宝塚記念2022予想
今年も天皇賞(春)からの直行組を切り捨てて面白い

夏影
14期 予想歴39年

◎デアリングタクト
  3着/4人気

○パンサラッサ8着/6人
▲ウインマリリン7着/9人
△エフフォーリア6着/1人
×ステイフーリッシュ
×ディープボンド


「馬場読みと距離短縮組・延長組の有利不利」

先週のマーメイドSの勝ち時計は1.58.3、現代競馬の重賞レースとしては特に目立った時計ではないものの、遅いという訳ではない。
前半59.4→後半58.9とやや後傾気味の流れだったが、レース上がりが35.1、最速上がりが34.6と至って平凡。
連対馬は先行馬で、3着馬はインから差して来た馬だった。
エアレーションを施していたものの、クッション性のない路盤で、且つそこそこ体力が消耗のある馬場状態にあるのかな?といったイメージを抱いた。
おそらく昨年と同じような馬場状態で、昨年と同じか、それ以上の時計になると考える。

前走スピード競馬で追走に苦しんだ馬は、ペースが緩み追走が楽になる競馬になるだろう。
中距離戦で決め手の差で敗れたような馬は、上がりの掛かる競馬になり、物理的な不利がカバーされるステップになるだろう。
出来れば前向きさがある馬の方が良い。

過去に圧倒的に活躍していた天皇賞(春)からの直行組だが、外連味の無い逃げを見せるパンサラッサの出走が鍵となりそうだ。
そもそもが1000㍍の距離短縮で、ペースのギャップ大きい。
これまでは体力補完の恩恵というアドバンテージが有利に働いたが、追走力の弱さや決め手の弱さが仇となるのではないか?と考える。

昨年も天皇賞(春)は阪神コースで行われたが、実は昨年のこのレースに天皇賞(春)からの直行組が馬券に絡んではいない。
最先着を果たしたのは、4着馬カレンブーケドールと主流的なスピードを持った馬だ。
阪神コースは京都コース以上にステイヤー的資質が問われる。
逆に昨年の宝塚記念の勝ち時計は、2.10.9と比較的速い決着だった。
この結果を見ると、阪神コースで行われる天皇賞(春)は「重すぎる」ような感じを受ける。
特に今年の天皇賞(春)組は3000㍍級のレースをたて続けに使われたり、距離延長適性の高い馬が多数出走しており、急激なペースアップに適応出来るかどうか? に疑問を持っている。

例えば1番人気が予想されるタイトルホルダーに関して言えば…

セントライト記念 13着
菊花賞      1着(距離延長)
有馬記念     5着(距離短縮)
日経賞      1着(格下げ)
天皇賞(春)      1着(距離延長)

…と、距離延長でペースが緩むステップや、相手弱化で高いパフォーマンスを示している。

他の天皇賞(春)組の近走はというと…

・ディープボンド
阪神大賞典    1着
天皇賞(春)     2着

・アイアンバローズ
ステイヤーズS  1着
阪神大賞典    2着
天皇賞(春)     5着

・メロディーレーン
ダイヤモンドS  13着
天皇賞(春)     9着

…と、マイネルファンロン以外は連続して3000㍍級の超長距離レースを使われており、そのペースに馴染んでしまっているところがミソだ。

天皇賞(春)でタイトルホルダーが圧勝出来たのは、「前走2500㍍の距離を使った」事が大きい。
2500㍍のペースを記憶に刻んだ事により、3000㍍のペースを「追走が楽」と思うようになり、勝負所で「2500㍍感覚」で仕掛ける事が出来た。

これらの馬は、果たしてパンサラッサが作り出す激ペースにどう適応させていくか? が鞍上への厳しい課題となるだろう。 

注目は、前走速い流れの競馬を体験した馬だろう。
ハイペースで引っ張られ、速い時計での決着が期待されるだけに、高速ステイヤー血統であるトニービンの血に注目したい。
サンレイポケットが出走出来なかったのは残念だが、トニービンの血の影響を受けた馬は他にも存在する。
ハーツクライ産駒やエピファネイア産駒が面白そうだ。

「結論」

◎デアリングタクト

父エピファネイア、母父キングカメハメハ

「1600→2200㍍」距離延長、「差し→先行」位置取りショック。
※前走マイルG1の異端ローテーションでフレッシュさ得た状態。

前走はスピード色の問われたマイルG1、中長距離質の強いこの馬にはスピード的に足りないレース、0.5秒差の6着は良く走っている。
ハイペースになるようなら、逆にマイルの流れで揉まれた経験が生きてくる。
長期休養により、過去の競馬の記憶が消えている事もプラス評価。

○パンサラッサ

父ロードカナロア、母父モンジュー

休み明け、「1800→2200㍍」距離延長。
※前走海外G1の異端ローテーションでフレッシュさ得た状態。

どうせハイペース逃げ決め打ちなので、鞍上的にはタイトルホルダーよりも鞍上としては難しく考える事なく乗れる(笑)。
前残りで上がりが速くならない傾向を見せている事からも、この馬のレーススタンスに馬場が合っていると考える。
昨年2着に入り、ちょっとした穴を開けたユニコーンライオンは「父ストームキャット系✕母サドラーズウェルズ系」という血統背景を持つ先行馬。
この馬は、「父母ストームキャット系✕母サドラーズウェルズ」て近い血統背景を持つ。

▲ウインマリリン

父スクリーンヒーロー、母父フサイチペガサス

「2000→2200㍍」距離延長。
※前走主要ステップレース凡走で、同路線ストレス小さい状態。

前走は、休み明けで馬体が増えていなければいけないタイミングだったにも関わらず10kg減での出走。
流石にこれで先行すれば体力切れを起こす。
今回はしっかりと馬体を戻したようなので、改めて期待してみたい。
父ロベルト系、母アメリカンクラッシック血統とアメリカンステイヤー的な血統背景を持ち、前向きさと粘り強さがウリ。
上がりの速くならない前残り競馬は向くはず。

△エフフォーリア

父エピファネイア、母父ハーツクライ

「2000→2200㍍」距離延長、「差し→先行」位置取りショック。
※前走主要ステップレース凡走で、同路線ストレス小さい状態。

△ヒシイグアス

父ハーツクライ、母父バーンスタイン

「2000→2200㍍」距離延長、「差し→先行」位置取りショック。
※前走主要ステップレース凡走で、同路線ストレス小さい状態。

✕ステイフーリッシュ
✕ディープボンド
✕アイアンバローズ
✕メロディレーン

超長距離レース連続出走で、緩いテンポの競馬に完全適応してしまっている状態。

他にも切り馬多数存在。


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