10期 予想歴19年
◎ネロ
2着/2人気
○ダンスディレクター7着/3人
▲スノードラゴン5着/6人
枠を見た時に小波乱はありそうだなというような感じの並びに見えた。外にネロとラヴァーズポイントという速い馬がいて、これがどうしたって内に切り込んでいく形になる。ネロもラヴァーズもともにペースを引き上げきりたくはないタイプなので主導権を握ってくるとペースはコントロールされるだろうと。マイネルエテルネルも近走はそこまでスピードを見せていないのでこれが2列目外でと言っても突いてというレベルまでにはならないと思う。外から競りかけていく馬がこれと言っていないなと。そして内に有力各馬が固まった。ビッグアーサーは近走の感じなら恐らく先行できるし2列目ポケット辺りを取れるがそれでも自分でペースを作って行ける立場にはない。打ちの各馬もそのビッグアーサーの直後を狙いに来そうなのでその辺りを考えても内のスペースは凝縮しそうで、かつ外からの各馬がペースをコントロールして後ろにスペースをあまり与えないような競馬に持ち込みそう。大きく荒れるかはともかく、力を出し切れない馬が多く出てきそうな条件が揃ったと思う。内からは動ける馬、瞬間的に鋭い馬を狙いたいし、外からはしっかりと早めに動いても最後まで足を維持できる馬が怖い。
◎ネロはすぐに決まった。セントウルSの大物食いのパターンにもろに該当する平均~ややハイで後半要素も引き出せる逃げ馬で、番手でもやれている。この馬の良いところはアイビスで同タイプの強敵ベルカントの土俵で接戦を演じてきたアイビスサマーダッシュ。このレースはペースバランスでも22.2-10.6-21.3と1秒近い、1000では超スローレベル。その中でハナを楽に取り切って外枠から外ラチを確保、ペースをコントロールして12.0 - 10.2 - 10.6 - 10.1 - 11.2のラップ推移、L2でしっかりと再加速してベルカントと2頭が出し抜く形でこのラップを最後まで踏み切っている。この辺からもわかるようにある程度コントロールしての後半の良さが武器の馬。オーシャンSでは4着に敗れているんだが、これは番手までだったのもあるし32.7-34.8と2秒以上のかなりのハイぺースとなって前半で脚を使い果たした感じ。今回はまず逃げられるメンバー構成なので、後は枠の並びに注目していたがこれ以上ないぐらい整った。内にビッグアーサーがいてこれが先行する形になると思うが、有力各馬はビッグより前に行こうとするリスクも大きいし、あるとすればエイシンブルズアイだがCBC賞で前に行って伸びあぐねたので恐らく今回それはない。ダンスも折り合い懸念で外が切り込むまで前にポジションとって掛かって暴走も嫌だろうから内の各馬で可能性があるとすればレッドアリオンぐらいだが、基本出遅れの馬だし1200でこの面子で行けるほど出脚も速くない。外からゆったりと内に切り込んで3角までにペースを平均までにコントロールできてしまう面子と枠の並びだと思う。各馬も目標のビッグが動けなければ仕掛けを待つしかないわけだし、外から唯一動いてくるだろうスノードラゴン辺りでもそんなに速い脚を持っているわけではないから余裕を持って直線まで入って行けるはず。出れたとして本番では一切買うつもりはないんだけど、ここまで条件が揃えばここから入るしかないかな。2番人気は能力から考えれば過大評価だとも思っているし難しいけど、でも有力馬がみんな不安が多い状況になってしまったし、多少の実力差はポジション差と仕掛けを待てることで逆転できちゃうのがこのセントウルSだからね。
〇ダンスディレクターは展開的に恐らくスローになるとは思っているので、問われるのは瞬間的なトップスピードの質、持続力ということになる。ギアチェンジに関しては気性難の馬なのでブレーキを外す感じで進んでいってくれると思うし、実際京王杯SCでも詰まっていたが動ける感じだった。後半の要素に関してはシルクロードS勝ち時に33.7-34.2と平均だが単騎のローレルベローチェのモノ、離れた3列目にいたこの馬では34.6-33.3と明確にスローバランス、稍重で少し渋っていた中で12.0 - 10.9 - 10.8 - 11.1 - 11.4 - 11.7とローレルが下がってくる中でL2の11.4の地点で内に入ってからスッと伸びてきていたし、L1で一頭違う脚。まあ3~4角内を立ち回れば強い馬ならこれぐらいはできちゃうからこれを丸々信頼するのは危険だが、それでも準OP時代からしっかりと折り合ってトップスピードに乗ってからの質、持続力の高さはトップレベルだったし、阪神Cでも渋った馬場の中で34.7-34.8の平均から11.2 - 11.8 - 11.3 - 11.7 - 11.8とL3最速TS持続戦、正攻法で大外から押し上げながら直線入りで良い手応え、L1ではロサギガンティアの差し返しに合うような感じになったがそれでも長く脚を使ってきて内で脚を残していたビッグアーサーを破る競馬。後半要素はビッグアーサーよりこちらの方が上だと思っているので、ペースが上がらずコントロールされる中で32秒台の上がりが無いと差し込めないような展開こそこの馬の出番かなと。枠が内だし読みにくいレースなので噛み合わないと不安はあるが、それでもこの条件ならビッグアーサーよりこちらを上位に取って勝負したいかな。
▲スノードラゴン
この馬は有力各馬が結構最序盤動きにくいという枠の並びになった中でシンプルに良い位置を取って行くという競馬がしやすいというのが大きい。追い切りも良かったと思うが、ここ数走を見ても確かにCBC賞でも宮記念でもポジション差で苦しんだりはしたが、脚自体は引き出せている。宮記念の場合は32.7-34.0で完全な減速戦、詰まった馬を除いてほぼ全ての馬が脚を出し切るような競馬になっているし5走も含めて全体のペースが上がってしまうと1200では基礎スピード不足になる。一方で少し息が入ると追走自体は楽になるし後半要素も幾らか底上げしてくるが、それでも前走みたいに要所でキレ負けをする。中京1200でコーナーで速いラップを踏まれると押し上げられないで脚を使わされてという感じになっているんだが、阪神内1200は割と好位外から押し上げながらという競馬がしやすいコース。かつ今回は前がペースをコントロールしてきそうだし、コーナーに有力馬が要るので3~4角で一気にペースを上げてという形は取りにくいので、前が我慢してペースが落ち着いていところで外から動いて2列目に取り付きながらという競馬ができればおもしろい。斤量差も今回は楽になるし、休養明けから叩かれて行って確実に上昇してきている感じ。この枠ならゲートが安定してきた今なら結構良い位置を狙えそう。流れに紛れが産まれて基礎スピード不足が解消できる展開になればチャンスは一気にというところかな。警戒すべきだと思う。
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