阪神JF2014予想
結論まで辿り着いた

スカイポット
14期 予想歴17年

◎レッツゴードンキ
  2着/2人気

○ダノングラシアス13着/6人
▲ロカ8着/1人
△ココロノアイ3着/4人
×レオパルディナ


12月14日(日)阪神11R 阪神JF 阪神1600m外 

※はじめに。この予想文は非常に長文ですので、苦手な方は一番下までスクロールしてください。

 阪神競馬場が改装された2006年以降、このレースの勝ち馬はウオッカ、トールポピー、ブエナビスタ、アパパネと、牝馬クラシックはもちろん、中には古馬混合G1まで活躍するほどの馬を輩出し、名牝(女傑)の登竜門的な位置づけに様変わりした。

 好走する馬には、以前はスピードタイプもいたが、直線の長い外回りコースに条件が変わってからは、スタミナのない馬や末脚のない馬は厳しくなっている。

 スタミナに関しては、距離実績(とその内容)である程度の判断が可能である。
 改装(2006年)以降の阪神JFにおいて、ベストパフォーマンスレース(BPR)とセカンドパフォーマンスレース(SPR)の距離実績が1200m以下までの馬の結果は下記のとおり全滅している(ここは人気もなく、当然な結果であろうが)。
※BPRは一番近走の重賞3着以内、OP連対、条件戦以下勝利に該当するレースのことであり、SPRは二番目に近走のレースである

2006 バクシンヒロイン  17番人気13着 すずらん賞2着
2006 メジロアダーラ   15番人気18着 カンナS勝ち
2007 ハートオブクィーン 14番人気11着 函館2歳S勝ち
2008 ルシュクル     7番人気11着 すずらん賞勝ち(外国人騎手)
2008 チャームポット   15番人気13着 新馬戦1200m勝ち(白菊2着あり)
2008 デグラーティア   6番人気14着 小倉2歳S勝ち
2008 コウエイハート   16番人気18着 小倉2歳S2着
2009 ステラリード    9番人気7着 函館2歳S勝ち(外国人騎手)
2009 モトヒメ      15番人気10着 福島2歳S勝ち
2009 ジュエルオブナイル 8番人気11着 小倉2歳S勝ち
2009 グローリーステップ 13番人気14着 新馬戦1200m勝ち
2009 サリエル      12番人気15着 未勝利戦1200m勝ち
2009 パリスドール    18番人気17着 ひまわり賞勝ち
2009 カレンナホホエミ  17番人気18着 フェニックス賞勝ち
2010 トツゼンノハピネス 15番人気10着 未勝利戦1200m勝ち
2010 オースミマイカ   18番人気14着 新馬戦1200m勝ち
2010 ピュアオパール   9番人気15着 カンナS勝ち
2010 ハピシン      16番人気16着 未勝利戦1200m勝ち
2011 ナオミノユメ    16番人気13着 新馬戦1200m勝ち
2011 アラフネ      12番人気14着 すずらん賞勝ち
2012 フィールドメジャー 18番人気11着 新馬戦1200m勝ち
2012 ストークアンドレイ 13番人気15着 函館2歳S勝ち
2012 コウエイピース   16番人気18着 ひまわり賞勝ち
2013 クリスマス     7番人気4着 函館2歳S勝ち(外国人騎手)
2013 エクスペリエンス  18番人気11着 未勝利戦1200m勝ち
2013 ニホンピロアンバー 14番人気17着 秋明菊賞勝ち

 更に、上記を除き、BPRとSPRが1400m以下の馬を調べてみると下記のとおり。

2006 アストンマーチャン 1番人気2着 ファンタジーS勝ち
2006 ハロースピード   3番人気6着 ファンタジーS3着
2006 ピンクカメオ    8番人気8着 くるみ賞勝ち
2006 コスモベル     14番人気10着 新馬戦ダ1400m勝ち
2006 ホットファッション 18番人気11着 サフラン賞勝ち
2007 エイムアットビップ 2番人気3着 ファンタジーS2着
2007 オディール     1番人気4着 ファンタジーS勝ち
2007 ラルケット     5番人気10着 サフラン賞勝ち
2007 エイシンパンサー  6番人気15着 ファンタジーS3着
2007 マイネブリッツ   16番人気16着 ききょうS勝ち
2008 ショウナンカッサイ 10番人気4着 ききょうS勝ち
2008 イナズマアマリリス 8番人気5着 ファンタジーS勝ち
2008 カツヨトワイニング 13番人気7着 サフラン賞勝ち
2008 ワンカラット    5番人気12着 ファンタジーS2着
2008 フキラウソング   14番人気15着 未勝利ダ1400m勝ち
2008 パドブレ      17番人気16着 ダリア賞勝ち
2008 アディアフォーン  9番人気17着 ファンタジーS3着
2009 ラナンキュラス   4番人気4着 りんどう賞勝ち
2009 タガノエリザベート 3番人気6着 ファンタジーS勝ち
2009 メルヴェイユドール 14番人気12着 未勝利戦1400m勝ち
2009 メイショウデイム  10番人気16着 条件戦1400m勝ち
2010 ライステラス    8番人気3着 サフラン賞勝ち(外国人騎手)
2010 ツルマルワンピース 11番人気5着 りんどう賞勝ち
2010 タガノラヴキセキ  14番人気7着 新馬戦1400m勝ち
2010 フォーエバーマーク 10番人気8着 条件戦1400m勝ち
2010 マルモセーラ    7番人気12着 ファンタジーS勝ち
2010 クリアンサス    17番人気18着 未勝利戦1400m勝ち
2011 アイムユアーズ   8番人気2着 ファンタジーS勝ち(外国人騎手)
2011 イチオクノホシ   5番人気4着 サフラン賞勝ち(外国人騎手)
2011 アンチュラス    10番人気5着 ファンタジーS2着
2011 ガーネットチャーム 14番人気6着 新馬戦1400m勝ち
2011 プレノタート    15番人気7着 条件戦1400m勝ち
2011 ファインチョイス  6番人気11着 ファンタジーS3着
2011 レディーメグネイト 17番人気17着 りんどう賞勝ち
2011 エイシンキンチェム 11番人気18着 ダリア賞勝ち
2012 クロフネサプライズ 15番人気2着 りんどう賞勝ち
2012 メイショウマンボ  14番人気10着 新馬戦1400m勝ち
2012 タガノミューチャン 12番人気13着 サフラン賞勝ち
2013 モズハツコイ    10番人気8着 ファンタジーS2着
2013 グランシェリー   9番人気10着 中京2歳S勝ち
2013 ヤマニンアリエッタ 16番人気14着 新馬戦1400m勝ち
2013 トーセンシルエット 12番人気15着 新馬戦1400m勝ち
2013 メイショウアサツユ 13番人気18着 未勝利戦1400m勝ち

 上記のとおり、BPRやSPRが1400m以下である馬の活躍は改装後に少ない。
 なお、1400m以下レースがBPR、SPRである馬の峻別データとしては以下のようなデータも作成している。A~Bに該当しない馬を消去できるというデータである。
A.これまでに0.5秒差以上の楽勝経験あり
B.外国人騎手

(過去8年でBPR、SPRが1400m以下で馬券に絡んだ馬一覧及びデータの該当有無)
2006-2 アストンマーチャン(ファンタジーS0.8差勝ち)
2007-3 エイムアットビップ(未勝利戦1.0差勝ち)
2010-3 ライステラス   (外国人騎手)
2011-2 アイムユアーズ  (外国人騎手)
2012-2 クロフネサプライズ(該当なし)※前走楽逃げ&持続SHP有り

 なお、2009年に、直前に1400mを使っていたアニメイトバイオ、ベストクルーズが馬券に入ったことから、直前の使用距離が短くても、SPRにおいてマイル以上で実績を残していれば問題ないと考えられる。

 スタミナ判定の次に末脚の分析を行う。阪神マイルは、外回りコースができてから末脚が非常に重要となっているが、①中団で折り合って、流れに乗った上で、②速い末脚が使えること、が望ましい。②については、上がり連対経験がまず必要である。過去8年で、上がり連対なく馬券圏に入った馬はいない。特にファンタジーS組からは、5頭の馬券圏内馬が出現しているが、エイムアットビップ(ファンタジーS1番人気、当日2番人気、指数1位)を除く4頭はファンタジーSでも上がり連対を記録していたことに注目している。

 実効性のある末脚の力を測る具体的な判断基準としては、①BPRまたはSPRにおいて、3角12番手以降または4角11番手以降の追い込みではなく、②当該レースにおいて上がり2位以上経験がある(①が1番手の場合は3位まで可)、とする。

(過去8年で馬券に絡んだ馬一覧及びデータ該当有無)
2006-1 ウオッカ 1600m新馬戦4角1番手上がり1位
2006-2 アストンマーチャン ファンタジーS4角3番手上がり2位
2006-3 ルミナスハーバー 1400m条件戦4角4番手上がり1位
2007-1 トールポピー 2000m未勝利戦4角3番手上がり2位
2007-2 レーヴダムール 1600m新馬戦4角6番手上がり1位
2007-3 エイムアットビップ 1400mりんどう賞(SPR)4角1番手上がり3位
2008-1 ブエナビスタ 1600m未勝利戦4角8番手上がり1位
2008-2 ダノンベルベール 赤松賞4角8番手上がり1位
2008-3 ミクロコスモス 1600m新馬戦4角2番手上がり1位
2009-1 アパパネ 赤松賞4角8番手上がり1位
2009-2 アニメイトバイオ サフラン賞(SPR)4角7番手上がり2位
2009-3 ベストクルーズ ファンタジーS4角5番手上がり2位
2010-1 レーヴディソール デイリー杯4角8番手上がり1位
2010-2 ホエールキャプチャ 芙蓉S(SPR)4角1番手上がり1位
2010-3 ライステラス 1400m未勝利戦(SPR)4角4番手上がり1位
2011-1 ジョワドヴィーヴル 1600m新馬戦4角7番手上がり2位
2011-2 アイムユアーズ ファンタジーS4角10番手上がり2位
2011-3 サウンドオブハート 芙蓉S4角3番手上がり1位
2012-1 ローブティサージュ ファンタジーS4角8番手上がり2位
2012-2 クロフネサプライズ 1200m未勝利戦(SPR)4角2番手上がり2位
2012-3 レッドセシリア 1600m新馬戦4角5番手上がり1位
2013-1 レッドリヴェール 札幌2歳S4角4番手上がり1位
2013-2 ハープスター 1400m新馬戦4角8番手上がり1位
2013-3 フォーエバーモア サフラン賞4角7番手上がり2位

 この条件は多くの馬が該当することから、末脚のないタイプや極端すぎる脚質の馬を軽視するツールとして使えば良いだろう。

 続いて、能力である。これは、指数1位のみを用いる。過去8年の指数1位馬(距離により調整後)は、アストンマーチャン(2着)、エイムアットビップ(3着)、ダノンベルベール(2着)、アパパネ(1着)、レーヴディソール(1着)、サウンドオブハート(3着)、サウンドリアーナ(17着)、ハープスター(2着)。ファンタジーSで上がり連対していない1頭を除けば、指数1位馬は全て馬券圏に来ている。1400m~1600mの高指数馬と、見どころのある未知馬との組み合わせを購入すれば良い。

 なお、ウオッカやトールポピーは1800mの黄菊賞からの臨戦で、指数はそれほど高くなかったものの好走していることから、1800m以上からの臨戦馬の指数基準は緩やかなものにしたほうが良い。

 次に、未知馬や1800m以上での低指数馬の手応えを確認する。前走が条件戦以下で馬券に絡んだ馬は過去8年で12頭いるが、うち6頭は手応え◎以上に評価できる馬だった。例えば、ウオッカやトールポピーは、鞍上がいつでも抜けると安心して、追い出しを遅らせた結果、ウオッカは前を捕まえられず、トールポピーは自身よりも末脚の切れる馬に差し切られてしまった。

 なお、手応えが並み以下だった馬について、考慮すべきと思われる材料としては、ダノンベルベールとアパパネは指数1位、アパパネとレッドセシリアは中弛み超スロー勝利、レーヴダムールは稍重馬場、ジョワドヴィーヴルはハミ掛りの悪さが考えられる。

 直前までわからないが鍵となるのはやはり馬場(枠順とバイアス)。外枠も結構絡んでいると言われるが、開幕2週目なのでまだ内も悪くはない。過去8年で、11番より外で馬券に絡んだのは9頭。近年、外枠の快速馬に手を出して失敗してきたが、いい加減学ばなければならない。下記のとおり整理してみた。

 11番より外枠で軽視すべき馬は、「BPRまたはSPRで、マイル以下の距離をBPR3以内の逃げや番手で優勝経験のある馬(ただし、中弛み超スローペース勝ち経験馬及び外国人騎手又は地方出身騎手を除く)」。

 あとは参考程度であるが、血統系統について。SS系、MP系、ND系(またはGS系)の3系統を持っていない馬券圏内馬は過去8年でウオッカのみ。比較的にGS(グレイソヴリン)系が強く、2007年は上位3頭とも当該系統を有していた。また、PG系を持つ馬はいない。あくまでも傾向なので、これは重要データではないが。

 さて、ここからは2014年のメンバーを上記の予想過程によって分析していきたい。まず、スタミナの土台として、BPRとSPRが1200mというまず消しで良い馬は、アカリアイドル、エフェクト、オーミアリス、レオパルディナ。オーミアリスは未知の魅力もないことはないと思うが、今年の小倉2歳Sの指数は高くないし、小倉2歳S勝ちからの休み明けという点で妙味がないため消去する。

 折角なので下記のデータも紹介しておこう。過去23年間で小倉2歳Sを使いつつ阪神JFで馬券に絡んでいるのはアストンマーチャン、タムロチェリーの2頭しかいない。しかも、両馬ともファンタジーSを叩いて本番に臨んでおり、前者はファンタジーSの圧勝レコードにより断然の1番人気に指示された馬で、後者は低レベル混戦時にペリエ騎手が騎乗していた(ファンタジーSは惨敗したが不利有り、3走前に1800m勝ちあり)。

(過去23年間で、小倉2歳Sの成績がBPRorSPRだった馬)
1991ラックムゲン    11番人気8着 小倉2歳S2着
1992マルカアイリス   1番人気16着 小倉2歳S1着
1993キョウエイコロナ  10番人気14着 小倉2歳S2着
1994エイシンサンサン  5番人気6着 小倉2歳S1着
1997テイエムオーロラ  9番人気7着 小倉2歳S2着
1998コウエイロマン   2番人気12着 小倉2歳S1着(3戦全勝休み明け)
1999アルーリングアクト 5番人気8着 小倉2歳S1着(2戦全勝休み明け)
2000リキセレナード   9番人気16着 小倉2歳S1着(2戦全勝休み明け)
2001タムロチェリー   7番人気1着 小倉2歳S1着(外国人騎手)
2002メイプルロード   10番人気15着 小倉2歳S1着(2連勝休み明け)
2003エイシンヘーベ   14番人気14着 小倉2歳S3着
2005アルーリングボイス 1番人気14着 小倉2歳S1着(4連勝中)
2005セントルイスガール 11番人気15着 小倉2歳S2着
2006アストンマーチャン 1番人気2着 小倉2歳S1着(3連勝中)
2008デグラーティア   6番人気14着 小倉2歳S1着(3連勝中)
2008コウエイハート   16番人気18着 小倉2歳S2着
2009ジュエルオブナイル 8番人気11着 小倉2歳S1着(2連勝休み明け)
2011エピセアローム   2番人気8着 小倉2歳S1着(2連勝休み明け)
2013ホウライアキコ   2番人気6着 小倉2歳S1着(3勝全勝)

 BPRとSPRが1400m以下という馬に該当するのは、アルマオンディーナ、クールホタルビ、コートシャルマン、スマートプラネット、ダイワプロパー、ダノングラシアス、ムーンエクスプレスと多数。このうち、下記A~Bに該当があるのは、クールホタルビ(A)、スマートプラネット(A)、ダノングラシアス(B)の3頭。他の馬はマイナス評価をつけておく。

A.これまでに0.5秒差以上の楽勝経験あり
B.外国人騎手

 続いて、末脚を確認する。まずは、上がり連対経験がこれまでにない、カボスチャン、クールホタルビ、ダイワプロパーを消しとする。残っている馬で、①BPRまたはSPRにおいて、3角12番手以降または4角11番手以降の追い込みではなく、②当該レースにおいて上がり2位以上経験がある(①が1番手の場合は3位まで可)に該当しない馬は、ココロノアイ、トーセンラークの2頭。ただし、このデータは2年前にコレクターアイテムやアユサンを本線から除くなどの効果をもたらしているが、絶対的な消しデータではないので、ここでは軽視材料として引き続き分析を続ける。

 指数について。まず、指数中位である56程度のラインを割り込んでいるアローシルバーは消しで良いだろう。さて、このレースの中心軸となる指数1位馬は、レッツゴードンキである。札幌2歳Sの基準指数の水準は下がってきたとは言え、まだ指数60.9をマークし、アルテミスSでも脚を余したような追込みを見せて指数をキープしている。

 ただし、東京コース実績馬を本命に打っても良いのかという点で不安がないわけでもない。過去8年、東京及び新潟(類似条件のためまとめて分析する)の条件戦以上勝ち馬及び重賞連対馬の阪神JFでの成績は(2.2.2.2.3.21)。5番人気以内で馬券圏外に惨敗した例では、ハロースピード、ラルケット、アロマキャンドル、ダンスファンタジア、コレクターアイテム、アユサンがいる。ただし、6番人気以下から馬券に絡んだ馬(ライステラス、フォーエバーモア)もいる。

 このレース(コース)はスピードがありすぎてはダメであり、上記の(2.2.2.2.3.21)のうち、BPR(ベストパフォーマンスレース)が3角以降5番手以内の逃げ先行をしていた馬は(0.0.1.0.0.10)とほぼ消えてしまう(3着はM.デムーロ騎手が騎乗したライステラス)。長い直線でスタミナを要しそうな東京コースを走っていても、先行では危険ということだ。レッツゴードンキは9番手からの競馬であったため、これをクリアする(なお、ショウナンアデラ、スマートプラネットはこの点で軽視材料を有する(ココロノアイは2角13番手なので保留))。

 また、レッツゴードンキは札幌2歳S3着という実績も持つ。札幌2歳Sが1800mになった1997年以降、札幌2歳Sで3着以内に入った牝馬が阪神JF(旧阪神3歳牝馬S)に出走してきた時の成績は(3.0.0.2.2.2)。指数1位馬が馬券に絡むとすれば、この馬が勝ち切るということになりそうだがどうだろう。既にひとつの軽視材料もない馬はレッツゴードンキ、ロカ、ダノングラシアスの3頭だけであり、ロカは純粋能力の裏付けがなく、ダノングラシアスも指数が中位なので、本命はこの馬に決定する。

 未知馬や1800m以上での低指数馬の手応えについては、やはりロカが抜けている。アルマオンディーナは仕掛けを待つ余裕があったようにも思うが、仕掛けてからの伸びはそれほどでもない。カボスチャンは全力追いでの低指数なので母父SSでもここは消しで問題ないはず。ショウナンアデラは未勝利、からまつ賞と楽な手応えで連勝している

 外枠による減点は、レオパルディナ、ショウナンアデラ、ムーンエクスプレスがマイナス。ダノングラシアスは外国人騎手のため免れている。

 消しに至らなかった馬(レッツゴードンキを除く)について、減点材料が少ない順にコメントする。

1.ロカ
 新馬勝ちで1番人気に支持されそうな勢い。新馬戦時の2~9着馬が次走で馬券に絡めていないので、新馬戦のレベルが低かったと見る向きもあるが、超スローペースの上がり勝負であったことから2着馬以下との能力差は歴然である。手応えや仕掛けてからのストライドの大きさと回転力から大物感もあり、1戦1勝馬の好走例を増やしても不思議ではない。父ハービンジャーは今のところ軽い馬場に適性があるとも思うが、マイナスと言う材料もない。不安材料は、アヴェンチュラやホウライアキコを飛ばしてきた鞍上くらいだろうか。

17.ダノングラシアス
 前走のファンタジーSは前の馬が邪魔でスムーズにスパートに入れず、実質の追い出しは残り250mくらいになってからだった。それでも、もう少し鋭い末脚でゴールに入ってほしかったところだが、りんどう賞ではコートシャルマンよりも持続SHPの高いレースぶりを見せており、単純に外国人騎手だから買うというのではなく、力もまだ出し切っていないところに魅力を感じる。その上で、外国人騎手が乗っているアドバンテージもある。馬の経験が浅い2歳G1では外国人騎手の手綱捌きによると思われる好走例が多い。過去では、マイル以上の距離実績のなかったアイムユアーズ、ライステラス、アンブロワーズ、アローキャリー、ヤマカツスズラン等が馬券に絡んでいるし、地方出身騎手が3着以内にもってきたクロフネサプライズ、ヤマニンアルシオン、ヤマカツリリーの好走もその腕が関係していると思われる。少なくとも距離延長は問題ないと見るべきだろう。

4.ココロノアイ
 指数2位だが、前走は完全に出遅れた後に引っ掛かり、完全に持って行かれる形で3コーナーまでに3番手まで上がってしまった。それでいて、直線でも末脚が完全に止まることなく勝ち切ったことから、持続SHPを有するとともに、折り合っていればもっとパフォーマンスが上がる可能性を秘めている。内枠を引けたのはその点で好材料のように思うが、3走とも出遅れているので、後方から外を回す競馬になることが想定され、距離損や詰まるリスクはある。ただ、広いコースで勝ってきたものの、走法はストライドよりも回転の性能が高く、末脚が残っていれば馬群を捌くのが困難ということもなさそう。ステイゴールド産駒は坂のあるコースのほうが得意な傾向にあることからも狙いは立つ。関東馬なので輸送と、鞍上がいかに制御できるかにかかっている。

6.トーセンラーク
 指数的には上位とあまり差がなく、前走交流戦のダートで負けて人気も落ち着いているため狙えそうだと当初考えていた。しかしながら、アルテミスSの3着は内枠からロスのない騎乗ができたことによるし、残り400mを切るまで持ったままというスピードSHP(加速SHP)の高いレースぶり、後脚が浅く、坂が緩やかかつ芝の軽い東京から阪神への変更はマイナスと思われる走法など、調べていくとそれほど狙えなくなってきた。

13.コートシャルマン
 2006年以降の阪神JFで、BPRやSPRが1200m以下を除くと、2戦2勝以上の無敗馬は下記のとおり(2.1.2.2.0.3)。

2007年5番人気10着 ラルケット(指数自体が高くなかった)
2008年10番人気4着 ショウナンカッサイ(前走先行、差し返し)
2010年1番人気1着 レーヴディソール(前走追込、指数1位。持続SHP)
2010年2番人気9着 ダンスファンタジア(前走先行、残り200mから追い出し。加速SHP)
2011年1番人気3着 サウンドオブハート(前走先行、指数1位)
2011年5番人気4着 イチオクノホシ(前走追込、残り500mから追い出し。持続SHP)
2013年5番人気1着 レッドリヴェール(前走差し、残り350mから追い出し。持続SHP)
2013年1番人気2着 ハープスター(前走追込、残り550mから追い出し。持続SHP)
2013年8番人気3着 フォーエバーモア(前走差し、残り500mから追い出し)
2013年2番人気7着 ホウライアキコ(前走番手、残り350mから追い出し。加速SHP)

 これを見て思うのは、スピードSHP(加速SHP)が優位の馬が末脚を溜められない又は使える末脚自体が短いために敗れているということと、距離実績が1400mまでだと3,4着止まりであること。この観点で前走を見ると、後方からレースを進めているものの仕掛けは残り300mと短く、最後にダノングラシアスに迫られているところから、持続SHPが秀でているという程の印象は受けなかった。割り切りになるが、指数もそれほど高くないので思い切って軽視しても良いかもしれない。

5.スマートプラネット
 前走は残り350mから仕掛けて、そのあたりで交わされたトーセンラークを差し返そうと頑張るものの着差は縮まらず。これはスマートプラネットが頑張ったというよりもトーセンラークも末脚が短かったと見え、勝ったレースでも追い出しを300mを切るところまで我慢できているので、基本的にはスピードSHP優位タイプと見て良いだろう。ということは条件的には合わず、指数はぎりぎりだが軽視で良いと思われる。
 今回の予想の過程で、スピード、加速、持続の各SHPや、追い出しの位置等の観点が出てきたが、例えば、クロフネサプライズは1200mの未勝利戦でパリュールを差し返したり、小倉2歳Sで前が詰まらなければ3着には入れたと思える末脚をきらりと見せていた持続SHPを持つ馬だったのである。末脚の重さには注目しておくべし。

3.アルマオンディーナ
 前走は残り250mまで追い出しを待つ余裕の競馬のため、指数は参考にならない。ただ、1400mで楽々と前につけたスピードや、追い出してからの末脚が加速SHPかなと思えた。調教時計は素晴らしいものはあるが、長く良い末脚を使えなければ指数が高くても危ないレースであり、ここまで手を広げる必要はないと考える。

16.ショウナンアデラ
 こちらも楽勝リスクがあり指数を上げる可能性がありながら、スピード優位と思われる馬。前走もイスラボニータを彷彿とさせる手応えの良さで残り300mまで追い出しを待つことができていた。しかし、追い出されてからの末脚は加速SHPと思え、また、今回は外枠を引いてしまったことも減点材料。ディープインパクト産駒であっても、過去に馬券に絡んでいるのは、ハープスターとジョワドヴィーヴルといった末脚のしっかりしていた馬であり、タイプが異なる。

18.ムーンエクスプレス
 追い出してからのしぶとさはあるが、どちらかと言えばスピード優位である。大外枠を引いたのもマイナスで、血統もMP系のアドマイヤムーン産駒。これは消しで良いと思う。

結論
◎レッツゴードンキ(持続SHPの馬ではないので、軸の信頼はできない)
○ダノングラシアス(狙うならこの馬かなと)
▲ロカ(器の大きさは感じる)
△ココロノアイ(不器用なので、勝ち味には遅いかも)
注トーセンラーク(違うような気もするが、ロカが弱かったり、ココロノアイが大出遅れをする等のアクシデントにより浮上するとしたら)


tipmonaとは?

阪神JF2014回顧
納得はできる結果

スカイポット
14期 予想歴17年

次走狙い:スマートプラネット
次走狙い:レッツゴードンキ


 阪神JFはショウナンアデラが優勝、2着レッツゴードンキ、3着ココロノアイという結果でした。予想ではショウナンアデラを軽視してしまったため、ゴール前まで当たったかと思って楽しめたのですが、残念ながら不的中となってしまいました。敗因は、ショウナンアデラをスピード優位の加速SHP馬と考え、ディープインパクト産駒を軽んじてしまったということでしょうか。

 今回、データで残っていた馬から、ショウナンアデラ、アルマオンディーナ、ムーンエクスプレス、スマートプラネットあたりを、スピード寄りということで軽視しましたが、ショウナンアデラとアルマオンディーナいずれも底を見せていなかった未知馬でした。持続系かどうかは、追い出してからの反応及び末脚の維持を見極める必要があり、手応えが楽だったというだけでは決めつけられないということでしょう。ショウナンアデラもアルマオンディーネも、追ってからの伸びがいまいちと評価したのですが、持続SHP馬は仕掛けてからの反応はいまいちで当然だったとも考えられるのです。

 本命馬は2着に来て、本線に推したココロノアイが3着、1~6着(4~6着は11~13番人気)まではデータのふるいにかけた時点では残っていたということで、予想の過程やデータはある程度うまくいっていると思われますので、朝日杯も同様にしっかり分析していきたいと思います。

次走狙い馬は、自身の適性に合った条件を使うと見て、距離短縮込みでスマートプラネットと、レースぶりに安定感のあるレッツゴードンキ。


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