オークス2010予想
幻の桜花賞馬アグネスワルツがレースのカギを握る

スナフキン
09期 予想歴27年

◎コスモネモシン
  15着/10人気

○オウケンサクラ5着/3人
▲アグネスワルツ3着/8人
×ショウリュウムーン


桜花賞の直線の不利をプラスに買われている風潮のショウリュウムーン。終いのひと伸びに光るものがあると絶賛する記事が多い。桜花賞の1枠がアダ?そうじゃないと思うんですよ。
あの緩まない流れを内々で脚をタメれたから弾けたわけで、仮に外枠から外外の追走なら差し届かなかった面々と変わらなかったと判断しています。
桜花賞のラップは11秒台がズラリと並んで、結局前で踏ん張った馬が展開利ではなく力量差だと言いたい。本来差し展開になるところをペースが落ちずに後ろはなし崩しにあった。
内々でロスなく回れたムーンだからこそできた伸びだったという見方は間違いなのかな?

最内で抜け出せない状況は鞍上の作戦や判断ミスもあり、それを不利として次走のプラス材料へする論調には反論したい。

関東への初輸送にもちろん始めての東京、乗り替わり、マイル経験しかない成績。これだけの人気になっている理由がわたしには見当たらない。

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展開を読みながら思うこと・・・
内目に行きたいクチが集まり、ニーマルとワルツに続きオウケンとフィズ。
勝ちに来るネモシンも遅れずに前寄りへ、スムーズに内寄りの馬たちが前に行きそれを中枠勢が先行馬の直後のスペースに入る。隊列は1角までにスンナリと作られる、危険なのは内側の馬が前に行かないと包まれる懸念。
ショウリュウムーンは末脚に賭けたいはずで、控える=後方に置かれる危険がある。グーンと伸びてくる脚は実にパワフルで魅力的、その反面東京のような持続する直線は長くいい差し脚が必要。タメて弾けるレースがベストでこの舞台にいいイメージができない。仮に好位追走ならば本来の瞬発力は使えない、ここは不向きと見る。

この隊列からすると外枠のアパパネとサンテミリオンは1角で内に潜り込めず外を回らされる。同じくリターンズも不利は見えている。
中枠に先手を奪うくらいの馬がいないことで固まった馬群になりやすく外枠勢には厄介な位置取り。脚を使って前に行く方法しかないサンテ、折り合いに気をつけて後ろから腹をくくって行くしかないアパパネ。ムーンを含めてこの4頭には枠順の明暗が。

2番枠からならロスなく行けるアグネスワルツ、長期休養明けでも初の2000mを実力馬サンテミリオンに最後まで抵抗した前走を評価。
無事なら桜花賞でも勝ち負けしたであろう馬、一度は牡馬相手のNHKマイルCとオークスをテンビンに掛けたほど。間隔の有利さを取ってこちらへ、反動も含めて仕上がりの良さを重視の選択がいい。近3走は山型のスローな逃げではなく持続する流れを自らが描いているところに強さを感じる。
大切な春の成長期に休むことはマイナス、しかししっかりと走れる状態まで待った陣営の我慢が5か月というだけのこと。無理をすればぶっつけ桜花賞もあり得たわけだ、しかし立て直しが必要になり結果正解だったと言える。
スピードから逃げることになっても落ち着くラップは少なく、流れはスタミナ型先行馬かムダ脚を使わずロスなく回れた差し馬に絞るとする。

最内コスモネモシンのイン突き、内々で脚をタメ直線まで温存し弾ける機会を待つ。隣りにワルツら先行勢がいることで内にスペースが空き容易く好位へ。3~4角では動かずに少し下がるくらいがいい。4角にて最内を突けばその分は帳消しになる。
1800mを5戦戦ってきた経験がやっと活きる舞台、この恵まれた枠も運を引き寄せた。
馬体重の戻りが一番肝心なところ、440キロ台であれば迷わず本命とする。

マイルは距離不足なオウケンサクラ、それでもアパパネに半馬身差の内容は距離伸びて立場が逆転する。アグネスワルツとともに得意の持続型のペースにさせやすい先行という恩恵に枠も味方とあって狙いやすい。差し傾向のオークスに持ってこいのイン突きネモシンを筆頭にいざ出陣!

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レースの流れはスロー気味でもオウケンサクラの特徴を掴んでいるアンカツは、早めに動き上がり時計を遅くして来るはず。道中落ち着いたペースなら途中から主導権を取ってまでも緩むレースにはして来ない。瞬発力の攻防だけは避けるだろうし、アパパネが外に行ったことで枠順の差を利して、果敢に先行して序盤でアドバンテージが作って来る可能性が高い。ニーマルオトメ=アグネスワルツをマークする形を取りまずは直線で抜けてくると想定する。


桜花賞はキンカメ産駒が大活躍、ところがオークスではゼンノロブロイ産駒が数の上では優勢だ。
ここでこの2頭の産駒比べをしたい、3着以内率を距離別で見ると1800mまでは24~33%と肩を並べている。
20~2200mではキンカメ25%に対しロブロイは46%とリード。
2400m以上はキンカメが35%、ロブロイは出走数の少なさがありひと口には言えないが60%。その内容は青葉賞のペルーサとハートビートソングの2頭だからまだデータは過程の段階。それより2400m以上でキンカメが好成績と見えますが、1000万下が最高で重賞では乏しい内容。云わば産駒を比べるのには20~2200mで優位に立つロブロイが約倍の高確率、いかに中距離路線で安定しているかを物語っている。


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オークス2010回顧
馬場も競馬も生きている

スナフキン
09期 予想歴27年

次走狙い:アグネスワルツ


馬場発表はやや重でも降り続く雨の影響が荒れた内側を見た目以上にタフな状況になっていました。走破タイムが遅く、最後は馬体重の重めな馬たちの共演となりアプリコットフィズのような軽い馬には脚を取られこなせないものでした。
掲示板5頭とも牝馬にしては大柄で勝敗はその辺りか。

アンカツが先行しなかった理由に荒れた内を通りたくないということ。
雨の恵みは不利な外へ有利に導き、外2頭の決着は力通りでも馬場も味方につけた勝利。オウケンサクラは控えるにしても外側からの先行に合い後ろに位置取る形では自慢の持続脚は使えず、1角ですでに勝負あった。結果からアンカツの馬場読みは正解でもサクラの脚性とは違う展開では勝つという意味では失策。

道中のペースが13秒台が並ぶ緩んだ流れ、例年よりも3秒は遅いタイムとなりそれだけ力のいる馬場状態。オウケンサクラの体型は前脚が短く、腰高なタイプ。重心が前寄りで道悪ではノメる懸念はあったが何とかこなせた。良馬場で前で押していく方が持ち味が出せるでしょう。父のバゴの凱旋門賞は直線良い伸び脚から差した内容。サクラ同様トビの大きさは似ているが、ただキレという点では欠けている。父のような控える作戦は取りにくく現状では先行策が良さそう。トビが大きくてもむしろ良馬場の時計勝負の方がいい。これ以上の水分の含む馬場は不適性に思う。

荒れた内を終始回って早めに仕掛け目標とされながらもの粘り込んだアグネスワルツに好評価を。彼女の爪は小さく蹄底の浅いタイプ、道悪馬場は不向きでもがっちりした上体のパワフルさで乗り切った感。春を順調に過ごせていたなら不向きなオークスの内容からトップクラスと見られる。秋へは首差しの成長が期待されるが高速京都2000には適性が向いて来る。

キンカメVSゼンノから言えるのは長距離への適性はひとつに馬格、それに伴って胴長の体型があれば戦える要素と感じた。
早期から完成の域にあった馬体を持つアパパネはひ弱さがなく、
桜花賞時は丸みのあるものから今回背のラインが長く見えた。
コース追いの効果かさらに成長を見せたか、マイル体型から脱皮した様子でバランスの取れたものに。折り合いでは積極的に行ってもかからなくこの体型ならもう心配は休み明け以外はなさそう。

キンカメ産駒での2000m以上では馬体重がポイントのひとつならば、ショウリュウムーン、エーシンリターンズの450キロを切るタイプはスタミナに欠ける可能性も。ゼンノ産駒はコスモネモシン、ギンザボナンザのようなピッチ走法では距離の融通性がないか。ボナンザと同馬格のミリオンは体型もフットワークも異なり、こちらは馬体重より脚性に気をつけたい。
今回キンカメ3頭にゼンノ6頭で上位が1対3、ゼンノがやや優勢の結果。この先18~2000mの中距離路線では血統から難しい判断になりそうだ。

フローラの1~2着馬がここでも好走したように、この路線のローテは桜花賞を使わずしても評価がいる結果だった。一度はクラシックの面々と手合わせのあるサンテミリオン。どうしても春当時では距離が足りない=権利が取れないのは仕方がない。もともとオークスが目標で持久力型でもスピード有りきをフローラで証明している。馬場問わず今後は2000以上で信頼がおける。
過去4戦でのオークス参戦馬がまたしても好走。この数でここまで進むにはそれなりの能力や素質の高さがいる。オークスは力量差も大切で重賞成績が重要。G1経験はなくてもフラワー⇒フローラの2連続好走は事実上位と見ていい。
上位5頭は重賞連対の実績があり、それもマイル前後でピッチが頼りのスピード優先でない。胴長アニメイトバイオの距離の融通がそれを意味している。

期待に応えられなかったエーシンリターズは初のコースと輸送に、線の細さがこたえたか。一度経験させる必要があり、陣営の準備不足が露呈した感じ。
ショウリュウムーン、オウケンサクラ、タガノエリザべート、シンメイフジ、ステラリード、リターズを含めコース経験がない面々は勝負あったの内容。
その中でもムーンを熟知していた哲ちゃんからの内田への乗り替わりは経験値のなさをさらに増やしてしまう。トップジョッキーというだけを期待するより、小牧や木村の方が・・・。
当日好調のムーン騎乗の内田でも雨が降り続く中で馬場状態が変化する状況へは対応できていなかった。差し脚が身上のはずが荒れた内寄りへ先行し、メイン時の乗り方が脚性も含め午前中のイメージがアダとなったマズイもの。
メインの敗戦を踏まえて最終カワカミメモリアルでは、ストロングリターンで中団からの勝利。それも直線7~8分所の外外を通らせる騎乗。馬場を読むのが遅かった、本番負けて最終勝っても・・・本人が一番悔しい思いだろうけど。またこれでひとつ成長したなら今後の内田のレベルアップになればいい。

3歳クラシックの中でもオークスは想像でしか予想が出来なく難しい。それに加え良馬場から道悪へと変化する状況がそれを加速させた。開幕から時計のいい馬場状態で前有利が各馬内への片寄りに、大分芝の痛みが内側に見られた。なぜ内田はそこを通ったのか、なぜ先行したのか。アパパネよりも前での意識なら自慢の瞬発力は使えない、加えて荒れ馬場からの消耗に合い沈むしかなかったと言える。馬体減も踏まえてスタミナ温存策に出るのが正解だった。
「馬場は生きもの、競馬も生きもの」天候の変化には鞍上自身の変化も必要だ。


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