天皇賞(秋)2015予想
天皇賞秋 毎日王冠好走組と内枠重視。

軍神マルス
08期 予想歴17年

◎ディサイファ
  8着/3人気

○アンビシャス5着/4人
▲ショウナンパンドラ4着/5人
△ラブリーデイ1着/1人


★傾向分析★
2010年 タイム 1'58"2 (稍重) 1FAve=11.82 3FAve=35.46
テン35.3-中盤48.0(3F換算36.00)-上がり34.9 『一貫・中弛み』
1着ブエナビスタ・・・スペシャルウィーク×Caerleon=サンデーサイレンス×ニジンスキー 〔16-c〕 8-8
2着ペルーサ・・・ゼンノロブロイ×Candy Stripes=サンデーサイレンス×レッドゴッド 〔6-a〕 17-17
3着アーネストリー・・・グラスワンダー×トニービン=ロベルト×グレイソヴリン 〔3-n〕 4-4

2011年 タイム 1’56”1 (良) 1FAve=11.61 3FAve=34.83
テン34.3-中盤46.0(3F換算34.50)-上がり35.8 『前傾』
1着トーセンジョーダン・・・ジャングルポケット×サンデーサイレンス=グレイソヴリン×サンデーサイレンス 〔9-a〕 10-11
2着ダークシャドウ・・・ダンスインザダーク×Private Account=サンデーサイレンス×ダマスカス 〔A4〕 8-7
3着ペルーサ・・・ゼンノロブロイ×Candy Stripes=サンデーサイレンス×レッドゴッド 〔6-a〕 13-13

2012年 タイム 1’57”3 (良) 1FAve=11.73 3FAve=35.19
テン34.8-中盤45.9(3F換算34.43)-上がり36.6 『前傾・中弛み』
1着エイシンフラッシュ・・・King's Best×Platini=キングマンボ×ハンプトン 〔8-a〕 12-12
2着フェノーメノ・・・ステイゴールド×Danehill=サンデーサイレンス×ダンチヒ 〔11-d〕 4-4
3着ルーラーシップ・・・キングカメハメハ×トニービン=キングマンボ×グレイソヴリン 〔8-f〕 15-15

2013年 タイム 1’57”5 (良) 1FAve=11.75 3FAve=35.25
テン35.0-中盤47.2(3F換算35.40)-上がり35.3 『一貫』
1着ジェスタウェイ・・・ハーツクライ×Wild Again=サンデーサイレンス×ニアークティック 〔2-n〕 10-9
2着ジェンティルドンナ・・・ディープインパクト×Bertolini=サンデーサイレンス×ダンチヒ 〔16-f〕 2-2
3着エイシンフラッシュ・・・King’s Best×Platini=キングマンボ×ハンプトン 〔8-a〕 9-10

2014年 タイム 1’59”7 (良) 1FAve=11.97 3FAve=35.91
テン36.4-中盤48.7(3F換算36.53)-上がり34.6 『加速・一貫』
1着スピルバーグ・・・ディープインパクト×Lycius=サンデーサイレンス×ミスプロ 〔17-b〕 14-12
2着ジェンティルドンナ・・・ディープインパクト×Bertolini=サンデーサイレンス×ダンチヒ 〔16-f〕 3-3
3着イスラボニータ・・・フジキセキ×Cozzene=サンデーサイレンス×グレイソヴリン 〔4-n〕 3-3

 流れは、近年『一貫』や『前傾』になりやすく、テンは比較的速い流れになることが多い。中盤は弛むことも多く、『中弛み』の複合ラップになることも多いが、直線が長いコースのため末脚の持続勝負になりやすい。そのため速い上がりを使う馬が好走しやすく、近年はサンデーサイレンス系の独壇場。逃げ馬は近年は壊滅的で(=08年2着ダイワスカーレットが近年では唯一の好走馬)、基本は先行・差しの好走馬が多い。
 また近年、好走馬の多くが内枠の馬で、過去5年をみても馬番12番よりも内枠の馬が好走していて、かなり偏りがあると思います。

 血統の傾向は、まずサンデーサイレンス系のためのGⅠと思えるほど異常に強い傾向。特に1'58秒台の決着なら、ほぼサンデーサイレンス系が好走している。馬場悪化で2'00秒かかるようならサドラーズウェルズ系に向くレース質へと変貌するが、まずはサンデーサイレンス系を中心にすべし。特にディープインパクト、スペシャルウィーク、ゼンノロブロイ、ステイゴールド、ハーツクライなどスタミナ型サンデーサイレンス系の好走が多く、スタミナも必要だがスタミナだけに偏るタイプではなく、マイル・中距離にも強いサンデーサイレンス系向きと考えるべきと思います。
 そのほかに強い血統はトニービン系、ノーザンテースト系。サンデーサイレンス×トニービン配合やトニービン×ノーザンテースト配合、サンデーサイレンス×ノーザンテースト配合は好走馬も多い。

 ステップは、近年は毎日王冠好走馬が天皇賞秋も好走する傾向。東京コース改修後に顕著になったステップで、ストレスが残りにくい臨戦過程になったと考えます。また良馬場の天皇賞秋はマイル寄りの中距離馬に向いていることの証明とも思えます。
 対して京都大賞典好走馬は苦戦傾向。馬場が悪化すると好走するが、良馬場ならば差して届かずになりやすい(=07年ポップロックなど)。馬場悪化ならステイヤー寄りの中距離対応型の好走に変化することの証明と思います。
 宝塚記念からの直行組は、宝塚記念好走馬なら好走可能。これは中距離持続型の証明と思えます。その中で東京芝2400m好走歴がある馬ならなお良い傾向。

 牝系の傾向は、No.〔3〕〔4〕〔8〕〔9〕の牝系の好走が多い。
No.〔3〕の牝系は、特に分枝記号lの〔3-l〕が好走。No.〔3-l〕は07年1着メイショウサムソン、08年1着→09年3着ウオッカ、古くは99年1着スペシャルウィークと特に4歳時の秋に東京コースで崩れない特性がある。
No.〔4〕の牝系は、00年以降では一番好走馬が多い牝系。00年1着テイエムオペラオー・2着メイショウドトウ・3着トゥナンテと上位独占した時もあり、02年2着テイエムオペラオー・3着メイショウドトウ、06年1着ダイワメジャー、07年2着アグネスアーク、08年2着ダイワスカーレットなど。この牝系の好走馬は、前走好走していた馬が(=休み明けでも)好走しているので、前走好走が必須条件。
No.〔8〕の牝系は、02年1着・03年1着シンボリクリスエス、04年3着アドマイヤグルーヴ、06年2着スウィフトカレントなど。古馬の本格化モードでの好走が多く、高速決着にも強い特性が活きやすいのだと思います。
No.〔9〕の牝系は、07年3着→09年1着カンパニー、11年1着トーセンジョーダンなど。トニービン系×ノーザンテースト系配合馬で、古馬になり本格化した馬が好走しやすいと思われる。
 分枝記号は、d記号が好走馬多し。d記号は、前哨戦好走だと本番でも好走しやすい特性があり、前走の勢いを活かしやすいので注目。

 また特注は、3歳路線からの転戦組。鮮度の高さを活かしての好走馬が多く、サンデーサイレンス系の特性がある馬は特注(=04年2着ダンスインザムード、06年3着アドマイヤムーン、08年3着ディープスカイ、12年2着フェノーメノなど)。古馬初対戦の鮮度の高さが活きるものと思います。

 老馬の法則はここでも威力を発揮。リピーターの好走は多いのだが、前年好走馬は着順を下げる傾向にある。00年以降では、00年1着→01年2着テイエムオペラオー、00年2着→01年3着メイショウドトウ、04年1着→05年2着ゼンノロブロイ、04年2着→05年3着ダンスインザムード、06年1着→07年9着ダイワメジャー、06年3着→07年6着アドマイヤムーン、07年3着→08年4着→09年1着カンパニー(=09年は1着好走ですが、血統的にも好走しやすい配合で成長力があった馬なので例外事象かも)、08年1着→09年3着ウオッカ、10年2着→11年3着ペルーサ、12年1着→13年3着エイシンフラッシュ、13年2着→14年2着ジェンティルドンナなど(=例外は02年1着→03年1着シンボリクリスエスだが、02年は中山開催でコースが異なるので参考外とみてよいと思います)。中距離のスペシャリストが好走しやすいコースでもあり、馬が最高能力を維持できる期間は短いという証明が出来ると思います。

★予想★
天皇賞秋のポイントは、
①流れは『加速』か『一貫』になりやすい。流れで好走馬のタイプが変わり、『加速』はキレ重視のタイプが好走しやすく、『一貫』は中距離持続型のスペシャリストが好走しやすい。
②基本はサンデーサイレンス系のGⅠ。1000m通過時が1分をこえるなら確実にサンデーサイレンス系向きの流れ。1分以内ならトニービン系、レッドゴッド系など大系統ナスルーラ系や大系統ノーザンダンサー系を有した馬が好走しやすい流れとなる。ノーザンテースト系も相性は良い。
③No.〔3〕〔4〕〔8〕〔9〕〔16〕の牝系が好走馬多し。
④毎日王冠好走馬を中心に。特に上がり上位(=最速ならなお良い)で好走した馬は要注目。
⑤宝塚記念好走馬は、休み明けでも好走率高し。東京芝2400mGⅠ好走歴があるならば堅軸。
⑥札幌記念好走馬も好走が多い。
⑦3歳牝馬は鮮度を活かしての好走が可能。基本3歳馬は鮮度が活かせるかを重視すること。
⑧「老馬の法則」が活きやすく、前年好走馬は着順を下げやすい。
⑨東京芝コース好走実績も重視すべし。
⑩内枠有利。外枠は割引が必要。

◎ディサイファ・・・ディープインパクト×Dubai Millennium=サンデーサイレンス×ミスプロ 〔12-c〕
 前走毎日王冠2着(=東京芝1800m:0.2秒差)。東京芝コースは(4-1-1-5)、芝2000m戦は(4-4-3-4)。6歳馬だが、今年に入り重賞連続好走している馬で、前々走札幌記念1着(=札幌芝2000m)→毎日王冠2着と天皇賞秋と相性の良いステップレースで好走していて、本格化と考えられ、また適性は合うと考える。上がり勝負には向かない馬ではあるが、それでも早い上りも繰り出せるし、内枠で先行できる馬ということで、好走の可能性は高いと考えて期待する。
 ディープインパクト産駒はサンデーサイレンス系で、広いコースで加速をつけながら全開になる末脚が武器で、スローで脚を溜めてキレキレの瞬発力を繰り出す。一瞬でトップスピードに乗れるタイプと点火に時間がかかるタイプがいて、前者は馬体重が軽い馬、後者は馬体重の重い馬が多い。それから母系がスピード型だと一瞬の反応が速く、母系がスタミナ型だとトップスピードに乗るまで時間を要する。また道中が速いペースだと脚をなし崩しに使わされて末脚が鈍るので、距離短縮の速い流れの時には過信禁物。逆に距離延長で緩い流れとなるときには狙い目。スローでしか好走歴のない馬の距離短縮時は、疑って掛かる方が良い。ゆったりローテーションに強く、間隔が詰まるのも良くない。母父Dubai Millenniumはミスプロ系で、Seeking the Goldの良い特性を受け継ぎ、仕上がりの早さと軽快なスピードを持つ短距離~マイル血統で、時計勝負に強く、芝の良馬場や湿ったダートを得意としている。
 No.〔12〕の牝系は、早い時期から走る馬もいるが、3歳秋から古馬にかけて本格化する馬が多い牝系。また高齢でも衰えが少なくタフな馬が多い。分枝記号cは、開幕週・最終週や重馬場での持久力勝負に強い傾向。欧州的な瞬発力を秘めるがゴチャつく展開は苦手。

○アンビシャス・・・ディープインパクト×エルコンドルパサー=サンデーサイレンス×キングマンボ 〔16-a〕
 前走毎日王冠6着(=東京芝1800m:0.5秒差)。東京芝コースは(1-0-1-1)、芝2000m戦は(1-0-0-0)。前走毎日王冠6着は、最速上がりを繰り出すも届かずの内容で、上がり勝負には向く馬。今回は内枠で後手に回らなければ、前走よりも前進はみられると考えて、好走に期待して評価する。叩き良化型の牝系でもあるので、その上昇度にも期待する。
 ディープインパクト産駒はサンデーサイレンス系で、広いコースで加速をつけながら全開になる末脚が武器で、スローで脚を溜めてキレキレの瞬発力を繰り出す。一瞬でトップスピードに乗れるタイプと点火に時間がかかるタイプがいて、前者は馬体重が軽い馬、後者は馬体重の重い馬が多い。それから母系がスピード型だと一瞬の反応が速く、母系がスタミナ型だとトップスピードに乗るまで時間を要する。また道中が速いペースだと脚をなし崩しに使わされて末脚が鈍るので、距離短縮の速い流れの時には過信禁物。逆に距離延長で緩い流れとなるときには狙い目。スローでしか好走歴のない馬の距離短縮時は、疑って掛かる方が良い。ゆったりローテーションに強く、間隔が詰まるのも良くない。母父エルコンドルパサーはミスプロ系だが、格の高いレースで究極のスピード競馬(=レコード決着)になるほど凄味をきかすキングマンボ系。脅威の成長力と高齢まで衰えない息の長さを持つ。総じてスタミナ、パワーに優れ、芝なら小回りに強く、瞬発力勝負よりも、上がりの速くない展開やコースで本領を発揮する。
 No.〔16〕の牝系は、早い時期から走るのだが3歳春以降に成長を始め、距離が延びて本領発揮が多いステイヤー特性を持つ牝系。叩き良化型も多い。分枝記号aは、気性的に素直なタイプが多く、また父親よりもスケールが小さくなる傾向。

▲ショウナンパンドラ・・・ディープインパクト×フレンチデピュティ=サンデーサイレンス×ヴァイスリージェント 〔1-t〕
 前走オールカマー1着(=中山芝2200m)。東京芝コースは(0-1-0-2)、芝2000m戦は(3-1-0-1)。前走オールカマー1着では、牡馬相手に好走し、また前々走宝塚記念3着(=阪神芝2200m:0.2秒差)でも牡馬のトップクラス相手に好走。牝馬同士よりも、牡馬混合戦で強敵相手に本領発揮するタイプとみて、好走に期待する。やや外枠なのと、東京芝コースでの好走実績が少ない点を割り引いて評価する。
 ディープインパクト産駒はサンデーサイレンス系で、広いコースで加速をつけながら全開になる末脚が武器で、スローで脚を溜めてキレキレの瞬発力を繰り出す。一瞬でトップスピードに乗れるタイプと点火に時間がかかるタイプがいて、前者は馬体重が軽い馬、後者は馬体重の重い馬が多い。本馬は馬体重510kg台と大型馬で、後者のタイプ。道中が速いペースだと脚をなし崩しに使わされて末脚が鈍るので、距離短縮の速い流れの時には過信禁物。逆に距離延長で緩い流れとなるときには狙い目。スローでしか好走歴のない馬の距離短縮時は、疑って掛かる方が良い。母父フレンチデピュティはヴァイスリージェント系で、セカンドステージが存在する芝・ダート兼用タイプ。鮮度や勢いが好走に重要なポイントで、好走中なら馬体重がポイントになる。使い詰めると馬体重が減りやすい傾向があり、パフォーマンスが低下する。距離の守備範囲は広いが、牡馬は1600m以上、牝馬は1600m以下の勝ち鞍が中心。芝・ダート兼用型のため、“時計のかかる芝”や“時計の速いダート”が得意で、芝もダートも重馬場を得意。
 No.〔1〕の牝系は、クラシックで好走が多く3歳春にはある程度完成する、完成度が高く仕上がりの早い牝系。3歳秋以降は緩やかに成長する。分枝記号tは、京都や中京などスパイラルカーブのあるコースで本領を発揮する。一瞬の脚があるので中山も得意。

△ラブリーデイ・・・キングカメハメハ×ダンスインザダーク=キングマンボ×サンデーサイレンス 〔19〕
 前走京都大賞典1着(=京都芝2400m)。東京芝コースは(1-1-0-3)、芝2000m戦は(2-2-1-3)。前々走宝塚記念1着(=阪神芝2200m)と天皇賞秋とつながりやすいレースで好走している馬だが、前走京都大賞典好走馬は天皇賞秋ではやや届かずの結果になりやすく、宝塚記念から直行する場合ならもっと評価したのだが、前走で好走した分今回は割引が必要と考えて、連下候補と考える。
 キングカメハメハ産駒はキングマンボ系で、格の高いレースで究極のスピード競馬(=レコード決着)になるほど凄味をきかす血統。厳しい展開ほど持ち前の底力が活き、2歳から走れる完成度の高さと成長力がある。本格化前は詰め甘な点があることには注意が必要だが、ダービーの時期からは実が入り、成長力も豊富。また馬場悪化時にも好走が多く、これはキングマンボ系特有の道悪の上手さに起因するものと考える。母父ダンスインザダークはスタミナ型サンデーサイレンス系で、大物を輩出するしスタミナ抜群なのだが器用さに欠け、ギアが入れば迫力満点の長い末脚を使う一方で、トップギアまでに時間がかかり瞬時に反応できないという弱点を併せ持つ。また条件戦では手間取るも能力が引き出される格上挑戦は好走のプラス要因となる。
 No.〔19〕の牝系は、淡々と流れる厳しい流れにに強いタフな牝系。分枝記号なしは、分枝記号なしは、やや晩成気味ながらも、平均的に能力を発揮するタイプと考える。


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