天皇賞(春)2008予想
自らの手で奪い取れ、淀の夢、盾の夢。

356
08期 予想歴16年

◎ホクトスルタン
  4着/6人気

○アサクサキングス3着/1人
×ドリームパスポート
×トウカイエリート


はじめて見たレースが、いまから15年前の天皇賞(春)だった。

当時13歳だった少年のぼくは、当然のように、当時最強馬として君臨した芦毛馬を応援した。

発走の3分あまり後。僕は、直線で精悍な黒鹿毛馬の後塵を拝するヒーローの信じ難い姿を目にすることになる。

王者の座に就いたかに思われたその黒鹿毛馬も、その後長いスランプに陥る。

2年後の同じ淀の舞台。「すでに終わった」はずの黒鹿毛馬は、メンバー中唯一のGI馬としてのプライドをかなぐり捨て、なりふり構わぬ3角先頭の積極策で復活を遂げる。

その2カ月後に同じ淀の舞台で彼を襲った悲劇については、もはや語る必要もあるまい。

あの時代のイメージは、僕の中に競馬の原風景として確かに、ある。

2マイルになんなんとする長距離でありながらも、いずこへと向かうとも知れない、果てしなき道程を急ぐかのように緩みなく、張り詰めたペースで正面スタンド前を駆け抜けていく優駿たち。

3角の坂の上り下りで力尽きた馬たちは落伍し、直線を向いたときには馬群はばらけ、栄光を争うのはあらゆる意味での力を併せ持った幾頭かの馬だけである。

淀の2マイルを美しく駆け抜ける馬。おかしな表現かもしれないが、その光景を見ることを、ずっと、どこか心の奥底で望んでいたように思う。

その後、20世紀も終わろうとする頃、横山典弘とコンビを組む芦毛の逃げ馬が忽然と(無名の種牡馬の仔であった)現われ、淀に白い鮮やかな残像を遺してくれた。彼は、春の盾には残念ながら手が届かなかったが、爽やかな一陣の風のような気配は、いまもすぐに思い出すことができる。

あれから幾星霜。メジロマックイーンの忘れ形見とも呼べる一頭の芦毛の逃げ馬が、長距離の条件戦で胸のすくよう逃げ切り勝ちを収め、この天皇賞に駒を進めることとなった。ライスシャワーと同じ、リアルシャダイの血も入っている。騎手は、こともあろうかセイウンスカイと同じく横山典弘である。

ここ数走、先行争いが激しくなっても譲ることなくハナを奪っている。アドマイヤメインとの先行争いが気になるが、ガリガリ遣り合うことはないだろう。500kgを切るくらいまで仕上がっていて欲しい。

対抗は地力を買ってアサクサキングス。前走が阪神大賞典だったら◎にせざるを得なかったが。

ドリパスは今回も不完全燃焼。トウカイEは高齢すぎ。サムソンすでに終わった。


tipmonaとは?

天皇賞(春)2008回顧
よく頑張ったホクトスルタン(と、強かった勝ち馬。)

356
08期 予想歴16年

次走狙い:ホクトスルタン
次走狙い:アドマイヤジュピタ
次走危険:アサクサキングス
次走危険:ドリームパスポート


◎のホクトスルタンは、よく頑張った。横山典のペース配分も1:37.9-1:37.7と絶妙で、これ以上を望むのは贅沢というもの。トウカイ両頭がプレスを掛けてきたため息が入らなかったとの見方もあるが、アドマイヤジュピタも出遅れなければこの集団に加わるはずだったので、むしろラクになった。「もし」を考えても、あまり結果は変わらなかったように思う。

ただ、多少なりとも前走より絞ってくるかと思ったが、さらに516kg(+6)と自己最高体重を更新。去年の同時期より30kg近く増えているが? これってまだまだ成長してるのか??? 晩成ならそれでいい。モリモリ食べて、強くなって、来年の盾で頑張って欲しい!!

ちなみに母と母母を管理していた伊藤雄二氏が、某紙で「この牝系はホントは1800くらいがちょうどいい」とコメントしていた。真に受けるなら、目黒記念はもちろん、金鯱賞や札幌記念あたりでも注目したいところだ。いやむしろ秋の盾でも!

レースだが、97年のマヤノトップガンが勝ったレースを思い出した。1番人気のサクラローレルが3角から行き、かなり遅れてから仕掛けた2番人気のマヤノトップガンがゴール寸前でぶっこ抜いたレースだ。今回も勝ち馬の自在な脚と、開き直った鞍上の手腕が光った。

アドマイヤジュピタは、手薄なメンバーとはいえ、やはり阪神大賞典組を軽視してはいけなかった。ここまでの戦歴とか、今回のレース振りだとか、昨年9月の美作特別とかイロイロ見た結果、なかなか強運の星の下に生まれていると思う。この後休養に入ってしまうのでここまでの勢いと同列で論じることは難しいと思うが、体調と馬の走る気に変化が生じない限り、軽視できない。秋の天皇賞でもかなりソツないレース運びをしそう。

メイショウサムソン。4角ではアサクサを追い、こんど直線では一度離された勝ち馬に詰め寄った。渋太い馬だ。復調と評価するのはカンタンだが、問題はこの馬のよしあしを見分けるポイントがどこなのか、だ。誰かエロい人教えてください。

アサクサキングス。前走は前を捉えきれず3着。今回は人気を背負って早めに動いたものの後ろから差されて3着。しかも真っ先にツブしにかかったホクトスルタンと0.1秒差では…。どうもモタモタしている。鞍上が変わったときに狙うという手も?

ドリパス、トウカイエリートはやはり見せ場なし、にホッ。

レースのレベルだが、先述したホクトスルタンの緩みない逃げの賜物。ホクトよ、美しい淀の二哩をありがとう。


tipmonaとは?

最新記事一覧

次の予想をみる >