オークス2010予想
優駿牝馬 オークス適性とゼンノロブロイ産駒。

軍神マルス
08期 予想歴12年

◎アプリコットフィズ
  6着/4人気

○サンテミリオン1着/5人
▲ギンザボナンザ10着/9人
×アパパネ
×オウケンサクラ


★傾向分析★
2004年 タイム 2'27"2 (やや重) 1FAve=12.27 3FAve=36.80
テン36.6-中盤75.6(前半38.1-後半37.5)-上がり35.0 『加速・中弛み』
1着ダイワエルシエーロ・・・サンデーサイレンス×ドクターデヴィアス=サンデーサイレンス×ヘロド 〔22-b〕 1-1 
2着スイープトウショウ・・・エンドスウィープ×ダンシングブレーヴ=ミスプロ×リファール 〔5-j〕 11-10
3着ヤマニンアラバスタ・・・ゴールデンフェザント×タマモクロス=グレイソヴリン×グレイソヴリン 〔1-j〕 14-14

2005年 タイム 2'28"8 (良) 1FAve=12.40 3FAve=37.20
テン37.1-中盤77.3(前半39.4-後半37.9)-上がり34.4 『加速・中弛み』
1着シーザリオ・・・スペシャルウィーク×Sadler's Wells=サンデーサイレンス×サドラーズウェルズ 〔16-a〕 13-12
2着エアメサイア・・・サンデーサイレンス×ノーザンテースト=サンデーサイレンス×ノーザンテースト 〔4-r〕 7-6 
3着ディアデラノビア・・・サンデーサイレンス×Potrillazo=サンデーサイレンス×ナスルーラ 〔2-u〕 11-9

2006年 タイム 2'26"2 (良) 1FAve=12.18 3FAve=36.55
テン34.7-中盤75.3(前半35.8-後半39.5)-上がり36.2 『前傾・中弛み』
1着カワカミプリンセス・・・キングヘイロー×Seattle Slew=リファール×ボールドルーラー 〔4-m〕 5-5
2着フサイチパンドラ・・・サンデーサイレンス×Nureyev=サンデーサイレンス×ヌレイエフ 〔8-f〕 8-7
3着アサヒライジング・・・ロイヤルタッチ×ミナガワマンナ=サンデーサイレンス×ヒンドスタン 〔1-p〕 2-2

2007年 タイム 2'25"3 (良) 1FAve=12.11 3FAve=36.33
テン35.2-中盤74.3(前半36.7-後半37.6)-上がり35.8 『前傾・中弛み』
1着ローブデコルテ・・・Cozzene×Seeking the Gold=グレイソヴリン×ミスプロ 〔10-d〕 9-9
2着ベッラレイア・・・ナリタトップロード×Baldski=ファイントップ×ニジンスキー 〔3-o〕 6-5
3着ラブカーナ・・・オース×Caerleon=ノーザンダンサー×ニジンスキー 〔16-b〕 11-12

2008年 タイム 2'28"8 (やや重) 1FAve=12.40 3FAve=37.20
テン35.9-中盤77.2(前半38.4-後半38.8)-上がり35.7 『中弛み』
1着トールポピー・・・ジャングルポケット×サンデーサイレンス=グレイソヴリン×サンデーサイレンス 〔1-p〕 8-7
2着エフティマイア・・・フジキセキ×ニホンピロウイナー=サンデーサイレンス×ハビタット 〔4-k〕 6-5
3着レジネッタ・・・フレンチデピュティ×サンデーサイレンス=ヴァイスリージェント×サンデーサイレンス 〔4-m〕 10-10

2009年 タイム 2'26"1 (良) 1FAve=12.18 3FAve=36.53
テン36.0-中盤75.3(前半37.5-後半37.8)-上がり34.8 『加速・中弛み』
1着ブエナビスタ・・・スペシャルウィーク×Caerleon=サンデーサイレンス×ニジンスキー 〔16-c〕 15-14
2着レッドディザイア・・・マンハッタンカフェ×Caerleon=サンデーサイレンス×ニジンスキー 〔16-b〕 9-6
3着ジェルミナル・・・アグネスタキオン×Double Bed=サンデーサイレンス×ノーザンダンサー 〔7-e〕 10-10

流れは中盤が弛む『中弛み』が基本。
テンが速い『前傾』は、差し・追込有利なはずだが、テンで脚を使いつつもスタミナを活かす先行馬が好走。
上がりが速い『加速』は、テン・中盤共に脚を溜め上がり勝負のため、サンデーサイレンスが得意とした流れ。先行・差しともに好走多し。

血統の傾向は、サンデーサイレンスが強い傾向。06・07年は非サンデーサイレンス系が勝ってはいるが、基本は『中弛み』の流れのため上がりの競馬になりやすく、そのため決め手あるサンデーサイレンス系に向くと思われます。
サンデーサイレンス系以外では、リファール系、ニジンスキー系、グレイソヴリン系といった欧州型スタミナタイプの血統も好走が多い。これはこの時期の牝馬には過酷な2400mの距離が原因と思われます。ただしズブズブの結果にはなりにくいので、スタミナだけに偏ったタイプは危険。

牝系の傾向は、No.〔10〕が大物牝馬を出しやすくオークスと相性良し。
No.〔16〕は距離が延びて本領発揮のタイプが多く、前走から距離延長となるステップで有利で好走馬も多い。
No.〔8〕は、桜花賞と相性悪いがオークスと相性良い馬が多い。休み明けや惨敗からの巻き返しで激走することもあり注意。

ステップの傾向は、桜花賞ちょい負け組の逆襲が多いこと。桜花賞はスピードの持続能力、オークスは溜めてキレる能力と問われる適性が異なることから、逆襲可能と考えます。またクイーンC1着→桜花賞敗退のステップは好走馬が多く(=99年ウメノファイバー、02年スマイルトゥモロー、03年チューニー、04年ダイワエルシエーロなど)、最適ローテーションと思います。
フローラS組は、好走しても2・3着が多く00年以降で勝ち馬は01年レディパステルのみ。中心のステップではないと考えます。
スイートピーS組は、06年1着カワカミプリンセス、07年3着ラブカーナと好走馬はまだ少ないですが人気がないのに好走の点に注目。
忘れな賞組は最近は好走馬が少ないステップ。しかし過去の好走馬は人気薄が多く、オークスと流れの異なるフラワーCやフィリーズレビューで惨敗し、忘れな賞で好走するとオークスも好走しやすいようです。

あとはオークスは小さい馬がよく好走します。マラソン体型と考えると納得です。

★予想★
オークスのポイントは、
①牝馬限定戦特有の『中弛み』の瞬発力勝負になりやすい。
②サンデーサイレンス系優勢。その中でもキレを最大限に活かすタイプ向き。
③No.〔16〕の牝系は特注。桜花賞好走ならば迷わず軸にすべし(=距離延長適性があるので、桜花賞好走ならば強さは証明されているということ)。
④桜花賞を上がり最速で走った馬は要注意。特に上がり特化の桜花賞ならば、上がり上位3位以内の馬が好走しやすい。

流れは桜花賞やフローラSで逃げた馬がいるため(=ともに『加速』の流れ)、また桜花賞→オークスと距離延長となる分中盤も弛むはずと考え、『加速・中弛み』を想定。馬場は良~やや重。瞬発力勝負だがスタミナは必要と考える。

◎アプリコットフィズ・・・ジャングルポケット×サンデーサイレンス=グレイソヴリン×サンデーサイレンス 〔16-c〕
前走桜花賞5着(=阪神芝1600m:0.3秒差)。前々走クイーンC1着(=東京芝1600m)で、オークスでよく好走するステップ馬。東京芝コースは2戦2勝。
ジャングルポケット産駒はグレイソヴリン系で、小回りコースが得意なタイプと広いコースで末脚を繰り出すタイプとがいる。本馬は母父サンデーサイレンスということもあり速い上がりを繰り出せるので、広いコースで末脚を活かすタイプと考える。母父サンデーサイレンスは、前走の勢いをそのまま活かして好走することの多い特性がある。スピードの持続能力が問われた桜花賞より、溜めてキレる能力が問われるオークスでの適性からの反撃が期待でき、また前走0.3秒差なら反撃可能と考えて期待する。ジャングルポケット×サンデーサイレンス配合は、08年オークス馬トールポピーと同じで、東京芝2400mGⅠ好走血統。
No.〔16〕の牝系は、叩き良化型のステイヤー特性がある牝系。本来は距離が延びてこそ本領発揮のため、オークスでの距離不安はないと考える。分枝記号cは、開幕週・最終週や重馬場での持久力勝負に強い傾向。馬場悪化も対応可能なはず。

○サンテミリオン・・・ゼンノロブロイ×Last Tycoon=サンデーサイレンス×ノーザンダンサー 〔16-g〕 
前走フローラS1着(=東京芝2000m)。フローラSからのステップは、なかなか突き抜けることは少ないが2・3着には来ることが多い傾向。
ゼンノロブロイ産駒はまだ初年度産駒なので未知数な点も多いが、種牡馬鮮度も高く戦う意欲は高い。産駒は淀みない流れを前で展開好走するタイプもいれば、鋭くキレるタイプもいて、比較的堅実なタイプが多い。スタミナ型サンデーサイレンス系のタイプと考える。母父Last Tycoonはノーザンダンサー系で、根幹距離に強い芝向き中距離血統。早い時期でも好走する早熟性も有するが、古馬になってから本格化し高齢でも侮れない成長力を有す。本格化前までは平坦コースが向く。ジワジワと成長するので侮ると痛い目をみる血統でもある。大外枠はやや不利があると考えるが、それでも好走は可能と考えて期待する。
No.〔16〕の牝系は、早い時期から走るのだが3歳秋以降に本格化する。また距離が延びて本領発揮が多いのが特徴。叩き良化型も多いステイヤー特性を有する。分枝記号gは、パワータイプが多く雨も苦にしないが、不器用なタイプが多く厳しい流れで本領を発揮する。アプリコットフィズと同系連鎖での好走に期待。

▲ギンザボナンザ・・・ゼンノロブロイ×トニービン=サンデーサイレンス×グレイソヴリン 〔14-c〕
前走桜花賞7着(=阪神芝1600m:0.4秒差)。ゼンノロブロイ産駒はスタミナ型サンデーサイレンス系で、産駒がまとめて好走しやすい傾向がある。アネモネS(=1着ギンザボナンザ・2着アニメイトバイオ)やフラワーC(=2着コスモネモシン・3着サンテミリオン)や青葉賞(=1着ペルーサ、3着ハートビートソング)など、オープンや重賞での好走時はセットになることが多い(=逆に負ける時にも同じような着順にまとまりやすく、桜花賞は7着ギンザボナンザ・8着アニメイトバイオ・9着コスモネモシン)。桜花賞では負けてしまったが、距離延長でキレを活かす流れならまとめて好走する可能性も十分と考える。母父トニービンはグレイソヴリン系で、スタミナもあり、強敵相手に好走しやすい特性や連続好走しやすい特性を持っている。重賞挑戦で相手強化はプラス要因。祖母はアドラーブルでオークス馬。適性は高いと考えて好走に期待する。
No.〔14〕の牝系は、2歳時にも好走するが古馬になり本領を発揮する。スピードに長けていて芝向きで、叩いて調子を上げる馬が多い。分枝記号cは、開幕週・最終週や重馬場での持久力勝負に強い傾向。先週のヴィクトリアマイルでは3着に同系のニシノブルームーンも好走しているので、馬場的にも合うはず。

△アニメイトバイオ・・・ゼンノロブロイ×フレンチデピュティ=サンデーサイレンス×ヴァイスリージェント 〔19〕
前走桜花賞8着(=阪神芝1600m:0.4秒差)。ゼンノロブロイ産駒は、淀みない流れを前で展開好走するタイプもいれば、鋭くキレるタイプもいて、比較的堅実なタイプが多い。産駒がまとめて好走する傾向にも期待する。母父フレンチデピュティは、勢いと鮮度が重要なヴァイスリージェント系。距離の融通性も広い。勢いの点では少し衰えているかもしれないが、前走0.4秒差なら反撃は可能と考える。
No.〔19〕の牝系は、キレ味を武器に東京コースでの好走が多い牝系。東京芝2400mGⅠ好走血統が強いレースでもあり、父ダービー馬のゼンノロブロイ、母父は距離に柔軟性のあるヴァイスリージェント系なら好走可能とみて適性は合うと考えて期待する。分枝記号はなしにて、やや晩成気味ながらも、平均的に能力を発揮するタイプと考える。

桜花賞馬アパパネは、キングカメハメハ産駒のミスプロ系だが、凱旋門賞での好走も多いキングマンボ系で欧州型の要素を兼ね備えている。格の高いレースでの究極のスピード競馬になると本領を発揮し、厳しい展開ほど持ち前の底力を活かす。ダンシングブレーヴ系に近い特性と考える。母父Salt Lakeはヴァイスリージェント系で仕上がりが早く、2~3歳の時期なら重賞でも勝負になる。ヴァイスリージェント系は距離に融通性があるのだが、母は短距離を中心に走った馬でSalt Lake産駒の特徴を良く出していた馬のため距離延長に不安は残す。この点が気になるため、評価を落としたいと考えます。
No.〔9〕の牝系は、早い時期から好走できるが本格化前までは詰め甘なところがある牝系。小回りコース鬼門だが、広いコースは好走が多く東京コースでも好走する。分枝記号fは、休養明けは苦にしない反面叩いて一変が少ないタイプ。前走好走から調子は維持と考える。

他に気になる馬はエーシンリターンズとモーニングフェイス。
エーシンリターンズは、前走桜花賞3着(=阪神芝1600m:0.1秒差)。キングカメハメハ産駒なので桜花賞馬アパパネと同じ。チューリップ賞でも産駒が一緒に好走していて、まとめて好走しやすい今勢いのある系統と考える。母父キャロルハウスはサーゲイロード系で、丈夫で長持ちし、高齢まで力が衰えない特性がある。一定のペースで先行するとゴールまで粘るスタミナがあり、平坦巧者でもある。究極のキレ勝負には向かないが、僅差の勝負を毎回している内容からは侮れない。
No.〔8〕の牝系は、古馬で真価を発揮するタイプが多い。3歳春シーズンも好走は可能だが、桜花賞とは相性はあまり良くなく(=エアグルーヴ、アドマイヤグルーヴ、フサイチパンドラなど)、オークスや秋華賞とは相性が良い。この特性から桜花賞→オークスで反撃可能なタイプでもあり、この点から要注目。分枝記号cから、開幕週・最終週や重馬場での持久力勝負に強い傾向。3着候補に期待する。

モーニングフェイスは、前走忘れな賞1着(=阪神芝2000m)。スペシャルウィーク産駒はスタミナ型サンデーサイレンス系で、オークス馬2頭を輩出している(=05年シーザリオ、09年ブエナビスタ)。本来はエンジンの掛かりが悪く末脚が不発に終わることも多いのが産駒の特徴なのだが、本馬は近走で34秒台前半の末脚を連発していて性能の良いエンジンを積んでいる様子。母父Sadler's Wellsは、成長力豊かで底力がある。母父として東京芝コースのGⅠで好走も多く、ダービー・オークス・JCなど特に芝2400mで強い。今回は裏路線からのステップの鮮度が期待でき、またスペシャルウィーク×Sadler's Wells配合は05年オークス馬シーザリオと同じ。穴として期待する。
No.〔4〕の牝系は、3歳春から力をつけてクラシックで好走するような成長力がある。分枝記号kは、かなり時計のかかる馬場でのみ力を発揮する。冬場のダートや最終週の重馬場などが合う。馬場悪化なら期待できるかもしれないが、現時点の馬場では時計が速く、時計を詰められるかが鍵。この点から少し評価を落として3着候補。


tipmonaとは?

オークス2010回顧
優駿牝馬 ゼンノロブロイ産駒の特徴(改)。

軍神マルス
08期 予想歴12年

次走狙い:アパパネ
次走狙い:サンテミリオン


2010年 タイム 2'29"9 (やや重) 1FAve=12.49 3FAve=37.48

ラップ
①12.2-②10.9-③12.3-④12.4-⑤12.8-⑥13.1-⑦13.3-⑧13.5-⑨13.5-⑩12.0-⑪11.5-⑫12.4
1FAveとの誤差
①-0.3 ②-1.6 ③-0.2 ④-0.1 ⑤+0.3 ⑥+0.6 ⑦+0.8 ⑧+1.0 ⑨+1.0 ⑩-0.5 ⑪-1.0 ⑫-0.1
テン35.4-中盤78.6(前半38.3-後半40.3)-上がり35.9 『前傾・中弛み』

『前傾』・・・逃げ× 先行△ 差し○ 追込◎
『中弛み』・・・逃げ◎ 先行△ 差し× 追込○

1着アパパネ・・・キングカメハメハ×Salt Lake=ミスプロ×ヴァイスリージェント 〔9-f〕 13-11
1着サンテミリオン・・・ゼンノロブロイ×Last Tycoon=サンデーサイレンス×ノーザンダンサー 〔16-g〕 10-8
3着アグネスワルツ・・・ゼンノロブロイ×ヘクタープロテクター=サンデーサイレンス×ミスプロ 〔22-d〕 2-1
4着アニメイトバイオ・・・ゼンノロブロイ×フレンチデピュティ=サンデーサイレンス×ヴァイスリージェント 〔19〕 14-14
5着オウケンサクラ・・・バゴ×リアルシャダイ=レッドゴッド×ロベルト 〔4-m〕 10-11

流れはテン-上がりのラップ差から『前傾』と中盤の弛みから『中弛み』の複合ラップ。ただし中盤の弛みが非常に強く、ほぼ『中弛み』が基本となっていると考える。馬場はやや重の影響もあってタイムは近年では最も遅く、上がり特化の瞬発力勝負のはずの流れだがズブズブの結果に。展開的には追込が最も恵まれ、次いで逃げ、先行・差しには厳しい流れだが、好走した馬は先行・差しに位置した馬。世代の総合能力が問われたレースと考える。

1着アパパネは、前走桜花賞1着(=阪神芝1600m)からの好走。キングカメハメハ産駒のミスプロ系だが、凱旋門賞での好走も多いキングマンボ系で欧州型の要素を兼ね備えている。格の高いレースでの究極のスピード競馬になると本領を発揮し、厳しい展開ほど持ち前の底力を活かす。ダンシングブレーヴ系に近い特性と考える。母父Salt Lakeはヴァイスリージェント系で仕上がりが早く、2~3歳の時期なら重賞でも勝負になる。ヴァイスリージェント系は距離に融通性があるのだが、母は短距離を中心に走った馬で、Salt Lake産駒の特徴を良く出していた馬のため距離延長に不安は残すと考えて、侮ってしまい反省。勢いのあるヴァイスリージェント系と考え、距離に融通性ががるならば買いでした。また父×母父ともに馬場悪化はプラス要因になる配合でもあり、この点を甘く考えてしまったことは反省です。また阪神JF・桜花賞とともに好走した馬(=ウオッカ、ブエナビスタ、アパパネ)は、近年東京芝2400mでしっかり好走していることから、今後の傾向としてオークスでは信頼できる軸として考えるべきと反省します。未だ牝馬相手には崩れていないので、今後の成長にも期待します。
No.〔9〕の牝系は、早い時期から好走できるが本格化前までは詰め甘なところがある牝系。小回りコース鬼門だが、広いコースは好走が多く東京コースでも好走する。分枝記号fは、休養明けは苦にしない反面叩いて一変が少ないタイプ。前走好走から調子は維持と考える。この特性は今後も活かして考えたいと思います。

1着サンテミリオンは、前走フローラS1着(=東京芝2000m)からの好走。フローラSからのステップは、なかなか突き抜けることは少ないが2・3着には来ることが多い傾向。史上初のGⅠ1着同着となったが、このステップからの好走では久しぶりの1着馬。
ゼンノロブロイ産駒はスタミナ型サンデーサイレンス系で、初年度産駒のため種牡馬鮮度も高く戦う意欲は高い。産駒は淀みない流れを前で展開好走するタイプもいれば、鋭くキレるタイプもいて、比較的堅実なタイプが多い。母父Last Tycoonはノーザンダンサー系で、根幹距離に強い芝向き中距離血統。早い時期でも好走する早熟性も有するが、古馬になってから本格化し高齢でも侮れない成長力を有す。本格化前までは平坦コースが向く。ジワジワと成長するので侮ると痛い目をみる血統でもある。父×母父ともにこれからの本格化が期待できる配合でもあり、今後の成長に期待します。
No.〔16〕の牝系は、早い時期から走るのだが3歳秋以降に本格化する。また距離が延びて本領発揮が多いのが特徴。叩き良化型も多いステイヤー特性を有する。またNo.〔16〕の牝系は近年オークスでの好走が多く、距離延長での好走が多い特徴が活きやすく、来年以降も特注と考える。分枝記号gは、パワータイプが多く雨も苦にしないが、不器用なタイプが多く厳しい流れで本領を発揮する。

3着アグネスワルツは、前走フローラS2着(=東京芝2000m:0.2秒差)からの好走。ゼンノロブロイ産駒で、1着馬サンテミリオンと同じ。ゼンノロブロイ産駒は、前述の特徴を有しているが、その他に産駒がまとめて好走しやすい傾向がある。アネモネS(=1着ギンザボナンザ・2着アニメイトバイオ)やフラワーC(=2着コスモネモシン・3着サンテミリオン)や青葉賞(=1着ペルーサ、3着ハートビートソング)など、オープンや重賞での好走時はセットになることが多い(=逆に負ける時にも同じような着順にまとまりやすく、桜花賞は7着ギンザボナンザ・8着アニメイトバイオ・9着コスモネモシン)。今回は4着にゼンノロブロイ産駒のアニメイトバイオも好走し、この特性がよく活きたと思われる。またオークスには6頭出走したが、好走したのは5番人気のサンテミリオンと8番人気の本馬と考えると(=4着アニメイトバイオは11番人気、10着ギンザボナンザは9番人気、15着コスモネモシンは10番人気、18着ニーマルオトメは16番人気)、出走馬の中でも産駒の人気馬が好走したといえると思う。基本は5人気馬がまとめて好走しやすい(=上位人気馬が一緒に好走しやすい)特性を持っていると考える。母父母父ヘクタープロテクターはミスプロ系で、仕上がり早くオープン特別やトライアルでの好走は多いが、底力が問われる本番には弱いウッドマン系。直線平坦コースでの好走が多く、淡泊でごちゃつく展開が苦手。
No.〔22〕の牝系は、高速決着に強いスピードに優れた牝系。断然人気よりも穴馬としての立場での好走も多い牝系でもある。分枝記号dは、精神的にタフなタイプが多く、遠征や重馬場は苦にしない。また前走好走だと次走でも好走しやすい特性も持ち、特にトライアルレースなど前哨戦快勝→GⅠは必殺のローテーションとなる。この特性が活きた結果と考える。

4着アニメイトバイオは、前走桜花賞8着(=阪神芝1600m:0.4秒差)からの好走。ゼンノロブロイ産駒は、1着サンテミリオン・3着アグネスワルツと同じ。母父フレンチデピュティは、勢いと鮮度が重要なヴァイスリージェント系。距離の融通性も広い。前走8着からの反撃ではあるが今一つ届かなかった内容を考えると、ヴァイスリージェント系はやはり勢いが非常に重要だと考える。また本馬もそうだが、馬体重の増減には要注意。減りっぱなしや増減幅が大きい馬は信頼性が落ちる傾向あり。
またゼンノロブロイ産駒だし、本馬と1着馬アパパネは母父ヴァイスリージェント系。上位馬の血統に偏りがみられるため、特殊な馬場状態だったと推測でき、ブラッドバイアスがあったと考える。
No.〔19〕の牝系は、キレ味を武器に東京コースでの好走が多い牝系。東京芝2400mGⅠ好走血統が強いレースでもあり、父ダービー馬のゼンノロブロイ、母父は距離に柔軟性のあるヴァイスリージェント系ならやはり適性は十分でした。分枝記号はなしにて、やや晩成気味ながらも、平均的に能力を発揮するタイプと考える。

5着オウケンサクラは、前走桜花賞2着(=阪神芝1600m:0.1秒差)からの好走。バゴ産駒はレッドゴッド系で、凱旋門賞好走を好走した欧州スタミナ型の芝向き中長距離血統。同系にスウェイン産駒がいるが、スウェインほど重厚ではない様子。ただこの系統は、総じてスローの上がり勝負よりも厳しい流れでこそ持ち味が活きる。母父リアルシャダイはロベルト系で、スタミナや消耗戦での強さを伝えている。父×母父ともに厳しい展開でこそのタイプで、今回はやや重の馬場のため33秒台の上がりの瞬発力勝負とならなかったことから好走できたと考える。
No.〔4〕の牝系は、3歳春から力をつけてクラシックで好走するような成長力がある。スタミナ型タイプが多く、馬場悪化でスタミナも要る分好走しやすい状態にあったと考える。分枝記号mは、勝ち上がり率は高いが、能力の壁にぶつかると乗り越えることが難しいタイプ。よく言えば自分の持てる力を全て吐き出すが、相手がそれ以上だとあっさり負けてしまうタイプ。ただし弱い相手には滅法強いタイプ。ものさし馬になりやすい特性を持っているので、今後も指標に出来ると考えます。


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