秋華賞2022予想
秋華賞 オークス好走組を上位に。

軍神マルス
08期 予想歴24年

◎ナミュール
  2着/2人気

○スタニングローズ1着/3人
▲スターズオンアース3着/1人
△エグランタイン6着/11人


★傾向分析★
2017年 タイム 2’00”2 (重) 1FAve=12.02 3FAve=36.06
テン35.6-中盤47.6(3F換算35.70)-上がり37.0 『前傾・一貫』
1着ディアドラ・・・ハービンジャー×スペシャルウィーク=ダンチヒ×サンデーサイレンス 〔B3〕 13-9
2着リスグラシュー・・・ハーツクライ×American Post=サンデーサイレンス×レイズアネイティヴ 〔1-l〕 9-6
3着モズカッチャン・・・ハービンジャー×キングカメハメハ=ダンチヒ×キングマンボ 〔10-a〕 4-2

2018年 タイム 1’58”5 (良) 1FAve=11.85 3FAve=35.55
テン35.7-中盤47.6(3F換算35.70)-上がり35.2 『加速・一貫』
1着アーモンドアイ・・・ロードカナロア×サンデーサイレンス=キングマンボ×サンデーサイレンス 〔8-f〕 11-12
2着ミッキーチャーム・・・ディープインパクト×Danesili=ディープインパクト×ダンチヒ 〔22-d〕 1-1
3着カンタービレ・・・ディープインパクト×Galileo=ディープインパクト×サドラーズウェルズ 〔4-r〕 13-12

2019年 タイム 1’59”9 (稍重) 1FAve=11.99 3FAve=35.97
テン34.6-中盤48.9(3F換算36.68)-上がり36.4 『前傾・中弛み』
1着クロノジェネシス・・・バゴ×クロフネ=レッドゴッド×ヴァイスリージェント 〔20-a〕 5-5
2着カレンブーケドール・・・ディープインパクト×Scat Daddy=ディープインパクト×ストームバード 〔不明〕 8-7
3着シゲルピンクダイヤ・・・ダイワメジャー×High Chaparral=サンデーサイレンス×サドラーズウェルズ 〔8-f〕 14-11

2020年 タイム 2’00”6 (稍重) 1FAve=12.06 3FAve=36.18
テン34.9-中盤49.3(3F換算36.98)-上がり36.4 『前傾・中弛み』
1着デアリングタクト・・・エピファネイア×キングカメハメハ=ロベルト×キングマンボ 〔1-l〕 8-5
2着マジックキャッスル・・・ディープインパクト×シンボリクリスエス=ディープインパクト×ロベルト 〔16-f〕 11-13
3着ソフトフルート・・・ディープインパクト×Kingmambo=ディープインパクト×キングマンボ 〔1-o〕 18-12

2021年 タイム 2’01”2 (良) 1FAve=12.12 3FAve=36.36
テン36.6-中盤48.1(3F換算36.08)-上がり36.5 『一貫』
1着アカイトリノムスメ・・・ディープインパクト×キングカメハメハ=ディープインパクト×キングマンボ 〔9-f〕 5-4
2着ファインルージュ・・・キズナ×ボストンハーバー=ディープインパクト×ボールドルーラー 〔4-r〕 10-10
3着アンドヴァラナウト・・・キングカメハメハ×ディープインパクト=キングマンボ×ディープインパクト 〔8-f〕 5-6

 流れは『中弛み』が基本形。コース形態なのか3歳戦だからなのか、『加速』でも『前傾』でも中盤は弛むことが多い傾向。好走馬の位置取りは、4コーナー5番手前後から、内枠の先行抜け出しの好走が多い。

 また秋華賞は、桜花賞やオークスの結果につながる傾向がある。上がり馬の好走も近年増えてきているが、春の実績馬が好走という結果が多いです。
桜花賞好走馬なら先行タイプ、オークス好走馬なら差しタイプの好走が多い。

 血統の傾向は、中盤が弛むほど上がりに特化した展開となるため、その場合はサンデーサイレンス系向き。
00年前後はサンデーサイレンス不向きの傾向でしたが、消耗戦の秋華賞が少なくなり、今はサンデーサイレンス系に向いていると考えます。
 それでもリファール系・ノーザンテースト系・ロベルト系・など欧州スタミナ型の血統をもった馬の好走も多く、これらは秋華賞好走の桜花賞好走馬に多くみられる傾向でもあります。
またネヴァーベンド系やグレイソヴリン系やボールドルーラー系といった大系統ナスルーラ系は、秋華賞を好走したオークス好走馬にみられる共通点です。

 牝系の傾向は、No.〔1〕〔3〕〔4〕〔9〕〔16〕の牝系の好走馬が多い。
No.〔1〕の牝系は、11年1着アヴェンチュラが好走しているが、08年2着ムードインディゴ・07年2着レインダンス・06年2着アサヒライジングなどで、2着好走が多い。
No.〔3〕の牝系は、08年1着ブラックエンブレム・07年3着ウオッカ・05年3着ニシノナースコール・06年2着ヤマニンシュクル、14年2着ヌーヴォレコルトなど。
No.〔4〕の牝系は、07年1着ダイワスカーレット・06年1着カワカミプリンセス・05年1着エアメサイアなどで、クラシック春シーズンでGⅠ好走していた馬が1着になる傾向。
No.〔9〕の牝系は、10年1着アパパネ、05年2着ラインクラフトなどで、共通点はスピードタイプの桜花賞馬。13年1着メイショウマンボ、14年3着タガノエトワールも好走。
No.〔16〕の牝系は、09年1着レッドディザイア・3着ブエナビスタ、10年3着アプリコットフィズ、12年1着ジェンティルドンナなどで、春シーズンに牝馬クラシックトライアル好走歴があり、秋シーズンでトライアル好走馬が好走していて、叩き良化型の特性が活きやすい傾向。
 分枝記号では、bやc記号の馬の好走が多いです。

 ステップの傾向は、前走ローズS好走馬の成績が非常に良い傾向。特に春から活躍している馬で、好走馬のほとんどが阪神JF・チューリップ賞・フィリーズR・桜花賞と阪神コースの重賞で3着内好走していて、その上でローズS好走だと信頼度高し(=01年2着ローズバド、03年2着アドマイヤグルーヴ・3着ヤマカツリリー、04年1着スイープトウショウ、05年1着エアメサイア・2着ラインクラフト、06年3着フサイチパンドラ、07年1着ダイワスカーレット・2着レインダンス、09年1着レッドディザイア、10年2着アニメイトバイオ、11年3着ホエールキャプチャ、12年1着ジェンティルドンナ・2着ヴィルシーナ、14年2着ヌーヴォレコルトなど)。また春の実績馬で、ローズS上位好走馬(=0.3秒差以内の僅差好走なら好走とみなす)も10年1着アパパネのように注意が必要。
 また近年好走が多いのは、前走クイーンS着馬で、10年3着アプリコットフィズ、11年1着アヴェンチュラと好走しています。
 それから近年好走が増えているのが、夏の条件戦を上がり33秒台で好走している馬。3着前後に好走することが増えたため、ヒモに一考。

★秋華賞のステップ分析★
 秋華賞で使用する京都芝2000mは、内回りコース。フルゲートで、逃げ・先行馬が揃っている場合、ペースは相当に速くなり、差し・追込の競馬になる可能性が高くなる。実際、過去の秋華賞の結果からは3コーナー10番手以降の後方から連対した馬は、12頭(=96年~10年で集計)。内回りだからといって、単純に前が有利なわけではなく、また実力上位の人気馬ばかりではなく、展開の綾で飛び込んでくるような超人気薄もいて、ペースが激化すれば追込しやすいレースというのが本質。

 差し・追込有利の秋華賞で、前走追込に位置した馬が好走できない矛盾がある。
データ的に追込が出来るレースだからといって、必ずしも前走で追込をしている追込馬が有利というわけではない。
特にまだ若い3歳牝馬の激戦ともなると、生命力の充実、生命の活性化が重要なポイントとなる。

☆前走3コーナー10番手移行の後方で競馬をしていて、秋華賞を連対した馬はわずか3頭(=09年降着のブエナビスタを入れても4頭)。
 秋華賞で10番手以降から追込で連対した馬が12頭いるのに、前走追込で本番で連対した馬は3分の1と少ない。→前走追込は不利なステップということ。

☆活性化には、2走前の位置取りも重要
 前走3コーナー10番手以降といっても、18頭立ての11番手などは中団やや後ろであり、完全な追込ではないということ。その際、2走前の位置取りにも注目し、中団よりも前に位置していないと、活性化レベルが下がる。馬は近走で前に行くことをしないと、活性化レベルが下がってしまうが、必ずしも前走である必要はなく(=前走が望ましいレースは多いが)、2走前でも良い。

☆追込馬は、前走の人気と着順にも注意。
 1番人気2着と人気で取りこぼしている場合、力を出し切っていないということで、「追込で好走」というストレスがある程度軽減されている。
 対して、前走も前々走も後方で、しかも前走1着と結果を出している場合は、ストレスの影響が大で、凡走の危険性あり。

☆前走追込でも秋華賞で好走するステップ。
 前々走小回り札幌芝1800mのクイーンSだと、追込でも活性化度合いは高く、しかも古馬混合戦ということでも活性化(=対戦ストレスが薄まる)しやすい。

☆「前走よりも速い流れになって、差しに回る位置取りショック」は好走の可能性が高まる。
 秋華賞では、前走追込でなかった追込馬のチェックが重要。秋華賞が、これまでの牝馬戦線よりも急激にタフになるという、活性化を要求される度合いの強いレースの分だけ、追込馬を狙うのなら、前走追込んでいない追込馬を狙うという、逆説的な性質を持っているということ。

☆前走前哨戦惨敗馬の巻き返しについて。
 ローズSを6着以下に凡走した馬の巻き返しは、該当馬が51頭いるがわずか2頭しか3着以内に入っていなく、絶望的。しかし好走した2頭(=00年ヤマカツスズラン、08年ブラックエンブレム)は、ローズSで2桁着順の大惨敗していた馬。6着・7着など中途半端に頑張って疲れやストレスを残すよりも、思い切って惨敗した方がストレスがなく良いということ。
 また脚質は2頭とも逃げ・先行脚質(=特に3番手以内)だと巻き返しやすい。ローズS6着以下から、秋華賞で5着以内に好走した馬が7頭いるが、そのうち6頭が前走3コーナー5番手以内の位置取り。ローズS惨敗からの巻き返しは、前に行っていた方が有利ということ。
 ちなみにローズS6着以下から、秋華賞で5着以内に好走した馬の2走前は、7頭中4頭がオークス。4着以内に巻き返した馬に絞ると、4頭中3頭がオークス、1頭が阪神JF(=旧阪神3歳牝馬S)。つまり、GⅠを使って休養に入り、ローズSが休み明けだった馬ということ。

☆血統面での巻き返しを狙うなら、S(闘争心)要素の強さがポイントとなる。

★予想★
秋華賞のポイントは、
①流れは『中弛み』が基本。4コーナー5番手以内で、内枠の先行馬の好走が多い。後方から追込で好走する馬は割引が必要。
②瞬発力の上がり勝負になりやすく、サンデーサイレンス系向きの重賞。
③No.〔1〕〔3〕〔4〕〔9〕〔12〕〔16〕のクラシック好走の多い牝系向き。分枝記号はcが向く。
④阪神JF・桜花賞好走の東京芝2400mGⅠ好走馬は、まず崩れない。オークス好走馬は要注目。
⑤クラシック好走(=特にオークス)やトライアル好走歴があるローズS好走馬(=0.3秒差以内の僅差好走なら好走とみなす)は、軸として最適。
⑥クイーンS好走馬にも注目。
⑦夏の条件戦を上がり33秒台で好走している馬はヒモに一考。前走好走馬ならなおさら期待値UP。
⑧ローズS6着以下の巻き返しはかなり難しいとみるべし。

今年も21年同様に京都芝2000mではなく、阪神芝2000mで行われる秋華賞。ステップの傾向は変わらないと考えて予想します。

◎ナミュール・・・ハービンジャー×ダイワメジャー=ダンチヒ×サンデーサイレンス 〔7-d〕
 前走オークス3着(=東京芝2400m:0.4秒差)。阪神芝コースは(1-0-0-2)、芝2000m戦は初。
 ハービンジャー産駒はダンチヒ系で、得意コースに特徴が出ていて、洋芝の札幌芝1800m、内回り急坂の中山芝2000mや阪神芝2000mと、欧州血統らしく切れ味勝負になりにくい舞台が並ぶ。上がり33〜34秒台の鋭い脚を使う馬も珍しくないため、凡庸な欧州ジリ脚血統とは違う様子。スローの新馬をあっさり勝ち上がった後、格上げ戦のペースアップや距離短縮に適応出来ず、不発に終わる馬も多数。1番人気では、芝1800m以上なら抜群に安定するが、1600m以下なら危ない。前半ゆっくりなら大丈夫、前半速いと危ないという言い方も可能。距離延長は歓迎で、多分ベストはスローの長距離。母父ダイワメジャーはサンデーサイレンス系で、力強いスピードを持ち、芝1600~2000mを得意とするマイラーや中距離型。フジキセキに近いイメージで、自身がダートを圧勝した実績もあるのでダートの得意な馬力型のタイプと、芝で鋭く斬れる脚を使うタイプと存在するはず。ダイワメジャー自身が中山芝コースで好走が多かったように、また古馬で本格化するまでは直線の長い東京芝コースや京都芝コースなどで最後につかまるレースが多かったことからも、キレよりもスピードの持続性能を活かしたレースに向くと考えますが、完成度は高い。本格化すると鋭く斬れる脚も使えるようになり(=父母父ノーザンテーストの成長能力で引き出される感じと思います)、現在本馬はその本格化モードで、鋭い差し脚も使える。また直線の短い中山・阪神芝コースでは1着も多いが、東京・京都芝コースになると勝ちきれずに2・3着になることが多い。
 No.〔7〕の牝系は、牡馬と互角に戦う牝馬が多く、京都コースや阪神コースでの好走が多い牝系。また距離変更ショックや位置取りショックなどのショックが良く効く特性があり、間隔を詰めた時にも良く好走する。分枝記号dは、精神的にタフなタイプが多く、遠征や重馬場は苦にしない。また前走好走だと次走でも好走しやすい特性も持つ。

◯スタニングローズ・・・キングカメハメハ×クロフネ=キングマンボ×ヴァイスリージェント 〔1-w〕
 前走紫苑S1着(=中山芝2000m)。阪神芝コースは(2-0-0-1)、芝2000m戦は(1-0-0-0)。
 キングカメハメハ産駒はキングマンボ系で、格の高いレースで究極のスピード競馬(=レコード決着)になるほど凄味をきかす血統。厳しい展開ほど持ち前の底力が活き、2歳から走れる完成度の高さと成長力がある。本格化前は詰め甘な点があることには注意が必要だが、ダービーの時期からは実が入り、成長力も豊富。また馬場悪化時にも好走が多く、これはキングマンボ系特有の道悪の上手さに起因するものと考える。母父クロフネはヴァイスリージェント系で、鮮度と勢いが好走に非常に重要なポイントとなる。芝もダートも走れる兼用型だが、同系のフレンチデピュティと比べるとややパワー型で、持久力も豊富。勢いがある時には連勝も多く、上昇馬はクラスの壁を突き抜けて短期間にまとめて稼ぐ特性を持つ。“ダートから芝に転じて急上昇”や“詰めの甘かったマイラーが地力先行勝負で本格化”という成長パターンを示す。充実期は連勝が多く、積極的に狙える。重不良の成績も抜群で、“雨のダートのクロフネ”には要注意。
 No.〔1〕の牝系は、クラシックで好走が多く3歳春にはある程度完成する、完成度が高く仕上がりの早い牝系。3歳秋~4歳前半は充実期で、古馬になると緩やかに成長する。分枝記号wは、典型的なローカル巧者が多いが、中央なら固く時計の速い馬場での好走が多い。

◯スターズオンアース・・・ドゥラメンテ×Smart Strike=キングマンボ×ミスプロ 〔不明〕
 前走オークス1着(=東京芝2400m)。阪神芝コースは(1-0-0-0)、芝2000m戦は初。
 ドゥラメンテ産駒はキングマンボ系で、芝1800mの人気馬は安定している一方、芝1200mの勝ち鞍は少なく、短距離向きの速さと俊敏さはいまいち。ゆったりした流れで折り合い、末脚を使う競馬に向く。道悪での勝利も多く、いろいろな条件に融通が利く万能性がある。母父Smart Strikeはミスプロ系で、ミスプロ系の中ではファピアノ系と並び底力があり、大レースに強い。中距離を基本に、マイルのスピード、2000mを超えてのスタミナも備えている。
 牝系については不明。

△エグランタイン・・・キズナ×Distorted Humor=ディープインパクト×フォーティナイナー 〔2-g〕
 前走ローズS3着(=中京芝2000m:0.1秒差)。阪神芝コースは(0-0-0-3)、芝2000m戦は(2-1-1-1)。
 キズナ産駒はディープインパクト系で、牝馬は芝1600m、牡馬は芝2000mの勝ち鞍が多く、パワー型血統の兆候がでている産駒が多い。レース間隔は詰めた時に好走が多く、間隔を詰めてガラッと一変するのはキズナの母父ストームキャットの影響が出ているものと思われる。間隔をあけて好走する馬もいるので、産駒の変わり身を狙うなら「叩き2戦目」が買いになる。母父Distorted Humorは、短距離をスピードに任せて飛ばし、ダート1000mや1200mで勝ち鞍を重ね、若い時期なら芝もこなせる。仕上がりも早く新馬戦から狙える。中距離をこなせるかは折り合い次第。
 No.〔2〕の牝系は、2歳戦から走れる仕上がりの早さとクラシックでも好走する成長能力を有した牝系。古馬での成長力も豊富。直線の長いコースでの末脚勝負に強い。分枝記号gは、パワータイプが多く雨も苦にしないが、不器用なタイプも多く厳しい流れで力を発揮する。


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