スプリンターズS2015予想
ペースが上がれば能力を出し切れる

カピバラ
13期 予想歴5年

◎ベルカント
  13着/2人気

○ミッキーアイル4着/4人
▲ストレイトガール1着/1人
△リッチタペストリー6着/6人


大逃げが決まるメカニズムの一つに、後ろの馬が先にバテる展開というものがある。
十分なリードを取った逃げ馬に対し、後ろの馬は絶対的に先に仕掛けなければならない。
例えば逃げ馬が刻むペースがスローで、後ろが控えすぎていたら、逃げも後ろも末脚が残っていてスピード差が生まれない。
競走馬は溜めたら溜めただけ伸びるロボットではない。
勝つために一定のタイムを乗り切る必要があり、最低限の計算を基に位置取りを決定しなければならない。

このパターンとは別の大逃げ馬が粘るパターンもある。雨だ。
雨が降って水分を含んだ馬場だと、前の馬が破綻するようなラップを刻んでいるのに後ろの馬が差せないことがある。
これは逃げも後ろも末脚が残っていないのでスピード差が生まれないということだ。

で、話はスプリント戦に戻ってエアロヴェロシティの高松宮記念について指摘したい。
あのレースは凄く不思議だった。
何が不思議かというと、3着馬ミッキーアイルと4着馬サドンストームの差だ。3馬身半もある。
大逃げが決まるメカニズムなんて特に起きていないのに、だ。
2014年にコパノリチャードが圧勝した時も2着馬に3馬身付けたが、あれはコース取りがイレギュラーだった。
『コーナーでは荒れた内側を走り、直線で外に持ち出す。』
コパノリチャードもエアロヴェロシティも、同じように見事なコース取りで勝利した。
なのに、エアロヴェロシティの年はハクサンムーンとミッキーアイルが付いてきた。不思議。

まあ、ハクサンムーンは完全な単騎でコース取りも自身が荒れ馬場得意では無いことを考慮した上で最善の選択だった。
ミッキーアイルもほぼそれに続くような形だったが、かかるのを抑えての追走だったのでハクサンムーンよりとの間に1馬身ほどスペースを取っていた。
その後ろにはコパノリチャードがいたが、伸びて来れなかった。

この様子をパトロールビデオで何度も見て感じたことは、ミッキーアイルの強さだ。
ハクサンムーンは明らかに自分のゾーンで競馬をしている。
スタートからゴールまで他馬との干渉がほとんど無い正真正銘の単騎。ペースも遅くは無いが、早くないマイペース。
それに対し、ミッキーアイルは終始かかっている。
しかし急坂ではハクサンムーンと互角の反応を見せ、エアロヴェロシティに対し一度は前に出た。
馬格のあるエアロヴェロシティは急坂で少し後手を踏んだが、登った先の平坦でミッキーアイルを差し返した。

パワーとコース取りで最後の平坦へと余力を繋げた香港のトップスプリンターと、単騎のマイペースという自分の一番良い形で挑めた個性派の逃げ馬。
その2頭に挑んだのは、気性が粗削りでも急坂で前に出る余力を残していた未完成の馬。

もし私の感じた構図が当たっているなら、ミッキーアイルの伸びしろを生かし切ればエアロヴェロシティに並ぶ能力を持つこととなる。


ストレイトガール
高松宮記念はコーナーで外に振られて脚を使い切ってしまった。
1400mベストなので、セントウルSはペースが上がり切らなかったから強い競馬を出来たのかもしれない。
とはいえ今回内枠なら溜めが効くのでこなせる。

ウリウリ
近走が上手くロスを減らしているので伸びしろを感じないが、あそこまで末脚に余力を注ぎ込める能力は素晴らしい。
おそらく届かないが、着に滑り込んでくる。

ベルカント
近2走が上手く行きすぎだが、安定した先行力があればこのくらい上手く良きやすい。
芝なのでダートのようにインで他馬に揉まれて失速する可能性も小さく、逃げを前に見るインの先行や外先行なら崩れない。
ペースが上がれば能力を出し切れる。

リッチタペストリー
クリスフライヤーインターナショナルSは前が壁になり位置を少し下げた後、3頭分外を回って先頭に並びかけて失速。
補正込ならエアロヴェロシティに0.2程度しか劣らない。

ハイペース寄りかな。

◎ベルカント
○ミッキーアイル
▲ストレイトガール
▽リッチタペストリー
▽ウリウリ

馬連 7‐13

07-13 19.3
三連複2‐7‐13

02-07-13 27.8
三連単7→2・13→2・13

07→02→13 121.7
07→13→02 148.5
ワイド 軸7から相手1・2・13

02-07 5.4-6.0
07-13 7.8-8.5
01-07 18.0-19.2
計700円


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スプリンターズS2015回顧
スプリンターの資質はどうでもよくて

カピバラ
13期 予想歴5年

次走狙い:ミッキーアイル


2015スプリンターズS
フラット。テンかなり緩い。
ストレイトガール1頭分外。仕掛け遅れ。
サクラゴスペル1頭分外。
ウキヨノカゼ1→3・4頭分外。
ミッキーアイル1・2頭分外。かなりかかる。
ウリウリ2→3頭分外。

ストレイトガールが進路を見つけてからの加速は目立った。相当余力があったと見る。
このスローでこれだけ余力があるということは、適正ペースはスプリントよりも1400mくらいが合うのは明らか。
今回掲示板に載った5頭はそれぞれ1400m以上でも実績があるように、このスローペースではスプリンターの資質はどうでもよくて、余力を末脚に繋げるタイプのマイラーや1400m巧者が得意とする流れだったのは間違いない。

サクラゴスペルはスローなら怖いと予想会議で指摘した通りの好走。スロー先行して展開利を得て末脚に繋げるタイプの馬。適性は違うがクラレントやエーシンリターンズ、ドナウブルー辺りも近い戦法を得意としている。

ウキヨノカゼは中弛みかスローペースなら捲りを決めるので今回も好走。平均ペースで前がスイスイ流れるレースだとおそらく差せない。

ミッキーアイルはかなりかかっていたがなんとか粘りこんだ。自身はスプリンターでは無いが、今のスプリント界はゴリゴリのハイペースが少なく、同じくスプリンターでは無いストレイトガールが安定して好走できるレベルなので、この馬も同じように好走できる。

というかロードカナロアもスプリンターでは無かったのに最強スプリンターの評価を与えられているし、今のスプリント界は非常にぬるい。サクラバクシンオーの超高速巡行能力とタイキシャトルの異常なハイペース耐性を思い出して欲しい。スプリンターが目指すべき理想は展開に隙を与えないこの2頭。

ウリウリはウキヨノカゼに差されたが、ウリウリ自身セントウルSでそれなりに走っていたのを見るとウキヨノカゼほどスローペース歓迎とは言えなかった。ただペース上がったら上がったで前を捕まえ切れない気もするが。


気性難のミッキーアイルが後ろにいるのにハクサンムーンの酒井騎手は一気にペースダウンし過ぎだし、そのミッキーアイルも下手に抑えず先頭に立てば良いし、そもそも好スタートのベルカントも下がりすぎているし、内のリッチタペストリーはかかっているし......とそれぞれの騎手に落ち度があり凡走していますが、一番下手を打ったのはアクティブミノルの藤岡騎手でしょうね。
逃げ宣言をしておきながらスタート後は後ろにいたはずのハクサンムーンにあっさりと先手を譲り、なぜかハクサンムーンを追い掛けずにミッキーアイルのところまで下がり、ミッキーアイルの闘志に火を付けてしまい共に並走してハクサンムーンのところまで上がっていってしまうという競馬。非効率の極みです。
藤岡康太騎手はなんでもかんでもペースを緩めてしまう傾向があるようですが、周りの状況を見た上でベストなペースメイクを選択すべきですね。


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