天皇賞(秋)2016予想
天皇賞秋はステファノスから・・

下彦
15期 予想歴30年

◎ステファノス
  3着/6人気

○モーリス1着/1人
▲サトノノブレス10着/10人
△リアルスティール2着/7人


ここ5年の天皇賞秋を簡単に浚います。
ペースは2011年~2013年はシルポート等グイグイ引っ張る逃げもありタフなハイバランス、2014年・2015年はスローバランスでトップスピードを求められる展開で、それぞれ3F4F戦。
馬券になった15頭の馬齢、3歳2頭、4歳6頭、5歳6頭、6歳1頭で、4歳5歳が中心。
父の系統は、サンデー系10頭、キングマンボ系4頭。
母父の系統は、ノーザンダンサー系5頭、ナスルーラ系4頭が主だったところです。

加えて近走の府中の血統、馬場、ペースが若干変わってきている為、府中2000mの1000万下~重賞の傾向を昨年と今年(2015年1月~10月と2016年1月~10月)で比較してみます。

2015年(全11レース中、馬券になった33頭が母数)

[血統]
(父)
ディープインパクト  8頭
ハーツクライ     4頭
ステイゴールド    3頭
(母父)
ノーザンダンサー系 12頭
サンデー系      8頭
ミスプロ系      8頭
ナスルーラ系     3頭

[3Fの前後半バランス]
スローバランス   10レース
イーブンバランス   1レース 


2016年(全11レース中、馬券になった33頭が母数)

[血統]
(父)
ステイゴールド    5頭
マンハッタンカフェ  3頭
ディープインパクト  3頭
(母父)
ノーザンダンサー系  9頭
サンデー系      7頭
ロベルト系      5頭
ミスプロ系      4頭

[3Fの前後半バランス]
スローバランス    6レース
ハイバランス     5レース

・・となりまして、父はディープ産駒が減り、母父はミスプロ系が減り、ロベルト系が増えた格好。着迄数字を拾うとマンハッタンカフェやブライアンズタイム等、リボー系の強調血統、即ち胆力血統が走ってきているのがわかります。
先週のアイルランドTも傾向通りで、1着には父タニノギムレット(ブライアンズタイム)、母父トニービンのハギノハイブリッド。本来ならこの馬の好走パターンはハイペース、消耗戦ぎみのレースで良さをだしていましたが、実際は(60.1-59.4)のスローバランスでしかも1番人気で妙味薄。2着にマツリダゴッホ(サンデー)産駒、母父ナリタブライアン(ブライアンズタイム)のマイネルハニー。5着にマンハッタンカフェ産駒、母父トニービンの11番人気アドマイヤフライト。
詰まるところ力が必要な馬場が続いているという傾向です。
だからといってディープ産駒を軽視するというわけではありません。

◎ステファノス
前走毎日王冠は、マイネルミラノとウインフルブルームが下がってくる最内を選択してしまい手痛いミス。ウインの外へ出して態勢を立て直すと再び伸び始めるものの着迄。小頭数ながらディサイファ、クラレントとともに進路を失うというロスは府中のスロー競馬では意外と目につく光景です。完全に脚を余した格好となりました。
富士ステークスやセントライト記念でのトップスピード戦、昨年の天皇賞秋でもそうですが、最後の最後まで伸びてくる(落とさない)という印象で実際良さを見せていますが、阪神内回のロンスパ持続力戦・消耗戦でも外を回して中団から差し込んできた通り、好走幅が広い事、母方の血統・・・母父クロフネ(ヴァイスリージェント系)、母母父シーキングザゴールド(ミスプロ)、4代にチーフズクラウン(ダンジグ)と今の府中に合いそうな血を持つ点から本命。

〇モーリス
安田記念、府中のマイルを勝てるなら天皇賞秋も持つというのは、ヤマニンゼファー他を見ての持論ですが、昨年はそういう意味でヴァンセンヌから入って話にならず。しかしながらモーリスは血統背景からは府中はベスト。父スクリーンヒーローも走ったし、父母母に府中の女傑ダイナアクトレス、母方にはメジロモントレーと中長距離でキレる牝系。母父カーネギー(サドラーズウェルズ)、母母父モガミ(リファール)と当に走る血満載。この馬もトップスピード戦、タフな流れで伸びてくる胆力も持ち合わせている馬です。

▲リアルスティール
今回はどう考えても安田記念のような流れにはならないと思われますし、エイシンヒカリのペースなら緩み幅の少ないタイトなスローが見込まれるのでこの馬にとっては走りやすいと思われますが・・。ディープに母父ストームキャットはエイシンヒカリに同じ。共同通信杯を見ると府中は良いはずですが。

△ルージュバック
ペース流れた場合届くのか。ポジショニングをどうするかが興味あるところですが、この馬の凄まじいトップスピード持続力なら・・とも思いますし、オークスやヴィクトリアマイルで見せた様な、中段前につけて伸びてくるようなレースも出来ない事はないですが、やはり最大限末脚を活かしてきそうですね。
今年よく走るマンハッタンカフェ産駒に母父オーサムアゲイン(ヴァイスリージェント系)という血統も今年の府中には向きそうです。

当日▲、△を変更
△リアルスティール

▲サトノノブレス
今東京開催のレースを浚っていましたら、母父・母母父・父・父母父にトニービンを持つ馬が思いの外人気以上の走りをしている事を見落としていた事がわかりました。上記しましたがアイルランドトロフィーで、本来ならハイペースのタフな流れでの好走が殆どだったハギノハイブリッドがスロー競馬で勝ち切る(しかも1番人気で)というのが違和感大きく、同時にアドマイヤフライト(11番人気)も着に来ている事からも、2頭の共通項である母父トニービンの持続力が功奏しているとも言えなくもない状況。他の平場戦でも1800m、2000mあたりで父・母父で穴を開けており、現在の馬場から要求されるものが合致しているのかもしれません。
と、いう事も一つの要因ですが・・・
一昨年のスピルバーグの勝った天皇賞はスローのトップスピード持続力戦で2着にジェンティルドンナのディープ産駒の1,2。この時のサトノノブレスも8着ながら0.3秒差(尚且つ直線最内を選択するもジェンティルドンナにさかさず入られスムーズさを欠きました)の差の無いレースをしています。
前走もそうですが、立て直してからの近走の当馬は一線級とも殆ど差のない競馬をしており、明らかに長い春天や苛烈なペースで前で競馬した宝塚を除けば、昨年まで以上の水準で走ってきていると思われ軽視は出来ないところです。好走馬齢が4~5歳からすれば6歳は少し割引かと思いますが、サンデー系にトニービンならハイペリオンが結構注入されているので、ピークが後に来るという事も多々あるわけで・・・
・近走の充実ぶり
・トニービンの府中好走傾向
・距離適性
・ここ10年5回と一番馬券になっている(7)番
等から単穴に引き上げ。(シュタルケは・・)


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天皇賞(秋)2016回顧
時計を要す馬場のトップスピード戦

下彦
15期 予想歴30年

次走狙い:アドマイヤデウス


(60.8-58.5)前後半差2.3秒のG1ということを考えたら超スロー。エイシンヒカリは理想の競馬ができず、緩急あるラップになってしまっている点、かなりのスローバランスになっている点を見ても武の意図していたものとは違ったものとなった筈で、そこは馬の体調か馬場に対する考え方等、能力とは別のところに原因があったのではないでしょうか。第一、溜め逃げしたところでトップスピード戦を誘発すれば、自分が苦しくなるのは武自身わかっていた筈でしょうから。
でも前半これくらい緩いと、普通の馬場でも32秒台がでてもおかしくないところ、ステファノスであの位置から33秒半ばなので、やはり力のいる馬場は継続中ということだと思います。
ルージュバックはラスト2.5Fあたりでのデムーロに寄られ(或いは寄せられた)て4枠2頭の直後に押し込められたのが致命的だったか、リアルスティールが抜けた直後に進路を外、外へととらざえるをえず厳しい結果に。でなければ、これくらいの緩さであれば突き抜けてもおかしくないレースだったので・・

2年前の2014年の馬場も道悪から回復しての良馬場でのスローからのトップスピード戦。ラップを見てみたら(60.7-59.0)で1.7秒スローで状況的には似たような感じになりました。2年前はディープ産駒2頭にフジキセキ産駒。
今年はスクリーンヒーロー産駒にディープ産駒2頭。母方にはしっかりノーザンダンサー系が2本ずつ。モーリスはカーネギー(サドラーズウェルズ)、モガミ(リファール)、リアルスティールはストームキャット(ストームバード)、ヌレイエフ、ステファノスはクロフネ(ヴァイスリージェント系)、チーフズクラウン(ダンジグ)と各々。

サトノノブレスはこの流れでは・・向きでなかったというところでした。


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