ヴィクトリアM2010予想

たつやりん@名古屋
09期 予想歴3年

◎レッドディザイア
  4着/2人気

○アイアムカミノマゴ10着/6人
▲ブエナビスタ1着/1人


◆序 文◆
 いわゆる“2強”のどちらを本命にして、どちらを対抗とするか、というのが、このレースのフォーカスだと思います。そんななかで、ブエナビスタを単穴としたのは、配当に色気を求めていることもあるとはいえ、やはり勇気のいることでした。

 先週のG1戦で、4角の位置取りと上がり3ハロンの速さという2つのファクターをそのまま加工しない形で使い、分析を展開しました。多分に我田引水の感の強い回顧ではありましたが、これを信じて、このレースも分析を試みます。

◆分析1:阪神牝馬S組◆
 まず、1つ目の参考レースは、今年4月10日に開催された、阪神牝馬Sです。

>着順 4角 3F 評価 馬名
 1着  7 34.2 基準 アイアムカミノマゴ
 2着  9 34.3 ×× プロヴィナージュ
 4着  7 34.6 △× ブロードストリート
 6着 11 34.3 ×× ラドラーダ
 8着  5 35.0 ○× ベストロケーション
 9着 17 33.8 ×○ ワンカラット
13着 15 34.4 ×× ヒカルアマランサス

 以上7頭が、ヴィクトリアMに出走する、阪神牝馬S組です。
 この分析の方法は、先週のNHKマイルCの予想と回顧に掲げてありますので、割愛させてください。
 評価の欄の○,△,×、それぞれの印は、1着であったアイアムカミノマゴの4角、3Fを基準としたときのそれぞれの優劣を示します。
 この結果、2着であったプロヴィナージュ、4着であったブロードストリート、6着であったラドラーダ、13着であったヒカルアマランサスは、1着であったアイアムカミノマゴに勝てる確率は少ないのではないかと見ます。よって、展開次第では、アイアムカミノマゴにリベンジを賭けられるのは、ベストロケーション、ワンカラットの2頭と分析しました。
(※1 この2頭が1着になると言っているのではありません.「展開次第」では「アイアムカミノマゴと比較して」逆転も可能ではないか?ということです.)
(※2 アイアムカミノマゴと非阪神牝馬S組との能力比較は後述をご参照ください.)。

◆分析2:福島牝馬S組◆
 そして、2つめの分析レースは、今年4月24日に開催された、福島牝馬Sです。

>着順 4角 3F 評価 馬名
 2着  2 36.4 基準 ブラボーデイジー
 3着  4 36.3 ×○ ウェディングフジコ
 4着 15 35.4 ×○ アルコセニョーラ
12着  9 36.4 ×× コロンバスサークル

 以上4頭が、ヴィクトリアMに出走する、福島牝馬S組です。ご覧のように、2着であったブラボーデイジーを基準とすると、コロンバスサークルは同馬への逆転が難しいのではないかという仮説が成り立ちました。
(※3 ブラボーデイジーと非福島牝馬S組との能力比較は後述をご参照ください.)。

◆分析3:“2強”◆
 上と同じ分析で、過去のブエナビスタとレッドディザイアを能力比較してみます。

▼第1戦 桜花賞 09.04.12.▼
 >着順 4角 3F 評価 馬名
  1着 16 33.3 基準 ブエナビスタ
  2着 12 33.7 ○× レッドディザイア

 (結果)この分析が成立せず。
 (追記)着差0.1秒差。

▼第2戦 オークス 09.05.24.▼
 >着順 4角 3F 評価 馬名
  1着 14 33.6 基準 ブエナビスタ
  2着  6 34.2 ○× レッドディザイア

 (結果)この分析が成立せず。
 (追記)ハナ差。

▼第3戦 秋華賞 09.10.18.▼
 >着順 4角 3F 評価 馬名
  1着  5 34.5 基準 レッドディザイア
  2着 10 34.3 ×○ ブエナビスタ

 (結果)この分析が成立せず。
 (追記)ブエナビスタ、降着。

 以上の通りです。これはもはや分かり切ったことですが、上がりで猛追を仕掛けるブエナと、前に立って踏ん張るディザイアの勝負は、この分析においても決着を見せていません。
 しかし、この3戦の歴史において、ディザイアが着々とブエナの攻略に成功していることは確かで、0.1秒あった着差は、2戦目には数値には表れないハナ差に、3戦目にはブエナの降着があったにせよ、その降着は1着争いには関係なく、見事に攻略に成功しています。よって、“2強”の争いは勢いこのままに、ディザイアに軍配が上がるとみました。

◆分析4:“2強”と他馬◆
 “2強”の争いは次第に前へ前へ行く争いになっています。上記3戦における“2強”の4角での位置取りは(※オークスは17頭立て、他2戦は18頭立て)、ディザイア=12,6,5、ブエナ=16,14,10。
 直接対決においては、ディザイアの戦略なわけですが、前へ前へいく度合いを強めている。それを逃せないブエナもどうにか追いかける。その作戦が功を奏したのが直接対決の3戦目だったわけです。
 しかし、ブエナにとっての悪夢はすぐ後にありました。エリザベス女王杯です。大逃げのクィーンスプマンテ、テイエムプリキュアを逃がしてゴールインさせてしまったのでした。あのレース以降、鞍上は、安藤騎手から横山(典)騎手へ。最強のブエナを完成させるつもりか、この鞍上交替以降、ブエナは前を行き、4角では既に3番手にいる存在に。そして、スパートをかける戦術に改めたのでした。
 これを成功ととるか失敗ととるかは意見がありますが、私はこれは対ディザイアでは命取りだろうとみます。当然ですが、先を行く競馬をしてから、これまでメンバー中No.1だった上がり3Fはそれを守り切れなくなってきました。
 ディザイアも前を行きます。瞬発力勝負ではブエナに勝てないからです。これでトップを争うわけですが、どうにもブエナには分が悪い。
 しかし、これで“2強”の争いという独壇場が生まれたのも確かです。なぜなら、2頭が比較的前を走ることで、エリザベス女王杯のような大逃げを許すことはなくなりそうだからです。よって、前(1着)はさらにカタくなったのではないでしょうか。
 見解としては、ブエナを不安視しています。しかし、先述の理由から、先行馬がスルスルといき、穴をあける格好になることが消滅したのも事実だと思います。


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