阪神JF2014予想
基本は体力の完成度

夏影
14期 予想歴31年

◎ココロノアイ
  3着/4人気

○オーミアリス9着/8人
▲ショウナンアデラ1着/5人
△レッツゴードンキ2着/2人


阪神の外回りコースはホームストレッチが長く、最後の攻防が長時間の叩き合いになりやすいので、前半は比較的にゆったりと流れる。
気の良いタイプならゆったりとした流れを問題なくやり過ごせるが、短距離の経験しかない気の悪いタイプの馬だとレース前半で集中力がキレる公算が高い。
この手のタイプならどうしても距離短縮というステップもしくは、馬群に入れる為にも内枠という条件が欲しい。
最後の直線は広くて長い。不利を受けにくい環境での叩き合いになる為に素直に力量が問われる。
距離的にはマイルであるが、リズム的には中長距離っぽいリズムの走りが要求される。


狙いとしては、やはり完成した体力に注目したい。
血統的には、体力が補完されやすいノーザンダンサー系やトニービンの血にクラッシック路線で活躍している血を掛け合わせた配合の馬が勝利を飾る傾向にある。
クラッシックに直結しやすい傾向からも、『父ダービー馬狙い』という攻め方も意外に面白いと思う。

・2013年 レッドリヴェール
     ステイゴールド×ノーザンダンサー系
・2012年 ロープティサージュ
     ウォーエンブレム×サドラーズウェルズ(ノーザンダンサー)系
・2011年 ジョワドヴゥィーヴル
     ディープインパクト×ニジンスキー(ノーザンダンサー)系
・2010年 レーヴディソール
     アグネスタキオン×グレイソヴリン系
・2009年 アパパネ
     キングカメハメハ×ヴァイスリージェント(ノーザンダンサー)系
・2008年 ブエナビスタ
     スペシャルウィーク×ニジンスキー(ノーザンダンサー)系
・2007年 トールポピー
     ジャングルポケット×サンデーサイレンス系
・2006年 ウォッカ
     タニノギムレット×ネヴァーベンド系

脚質的には、キレというよりは力で差して来るようなタイプが良いだろう。

◎④ココロノアイ
ステイゴールド×デインヒル(ノーザンダンサー)系
ちょっと気の悪さを見せる典型的なステイゴールド産駒。
前走はいかにもこの馬らしい内容の競馬。
スタートは出負け気味になり最後方からのスタートも、向正面で掛かり気味に進出。
3コーナー手前で好位に取り付き、直線半ばで抜け出してレッツゴードンキの追撃を振り切る。
レッツゴードンキが100点満点の競馬をしているのに対し、こちらは若駒らしい課題を沢山残した競馬で押しきってしまったのだから、明らかに能力的に抜けているのは明白である。
もうちょっと道中の走りに集中してもらう為にも、今回は馬ゴミに入れる競馬をしてもらいたい。
内枠の偶数番、絶好枠を引きましたね。
横山典の事なんで間違いなく馬群の内に潜んで、イン差しを目指してくれるでしょう。
前走は掛かって捲り気味の競馬で、レースに対し気持ちが前向きなのは確か。
今回はマイナス体重での出走になりそう。良い具合に集中状態が維持されていると思われる。
『捲り→差し』の位置取りショックが高確率で決まるタイミング。今回は末脚が弾けるはず。
自信をもってこの馬から馬券を攻めたい。

○⑧オースミアリス
ホワイトマズル(ノーザンダンサー)系×ニジンスキー(ノーザンダンサー)系
今までが1200㍍を2戦と最もあり得なさそうに見えて、実は面白いのがこの馬。
前走1200㍍ではあったが、他馬とは明らかに違う次元で競馬をさせている節がある。
レースの前半3Fのラップは33.0に対しこの馬は34.1で後半が34.3。
マイルっぽいペースで後方を追走し、マイルっぽい差し脚で差して来ている。
他馬は短距離馬らしいスピードにモノを言わせ、最後惰性で押しきる競馬だったのに対し、こちらは持続力の競馬とかなり体力寄りの競馬しているのだ。
ペースに惑わされずしっかり自分のペースを守れる競馬が出来るように、かなり気の良いタイプの馬。
精神構造の基本がSLもしくはLSタイプな為(S:目一杯走ろうとする気持ち、L:淡白さ)、前走よりもゆったりとしたペースを適応出来る傾向にある。
かなり古い馬になるが、ビハインドザマスクのようなイメージで良いだろう。
レース間隔は開いてしまったが、前走はかなり厳しい流れレースになり、この馬にとってG1に向けての布石としてはベストと見る。
体力寄りのレースの方がむしろ向くはずなので、戦歴を無視して注目してみたい。

▲⑯ショウナンアデラ
ディープインパクト×ゴーンウエスト系
ここ2戦がゴール前手綱を抑える余裕のある勝ち方。
力量的にまだまだ底を見せていない状態。
前走があの競馬だったので、少なくとも1勝馬クラスでは力量的に抜けた存在だったのは確か。

△⑪レッツゴードンキ
非の打ち所の無い競馬で課題満載のココロノアイに敗れた訳で、力量的には逆転は無理かな?とは見ているが、持続する末脚はこの舞台には向く。
ちょっとストレスが残りそうな前走の内容で心配はある。

△①ロカ
デビュー戦は差し脚が鮮烈だった。
気の良さと、軽いキレ味の末脚が印象的だった。
デビュー戦は、スピードの出る京都コースでスローの流れ。
持ち前の気の良さで折り合い、1400㍍質のキレる差し脚が生きた形。
今回かなり体力寄りの質のレースになるはずで、そうなった時にあのキレ味がどこまで削がれるか?…私的にはその点に注目している。

購入馬券
単勝
④       10000円
馬連
④-⑧       1000円
④-⑯       2000円
④-⑪       2000円
①-④       3000円
3連単
④→?→?流し
→⑧⑪⑯   各500円


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阪神JF2014回顧
問われた適性は『追い出しタイミングの我慢くらべ』

夏影
14期 予想歴31年

次走狙い:ココロノアイ


今年の阪神JFはショウナンアデラが鮮やかな差し脚を見せて優勝した。
今回のレースを見て痛感したのは、予想以上にコース適性が問われていた事だ。
追い出しをいかに我慢するか…が非常に問われていた事が、1~2着馬と3着馬の位置取りの比較で良く解る。
3着馬ココロノアイのスタート直後のポジションは後ろから4~5頭目の位置。
勝ち馬ショウナンアデラと2着馬レッツゴードンキのポジションはココロノアイよりも前めであった。
3-4コーナーでココロノアイは内を突いて進出していたのに対し、上位入線2頭はポジションを下げていたのだ。勝ち馬ショウナンアデラに関しては出遅れたロカの手前にまでポジションを下げている。
蛯名と浜中はじっくりと待って追い出しす競馬が得意なジョッキーなんで、鞍上が嵌まった感も強い。

結果論だが、結局ココロノアイの『前向きさ』が内枠をもってしても仇になってしまう形になった。
能力差だけの決着にはならずに物理特性がしっかり問われたあたり、かなりハイレベルなレースだったと言えよう。来年の3歳牝馬路線はかなり面白そうだ。

これは私的な意見なのたが、ココロノアイは桜花賞ではなく皐月賞目指した方が良いと思っている。
ひとつの理由として、中山小回りコースで行われる皐月賞ならば、持ち前の前向きさもプラスに働くからである。
もうひとつの理由として、追い込み脚質に転換させるタイミングを先送りさせる為である。
この馬が阪神コースで確実に勝ち負けに持ち込むには、オルフェーブルのようにまずは前に壁を作り手綱をがっちり抑えて、後方まで下げて直線一気といったような競馬をさせるしかない。
初めからそんな戦法を覚えるさせてしまうと、その戦法に対する『飽き』が来るタイミングも早くなってしまう。
活躍期間を長く続かせる為にも、暫くは『前向きさ』を生かした競馬に徹して欲しい。脚質転換はいつでも出来る事なのだ。

さて1番人気のロカはスタートで出遅れ、見所もなくレースを終えた。
私の評価は5番手だったように、巷の『大物感』という評価には否定的だった。
予想の段階で『体力が問われるようになって、どこまでキレが削がれるか…』と述べたように、あのキレ味は全くの不発に終わっている。
鞍上を責めたい気持ちも解るが、予想の向上を目指すのであれば事実は素直に受け止め次の予想に繋げるべきである。
ロカの勝った新馬戦の前半5ハロンの通過タイムは1.04.1の超どスロー。
そしてロカの上がりは33.2。一見凄い数字だが、どスローなら阪神JF出走馬のほとんどが出せる数字である。
レースの見た目も鮮烈だったが、これはあくまで相手が弱過ぎただけの話。
ロカの上がりは最速で、2番目はサーサルヴァトーレの33.5。その差はコンマ3秒。このサルヴァトーレは次の未勝利戦では着外だった。
ロカ以外に着順掲示板に載った馬で未勝利を勝ち上がった馬は皆無で、それどころか次のレースで好走すら出来ていないのだ。そりゃ、圧勝して当たり前である。
ちなみに、ココロノアイが勝ち上がった未勝利戦は、前半1.00.4の流れで上がり33.3を繰り出している。上がり2位のギンザヴィクトリア(2着)、プレシャスメイト(3着)は34.2とその差が何とコンマ9秒と圧倒的な破壊力の違いを披露している。
ギンザヴィクトリアは次走で勝ち上がり、プレシャスメイトは馬券圏内の競馬を2走続けており、未勝利脱出も間近といった感じだ。
ロカはちょっと過大評価され過ぎたかなといった感じだ。

ココロノアイは相変わらずレースに前向きなんで、レース適性で多少得手不得手の差はあるものの、暫くは安定して好走が続くはず。

このレースで現在の阪神外回りコースの物理特性が良く把握出来たので、あと2週は阪神で馬券の勝負をしますかね(笑)。
血統派の方なら『ディープインパクト×ミスプロ系』のキレるタイプの差し馬にチェックです。


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