アイビスSD2021予想
お釣りを残したら負け、最後は消耗戦向きの底力がモノを言う

夏影
14期 予想歴38年

◎グレイトゲイナー
  5着/6人気

○ライオンボス2着/2人
▲ジュランビル5着/9人
△セピアノーツ13着/8人
×モントライゼ
×オールアットワンス


下記は、過去3年のラップと勝馬の血統である。

・2020年(11.7→10.0→10.4→10.8→11.6)

ジョーカナチャン
父ロードカナロア(Mr.プロスペクター系✕ストームキャット系)
母父ネオユニヴァース(ヴィクトワールピサを輩出)

・2019年(11.9→10.2→10.5→10.7→11.8)

ライオンボス
父バトルプラン(アンブライドルド系✕シーキングザゴールド系)
母父ステイゴールド(オルフェーヴル、ゴールドシップを輩出)

・2018年

ダイメイプリンセス(11.8→10.0→10.3→10.1→11.6)
父キングヘイロー(ダンシングブレーヴ✕ヘイロー系)
母父ダンスインザダーク(デルタブルース、ザッツザプレンティを輩出)
母母ストームバード系

この事実からはっきりしている事は、ラスト1ハロンは「必ず止まる」という事。
もう1つは、勝馬3頭ともサンデーサイレンス系ステイヤーの血を保有している事だ。
要は、道中で体力を使い切り最後バテバテとなる
ので、そこからの踏ん張りが必要になるという事だ。

スピード必須な為、アメリカ型スピード血統を保有しているのと同時に、洋芝向きの血統か、有馬記念や菊花賞向けの血統を保有して、脚が上がってからの粘り腰が期待出来る馬が狙い目だろう。

「ダンスインザダーク」の性格的欠点をカバーしたり、「ハーツクライ」や「ステイゴールド」、「キンサシャノキセキ」の長所を生かすレース特性があり、今後この4つの血がこのレースでブレイクする可能性を秘める。

◎グレイトゲイナー

母の血はとにかく素晴らしい、「アイビスサマーダッシュ御用達血統」と言ってよいほどの血統背景がある。
母父エルハーブはイギリスダービー馬。
前々走は逃げる競馬。
中京の長い直線をアビエルトと長時間叩き合い、最後力尽きたアビエルトを突き放してみせた。
これこそが、この馬の「消耗戦向き底力」である。
母母はファピアノ系、母母母はインリアリティ系。
前走は差す競馬。
直線に出てからは、この馬と勝馬アカノニジュウイチの2頭の脚色が特に目立っていた。
母母系からの「トップスピード」や「反応の良さ」もしっかり見せている。
スピード、底力共に世界トップクラスのポテンシャルにあると見て、この馬をイチ推ししてみたい。

今回は、初の1000直、初重賞と非常に新鮮味を感じるタイミング。
「逃げ→差し→先行」バウンド位置取りショックの効果も期待でき非常に魅力感じる馬だ。

○ライオンボス

2019年の覇者で適性は言うまでもなく。
アメリカ的スピードと消耗戦向き底力のバランスの良い馬。
前走しっかり先行出来た事を評価。
惨敗ではあるが、急仕上げが祟っての10kg減。
これでは流石に体力切れを起こす。
今回の追い方を見るとそんな事はなさそうなので、前走よりパフォーマンスを上げてもおかしくはないと考える。
比較的良い枠に入ったので、馬体多少増やし先行策なら。

▲ジュランビル

こちらも母系に魅力。
母父はヴァイスリージェント系のアメリカスピード色、母母父はラーイでクロノジェネシスやビッグウィークを輩出したバゴの父。

1200㍍の経験が少ない馬だが、非常に勝気で極めてスプリント適性の高い馬だと考える。
前走は「1800→1200㍍」という極端な距離短縮。
しかも、前々走は前半1000㍍が61.6というスローの流れ。
テン2ハロンで近2走を比較すると、「前々走24.6→前走22.3」…2.3秒のギャップを克服して先行している訳で、心身共にスプリント適性なくしてこのギャップを埋める事など到底出来ない。

久しぶりの重賞、初の1000直と新鮮味を感じるタイミングでもある。
グレイトゲイナーの相手と考え、こちらも本命候補に挙げたい。

△セピアノーツ

父ジョーカプチーノは、菊花賞と有馬記念、天皇賞(春)を制したマンハッタンカフェを父に持つ。
今年は念願の重賞勝馬を輩出。
そのジョーストリクトリの勝ったニュージーランドTの勝ち時計は1.36.0、レースの上がりは35.3と、時計の掛かるタフなマイル戦だった。
ジョーカプチーノ自身はカーリアン色の強い高速マイラーだったが、種牡馬としては父の底力を伝えるタイプと考える。
母はスマートストライク産駒でアメリカ色の強いタイプ。

唯一の勝ち星は1000直レース。
テン2ハロンを22.1で飛ばしておきながら、最後はしっかりと後続を振り切っている。
ちなみに、テン22.1は2019年と同じペース。
1000直適性が高い馬だろう。
前走は、新潟内回りの道悪を逃げてバテるレース。
今回は開幕馬場で、しかもコーナーの無いコース。
前向きさは出ているし、馬場が軽くなり「苦→楽」のステップとなり得る。
枠は恵まれた。

✕モントライゼ

小倉2歳Sでメイケイエールに対し、明らかなスピード負け。
京王杯2歳Sがこの馬のベストパフォーマンスだったように、基本は時計の掛かる1400㍍〜マイルで体力的なアドバンテージを生かしたレースをさせるのがベスト。
ここ2戦は位置取りを下げており、前向きさも無い状態で。
真っ先に切りたい人気馬だ。

魅力を感じる穴馬3頭はどれも甲乙つけがたい。
結論は枠順確定後に出す事にする。

✕オールアットワンス

葵S組で最もこのレースに適性を持った馬は、おそらく勝馬のレイハイアだろう。
血統面でも、ロードカナロア✕マンハッタンカフェと今どきのアイビス向け配合。
「2番手から抜け出し→最後踏ん張り切る」といった勝ち方もアイビス向けだ。
同馬はマクフィー(ヨーロッパパワー型)✕ディープインパクト産駒(マイル〜中距離)と、スプリント適性に乏しいタイプ。
前走は3角6番手、4角4番手とじんわりポジションを上げるも、そこから抜け出す脚が無かった。
高速スプリントを勝ち切るだけのスピードが無さを見せてしまった内容。
最後は踏ん張り利かずヨカヨカにあっさり差されるあたりも、アイビス適性に疑問を感じる。
府中、京都、中京の1400㍍辺りがベストか?と考える。


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