日本ダービー2018予想
オークスの結果から…

夏影
14期 予想歴35年

◎ジャンダルム
  17着/11人気

○ダノンプレミアム6着/1人
▲アドマイヤアルバ9着/17人


先週のオークスはアーモンドアイが2.23.8の好タイムを叩き出し、リリーノーブルに2馬身差をつけて完勝した。
サヤカチャンの叩き出した前半ラップは59.6。
しかしながら、ランドネが1秒以上の差を付けられていた事を考えると、サヤカチャンは1頭だけ別の競馬をし(笑)、ランドネ以降の馬は実質 "ややスロー気味" の流れの中での競馬という認識で良いだろう。

2着~4着馬の道中の位置取りをみると、2着馬リリーノーブルは3番手、3着馬ラッキーライラックは4番手、4着馬レッドサクヤは7番手で、いずれも上がりタイム2位の33.9を叩き出している…つまりが、前にいたサヤカチャン、ランドネ、カンタービレが脱落しただけの話で、基本的には前は止まっていない。
この状態で差すとなると、なるとスプリント~マイル系のトップスピード無くして不可能。
実際に勝馬アーモンドアイは、道中6番手から1頭だけ33.2異次元の末脚を見せている。
ステイヤー色の強いサトノワルキューレは、勝負所で全くポジションを上げられず、明らかに "スピード負け" のアクション。
スロー気味ではあるが、おそらくはランドネの前半通過ラップは1.01.0前後で、極端に落ちている訳ではない。
それでいて、この上がりタイムと勝ち時計だ。
立派な高速馬場と言って良いだろう。
オークス予想の時点では体力色を重視してしまったが、実際にはマイラー的なスピードやキレが問われたレースだった。

実際ダービーでは、たびたび力量馬がスプリント~マイル的なキレに屈する場面が多い。
マイラーだのステイヤーだのという次元でなくとも、勝馬の大半は上がり1位か2位の馬であり、キレのある馬が "追って届かず" ではなく、"きっちり差し切って" しまっているのがこのレースの勝ちパターン。
1996年、後の菊花賞馬となるダンスインザダークは、先行策から直線早めに先頭に立つ横綱相撲を取ったが、ゴール前その末脚に屈した。
フサイチコンコルドの父カーリアンはニジンスキー系であるが、軽いスピードが売りでマイラー種牡馬として認知されていた。
2002年、後に中距離界で無類の強さを誇ったシンボリクリスエスであったが、これまでマイル重賞2勝のタニノギムレットの末脚にやはり屈している。
2007年の勝馬ウォッカは、G1レース7勝のうちの4勝はマイル。
2014年の勝馬ワンアンドオンリーの母父はタイキシャトル、母母父はダンチヒとスプリント色の強い母系。
2着馬イスラボニータの父はフジキセキ、母父コジーン、母母父クラフティプロスペクター…と「これでもか!(笑)」というくらいにマイラー色が強かったりするが、キレではなく力量で勝負する先行タイプの馬だっただけに、スプリント色が強く末脚が滅法キレる馬に屈してしまっている。
こういった実例からも、力量はそれなりに反映されるが、力だけで押し切るのは難しいレースだという事はご理解いただけると思う。

土曜日の5R、3歳1勝馬クラスの平場のレースがダービーと同距離で行われた。
8頭立てと少頭数であったが、前半1000㍍1.00.8とハイペースとまではいかないものの、このクラスにしてはかなり流れている。
そして勝ち時計2.24.4はかなり速い。
今週も高速馬場と言って良いだろう。
逃げたリビーリングは、パッタリと止まる事なく上がり35.0のしっかりとした脚どりで2着に粘った。
1番人気グロンディオーズは34.2の圧倒的な上がりタイムをマークし、リビーリングをしっかり差し切った。
1着馬の上がりは1位、2着馬の上がりは3位、3着馬の上がりは2位…と、やはり高速競馬の流れに対応出来るだけのスピードとキレが問われている。

◎ジャンダルム
皐月賞の予想の段階で評価した通り、スピードや反応の鋭さはおそらく世代トップクラスとみる。
一度、スピードの生きる府中の根幹距離G1を走らせてみたいと常々思っていたが、やっと念願が叶うところまで無事漕ぎ着けた。
どんなパフォーマンスを見せてくれるか、今から楽しみである。
デイリー杯では、世代トップマイラー達を相手に完全にトップスピードで圧倒。
後のホープフルSで400㍍の距離延長を克服しているし、このレースでは前半1.01.0の流れで折り合って、末脚を炸裂させる事が出来たのであれば、ダービーの流れでも問題なく折り合ってレースが出来るはず。
ホープフルSでは2着に敗れたが、あのタフな流れの競馬で大外をぶん回し、堂々と力で勝ちをもぎ取りにいけるだけの力量を見せた。
これらの内容に偽りが無ければ、例えダノンプレミアムが相手であっても、十分に勝ち負けになると信じる。

○ダノンプレミアム
力量に関しては、今までの競馬を見れば一目瞭然。
今さら語る事もあるまい。
マイル重賞を2勝しているように、スピード色の強いレースに対する適応力も高い。
問題は、キレのある馬の猛追をどうやって凌ぎ切るか?…それだけである。

▲アドマイヤアルバ
母系の色が出ており、本来ならスピードやキレを生かしたいタイプだが、力勝負の競馬を強要されて、自分の競馬に持ち込めずに歯痒い結果が目立つ(笑)。
前走にしても、3コーナーから早めに外から捲って脚を使ってしまったが為に、ゴール前で止まってしまっている。
道中は流れに任せて、仕掛けをギリギリまで待つような競馬でパフォーマンスアップが見込めると見る。

皐月賞馬エポカドーロは、スピードやキレが重視される条件で疑問が残る。
皐月賞で高い評価した通り、力量は高いので掲示板は十分にあるが、適性が合わず歯痒い競馬となりそうだ。
道悪の条件が欲しい。
パワーと力量は高いので、本場イギリスダービー参戦の方が面白かった。

異色の参戦馬テイオーエナジーは、皐月賞がダート質に近い物理条件だっただけに、そちらに参戦して欲しかった。


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