08期 予想歴14年
◎トライアンフマーチ
14着/6人気
○アントニオバローズ3着/8人
▲アンライバルド12着/1人
キャリアわずか５戦のトライアンフマーチ、３戦目に京都で未勝利を勝ったが、これがまた２着とは非常に際どい着差だった。もし負けていれば、ダービーへの出走はまず99.9％叶わなかったに違いない。ただ、この勝利で確変にでも入ったのか、次走の若葉Ｓで勝ち馬と差のない２着に食い込み、皐月賞への出走権を確保。その皐月賞でも２着に入りダービーへコマを進めてきた。
小さな飛び石を渡るような何とも綱渡りなローテだが、こういう臨戦過程で結果を出してきたことは、ある意味で相応の地力の裏返しでもあり、運が良かったの一言では片付けられない。
若葉Ｓでは２着に敗れたとはいえ、３着のトップカミングには決定的な着差を付けており、勝ったベストメンバーにも皐月賞で雪辱。その皐月賞でも、最後方追走から４角大外ブン回しで直線一気という、ちょっと大雑把だが豪快な競馬でただ１頭アンライバルドに迫った。速い流れも多分に味方したが、過去４戦とは全く異なるスタイルで高速馬場にも対応してみせた。そもそも、あれほど粗い競馬をすれば並大抵の馬なら最後には脚が上がっている。デビューしてから僅か３ヶ月でＧⅠ２着までたどり着くのだから、短期間の成長力は相当なモノ。東京芝2400は距離・コースともに未知数だが、伸びしろと自在性を考慮すれば、前走で一杯一杯という馬ではないはずだ。
もっとも、ダービーまで漕ぎ着けたのは、実力のみならず幸運の賜物にも違いない。だが、繰り返されてきたダービーで、勝てるだけの実力を持ちながら敗れ去った馬は星の数。ダービーには、ただ強いだけでは勝てない「何か」があるのかもしれない。奇跡的なローテをかいくぐってきたトライアンフマーチは実力以上に強運の持ち主。たとえ１勝馬でもダービー馬の資格あり。
皐月賞・プリンシパルＳを叩いてきたアントニオバローズにも注目。陣営の強気なコメントには驚くが、ある程度の位置取りで内々を渋太く立ち回れば２、３着まではあるかもしれない。皐月賞では道中でソコソコ見せ場はあったし、プリンシパルＳはコメント通りなら８分の仕上げ。騎手も大舞台には強いので、ダービーへの逆算ローテが実を結べば。
皐月賞はほぼ完勝のアンライバルド。極端な大外枠や道悪、コースや距離といった細かい設定はそれほど気にしなくて良いだろう。ただ、人気馬特有のプレッシャーで、外を回るか馬群に入れるか難しい判断も多いはず。脚質には自在性もあるが、どんな競馬をしても勝てるまでの次元ではないだろう。結果論でアッサリもあるかもしれないが、挑戦者の立場だった皐月賞よりは競馬しにくくなるとみて、能力・実績とは違った観点で評価を下げてみる。
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