17期 予想歴3年
◎ダイアナヘイロー
15着/4人気
○ワンスインナムーン3着/7人
▲セイウンコウセイ11着/3人
△レッドファルクス1着/1人
【総論】
今年のスプリンターズSは前傾型vs後傾型という図式で整理するとわかりやすいように思います。
前半からハイラップを刻んで後続の脚を削ぐ、前半要素(=追走力)に秀でた伝統的なスピードタイプが前者、
逆に前半はゆったり構えて後半要素(=加速力、瞬発力、持続力)を爆発させて前を捕らえるタイプが後者。
ロードカナロア、ストレイトガール、レッドファルクス…と近年の秋の短距離王にはいずれも生粋のスプリンターというよりは1400〜1600までこなせるタイプの馬が名を連ね、スプリント的なスピード勝負というよりはむしろ上がりの勝負、好位からの末脚比べで他を圧倒する後傾型スプリンターの台頭というのが近年のトレンドと言っていいかもしれません。
実際レースラップにもこの傾向は現れていて、前半が上がり切らずにラスト3〜2ハロンの地点で再加速する流れ、つまりは後半に余力を残しつつの末脚比べというケースが目立って来ています。
この傾向に乗っかるならば、1人気のレッドファルクスの優位性は盤石にも思えますし、同じく末脚自慢のメラグラーナ、穴っぽいところではダンスディレクター、レッツゴードンキ、シュウジ(阪神カップでの切れ味とオーバーペースな近走での不甲斐なさから、本質的には後傾型だと思っています)あたりが短い直線で前を交わし合う混戦模様、今年もこの傾向に収まりそうにも思えます。
…が、馬券妙味を考えた時には前傾型スプリンター達の復権に張ってみるのも一興。
終わってみれば「やっぱり競馬は前」という結末も充分にあり得ますし、特に今年の先行勢には不確定要素こそ多いものの展開次第で後傾型の強力な追撃を振り切るだけの素地もあるように見えます。
…まあ結局はお約束の逆張りなんですが 笑、馬券妙味とスプリントファンとしての願望も織り込んで、前傾型スプリンターの底力に期待したい一戦です。
【展開】
逃げ先行馬自体は揃ったものの、逃げ候補のフィドゥーシア、ワンスインナムーン、ダイアナヘイローはいずれも内枠。番手でも競馬ができる馬達ですし、どれが逃げるかは不確定にしても案外隊列自体は早めに決まりそうなところです。
問題は外から何が絡んでくるかですが、ネロは近走行き足がつかない感じですし、ここ数走オーバーペースで失速しているシュウジも鞍上が横山典騎手に替わって溜める形を想定。
内の先行勢が1秒程度のややハイペースにコントロールする流れとみます。
前半溜め過ぎたり、あるいは飛ばしすぎてコーナーで息を入れて終盤再加速する形になると緩みで取り付いた後傾型の末脚に屈する危険大ですから、前半を速すぎないペースにコントロール、そこからコーナーでも緩めず淡々と刻むスプリント戦を演出できればというところです。
差し追込み勢としては緩みが生じた場合には外から押し上げられる馬、コーナーで速いラップを踏んだ場合には内でロスなく溜められる馬に展開利。
大枠としてはこんな感じで、ハイペースの流れで前目からしっかり脚を使える馬から狙っていきたいと思います。
【予想】
◎ダイアナヘイロー
◯ワンスインナムーン
▲セイウンコウセイ
☆レッドファルクス
△ビッグアーサー
△ファインニードル
△ダンスディレクター
△メラグラーナ
△シュウジ
◎ダイアナヘイローはハナあるいは番手から武豊騎手がレースの主導権を取っていける立場。北九州記念でも武騎手が自ら強気にハイラップを刻んで後続を封じていますし、流れた場合の粘りこみに期待します。
その北九州記念では後半再加速の流れでもしっかり反応できていますし、前半の追走力に加えて後半の器用さも一定程度持ち合わせてると見て良さそう。
逃げ先行勢としては最も死角の少ない馬ですし、この馬から入りたいと思います。
◯ワンスインナムーンも同型として妙味あり。外のダイアナヘイローを行かせてもよし、自らハナを切るもよし、いずれにしても積極的なレースメークで前々から押し切って欲しいところです。
▲セイウンコウセイは先行勢のすぐ後ろ、2〜3番手の内を無理なく狙えそうな枠の並びで、無理のない流れで追走して直線で抜け出せればというところ。
前を見ながら進められるという意味ではこの馬が最も自由度の高い競馬ができそうですね。
☆レッドファルクスは素直に行けば本命候補ですが、上述の展開に張る以上は妙味も織り込みつつこの印に留めておきます。それでも大崩れは想像しにくく、少なくとも馬券の2列目には加えておくべき一頭かと思います。
△ビッグアーサーは前傾型スプリンターの理念型。超高速馬場を鮮やかにレコードで走破した昨年の宮記念、破壊的なペースで逃げて後続に影をも踏ませなかったセントウルSは圧巻の走りで、状態さえ万全なら再び本命もありうるところでした。
…が、あまりにも調整過程が上手く行ってなさそうで大幅に割引。
スプリント能力では現役最強馬だと考えていますが、地力に敬意を表しつつも印としてはここまでが限界でした。
△シュウジは過去数走の無謀なペースメークから脱却できるかがカギ。このブログでも何度も取り上げているように追走で無理をせずに終いの鋭さを引き出せればまだまだ破壊力は健在だと思いますし、ここは横山典騎手がどんな競馬を選択してくるか見ものでもあります。
【買い目】
1列目◎
2列目◯▲☆
3列目総流しの3連複フォーメーションに、
◎◯▲☆馬連ボックス。
さらに◎◯のワイドを重ねて、先行勢の奮起に期待します。
拙ブログ「事例から競馬を考える」
http://jireikara.blog.jp
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