10期 予想歴17年
◎イスラボニータ
1着/1人気
○マイネルフロスト9着/6人
サングラスのハナはある程度予想でき、アルテが外から番手を意識する競馬。この2頭が外からじわっと出して行く形で、レースを作っていく。内の馬も1角までの距離が長くポジションを取りに行くためにある程度出してくるとみるべきで、ダイワリベラルやマイネルフロストあたりが内からある程度出して行き、外の馬にペースを引き上げさせる形でスペースを作る。まあ序盤はそこそこ流れる可能性が高い。問題は中盤で中弛みになるのかそれとも比較的淡々と縦長になるのか。そしてトゥザワールドの仕掛け。いろんな要素が孕んでいるので、器用な馬を狙いたいかなというのが正直なところ。
◎イスラボニータは正直ここは叩き台だとは思うんだけど、追切みてもいい反応してた。これまでの休み明けでも問題なかったので力は出せるだろうと。この馬のいいところは弱点が全くないというところ。共同通信杯では超スローから12.5 - 10.9 - 10.9 - 11.6と一気のペースアップにスッと反応して2列目内からしっかりと伸び切っての完勝。皐月賞では60.2-59.4と平均ペース気味の流れを中団追走、コーナーで外目を追走12.1 - 12.0 - 11.6 - 11.7 - 12.0コーナー最速の流れでしっかりとL1まで脚を使いきるポテンシャル。底を見せていない。ダービーは前半はそこそこ流れた中でポジションをとり、エキマエの故障もあって道中中弛みがあってからの12.7 - 13.6 - 12.2 - 11.6 - 11.1 - 11.7とペースアップ戦で上手くポジションをとってきたワンアンドオンリーには完敗も、流れに乗って抜け出すという総合力の高さを見せたし、距離不安もなくなった。ここは展開は読みにくいが、馬場適性、総合力の高さからも信頼度は極めて高い。取りこぼす可能性は今回皐月・ダービーの本番を除けば一番高いレースになると思う。それでも軸としての信頼度を優先して本命。
〇マイネルフロストは意外とダービーを評価すべきなのかなと。序盤はイスラがそこそこの流れについて行ったのに対して無理せずすすめられ、ゆるみで差を詰めるというのは理想的だったが、それでも12.7 - 13.6 - 12.2 - 11.6 - 11.1 - 11.7というラップ推移でしっかりと3列目から伸びてきてL1でもしぶとかった。この馬はトップスピードを問われたときに真価を発揮していると思うのだが、共同通信杯も毎日杯も、そしてダービーにも共通していえるのはL1での伸び。TS持続力が高い。それと、もう一点高速馬場ではまだ未知数。青葉賞はトップスピード勝負になったが時期的に高速化しきっていなかった。もともとタフな馬場だった北海道開催ではイマイチだったし、要所の良さを引き出してきていた馬なのだが高速馬場でパフォーマンスを上げてきたしTS持続力面で良さが出だしてきた。
【注目馬】
京都新聞杯で強い勝ち方を見せてくれたハギノハイブリッドが同じ距離の2200m戦、セントライト記念での強敵撃破に照準を定めてきた。日本ダービーでは持ち味を発揮できない競馬になってしまったが、この馬の最後まで伸びてくるポテンシャルは非凡なもの。外差し有利馬場を活かして積極的に仕掛けて脚を出し切れば、底を見せない末脚は脅威となるがはたして。
この馬のいいところはまさにロベルト系というトップスピードに乗ってしまえば最後までばてない。半面で、それを引き出せなければ良さが出ないし、そこまでの反応ではまだまだ甘さがあるというのが現状だ。わかりやすいのが共同通信杯の負け方で、1000通過が62.2と超スロー。12.9 - 12.5 - 10.9 - 10.9 - 11.6と12.9というかなり遅いラップから一気に10.9というかなり速いラップを刻む競馬になりここまでのギアチェンジの質も問われる形となったが、中団から進めつつも最内で押し上げられない競馬になり、後方列で直線。序盤の反応もやはり遅く、L1でようやく前がラップを落としたところでジリジリと差を詰めるがそこまでの内容だった。ポジショニングや要所の反応、そしてトップスピードの質が問われる競馬になった中で、ポジションは悪くなかったが内枠もあって道中で下がってしまったのが致命傷になった。力を発揮できなかったという点では完敗だが力負けではない。
力を出し切った典型のレースはやはり京都新聞杯だろう。超高速馬場で1000通過は57.7。もちろん単騎逃げの馬が作った展開ではあるが、超高速特有の縦長で実質ペース的に見ても2番手でも1分は余裕で切っていたので平均的な流れには少なくともなっている。12.5 - 12.1 - 12.8 - 11.6 - 11.8と単騎逃げ馬のせいで道中へんてこなラップになっているのだがこの馬自身は最後まで11秒台のラップでキープできているように、恐らく後半ペースアップのタイミングが遅れての中弛み戦だったかなという印象。その流れの中で中団やや前から3角で中目をじわっと押し上げていくような形で直線では好位列に取り付くと、序盤外に出してからジリッと伸びてくる。スパッと切れる感じはないのだが、L1でも最後まで脚を鈍らせずにジリッと前に出てねじ伏せたという形だ。トップスピードの質に関してはこれまでもそんなに高いものを見せていなかったが、ここにきて淡々とした流れから11秒台前半のラップを要求されない競馬で長くいい脚を使えるところを見せた。ポテンシャル面で非常に高い素質をここで見せたといっていい。
そう考えればダービーの敗戦はおのずと説明がつく。スローではなかったが中弛みが激しく13.6 - 12.2 - 11.6 - 11.1 - 11.7と13.6というラップに合わせながら最速11.1まで加速していく必要がある、ギアチェンジがある程度問われる競馬。この流れで後方馬群の最内に包まれた状況、直線でも窮屈なところを突いては序盤におかれるのも無理はない。反応が鈍いところを全然カバーできない競馬になってしまい、ウィリアムズとしては内を立ち回って一発を狙おうとしたのだろうが、結果的には最悪の展開になってしまった。この大敗は正直度外視していいと思う。
個人的には今回の新潟内2200mの舞台は絶好だと思っていて、理由は基本的には極端なトップスピード勝負にはならないという点にある。この馬の良さはポテンシャルにあるので、小回りでも外から積極的に押し上げることができれば面白い存在だ。ただし、器用さはないのでイスラボニータが主導権を握ったまま、イスラボニータの仕掛けのタイミングに合わせるような競馬になれば恐らく勝ち目どころか3着もないだろう。コーナーで置かれてしまってはどうにもならない。外差し馬場で先行各馬は仕掛けのタイミングが難しい。そんな中で、積極的に外からスイッチを入れられる立場にあるわけで、これを活かさない手はない。できれば外枠が好ましいが、内枠からでも外に出すタイミングさえあれば問題ないだろう。内に拘らず外からしっかり勝負に行けるかどうかがカギになる。理想を言えばトゥザワールドがハギノより前から早めに仕掛けてくれればその直後をついていくというのがベストだろう。脚を出し切れる展開ならばここに入って見劣る馬ではないし、ペースが上がってくれる分には大歓迎の馬。加えて外差し馬場顕著なので、腹を括りやすい。ダービーの負け方も良い負け方で、チャンスは大いにあるだろう。期待している。
セントライト記念他の出走予定馬の展望は「競馬をやって何が悪い。」でよろしくお願いします。
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