08期 予想歴20年
◎スワーヴリチャード
3着/1人気
○ペルシアンナイト6着/2人
▲リスグラシュー8着/6人
△レッドファルクス9着/8人
★傾向分析★
2013年 タイム 1’31”5 (良) 1FAve=11.44 3FAve=34.31
テン33.9-中盤23.1(3F換算34.65)-上がり34.5 『前傾・一貫』
1着ロードカナロア・・・キングカメハメハ×Storm Cat=キングマンボ×ストームバード 〔2-s〕 8-8
2着ショウナンマイティ・・・マンハッタンカフェ×Storm Cat=サンデーサイレンス×ストームバード 〔4-k〕 15-14
3着ダノンシャーク・・・ディープインパクト×Caerleon=ディープインパクト×ニジンスキー 〔1-u〕 11-11
2014年 タイム 1’36”8 (不良) 1FAve=12.10 3FAve=36.30
テン35.1-中盤24.0(3F換算36.00)-上がり37.7 『前傾』
1着ジャスタウェイ・・・ハーツクライ×Wild Again=サンデーサイレンス×ニアークティック 〔2-n〕 9-11
2着グランプリボス・・・サクラバクシンオー×サンデーサイレンス=プリンスリーギフト×サンデーサイレンス 〔8-c〕 9-9
3着ショウナンマイティ・・・マンハッタンカフェ×Storm Cat=サンデーサイレンス×ストームバード 〔4-k〕 13-15
2015年 タイム 1’32”0 (良) 1FAve=11.50 3FAve=34.50
テン34.3-中盤23.0(3F換算34.50)-上がり34.7 『一貫』
1着モーリス・・・スクリーンヒーロー×カーネギー=ロベルト×サドラーズウェルズ 〔10-d〕 3-3
2着ヴァンセンヌ・・・ディープインパクト×ニホンピロウイナー=ディープインパクト×ハビタット 〔1-n〕 12-10
3着クラレント・・・ダンスインザダーク×ダンシングブレーヴ=サンデーサイレンス×リファール 〔9-f〕 5-4
2016年 タイム 1’33”0 (良) 1FAve=11.63 3FAve=34.88
テン35.0-中盤24.1(3F換算36.15)-上がり33.9 『加速・中弛み』
1着ロゴタイプ・・・ローエングリン×サンデーサイレンス=サドラーズウェルズ×サンデーサイレンス 〔8-k〕 1-1
2着モーリス・・・スクリーンヒーロー×カーネギー=ロベルト×サドラーズウェルズ 〔10-d〕 2-2
3着フィエロ・・・ディープインパクト×Danehill=ディープインパクト×ダンチヒ 〔10-a〕 9-9
2017年 タイム 1’31”5 (良) 1FAve=11.44 3FAve=34.31
テン33.9-中盤23.2(3F換算34.8)-上がり34.4 『前傾・中弛み』
1着サトノアラジン・・・ディープインパクト×Storm Cat=ディープインパクト×ストームバード 〔16-h〕 14-15
2着ロゴタイプ・・・ローエングリン×サンデーサイレンス=サドラーズウェルズ×サンデーサイレンス 〔8-k〕 1-1
3着レッドファルクス・・・スウェプトオーヴァーボード×サンデーサイレンス=フォーティナイナー×サンデーサイレンス 〔9-c〕 14-13
流れは、『前傾』や『一貫』など東京芝1600mコース独特の厳しい流れになりやすく、テンが33秒台ならば差し・追込の位置取りの好走馬が多い傾向。テンが34秒台なら先行馬の好走が多いが、逃げ馬に関してはどの流れでも好走は少ない傾向。また好走馬のうち2頭は同じような位置取りにいることが多いのも特徴。
血統の傾向は、東京芝コースGⅠで好走の多いサンデーサイレンス系の好走が、以前は他のGⅠに比べて多くない傾向でしたが、近年はディープインパクト産駒やマンハッタンカフェ産駒などの好走が増え、以前ほど苦戦傾向にはあらず。ただサンデーサイレンス系のみの上位独占などは、他のGⅠと違い近年でも起きていません。なのでややスタミナ血統ながらマイルGⅠで好走しているサンデーサイレンス系なら注意が必要です。
またそのサンデーサイレンス系の独占を阻んでいるのが、スピードの持続性能が高いノーザンテースト系、ニジンスキー系、ダンチヒ系などの大系統ノーザンダンサー系やロベルト系やトニービン系など欧州スタミナ型血統。キングマンボ系も好走馬多し。
牝系の傾向は、No.〔2〕〔4〕〔8〕が近年複数好走馬を輩出していますが、毎年他の牝系も好走し傾向と呼べる感じではないかも。
また好走馬に多いのが分枝記号d。分枝記号dは、精神的にタフなタイプが多く、前走好走だと次走でも好走しやすい特性も持ち、特にトライアルレースなど前哨戦快勝→GⅠは必殺のローテーションとなり、実際に好走馬の多くが前走で好走しています。
ステップの傾向は、近年様々なステップにて好走馬が多く、傾向と呼べるものがない難儀な傾向。
しいて言うなら、京王杯SCやマイラーズCといった安田記念の正統ステップ好走馬は1着馬が連続好走するよりも、敗退馬の反撃が多いこと。前走好走で人気になる馬よりも、人気が下がり伏兵となることで好走するタイプを狙うべきと思います。
また海外戦からの帰国馬や大阪杯など、比較的前走より間隔が開いたり条件が変わることで鮮度を活かすステップでの好走も多いように思います。
ヴィクトリアMからのステップ馬は、牡馬相手に能力を引き出された方が良いタイプなら好走が可能で、牝馬独特の『中弛み』からの瞬発力勝負での好走が多い馬は、人気でも危険な馬となると思われる。
リピーターの好走も近年多くなっているが、着順は基本的に前年よりは下がることが多く、「老馬の法則」も活きると思います。
★予想★
安田記念のポイントは、
①流れは『前傾』や『一貫』といった厳しい流れになりやすく、逃げ馬の好走は少ない。開催後半の馬場を持続する末脚で伸びてくるタイプに向く。
②速い流れで時計が速くなりそうならば、適性は短距離~マイル寄りに適性がシフトする。中盤弛む場合は中距離対応型のマイラーが好走できる。
③レコード決着で好走しやすい血統に向く。シンボリクリスエス、キングマンボ系、トニービン系などは要注目(=厳しい流れでプラスαの能力を発揮するような血統)。
④ステップの傾向は、前哨戦の結果がアテにならない。ダービー卿CTマイラーズCは開催前半の馬場で先行しての好走が多く、好走馬の適性は異なる。京王杯SCからのステップ馬は、上がり上位かどうかがポイントで、着順は度外視できる。
⑤前走の上がり上位馬に注目すべし。
⑥マイラーズC組は、3着馬が安田記念では好走が多い。1・2着馬よりも3着以下の反撃を重視。ただし安田記念では2・3着のヒモ扱いが妥当。
⑦大阪杯や海外GⅠ挑戦馬など、やや間隔の開いたステップ馬に注目。
⑧リピーターの好走に注意。「老馬の法則」は活きる。
◎スワーヴリチャード・・・ハーツクライ×Unbridled's Song=サンデーサイレンス×ミスプロ 〔1-a〕
前走大阪杯1着(=阪神芝2000m)。東京芝コースは(2-2-0-0)、芝1600m戦は初。マイル戦は初となるが、東京芝コースが得意なハーツクライ産駒だし、母父Unbridled’s Songは高速決着にも強い特性があるので、こなせる下地はあると考えて好走に期待して評価する。大阪杯1着から間隔を開いているステップもプラス要因と考える。
ハーツクライ産駒はサンデーサイレンス系で、ハーツクライ自身はサンデーサイレンス×トニービン配合。母父トニービンの不器用さをやや受け継ぐタイプが多く、一瞬でエンジンがかかり加速できる器用さはないが、助走をつけて末脚が全開になりギアが入れば長く良い脚を繰り出す。馬群の外をのびのび走れるコース向き。サンデーサイレンス系としては、ダンスインザダーク産駒に近く、点火しづらい弱点を持ちつつ、嵌れば大仕事という“難儀なステイヤー血統”。ペースが締まるGⅠほど、大駆けが期待できる。また距離が延びて成績が良くなる馬も多く、本質は中距離~クラシックが能力を活かしやすい。牡馬は芝1800m~2600m、牝馬は芝1400m~2000mを中心に走る。後方一気型は展開に左右され、直線だけの勝負や、内しか伸びない馬場は不発多数。スローが苦手なわけではなく、前半じっくり追走して、助走付きのロングスパートが出来れば好走可能。長い直線+剛腕騎手はプラス条件になる。母父Unbridled’s Songはミスプロ系で、ダートの一流馬を出す一方で、ためると芝で斬れるのもアンブライドルド系で、また満遍なく活躍馬を輩出するわけではないが、大一番になると無類の強さを発揮するのもアンブライドルド系。先行力とためての一瞬の脚に優れ、軽いダートも強いが芝・ダート不問。短距離から中距離をこなし、3~4歳時が最も充実する。
No.〔1〕の牝系は、クラシックで好走が多く3歳春にはある程度完成する、完成度が高く仕上がりの早い牝系。3歳秋~4歳前半は充実期で、古馬になると緩やかに成長する。分枝記号aは、気性的に素直なタイプが多く、また父親よりもスケールが小さくなる傾向。
○ペルシアンナイト・・・ハービンジャー×サンデーサイレンス=ダンチヒ×サンデーサイレンス 〔9-h〕
前走大阪杯2着(=阪神芝2000m:0.1秒差)。東京芝コースは(0-1-0-2)、芝1600m戦は(3-0-1-1)。17年マイルCS1着馬(=京都芝1600m)。スワーヴリチャード同様、大阪杯2着からの間隔を開けてのステップと、17年皐月賞2着(=中山芝2000m:0.0秒差)や17年マイルCSや18年大阪杯の好走歴より、GⅠ好走の底力を有した馬でもあり、好走の可能性が高い馬と考えて評価する。また大阪杯でスワーヴリチャードと一緒に好走したことから、適性が似た馬と考えて期待する。
ハービンジャー産駒はダンチヒ系で、得意コースに特徴が出ていて、洋芝の札幌芝1800m、内回り急坂の中山芝2000mや阪神芝2000mと、欧州血統らしく切れ味勝負になりにくい舞台が並ぶ。上がり33〜34秒台の鋭い脚を使う馬も珍しくないため、凡庸な欧州ジリ脚血統とは違う様子。スローの新馬をあっさり勝ち上がった後、格上げ戦のペースアップや距離短縮に適応出来ず、不発に終わる馬も多数。1番人気では、芝1800m以上なら抜群に安定するが、1600m以下なら危ない。前半ゆっくりなら大丈夫、前半速いと危ないという言い方も可能。距離延長は歓迎で、多分ベストはスローの長距離。母父サンデーサイレンスは、前走の勢いをそのまま活かして好走することの多い特性がある。瞬発力を武器に上がり特化のレースで強く、勢いのあるときには重賞挑戦はプラス要因。
No.〔9〕の牝系は、早い時期から好走できるが本格化前までは詰め甘なところがある牝系。小回りコースは鬼門で、広いコース変わりはプラス要因。3歳秋以降は本格化が始まり、堅実に走るタイプとなるが、人気よりもやや人気が落ちて伏兵の立場のときの方が好走しやすい特性もある。分枝記号hは、揉まれ弱く、基本的には広いコースがベスト。小回りコースの場合は外枠か先行策が必須。
▲リスグラシュー・・・ハーツクライ×American Post=サンデーサイレンス×レイズアネイティヴ 〔1-l〕
前走ヴィクトリアM2着(=東京芝1600m:0.0秒差)。東京芝コースは(2-1-0-1)、芝1600m戦は(2-4-2-0)。前走ヴィクトリアMは安田記念と同じ東京芝1600mで行われていて、そこでの好走タイムも1’32”3と優秀で、牡馬相手に東京新聞杯1着好走している点からも、好走可能と期待して評価する。スワーヴリチャードと同じハーツクライ産駒だし、セットで好走も期待して評価する。
ハーツクライ産駒はサンデーサイレンス系で、ハーツクライ自身はサンデーサイレンス×トニービン配合。母父トニービンの不器用さをやや受け継ぐタイプが多く、一瞬でエンジンがかかり加速できる器用さはないが、助走をつけて末脚が全開になりギアが入れば長く良い脚を繰り出す。馬群の外をのびのび走れるコース向き。サンデーサイレンス系としては、ダンスインザダーク産駒に近く、点火しづらい弱点を持ちつつ、嵌れば大仕事という“難儀なステイヤー血統”。ペースが締まるGⅠほど、大駆けが期待できる。また距離が延びて成績が良くなる馬も多く、本質は中距離~クラシックが能力を活かしやすい。牡馬は芝1800m~2600m、牝馬は芝1400m~2000mを中心に走る。後方一気型は展開に左右され、直線だけの勝負や、内しか伸びない馬場は不発多数。スローが苦手なわけではなく、前半じっくり追走して、助走付きのロングスパートが出来れば好走可能。長い直線+剛腕騎手はプラス条件になる。母父American Postはレイズアネイティヴ系で、詳細は不明。母母父Beringはネイティヴダンサー系ながら、シーバードを経ているだけに力の血統。おまけにBeringの母父はリファールなので、追って追って追いまくってこそ持ち味が活きる。条件戦では手を出しにくい血統。時計がかかり、なおかつ厳しい流れならマイルでも走るが、基本的には中長距離向き。仕上がりは案外早く、ダートはパワーでこなす。
No.〔1〕の牝系は、クラシックで好走が多く3歳春にはある程度完成する、完成度が高く仕上がりの早い牝系。2歳のこの時期は成長力で他の牝系よりも完成度は高い。分枝記号lは、クラシックで特注の記号で、能力が高くトップクラスのポテンシャルを秘めていて、成長力も豊富。
△レッドファルクス・・・スウェプトオーヴァーボード×サンデーサイレンス=フォーティナイナー×サンデーサイレンス 〔9-c〕
前走高松宮記念8着(=中京芝1200m:0.4秒差)。東京芝コースは(1-1-1-2)、芝1600m戦は(0-0-1-2)。近年安田記念は前年好走馬の2年連続が多く、本馬は17年安田記念3着馬。前年よりは着順は下げやすい「老馬の法則」から3着候補と考えるが、前走高松宮記念8着はスタートで不利があっての内容から、まだ能力の衰えは少ないと考えて好走に期待する。
スウェプトオーヴァーボード産駒はフォーティナイナー系で、2歳の夏から軽快なスピードを武器に、芝もダートも短距離で活躍する。フォーティナイナー系の中では、芝向きの産駒が多いタイプで、古馬になっての成長も期待出来る。距離延長に対しては限界を示す馬も多いが、好位差しの安定感のある競馬ができる馬はマイルでも走れて奥が深い。穴は短期休み明け・ローカル替わり・距離短縮など。人気馬の信頼性は低いので、基本的には穴馬を買うべき血統と考えるべし。逃げバテの続いている馬が、短期休養のリフレッシュ明けで逃走を決めたり、休み明けで走らなくても2戦目に走るなど、休養から数戦が勝負。母父サンデーサイレンスは、前走の勢いをそのまま活かして好走することの多い特性がある。瞬発力を武器に上がり特化のレースで強く、勢いのあるときには重賞挑戦はプラス要因。
No.〔9〕の牝系は、早い時期から好走できるが本格化前までは詰め甘なところがある牝系。小回りコースは鬼門だが、広いコースは好走が多い。人気よりもやや人気が落ちて伏兵の立場のときの方が好走しやすい特性もある。分枝記号cは、開幕週・最終週や重馬場での持久力勝負に強い傾向。欧州的な瞬発力を秘めるがゴチャつく展開は苦手。
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