NHKマイルC2015予想
昨年の反省を活かして(資料更新済)

スカイポット
14期 予想歴18年

◎ミュゼスルタン
  3着/2人気

○グァンチャーレ12着/11人
▲アヴニールマルシェ4着/5人
△アルマワイオリ9着/6人
×アルビアーノ


 NHKマイルCの予想は、昨年の失敗を踏まえて、馬場差を分析するための指標であるTBI(トラックバイアスインデックス)を縦のバイアスと横のバイアスに変更し、過去10年分のデータを一定のルール(資料右下の概要にて記載)に基づいて抽出して作成しました。

 それによると2009年の予想時TBI(当日)が外差し有利となり、昨年に作成した「データアート(馬場差重視データ)」をそのまま運用することができなくなってしまいました。したがいまして、指数、TBI、消去データ、血統系統及び末脚順位を使って予想を行います。

★指数

5月10日(日)東京11R NHKマイルC 東京1600m 人気12<D〔γ〕>

1.アヴニールマルシェ(ディープインパクト) 59.4
2.グランシルク(ステイゴールド) 58.7
3.クールホタルビ(マツリダゴッホ) 58.6S
4.グァンチャーレ(スクリーンヒーロー) 59.1
5.タガノアザガル(バゴ) 55.0↓
6.レンイングランド(クロフネ) 57.4
7.クラリティスカイ(クロフネ) 60.6
8.ナイトフォックス(サクラバクシンオー) 56.0 
9.アルビアーノ(Harlan's Holiday) 57.7
10.アルマワイオリ(マツリダゴッホ) 60.3
11.ヤマカツエース(キングカメハメハ) 57.4
12.ミュゼスルタン(キングカメハメハ) 61.9S
13.コスモナインボール(ハイアーゲーム) 55.3
14.ヤングマンパワー(スニッツェル、SS) 58.6
15.フミノムーン(アドマイヤムーン) 60.0↓
16.ダノンメジャー(ダイワメジャー) 57.6S
17.ニシノラッシュ(サクラバクシンオー) 57.6↓
18.マテンロウハピネス(ダイワメジャー) 58.1

【調整指数上位】12
【調整指数圏内】7,10,15,1,4,2,3,14,18

 指数を見るとミュゼスルタンが一歩リードしていますが、調整指数圏内馬が9頭もいる大混戦。条件と適性を重視した予想を行うべきと考えられます。それにしても、ミュゼスルタンが1番人気とは、やられました。スプリングSでも6番人気の馬なので、ここは5番人気程度かと期待していたのですが…。人気になると、鞍上に不安が増すのは致し方のないことで…(去年もやらかしていますからね)。

★TBI
 ここからは、資料「NHKマイルC予想資料(Track Bias Index分析)」を見ながら読んでください。
→http://baryutensei.com/report/1505bt-nhkmTBI.pdf

 過去10年の「予想時TBI(当日)」と「予想レースTBI」を見比べると、HTBIとVTBIのバイアスが2段階以上異なるのは、2007年のVTBI(フラット→極端な後方有利)、2009年のHTBI(外有利→極端な内有利)、VTBI(後方有利→極端な前方有利)、2013年のHTBI(デフォルト→極端な外有利)、2014年のVTBI(デフォルト→後方有利)の5箇所。他は1段階以内の誤差であり、更に、そのうち「予想時TBI(前日)」も2段階以上異なる箇所は2007年のVTBI、2009年のHTBI、VTBIだけ。このことから、基本的にバイアスは連動すると考えて予想を行います。

 なお、前述のとおり2009年はHTBIとVTBI、2つのバイアスが共に逆の結果となってしまっています。検討してみましたが、2009年のラップや展開がイレギュラーだったとまでは考えにくく、NHKマイルCのBPR(ベストパフォーマンスレースの脚質)分析は過去に失敗している(東京のマイルG1で展開が紛れることは少ない)ので、綺麗な解決策は見つかりませんでした。

 ただし、サンプルごとのTBIを見ていったときに、極端な有利バイアス(資料で着色している部分)が2009年は内有利と外有利の両方出ています。過去10年で同じTBIに両極の有利バイアスが出ていた年は2009年だけですので、このような場合にのみ留意することとします。昨年はNHKマイルCのHTBIが極端な内有利バイアスとなりましたが、サンプルごとのHTBIで極端な内有利が2レース検出されていました。2008年のHTBIは極端な外有利が3レース検出され、NHKマイルCのHTBIも極端な外有利となりました(外枠14番、14番人気のダノンゴーゴーが追い込んで3着に入った)。レースの特性かもしれませんが、デフォルトよりも内有利となった年は過去10年で3回しかなく(いずれの年もサンプルで極端な内有利レースを検出)、フラットより外有利になるほうが多いです。

 ちなみに、サンプルレースのセルを灰色にしているのは、当日と前日とで馬場状態が異なる場合、参考としない対応を採っているためです。この場合、「予想時TBI(前日)」も参考としてのみの表示としています。

 好走馬BPRのセルの色づけは、BPRが1400m以下は薄い緑、1800m以上は薄い赤としています。1800mからの臨戦が優勢な印象がありますが、1600mからが最有力で15頭、1800以上は9頭、1400m以下は6頭となっています。また、BPR1(逃げ)は2頭、BPR3(番手)は7頭、BPR5(先行)は6頭、BPR差(差し)は8頭、BPR追(追込)は6頭となっていて、逃げ以外の出現率はほぼ同じです。

 過去10年の3着以内馬の枠別出現回数は、内枠(1~3枠)が13回、中枠(4~6枠)が7回、外枠(7~8枠)が10回。意外と外枠は悪くなく、中枠はよくありません。

 土曜日の結果を受けて算出した「予想時TBI(前日)」は、HTBI=54.5、VTBI=61.9でした。この数値に基づき、予想レースTBIは「デフォルト~フラット」、「フラット~後方有利」と想定します。
※当日のTBIはいずれもフラットでした

★消去データ
 データアート(http://baryutensei.com/31nhkm.htm)の中から、通常バイアス時の消去データ(Z~N)を確認したところ、該当は下記のとおり。

Z(2)…ヤングマンパワー
W…タガノアザガル、クールホタルビ
V…タガノアザガル
U…ダノンメジャー、コスモナインボール、ナイトフォックス
R…クラリティスカイ、ダノンメジャー
Q…コスモナインボール
N…マテンロウハピネス

 以上により、クールホタルビとマテンロウハピネスを消去し、ヤングマンパワーとクラリティスカイを減点します。残りは12,7,10,15,1,4,2,14。

★血統系統及び末脚順位
 過去10年の3着以内馬30頭のうち、SS系の血統系統を持たない馬の好走は7頭。降雨により重い馬場となった2007年は3頭ともSS系を持っておらず、また、かなりの外差し有利となった2008年の2頭も除くと、これらを例外とすれば、22/24がSS系を父か母父に持っていたこととなります。また、父が地味血統であっても母父がSSの馬が6頭絡んでいて、このパターンは注意したいですね。他の系統では、ND系が14頭、MP系が8頭、GS系が4頭、RO系が3頭となっています。

 残っている中では、グァンチャーレ、ミュゼスルタン、フミノムーンの父・母父にSS系がありません(ただし、ミュゼスルタンは母母父がSS系)。減点対象ですが、人気がない割に指数が高い馬がおり、消す決め手には欠けます。

 続いて、末脚順位を分析します。過去10年で上がり連対(2位以内)経験がなかった馬の馬券圏は1頭(フラムドグロワール)のみ。条件戦以上で上がり連対経験のない馬としても5頭のみで、うち異常な前残りが生じた2009年を除けば24/27。条件戦以上での上がり連対経験が欲しいところです。

 これを満たせないのは、クラリティスカイ、ヤングマンパワー。この2頭は消去データにも該当していましたので、ここで消します(クラリティスカイは怖い気もするので、おさえたい方はどうぞ)。残りは12,10,15,1,4,2。

★結論
◎12ミュゼスルタン…鞍上不安も、能力最上位。出遅れなければ普通に好走期待。

○4グァンチャーレ…前走の弥生賞は外を回すロス。穴を期待するならここか。

▲1アヴニールマルシェ…休養明けが不安ではあるが、内枠に恵まれ、決め手もある。

△10アルマワイオリ…折り合えればここも圏内。あまり後ろから行くと届かないが。

△15フミノムーン…1400mでの能力は高く、妙味重視でおさえる。

△2グランシルク…内枠のためおさえるが、父がパワー傾向のあるステイGなので妙味は薄い。

・消した人気馬へのコメント
×9アルビアーノ…逃げ馬はミッキーアイルでもパフォーマンスを下げたコース。

 7クラリティスカイ…この臨戦過程はフサイチリシャールを思い出して…。

 11ヤマカツエース…NZTはライバルの出遅れと折り合い難に助けられた形で妙味微妙。

 16ダノンメジャー…まだ狙えなくもない気はするが、外が良い馬場でもないので。

※当日のTBI値を更新しました


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NHKマイルC2015回顧
10年ぶりのスローとは。

スカイポット
14期 予想歴18年

次走狙い:ヤングマンパワー
次走狙い:フミノムーン
次走危険:アルビアーノ
次走危険:グランシルク


 昨年の反省を活かした馬場差重視の予想自体はうまくいっていて、結果的に実際のNHKマイルCのTBIはHTBI=31.5(内有利)、VTBI=51.9(縦デフォルト)と、前日のTBIとそれほど大きく変わることがない結果となったのですが、予想は不的中となりました。

 これは、展開がスローペース(テン3F35.3、上がり3F34.2)となったことが原因で、内前にいた馬(クラリティスカイ、アルビアーノ)が有利になってしまいました。今回は容易にデータ化できなかった「展開」要素を予想に入れなかったのですが、テンと上がりの3Fで1秒以上も差のあるスローになることは2005年以来なかったので、通常は流れると割り切ってしまっていました。

 結果指数は1位ミュゼスルタン、2位ヤングマンパワー、3位クラリティスカイ、4フミノムーンとなっています(横のバイアスはデフォルトを想定)。能力順に決まらないのが競馬ですが、混戦では展開でも命運が分かれるので難しいものです。ヤングマンパワーの母父SSと持続SHP、クラリティスカイの指数を軽んじてしまったのも反省材料ですね。

 BPRによるデータ的考え方以外にも、展開の把握方法を勉強する必要があると認識させられました。来年はTBIに加えて、展開も何らかの形で改善して予想したいと思います。

 なお、次走狙い馬は着順の割に高い指数を出しているヤングマンパワーとフミノムーン(速い馬場にも目途)。次走危険馬は着順の割に指数の低いアルビアーノ、グランシルクとします。


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