天皇賞(秋)2014予想
天皇賞(秋)結論

夏影
14期 予想歴31年

◎エピファネイア
  6着/4人気

○ディサイファ12着/8人
▲フェノーメノ14着/3人
△イスラボニータ3着/1人


ここ最近の天皇賞(秋)の傾向を見てみると、兎に角ダービーやオークス、ジャパンCの好走馬の活躍が目立つ。

2013年 2着馬ジェンティルドンナ
2012年 1着馬エイシンフラッシュ
     2着馬フェノーメノ
2011年 2着馬スクリーンヒーロー
2010年 1着馬ブエナビスタ
2008年 1着馬ウォッカ
2007年 1着馬メイショウサムソン
2005年 2着馬ゼンノロブロイ
2004年 1着馬ゼンノロブロイ

ここ10年で、ダービーやオークス、ジャパンCで連対した馬がこのレースでも連対している年が8回もある。
この事は天皇賞(秋)というレースは、ダービーやオークス、ジャパンCとほぼ同じ物理特性が問われている事を表している。
スピードとキレに加え、根幹距離G1なのでタフさも求められる。
それ故に、ダービーと並び生産者が最も注目するレースで、『種牡馬選定レース』としての趣が強い重要なレースである。
スピードとキレという意味では毎日王冠と共通するが、それに加えタフさが求められる為、京都1400~1600㍍ベストだった馬ではちょっとキツいレース。毎日王冠の好走馬を狙うなら、2000㍍以上の距離実績のある馬に注目してみたい。

注目はジェンティルドンナ、フェノーメノ、トーセンジョーダン…といきたいところですが、それでは面白味がありません。
こういった実績馬に対抗出来うる馬は、やはり競馬に意欲を燃やせる『精神的に新鮮味を持った馬』だと思います。

で、注目は

◎エピファネイア
ダービー2着馬。父シンボリクリスエスは天皇賞(秋)を圧勝した馬でダービー2着。母シーザリオはオークス馬、母父スペシャルウィークは天皇賞(秋)とダービーの勝馬…と府中の根幹距離レース適性馬を集結させたような血統背景が魅力である。
シーザリオの母父はサドラーズウェルズで重苦しいイメージを与えるが、代を隔てると軽さを身に付けて日本のスピード競馬にマッチした産駒を出し易い。テイエムオペラオーやメイショウサムソンが良い例である。
ステップ的にも、3歳クラシック→大阪杯→海外遠征…と古馬クラシック路線は大阪杯のみと馴染みが薄く、且つその大阪杯からかなりの時間を経て記憶が薄れているところがミソである。

○ディサイファ
裏路線から上がって来たディープインパクト産駒で、こちらも精神的に新鮮味を感じるタイミング。
高速競馬に対応出来る融通性は高いが、本質はどうもタフな競馬に向いたタイプらしい。
勝ち鞍を見てみると、

3歳未勝利  東京2000㍍ 重 2.03.5
古馬500万下  東京1800㍍ 良 1.46.5
奥尻特別   函館1800㍍ 良 1.47.5
日高特別   函館2000㍍ 良 2.02.5
甲斐路S   東京1800㍍ 不 1.51.8
エプソムC  東京1800㍍ 良 1.46.2

妙に洋芝コースやら重馬場といったタフさが求められるコースでの、勝ち鞍が目立っている。
逆に高速決着になったレースになると…

大阪城S   阪神1800㍍ 良 1.45.9 2着
都大路S   京都1800㍍ 良 1.44.8 2着
毎日王冠   東京1800㍍ 良 1.45.3 4着

…と好走はするが、軽さを持った馬にしてやられ、勝てずに終わっている。
前に述べたが、天皇賞(秋)は毎日王冠よりもタフさが求められる為、今回はパフォーマンスを上げて来る公算が高い。

☆フェノーメノ
まとまったタイプで、自分の能力通りに忠実な走りをする。
故に格上の相手には気後れするタイプでもある。
勝利を期待するなら、ジェンティルドンナやエピファネイアら実力馬の競馬が破綻する事が条件。
確実に掲示板は確保してくるだろうから、まずは、ワイドでしっかり押さえておきたい馬だ。

△イスラボニータ
こちらもダービー2着馬。
3歳クラシック路線からの路線変更で、こちらも精神的に新鮮味を感じるタイミング。
気の悪さを持ったタイプなんで、ペースが忙しくなるステップは望ましい。距離短縮、G2→G1格上げのステップはプラス。
ただ、基本的にフジキセキ産駒は生命エネルギーのストック量が希薄な産駒が多く、莫大なエネルギー放出量を必要とする中長距離路線で長い期間の活躍は望めないのも確か。
エフティマイアはオークス2着、ドリームパスポートは4歳の阪神大賞典2着で燃え尽きている。
ちょっと枠順には恵まれなかったかなぁ…という感じ。

△ジェンティルドンナ
物理特性に関してはケチのつけようは無い。
しかしながら、昨年以上のパフォーマンスを期待するのはどうか?
まず、一線級との競馬が何年も続き、気持ちに何の新鮮味も無い事。
ハードなレースを長い間使われているので、生命エネルギーがそろそろ底を尽きるのではないか?という事。
昨年あたりから気持ちが空回りし始めている場面(掛かり癖)が幾度となく見られる事。
正直、もうちょっと早い段階で繁殖入りさせても良かったんじゃないかな?というのが本音。

△マーティンボロ
こちらも裏路線から上がって来たディープインパクト産駒で精神的に新鮮味のあるタイミングの馬だ。
ただ、父ディープインパクト(まとまり系)×母父ヌレイエフ(まとまり系)とまとまり系同士の配合で、ちょっとちょっと個性に欠けパンチ不足な感じ。

購入済馬券

単勝
⑤     5000円
⑧     2000円
ワイド
⑤-⑧   2000円
⑤-⑨   5500円
⑤-⑭   1500円
馬連
⑤-⑧   1000円
⑤-⑮   2500円
①-⑤   2000円


tipmonaとは?

天皇賞(秋)2014回顧
今年も魅せたディープとリシウスの調和(ハーモニー)

夏影
14期 予想歴31年

次走狙い:エピファネイア
次走狙い:イスラボニータ
次走危険:デニムアンドルビー


今年の天皇賞(秋)のレースバランスも、かなり瞬発力寄りになっていた印象が強い。
勝馬スピルバーグの非常に回転の速いピッチ走法が最後のホームストレッチで一際目立っていた。
スピルバーグよりも更に後ろに居たヒットザターゲットが、しっかりとエピファネイアを外から直線だけで差せている事からも、『瞬発力タイプが、しっかりと脚を矯め、直線まで我慢して大外を回す』競馬がいかにベストだったかが理解出来る。

スピルバーグの母父は日本で供用されていた種牡馬のリシウス。
実は昔、私はPOGでリシウス産駒を非常に注目していた時期があった。
産駒は総じて過剰と言えるほど筋肉質で、非常に馬っ振りが良かったからだ。
しかしながら、その馬っ振りに反して産駒は全く走らなかった。
心身構造があまりにも硬すぎて、柔軟性が求められる日本の競馬に馴染めなかったのだろう。
今だったら、新潟直線1000㍍の競馬限定で多少は活躍出来るだろうと思われる。

一方、父ディープインパクトは弛いタイプの種牡馬。
産駒は総じて大跳びでスピードを持続させる事が得意な一方、パワーでガツンと加速が出来ないので、中山のようなパワーを必用とする小回りコースを苦手にする傾向があった。

このレースで見せたスピルバーグの回転の速いピッチ走法は明らかにディープインパクトのものではない。
リシウスはディープインパクトの欠点であるパワー面を補完し、ディープインパクトの弛さは逆にリシウスの硬質感を緩和させる働きが多分あるのだろう。
昨年のマイルCSの勝馬トーセンラーも、ディープインパクト×リシウスの配合。
ニックスと見なして良いと思う。

イスラボニータが掛かったのは、やはり外枠で馬ゴミに入れられなかったが響いた。この辺は予想で述べた通り。レースバランスもかなり瞬発力寄りだったので、この内容は非常に素晴らしい。次回ジャパンカップはもっと体力寄りのレースバランスになるはずなので、もう一度注目したい。

ジェンティルドンナは自分のレースは出来ての結果だったので、次回はイスラボニータ以上の評価には?がつく。

"エピファネイアは、ゲ一卜内で突進するような素振りを見せ、体勢を崩して出遅れ。中団からのレースとなったのが響いた。福永騎手「スムーズな競馬がしたかった。内に入るとリズムがつくれない馬なので。紙一重の精神状態を結果につなげられませんでした」と悔しがった。"(日刊スポーツ)
不完全燃焼な競馬だった分、ストレス疲労の心配は無し。
『内に入るとリズムがつくれない』というコメントからも、福永ジョッキーは馬の個性や敗因をしっかり理解している模様。
『淡白さ主導』系の精神構造を持つ馬だけに、凡走後の距離延長はこの馬にとってはベストのステップ。次走ジャパンカップでの巻き返しを大いに期待したい。

デニムアンドルビーは、自身に向いた競馬でありながらあのパフォーマンスだったので、『このメンバーでは力不足』の評価で良いでしょう。
次走エリザベス女王杯なら望みはあるが、ジャパンカップでは厳しい。

摩擦の高いレースで、精神的鮮度の高いスピルバーグが、同じく精神的鮮度の高いイスラボニータを差し切ったレース。
非常にレベルの高いレースだったと最後に述べておきます。


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