10期 予想歴17年
◎ジャスタウェイ
1着/1人気
○フィエロ8着/6人
土曜の段階でも大概酷かったが、日曜も雨なので回復は絶望的。ラップ推移をみてもまずＬ１は落ち込むし、最速ハロンラップで見ても後半11秒台にはなかなかお目に掛かれない。もう極悪馬場の域に入っているとみるべきだろう。
展開予想だが、ミッキーアイルが取りあえずハナを進めて行くが、コントロールは利く方なので、ペースは無理に引き上げず抑え気味に進めて行く。レッドスパーダがミッキーアイルの内にいるのでこれの出方がカギにはなるが、京王杯でも進めたように基本的には番手がベストの馬なので、外に出したい所。ミッキーがポンと出てくれれば一つ外に出して番手もそんなに難しくはないだろう。四位なのでポケットでジッとする競馬より番手で仕掛けて行く形の方が好みそう。ただカレンブラックヒルもこの馬場なら積極的に出して行ってもスピード負けしないので、この2頭の出方がポイントの一つ。この2頭を見ながらリアルインパクト、グランデッツァ辺りが３列目の好位と内の隊列が先に決まってしまいそうで、外のクラレントあたりは雁行状態の２列目になるよりは積極的に外の番手を狙いに行きたい。レッドスパーダとのポジショニング争いがポイント。クラレント番手ならミッキー、クラレント共にペースを引き上げるのには消極的となり、ペースが上がり切ることはないだろう…が、如何せんこの馬場で、正直抑えたつもりでも結果的に消耗戦になるような昨年の函館みたいな感じにもなり得る。脚を出し切る競馬になる可能性が極めて高いので、道悪適性、特にポテンシャル面とタフな馬場を追走できるパワー型の基礎スピード、この辺を重視すべきだろう。
◎ジャスタウェイはこの馬場で急浮上した形。本音を言えば今の状態でパンパン良馬場のマイル戦でどういう競馬をしてくるのかが見たかったんだが仕方ない。この馬の最大の武器は無尽蔵のポテンシャルにある。これは良馬場表記だが少し渋っていた天皇賞秋の競馬からも明らかで、トウケイヘイローが刻み、ジェンティルドンナが突くハイペース気味の流れを中団追走して11.9 - 11.9 - 11.6 - 11.5 - 12.2と言うラップの流れでぶっちぎった。まあ、ドバイＤＦにしても中山記念にしてもそうだけど、基本的に緩急ない競馬でこそ良さが出る馬で、覚醒後は極端なギアチェンジ戦やトップスピード戦にも対応してきたが、基本的には厳しいラップを続けて行くことで良さが出る馬。ただし、ポジショニングが悪い馬で、マイルだと関屋記念みたいに平均ペースから更にもう一足と言う展開で、前が加速していく時にそれ以上の加速が問われてエンジンのかかりが遅く届かないという形がリスクではあった。それがこの雨で確実に消耗戦の域に達するであろうことが容易に予測されるので、リスクがなくなったと言える。これなら多少後ろからでも前が確実にばてるので、この馬の良さがシッカリと引き出せるだろう。ポテンシャルに関しては怪物、中距離では世界最強だと思っているので、この馬場状態なら素直に本命にしたい。
〇フィエロは六甲Ｓを最大限に評価した。この馬はこれまでスローからトップスピードの質の高さを見せてきた馬なのだが、まだ３月で時計がそこそこ掛かる上に重馬場でかなり厳しい馬場状態だった六甲Ｓ，800通過も47.4と平均ペースから12.0 - 11.9 - 11.8 - 11.7 - 13.1と淀みない消耗戦で完勝した。この流れではコーナーでも速い脚を要求されているのだが、ここで大外から押し上げながら直線序盤しっかりと伸びるとＬ１のバテでも全く脚色を衰えさせずに勝ちパターンのラトルスネークを捕えて千切った。ラトルスネークはポテンシャル勝負ではかなりの強敵で、ラトルにとっては最高の展開だったことを考えると、これを楽に捕えたこのレースがこの馬のベストバウトとみるべきだろう。一方で前走のマイラーズＣの超高速馬場状態でも一定のパフォーマンスは見せてきた。ラップ的にみるとスローで、11.7 - 11.2 - 11.4 - 10.9 - 11.3と11秒前後のラップを４Ｆ要求される超高速京都らしい競馬。序盤のポジショニングの差がはっきりと出やすい競馬だったし、ワールドエースを目標にして直線序盤からジリジリとは伸びたが脚色同じで差せなかった。ワールドエースがあのポジションを取ったことが大きかったが、序盤スローでトップスピードの質の方が影響されやすい展開になったのもある。今回はほぼ間違いなく消耗戦になるので、マイラーズＣよりは六甲Ｓの適性が明らかに問われる。タフな馬場でタフな展開を追走してもそこからしっかりと伸びてくるポテンシャルが一級品であることを考えると、マイラーズＣでは実質的にかなり楽なペースでポジショニングの差、という器用さで見劣ったワールドエースとも逆転は可能だし、六甲Ｓは結構ハイレベル戦だったが、頭2つ抜けた競馬だった。タフな馬場のマイル戦、と言う前提なら適性で一枚上だとみる。
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