朝日杯FS2015予想

カタストロフィ
10期 予想歴18年

◎エアスピネル
  2着/1人気

○イモータル9着/5人
▲ユウチェンジ4着/10人


 予想の前にまず土曜の馬場を。内回りと外回りでちょっと差があるかな、という感覚で外回りは幾らか時計が出ている印象。クルーガーが勝った1000万下でも46秒台が出ていたし、リゲルSでもL4から11秒台、スローとはいえL1でもあまり落としていないで上り4Fで45秒台に入ってきていた。少なくとも昨年よりは確実に速い…まあ昨年は雨が大きかったが幾らか軽いイメージで入った方が良さそう。


 そのうえで展開が結構厄介。とりあえず内のサイモンゼーレ、ウインオスカーがある程度出していって前目を意識する。外からシュウジがそれを見ながらスッと切り込んでいきつつも岩田なのでそこまで飛ばす意識を持って行くとは思えない。ボールライトニングもペースをコントロールしたい方だ。内の2頭も距離に不安がある意識でどこまで飛ばしていくのかは未知数。この2頭を見ながらエアスピネルは恐らく好位~武豊なのでダービーを意識しての中団というところまではある。リオンディーズはミルコに替わることとやはり気性面の不安に外枠ということもあるので出していくというリスクは取りにくいだろう。ペースがスローに落ち着く可能性が高く、イメージ的に48-46で1:34.0前後を想定しておきたい。シュウジの動き次第で変わってくると思うがエアスピネルが恐らくデイリー杯よりは後ろからになると思うのでワンテンポ待てる可能性も出てくる。想定ラップのイメージは大体11.8-11.4-11.0-11.8ぐらいをイメージしておく。馬場もそこまで重くはないのでトップスピードの質、持続力を高いバランスで持っている馬を狙いたいが、比較的軽いと言っても阪神なのでやはりTS持続力に重きを置くべきかなと。基礎スピード面はそこまで問われないとみる。


◎エアスピネルはGI2週連続で1番人気本命になってしまったのは自分らしくないけど…戦前の段階では本命か対抗かで悩むラインではあった。少なくとも個人的には絶対とは思っていないし武豊全GIの話題先行、過剰人気なのは間違いないと思う。ただ枠順や各馬の追い切り、全馬の展望の過程を踏んで土曜の馬場からトータルで見てこれを本命にすべきかなと。まあ勝ち切れるか?という観点で盤石とまでは言えないんだけど、ひとまず高いレベルでトップスピード持続力の底を見せていない馬というのと、高速馬場以外での実績があるというのは大きい。新馬戦が結構なインパクトで、最低限にはそこそこ流れて48.3-46.22秒程度でかなりのスローだが2歳戦ならそこまで遅くない。2列目でついていって3~4角で楽押し上げて直線で12.6 - 12.3 - 11.3 - 11.1 - 11.5のラップ推移、最速地点で馬なりで抜け出し喰らいついてきたハリケーンバローズをL1で突き放した。底を見せなかったことと、やはり走破時計1:34.5でこの3Fのラップ推移を刻んできたということは非常に評価ができる。前走のデイリー杯では雨が残って49.4-46.5と超スローからの12.8 - 12.3 - 11.3 - 11.3 - 11.6と3F勝負。好位から緩い段階で楽に押し上げて3~4角では先頭列を意識しながら2列目で直線。最序盤でスパッと切れる感じはなかったがそれでもシュウジを楽に捕えて最後まで維持してと完勝だった。トップスピードの質で勝負するというよりは最後までピッチを落とさずにトップスピードを維持してくる間隔なので、恐らく阪神の外回りの方が条件的には良いと思う。あとは位置取りが全てかな。とにかく最序盤オーバーペースにならないことだが、今回のメンバー構成だと単騎逃げ馬がいたとしても全体のペースが上がる可能性は低いと思うので、その辺りはさほど不安はない。時計的にも馬場の差はあるが48-46で34秒台を新馬の段階で出せているわけで、恐らくここでもそれに近い競馬になると想定すれば、単純にこの馬が一番かなと。イモータルとは本命対抗の順序でちょっと悩んだし、坂路は時計が出ていたのでまずまず良かったと思うがそれでも盤石だ、と思わせるほどではなかったかなあと。悩ましいけど取りこぼすリスクはあるし、連軸としての本命。他の馬も本命に推し切れるほどの要素が揃い切らなかったのもある。


〇イモータルは前述のとおり本命にしようかかなり悩んだ。まず馬場が年末の重い阪神通りなら微妙かなとも思ったんだが、これは土曜を見る限りそこまで重くないしクリア。ペースも今年のメンバー構成や枠の並び、先行馬に乗る騎手が岩田や蛯名が実質的にペースを作るなら恐らく上がる要素は少ない。スロー気味にはなるだろうし、2秒ぐらいスローもあり得るなという点ではサウジRCで問題ない。ただ、追い切りはやっぱり気になる。芝では結構時計が掛かっていたし、前半からかなりぶっとばしていたのは確かなんだが、その前の坂路調教でもラストを結構落としていたし、前走時は坂路で動いてきていた印象なので、全体的に見てやっぱり不安はある。ソエ明けになるし、追い切りだけ見ているとやっぱり不安はある。ここだけクリアできれば力的には最上位。サウジRCは明らかに戸崎のミスで、離れた好位でブレイブスマッシュと同じような位置にいながら直線での進路作りで下手を打っておかれてしまっていて、L1で強襲。12.3 - 12.3 - 11.4 - 11.4 - 12.1というラップ推移で恐らく離れた好位はTS持続戦にはなっていると思うのだが、同じ位置にいて前の壁に突っ込んで下がってというのは無駄過ぎる。今回は幸四郎だけど、しっかりとエンジンをかけさえすれば高いレベルでTS持続力は未知数。上りはアストラの方が速いんだがL1後半では脚色では互角だった。馬の能力自体はかなり高いと思っているし、ペースへの対応力はカギだがそれでも今回はそこまで心配しなくて良さそうと。幸四郎にも頑張ってもらいたいかな。


▲ユウチェンジ
この馬もそうなんだが前走の勝ち馬も過小評価が過ぎるなあという一頭で、前走は隠れハイレベル戦。東京芝1800m戦でペースバランスは48.4-47.2とそこそこは流れ、12.8 - 12.8 - 11.8 - 10.9 - 11.7というラップ推移からもわかるようにかなりの中弛み、そこからのトップスピード戦となっている。大外枠でゲートは五分、枠もあったので無理せずに中団馬群の中からだが割と団子で最序盤のペースについていっている。そのまま動けないまま中弛みに巻き込まれつつ、3~4角でも我慢を強いられて直線。序盤でそこから進路を作りたいがそうこうしている間に前に出し抜かれて動き出しで置かれる。しかしそこからL2でエンジンがかかるとグンと伸びて来て3列目、L1で2列目に並びかけ最後まで一番いい脚を使って2列目から抜け出して勝ち馬に肉薄した。エンジンの掛かりが遅かったがその分エンジンがかかってから質の良いトップスピードを見せ最後までグンと伸びて来た。ここは接戦の3着争い勢の中からも500万下勝ち馬、好走馬が続出していて、全体のペースがある程度のラインにはあったし、そこからの総合力という点で良さを見せた馬が多かった。7着馬なんかは次走阪神1800で強烈な末脚を見せていて、勝ち馬はもちろん重賞でも苦しい展開の中で好走した。これまでから一変した形なんだがハッキリとトップスピードに入れる形で良さが出てきたのは確かで、今回阪神マイル戦となれば当然ペースがカギにはなるんだが、48-46ぐらいのバランスになるのであれば前走からも十分対応してトップスピードを引き出すことができるはず。現時点で二桁人気だし、個人的にはこういうタイプの馬に合う鞍上ではないと思うので、そこは不安。ただ、恐らく今回のメンバー構成の中で最も過小評価されている一頭だと思う。トップスピード戦なら最上位に食い込んできていいはず。


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