マイルCS2017予想
鍵はガニオンとダノンメジャー

ロックステディ八戒
08期 予想歴18年

◎マルターズアポジー
  15着/6人気

○イスラボニータ5着/1人
▲サトノアラジン12着/5人
△ウインガニオン17着/11人


マルターズアポジーがナンデ予想陣の間で人気ありますね。
逃げ馬だけに、人気になるのは好ましくない。
先週のクロコスミアは不安より期待が勝りましたが。。。

ただ、武士沢騎手も「強かった」と行った小倉大賞典、それと去年のマイルCSのラップを比べてみましょう。

●小倉大賞典@2017
12.2 - 11.1 - 11.5 - 11.4 - 11.4 - 11.7 - 11.7 - 11.9 - 12.9

●マイルCS@2016
12.3 - 10.9 - 11.2 - 11.7 - 11.4 - 11.7 - 11.6 - 12.3

テン3Fは34.8と34.4でマイルCSの方が早いですが、5F時点では57.5と57.6と小倉大賞典の方が早い。
マイル時点での時計も小倉大賞典は1:32.9とマイルCSを0.2秒上回る。

秋の京都終盤の荒れ馬場と、週中の雨の影響が残った冬の小倉、どちらが時計の出やすい馬場だったろうか。
コース体系、レースレベルが違いすぎるが、殆ど差はなかったと思う。

台風に祟られた今の京都は去年より若干時計が掛かるが、マルターズアポジーには今の京都を1分33秒台前半で走行できる実力があると言ってしまっても、分の悪い賭けではないだろう。

問題はペースだが、ウインガニオンは大外枠、陣営は控えても大丈夫と明言した。

ダノンメジャーはテン34秒台の展開では殆ど先行したことがないし、1400の前走も番手だったが、自身は35秒台だったろう。

ムーア騎手の騎乗するエアスピネルも、京都金杯や皐月賞はペースが早かったが、この馬自身は35秒前後というところ。

安田記念で恐らく34秒台前半で先行したヤングマンパワーも気になる所だが、1:31.5が出た安田記念と、今回1分33秒台になるであろうマイルCSの馬場は全く異なる。
同じ調子で先行しても、テン35秒前後というところだろう。

これらの馬を2、3馬身離して逃げるマルターズアポジーは、34.5前後で逃げることになる。
つまり昨年のミッキーアイルのペースをなぞる形だ。
アポジーにとってそれはオーバーペースだろうか? ……そうではないと思う。
小倉大賞典では、コーナーを2回周りながら34.8で逃げたが、京都は直線だけである。
勾配は異なるが、3m前後の上り坂が存在するという点では、小倉も京都も変わらない。

人気が出そうなのは困るが、自滅覚悟のラビットでもぶつけない限りは止まらないように思える。
もしくは、レースレベルが昨年より上昇している場合は通用しないが、それはないのではないか。
昨年の1着3着馬不在で、今年の安田記念は昨年も出走していた馬。
著しい伸長があるとは思えない。


ウインガニオンの大外枠は、他の先行馬と離れた位置で競馬できるのでむしろ恵まれたと思う。
新潟日報賞は2ハロン目が10秒台のペースでも逃げて快勝。
先行争いが厳しくなっても、このハイペース適正が有利に出ると思う。
夏馬でなく、サウスポーでもなく、実力を十全に発揮できた場合は面白い馬。


ペルシアンナイトは外枠は嫌だなと思っていたが、見事に大外枠。
元々斤量差の少ないこのレースは3歳馬不振。
紐までに評価を落としたい。


昨年も好走したイスラボニータとサトノアラジンは、馬場とペースが昨年の近似値になるなら当然ここでも上位争いするはず。

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京都マイルというのは、年齢・条件問わず基本的にスロー傾向のコースです。
過去23戦全て逃げてきたマルターズアポジーという、確固たる逃げ馬が存在する以上、アポジーの創り出すペースの中で全馬が競馬をすることになります。

が、同じ逃げ馬ながら、『番手の競馬』という選択肢を持つウインガニオンとダノンメジャー。
この2頭が、2番手3番手の競馬で妥協出来るか否か、がペースの鍵であり、ひいてはレースの鍵となると考えます。
いずれかが――恐らくはガニオンが、「俺の隣を走るな!」となって上がって行った場合、先行勢総崩れの乱ペースと成り得ると思われます。
昨年のようなハイペースで後続を完封できるミッキーアイル、3着に残ったネオリアリズムのような強力な先行馬は、恐らく今年はいません。(ネオリアリズムは香港目標で回避らしいです)

最終的には枠順次第、あとはガニオンとダノンメジャーの勝負気配次第になりますが、まあ妥協してダノンメジャーが3番手になるんじゃないかなと。
ガニオンはアポジー以上に舐められていますので、ダノンメジャーも「所詮夏馬だし垂れるだろうから行かせてもいいか」と考える可能性は低くないでしょう。

そして後続は、「夏馬と重馬場得意な馬(ダノンメジャー)が前に行ってるから前は潰れるだろ」と、アポジー含めて油断してくれるんじゃないかなと。


馬場は内外フラット、スロー~ミドルまでなら内有利と予想します。
勿論土曜日のレースをしっかり確認する必要はありますが、昨年を見ても、また天気予報からも、急激に馬場が悪化することは考え難いです。


◎マルターズアポジー

エリ女につづいてまた逃げ馬指名、二匹目のドジョウはいないとか思われそうですが、この馬も不人気気質という逃げ馬の重要な好走要因を満たしている。
どうせ今回も上位人気にはならない。

京王杯AHは高速馬場で58キロ背負って先行馬は全て潰しました。
人気が落ちて定量戦ならば見直せる。

昨年の福島記念のように、荒れた馬場の経験も充分有る。
関屋記念のようにウインガニオンと仲良く逃げて、ミドルペースで進めれば、1分33秒台で走破できる実力があることは疑う必要ないと思います。
そして昨年(1:33.1)より若干悪化した馬場状態から、1分33秒台で決着するであろうことも、エリザベス女王杯のタイムから言い切って良いち思います。

逃げの戦法のことを「先手を取る」と言いますが、上手い言い方ですよね。
後続が逃げ馬に合わせた後手の競馬をしてくれるわけですから。
結局、一定レベルの地力があれば、逃げ馬って相手関係はあまり考慮しなくて良いのかなと思うようになりました。


○ペルシアンナイト

ミルコ・デムーロ騎手、いえミルコ神は、オークス以降G1で複勝圏内を外していないそうで。
こういうのって気付いた瞬間崩れるものですけどね。

快勝したアーリントンCがミドルペース戦でした。
2着馬も富士Sで4着と頑張りましたし、レースレベルはそれなりだったと。
そして当時のペースが、今回のアポジーが作るペースとマッチすると考えます。

馬の調子、レベルはレッドファルクスではなくこの馬をお選びになられたミルコ神の御心を信じて。
……などと言いつつ、大外枠にでもなったら印を下げるつもりの不届き者だったりしますが。


▲イスラボニータ

かつては東京マイルは中距離を走れるスタミナが必要などと言われていましたが、恐らく現在では京都マイル、というか、安田記念よりマイルCSの方がスタミナが必要なんじゃないでしょうか。
馬場指数が違い過ぎます。

そういう傾向があってのものかは不明ですが、本馬は安田記念では馬券になれず、マイルCSでは上位の常連となっています。

マイラーズCではエアスピネルを完封しているように、京都で良馬場ならこちらが上でしょう。
前走も馬場を考えれば、前哨戦としては申し分ないものだった。


△ウインガニオン

夏馬と思われていますが、秋冬に走った時は敗因もはっきりしている馬で、成長した現在侮るのは非常に危険な馬だと考えます。

冒頭で述べたようにダノンメジャーとの兼ね合いになりますが、離れた番手の競馬をして折り合えた場合はそれなりの上がりが使えることは関屋記念の通り。
アポジーと一緒に後続完封の行った行ったも、全然有り得る結果だと思っています。


イスラボニータの項で書きましたが、マイルCSが馬場も荒れていて時計が掛かるので、スプリンター寄りの馬よりも中距離寄りの馬の方が有利でしょう。
昨年のミッキーアイルは、元々NHKマイルC逃げ切り勝ちという勲章の持ち主でした。
レッドファルクスの安田記念3着も立派ですが、1分31秒台の一戦を差して3着というのは、今の馬場の京都には直結しないと思います。
馬場の向き不向きでもなくて、単純に安田記念より2秒前後長く走るはずですから、その時に末脚が残っているかどうか、という話しです。


サトノアラジンに関しては、安田記念を制覇しましたが昨年と比べて著しい成長したわけでもなく、単に適正と展開が向いただけではないかと。
昨年の安田記念はひどいスローペースでしたから、展開さえ向けば昨年だって勝つ力はあったと思います。
そして成長がないのであれば、昨年一昨年同様掲示板まで、というところではないでしょうか。


エアスピネルは、まずは武豊騎手が今週乗れるのか否かですね。
荒れた馬場自体は向くはずなので、連下には押さえたいと思います。


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