14期 予想歴19年
◎ナムラライラ
5着/2人気
○モーヴサファイア2着/1人
▲アメリカズカップ1着/3人
△オイカケマショウ7着/6人
野路菊Ｓは阪神競馬場が改修された2007年から、現在の1800m外回りコースで施行されている。例年頭数が少なく、10頭揃ったのは過去９年で2008年の１回のみ。７～９頭立てとなることが多く、今年もこの範囲となった。
少頭数レースなので荒れる心配をしてしまうが、過去９年では全ての年で１番人気が馬券に絡んでいる。２番人気馬も半数の５回、３番人気馬が４回、４番人気馬と５番人気馬が各３回、６番人気馬が２回、７番人気馬が１回と、人気が下がるにつれて馬券に絡む数がきれいに減っており、基本的に人気サイドのレースと捉えてよさそう。
過去９年の馬券圏内馬27頭の傾向としては、小倉1800mとの相性が良く、ほぼ半数の13頭の前走が当該条件である。過去９年で当該条件から臨戦した馬は23頭なので、半数以上が馬券に絡んでいる。なお、馬券圏に入れなかった10頭は前走時に３角から４角にかけて番手を上げていないことが共通している（馬券圏内馬13頭中８頭が番手を上げており、残り５頭中４頭は野路菊Ｓで１番人気に推されている）。
阪神1800mは直線が長く末脚を求められることから、小回りコース（新潟や中京は除く）を使っていた馬であれば、３角から４角にかけて番手を上げて、長く末脚を使って好走していることが望ましいようだ。
また、27頭中26頭の前走距離が1600m以上となっており、前走距離が1600m未満からの臨戦馬（過去９年で22頭）で馬券圏に入ったのは、2008年の勝ち馬ホッコータキオン（フェニックス賞３着）のみ。
新潟２歳Ｓからの臨戦は、2007年のオースミマーシャル（新潟２歳Ｓ10着）、2011年のダローネガ（同４着）が１着、2013年のマイネルメリエンダ（同６着）が３着と馬券に絡んでおり、着順はあまり気にする必要はない。
さて、今年のメンバーを見ていく。指数が低く止まっているフレーバー、ユノディエール、テイエムソッキュウは消す。
＜おさえ候補＞
エスケークラウン（四位）
距離延長がどうかだが、前述のとおり1200mからの臨戦はなかなか厳しい上、現在の指数でもモーヴサファイアに届いていないので、アメリカズカップが上積みを見せなかった場合でも３着争いだと思っていたところ、馬柱実績と比較して、金曜夜からずっと売れすぎという印象。これは関係者筋の買い情報が出ているように思われ、おさえるのも手。
オイカケマショウ（武豊）
前走指数がメンバー３位のため、アメリカズカップが上積みを見せなかった場合の壁役として指名しておく。意外性でこそ活きる父系グレイソヴリンも魅力。
＜相手本線＞
アメリカズカップ（松若）
マンハッタンカフェ産駒なので上積みはあまりない可能性も高く、前走の上がりは３位と切れる脚もなさそうで期待値は人気ほど高くないようにも思うが、中京コースを逃げあるいは先行した馬は、次走時にパフォーマンスを上昇させる傾向があり、この馬の新馬戦でも、サマーサプライズ（２角１番手）、ダノンオブザイヤー（２角２番手）、デッラサルーテ（２角４番手）が次走で通常の上積み（５ポイント以内）を超える上積みを見せたことから、中京の指数算出方法の修正に踏み切った。これにより、アメリカズカップの次走指数は５２～５７以内になる可能性が高いと考えており、今回のメンバーでは３番手という評価になる。
モーヴサファイア（福永）
指数２位。新潟２歳Ｓからの臨戦は、着順は不問としているところ、この馬には明確な敗因もあり指数自体評価できるものであったことから、今回は巻き返し濃厚と考えている。ただし、池添学厩舎は、今年連対率7.9％、複勝率11.6％と実績がないことに信用しきれない部分がある。
＜本命＞
ナムラライラ（池添）
指数１位。約６０の値はＯＰ勝ち、重賞でも勝ち負けという評価となる。力の発揮されやすい阪神外回りコースで、前走も持続ＳＨＰを感じさせる末脚（上がり２位に0.7秒差をつける上がり１位）を見せており、差し追い込み馬での騎乗が信頼できる池添騎手であることもプラス。中１週のここは登録だけという情報もあったが、出てきたからには好調であり、本賞金をここで取れると踏んでの出走だろう。１点、速い時計の出ている阪神で、速い上がりを使えていないという懸念はあるが、基本的にはパワーも求められるコースなので対応してくれるのではないかと考えている。
最後にもう一度、少頭数のレースへの警戒として、2004年以降の芝の未勝利戦以上の若駒戦で、９頭以下で行われたレース（607レース）を集計したところ、全体の複勝回収率が79％であるところ、阪神1800m外回りの複勝回収率は61％で、母数が５レース以上ある33コース中24位と比較的荒れにくい条件であることを確認した（阪神1800m外回り以降、荒れにくいコースは、新潟1200m、1400m、小倉2000m、中山1600m、1800m、東京1600m、2300m、阪神1200m、福島1200m）。
なお、このコース条件の予想力は下記のとおり。増益的中率はあまり高くないが、得意コースと考えている。
阪神1800外…予想数14、増益的中率21.4、単純回収率175.9、予想力156.2
予想の参考になったと思う方は拍手をお願いいたします。
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