走に期待して評価し、結果5着好走。大きく崩れたわけではないし、近走の好走状態を考えると今後も好走は十分期待できる馬と考えるが、GⅠではやや足りないか!?先行できる馬だし、小回りローカルコースや牝馬重賞なら、GⅢだと崩れずに信頼できる馬ではないかと考えます。
 ディープインパクト産駒はサンデーサイレンス系で、広いコースで加速をつけながら全開になる末脚が武器で、スローで脚を溜めてキレキレの瞬発力を繰り出す。一瞬でトップスピードに乗れるタイプと点火に時間がかかるタイプがいて、前者は馬体重が軽い馬、後者は馬体重の重い馬が多い。それから母系がスピード型だと一瞬の反応が速く、母系がスタミナ型だとトップスピードに乗るまで時間を要する。また道中が速いペースだと脚をなし崩しに使わされて末脚が鈍るので、距離短縮の速い流れの時には過信禁物。逆に距離延長で緩い流れとなるときには狙い目。スローでしか好走歴のない馬の距離短縮時は、疑って掛かる方が良い。ゆったりローテーションに強く、間隔が詰まるのも良くない。母父Tejano Runはグレイソヴリン系で、気性が前向きでスピードの持続性能に優れている。
 No.〔12〕の牝系は、早い時期から走る馬もいるが、3歳秋から古馬にかけて本格化する馬が多い牝系。また高齢でも衰えが少なくタフな展開に強いのが特徴。分枝記号なしは、晩成型の傾向と産駒ごとに得手不得手があるのだが平均的に能力を発揮する特性がある。

ヴィクトリアMのポイントは、
①『中弛み』が基本の流れ。前にて展開して速い上りを繰り出せるタイプが狙い目。『加速』、『一貫』、『前傾』などはオプションとして考えるが、東京芝1600mは基本テンが厳しい流れになりやすい傾向にあることから、逃げ馬には厳しい流れ。
②サンデーサイレンス系が中心。サンデーサイレンス系×大系統ノーザンダンサー系の好走が多い。
③牝馬クラシック好走歴に注目。好走が多ければ多いほど信頼性は上がる(=必ずしも1着好走である必要はなく、2・3着の好走が多い馬でも能力を評価出来る)。その中でも好走数が多い4歳馬は軸としての信頼性が高い。
④牝馬クラシック好走歴>GⅠ好走歴>近走の重賞好走歴と重視すべし。格を重視すること。
⑤中山牝馬S好走馬や福島牝馬S好走馬は連下候補に最適。
⑥阪神牝馬S組は好走馬よりも、敗退馬の方が期待値が高い。
⑦4歳・5歳馬が好走が多く、6歳以上は割引が必要。
⑧リピーターの好走があるが、「老馬の法則」は活きる。前年好走馬は近走内容をよく再考し、好走可能かを考えること。


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