桜花賞2024予想
結局主流タイプ種牡馬の血という事で落ち着いた。

夏影
14期 予想歴41年

◎テウメッサ
  9着/15人気

○ステレンボッシュ1着/2人
▲ハワイアンティアレ10着/12人
△マスクオールウィン14着/13人
×クイーンズウォーク
×コラソンビート


 先週から、Bコース開催となっているが、先週と今週土曜日の1600、1800㍍の好走馬の血統的傾向が顕著に出ている。ディープインパクト系か、キングカメハメハ系か、エピファネイアか、トニービンの血を持った馬の活躍が目立っていた。
 主流色か?、直線の長い阪神外回りだけにフランス色も有利に働いているような感じだ。
 考えて見れば、近5年の好走馬で、例外なのはダイワメジャー産駒のレシステンシアとシゲルピンクダイヤくらいなもの。その他の好走馬は、しっかりとドゥラメンテ、ディープインパクト、キングカメハメハ、エピファネイア、フランス系種牡馬の血を持っていたりするのだ。

3/30(土)

・3R「3歳未勝利」1800㍍

 1着エマロア     
   父ロードカナロア
   母父ハーツクライ

 3着ベイステート
   父シルバーステート
   母父ブロークンヴォウ

・6R「古馬1勝クラス」1800㍍

 1着グランデサラス
   父エピファネイア
   母父クロフネ

 2着ダイシンビヨンド
   父キズナ
   母父ブライアンズタイム

 3着マンデヴィラ
   父リアルスティール
   母父アカテナンゴ

3/31(日)

・5R「3歳1勝クラス」1600㍍

 1着テラメリタ
   父ブリックスアンドモルタル
   母父ヴィクトワールピサ
   母母父トニービン

 2着アルトゥーム
   父モーリス
   母父ディープインパクト

4/06(土)

・11R「阪神牝馬S(G2)」1600㍍

 1着マスクトディーヴァ
   父ルーラーシップ
   母父ディープインパクト

 2着ウンブライル
   父ロードカナロア
   母父ファルブラヴ

 3着モリアーナ
   父エピファネイア
   母父ダイワメジャー

 最内枠の勝馬でも、やや外目に持ち出し抜け出すシーンが多く、逆に最内に潜った馬や先行馬は最後脚が止まるシーンが目立った。スローになりやすい事からも、意外と摩擦係数高く体力消耗が大きな馬場状態なのかな?…と考える。

 近年の好走馬の血統傾向は以下の通り。

2023年
1着リバティアイランド
  父ドゥラメンテ
2着コナコースト
  母父キングカメハメハ
3着ペリファーニア
  母父母父トニービン

2022年
1着スターズオンアース
  父ドゥラメンテ
2着ウォーターナビレラ
  父シルバーステート
3着ナムラクレア
  父ミッキーアイル

2021年
1着ソダシ
  母父キングカメハメハ
2着サトノレイナス
  父ディープインパクト
3着ファインルージュ
  父キズナ

2020年
1着デアリングタクト
  父エピファネイア
3着スマイルカナ
  父ディープインパクト

2019年
1着グランアレグリア
  父ディープインパクト
3着クロノジェネシス
  父バゴ

…という事で、こちらの傾向に沿った方向で、今回は予想を考えてみたい。
 主流種牡馬の血を持つ、ノーザンF、社台Fの生産馬に注目する。


◎テウメッサ

(血統)
父ハービンジャー
母父キングカメハメハ☆

(オプション)
多頭数、「リステッド→G1」格上げ、生涯初G1。

 父、母父とチェルヴィニアと同配合。チェルヴィニアの母がオークス2着のチェッキーノなのに対し、こちらは、母母母が桜花賞2着馬フサイチエアデールが祖となっている。母母は朝日杯FS勝馬フサイチリシャールの3/4妹ライラプスでクイーンCの勝馬。マイル質のスピード競馬に強い血統背景を持つ。
母系の影響強く、スピードとキレ、前向きさがあるハービンジャー産駒で集中力もある。物理的にはナミュールに似たタイプイメージだが、母父がダイワメジャーからキングカメハメハに入れ替わっている分、精神的にも強化されたタイプだろう。

 前々走で不利を受ける競馬を克服し、前走でキツい流れの競馬にも対応しており、今回に向けて価値のある体験をしている事を評価したい。
 前々走は、直線で前が塞がる不利を受けながら、最後は突き抜けており、非常に高い集中力と闘志を感じさせる内容。
 前走も、キャットファイトにかなり詰め寄るシーンを見せており、勝負に対し強い執念感じた。

 キャリア5戦も、負荷の低いレースのみで消耗少なく、鮮度も高い状態。
 ここ2戦が強い内容で、今回最注目の1頭。

○ステレンボッシュ

(血統)
父エピファネイア☆
母父ルーラーシップ☆☆

(オプション)
休み明け、多頭数。

 阪神JFでは、アスコリピチェーノが常に進路が開いていた感が強かった事に対し、こちらは、それなりに馬群を捌いて来た感があった。
 道中は中段やや後ろと、今回に向けての追走力としては及第点、末脚のスピード、体力共に勝馬アスコリよりも上だろう。
 内容的には一番強い競馬をしていており、力量は相当なものだ。

 非常に日本色の強い血統背景を持ち、日本競馬向きのスピードとクラッシックに合った成長力が期待出来るタイプ。
 エピファネイア産駒の欠点は、鮮度要求度の高さ。更に、母母父もかなり鮮度要求度が高く、クラッシックシーズンが過ぎると共に終わりそうなタイプでもある。
 陣営もそこのところを良く理解しているのか?、今流行りの「ぶっつけ本番」ローテで挑んでくる部分も高く評価したい。重賞経験が阪神JFのみで、十分鮮度を保つ事が出来る。そして何より、この時期に馬体の成長を促せるのも良い。
 秋以降は、古馬牡馬混合路線→2〜3戦使ったら海外…みたいにコロコロ路線を変え、異色の競馬を体験させてやったほうが良いだろう。

 何はともあれ、今回はパワーアップしたステレンボッシュに期待してみたい。


▲ハワイアンティアレ

(血統)
父ロードカナロア☆
母父マンハッタンカフェ

(オプション)
多頭数内枠、「G2→G1」格上げ、生涯初G1。

 ロードカナロア産駒らしい集中力の持ち主。チューリップ賞では、馬群を上手く捌きながら上位に進出し、見事桜花賞出走権利を手中に収めた。
 
 この手のタイプは、結構馬体減りの激しいタイプが多かったりするのだが、今回も大幅な馬体減がなく出走に漕ぎ着ける事になりそうで何より。

 血統的には、リファール→メジロマックイーン→マンハッタンカフェ…とタフな集中力依存型を重ねて生産されて来た血統背景があり、激戦向きの指向性持った産駒が期待できる。
 特に、マンハッタンカフェは1代隔ててやると、自身の気の良さや体力ではなく、しぶとさを強調するようになる。結構現代競馬ではトレンドになりつつある血で、ダービー馬タスティエーラ、チャンピオンズC勝馬テーオーケインズ、フェブラリーS勝馬ペプチドナイルなどのG1馬を輩出。牝馬では、ミスニューヨークが代表産駒。中山のマイルでは抜群のしぶとさを見せ、ターコイズSを連覇している。

 今回も、そつのない競馬で上位進出に期待してみたい。

△マスクオールウィン

(血統)
父ドレフォン
母父ハーツクライ☆

(オプション)
多頭数、「G3→G1」格上げ、生涯初G1。

 フェアリーS走は、距離延長+「先行→差し」逆ショックによるもので、精神負荷の高さが尋常ではなく、「スプリント先行→マイル差し」とギャップの大きいステップ。これを克服したとなると、他馬とはかなりの力量差があったと考える。

 父はヴァイスリージェントの血を持つアメリカ型スピード血統。現状は異なるが、本来牡馬以上に牝馬産駒の大物産駒が期待出来る種牡馬。母はフランス色が強調されたタイプ。

 フェアリーSの内容には正直凄みを感じるが、レースで受けた心身的ダメージの心配と、この大外枠がどう出るか?


▽セキトバイースト

(血統)
父デクラレーションオブウォー
母父フットステップスインザサンド

(オプション)
多頭数内枠、「逃げ→差し」軽置取りショック、生涯初G1。

 デビュー当時の馬体重は432kg。馬体を増やしながらメキメキと力を付けて来た一頭で、今が正に「伸び盛り」のタイミングだ。

 1200㍍の実績は無いが、血統そのものはスプリント色。世界的に猛威を振るっているウォーフロント系。

 前走は10kgの馬体減での出走。権利取りの為に仕上げて来た感あり。おそらく差しに回ると見ていたが、予想に反した逃げ戦法を取った。
 馬体減による体力低下があるにも拘らず、前走よりも体力負荷掛ける戦法を取り、2着に粘った。「楽→苦」に対する耐性が非常に高い馬である事を痛感した。
 前傾ラップの差し競馬になったレースで、人気薄の差し馬が軒並みパフォーマンスを上げ、1番人気の先行馬がパフォーマンスを落としたレース。この逃げ粘りは「強い」の一言も、考えてみれば「生涯初の逃げ」による激走。疲労面がかなり心配でもある。評価を少し下げてみた。


他有力馬

・チェルヴィニア

 速い流れの競馬の経験無く、追走に苦しみそうなイメージ強い。
 母チェッキーノの影響強く、現状からも中長距離の力勝負向きそう。
 ここで狙うのではなく、桜花賞凡走のオークスが狙い目だろう。

・アスコリピチェーノ
 完成度が高く、非常に素直な競馬をしていただけに、これ以上の上がり目が見込めなさそうなイメージ。
 あくまで、私の主観ではあるが。

✕コラソンビート

 レースっ振りから、体力不足なイメージ。
 阪神JFは体力足りず、上位2頭に食らいつく事すら出来なかった。前走もエトヴプレに体力負けした格好だ。
 現状では、体力的な欠点が誤魔化せる1400㍍での差し競馬がベスト。
 重賞使われ過ぎで、鮮度もなく。

✕クイーンズウォーク
 前走は距離短縮、スローペース差しの内容。追走スピードに難を示しそうなステップで。


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