14期 予想歴38年
◎イカット
7着/5人気
○シャムロックヒル9着/10人
▲ドナアトラエンテ11着/2人
△フェアリーポルカ4着/6人
×マジックキャッスル
×シゲルピンクダイヤ
例年札幌で開催されるクイーンSだが、今年は函館で開催される。
札幌は小回りと言われているが、正確且つ具体的に言うならば、直線が短くコーナーが緩やかなコース。
コーナーが緩やかなので、コーナーでもスピードが乗る。
そんな理由から、主流タイプがかなり活躍出来るコースだ。
函館競馬場はスパイラルコーナーを採用しており、4コーナー出口はかなりタイトになっている。
コーナーでしっかり速度が落ち、且つ直線が短く加速し切る前に競馬が終わるので、全くトップスピードが生きない馬場構造となっている。
函館で行なわれる唯一の中距離重賞は函館記念。
これを参考にするならば、やはり奥手の非主流タイプの好走が目立つ。
奥手タイプが多いのは、非主流型の大半はステイヤー血統だからである。
今年の勝馬トーセンスーリヤは、5歳で重賞初勝利。
2着馬アイスバブルは、4歳で重賞初連対。
昨年の2着馬ドゥオーモも7歳で重賞初連対。
加速とブレーキを繰り返し、心身共にタフさが求められるレース。
クラッシック血統のようなスピード主体のわか仕込みの体力では通用しないという事だろう。
◎イカット
父ディープインパクト✕母父フォレストリー
…一見すると典型的な主流血統だが、どうも中身はそうではなさそうだ。
勝鞍は札幌、函館の1800㍍と、勝鞍は全て洋芝小回りコースの非根幹距離レースでのもの。
中京2000㍍では15着、阪神1800㍍では3着と、レース終盤にスピードが乗るコースでは、むしろ全く冴えを見せない。
しかも、この2走の凡走はディープインパクト産駒が得意とする休み明けのものである。
初勝利は3戦目。
2勝目は使い続けての5戦目。
3勝目は叩き3戦目。
はっきりとした叩き良化型で、明らかに主流ディープとはズレた馬だ。
そんな事からも、ディープインパクト✕フォレストリーではなく、ボトムラインの影響が強く出ているのだろうと考える。
母母母ゴージャスはアメリカの中距離牝馬路線で活躍した馬で、G1を3勝。
重賞勝鞍は全て3歳春以降と、やや成長の遅いタイプだった。
ゴージャスの母父はキートゥザミント、母母はブランドフォード系と古臭く重厚さのある血で、おそらくこの部分の影響力が強いのだろう。
そしてイカット自身、デビュー〜3勝を上げるまでに24kgほど馬体を増やしている。
5戦目でも勝鞍を挙げられる馬だけに、叩き4戦目ならまだまだ走れるタイミングだ。
今回は生涯初の重賞挑戦で、フレッシュさのある事に魅力を感じる。
勝鞍3勝は、いずれも直線入口までは中段のインベタ。
直線に出てから軽く外に持ち出し差して来るパターン。
かなり精神に依存した走りをみせ、格上げステップ、内枠は理想的。
馬体重は増えない方が良いだろう。
いつも通りのインベタ差しで。
今年の函館記念2着馬アイスバブル、昨年の2着馬ドゥオーモ共にディープインパクト産駒。
ディープインパクト産駒云々ではなく、主流の特徴からいかにズレているか?…そこが重要だ。
○シャムロックヒル
父キズナ✕母父タピットの牝馬も、牝系も考慮するとアメリカンステイヤー色の強いタイプ。
かなりの奥手タイプで、初勝利を挙げるのに1年を要した。
その間に馬体を22kgほど増やしている。
前走の激走はフロックではなく、成長を見せた結果と考える。
ローズSは10kg減で大敗し、休み明けの3勝クラスを14kg増で勝利と、かなり体力に依存した走りを見せる。
前走の重賞勝ちも体力充填後だった。
同型サトノセシルとの比較において。
サトノの前走は、体力充填後を気持ちよく逃げての勝利。
体力消耗後の、逃げ馬の「格上げ」は「楽→苦」ステップ。
対しこちらは、今回「ハンデ戦→別定」、「多頭数からの頭数ダウン」と「精神依存向け→体力依存向け」のシフトで、この馬のレーススタイルに向くステップとなる。
斤量は一気に増えるが、豊富な体力を武器にしている比較的馬体の大きな牝馬。
さほど堪える事もなかろう。
馬体減りせず、楽に先行出来るようなら再度激走もあると見る。
▲ドナアトラエンテ
父ディープインパクト✕母父ベルトリーニ
言わずと知れたジェントルドンナの全妹。
3か月レース間隔が開いた事を評価。
初富士SとレインボーSでは、それなりに他馬との摩擦のあったレースで勝ち負けになっている。
もっとも、外を回してのもので道中スムーズな競馬が求められそうだが、頭数が少なめのレースとなり、そういったレースが可能な環境となりそう。
反動を出しやすい血統背景あり。
陣営も承知であるかのように、たっぷりとレース間隔を開けて使っているところも評価。
△フェアリーポルカ
基本は他馬との摩擦を嫌うタイプで、他馬との速度差がつくレースが理想。
昨年の重賞連勝時のように、直線でバラけ、且つ前が止まる展開が欲しい。
直線での速度差が欲しいので、道中は死んだ振り、直線一気の競馬なら。
小回り、頭数アップの内枠、洋芝は微妙。
「ダート→芝」で、一応気分転換にはなりそう、押さえ程度で。
✕マジックキャッスル
昨年の秋辺りから著しい充実振りを見せたが、いかんせん主流色が強いイメージ。
秋華賞以外の好走は、外回りコースか広いコースと、レース終盤にスピードが乗るレースでのもの。
4角でスピードを乗せられる札幌なら救いもあるが、コーナーがタイトな函館の非根幹距離で果たして。
✕シゲルピンクダイヤ
好走が目立ったのは、3歳春のクラッシックシーズン。
秋シーズンは3着2回。
古馬になってからは、中日新聞杯の2着が1度だけ。
長いスパンで見てやると、この馬のピークがどこにあるか?はっきり見て取れる。
競馬そのものに飽きを感じているようで、競馬に劇的な変化が無い限りちょっと難しいと考える。
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