10期 予想歴18年
◎クリールカイザー
1着/4人気
○フェイムゲーム12着/3人
▲ミトラ2着/7人
まず馬場だが雨が中間降っていたのでどうかなと思ったものの、思った以上にほとんど影響がない。スローなら速いラップを刻んでいるし、時計もそこそこ出ている状況。高速馬場とみていいと思う。
そのうえで展開なのだが行く馬がはっきりしない。とりあえずミトラが外から様子を見ながらクリールカイザーもハナを切れるだけにとりあえずこの2頭が様子見で外から進めていきつつだろう。かといって内から出てきそうな馬も皆無で、せいぜいパッションダンスだが戸崎だしハナを切るようなことはないだろうと。ラインブラッドが何しに出てきたのかが不明でこれがハナを切ってという可能性もあるがここ2走からは何とも。 いずれにせよ序盤はペースがそこまで上がらずのスロー気味になるのかなという印象。問題は仕掛けどころだが、相手がゴールドシップでありゴールドシップがこの枠だと余程上手くスタートを切らないと先行策はまず難しい。シップの動きに合わせる形で後方各馬は進めそうで、自力で動くとすればクリスチャンのエアソミュールぐらいかなあという感じ。あとは待つ可能性が高い。肝心の岩田だがシップ有馬の反省で一つ気になったのはポジションに関しては言及しているが仕掛けには言及していない。岩田は基本中山ではワンテンポ仕掛けが遅い騎手なので、それに各馬が合わせるとなると前が残る可能性の方が高いだろうとみる。スローから4F勝負ぐらいをイメージでトップスピードもある程度問われるレースになるとみる。
◎クリールカイザーはレース全体で見て枠も良く、この馬の主導権を作れる条件は整ったと思うし、何よりも高速馬場状態のままで迎えられるのは大きい。高速馬場巧者なのはアル共あたりでもいいんだけど、この馬の場合はポテンシャル勝負では底を見せている馬。サンシャインSでは中山2500mで12.8 - 12.5 - 12.0 - 12.0 - 11.8 - 12.9とロンスパの流れでL2最速地点ではマイネルメダリストの前に出ながらもL1で盛り返されている。この馬は4F戦ぐらいが理想で、湾岸Sでは高速馬場で12.0 - 11.6 - 11.6 - 11.4 - 11.7と4F勝負でラップを落とさずぶっちぎった。オールカマーでも仕掛けどころがそんなに速くない中で中団内からスッと反応してL2最速戦でも問題なく伸びてきているし、アル共でも実質ややスローぐらいから12.4 - 12.6 - 13.1 - 11.4 - 11.3 - 12.0とトップスピードを要求される競馬で番手から速めに仕掛けての勝利。これも強い競馬だったが最内からロスなくかつ上手く押し上げてきたフェイムゲームには完敗だった。脚を出し切る形ならフェイムに完敗だったが、この馬としてはやはりポジショニング、そこからの動き出しの速さ、そしてトップスピードの質と総合力の高さをもって挑むタイプで、こうやって1強ゴールドシップの動きに各馬が合わせる展開になる可能性が高いところで違う競馬で出し抜くというのは好走パターンともいえる。ポテンシャル勝負になればまず甘くなるが、この馬のペース、60秒前後ぐらいでゆったりとしかし遅すぎず、後続に仕掛けの意識を強く持たせない流れに持ち込めれば勝機はぐっと大きくなるはずだ。この辺りのバランス感覚は中堅でも屈指の田辺に期待している。
〇フェイムゲームは単純に今年のステイヤー路線を引っ張ってもらいたいという点で力を評価した。唯一懸念していた材料はペース。平均的なペースになってしまうと基礎スピード的に2200mはちょっと短いので不安だった。ただ、今回は高速馬場でゴリゴリとペースを引き上げていく馬はほとんどいない。前半に無理なく進められる可能性が高い。これならまず力は出せるだろうと。この馬の場合天皇賞春でゴールドシップにキレ負けしていたように映ったが、あれは4角で12.9 - 12.3 - 11.7 - 12.0 - 11.1 - 11.7と少しブレーキがかかるところで前を向けず、前を向いて押し上げてきたゴルシに出し抜かれた形。L1で差し返しているし、正直もう京都の長丁場ならゴールドシップ相手に見劣る馬ではないと思っている。この馬はアル共でも見せたが後半勝負でも特にTS持続力やポテンシャル勝負に秀でている。速いラップを刻んでも前を向ければ対応できる馬だし前半さえペースが上がらなければ今回のメンバー構成なら好勝負可能。ゴールドシップの動きで全体のペースが上がる中内を突くという選択肢を持てる馬でもあるし、ゴールドシップより先に動いていける馬でもある。自由度の高い馬で北村宏司がどういう競馬をしてくるか見もの。馬は今年の主役候補だと思っているし、ゴールドシップ相手でもひるまず自分の力を出してくれれば。
▲ミトラ
この馬はやはり距離が気にはなるが、現状穴馬を探るとすればシップの動きを重視すべき。個人的に岩田が早めに動くというシーンがどうしても思い浮かばないし、この面子でこの枠で、この距離でこの馬場で前につけられるとはやっぱり思えない。ゲートもまだ半信半疑。というのはシップの所で書くべきだが、となるとやはり前の馬に穴馬を狙うのがベターだろう。この馬は前走で中距離の中でもペースの緩急がありながら12.2 - 11.8 - 11.7 - 11.2 - 11.8とL2最速トップスピード勝負でしっかりと2列目から反応して抜け出せている。距離延長で基礎スピードを優位に使いつつも要所でしっかりギアを上げられた。距離そのものには目途を立てたといっていい。後は相手関係一つだが、ポジションをしっかりとってクリールカイザーとともにレースの主導権を握り、遅すぎない程度の流れをしっかり刻んでいければ要所の良さで押し切れる。一発は十分に秘めた馬。
tipmonaとは?