朝日杯FS2024予想
阪神JFは差し決着となったが…

夏影
14期 予想歴41年

◎アルレッキーノ
  10着/8人気

○パンジャタワー12着/4人
▲クラスペディア6着/14人
△ダイシンラー4着/12人
×ミュージアムマイル


 先週の阪神JFは差し決着となったが、基本的に今の京都は内目が荒れた前残り馬場。コースの最内を選びさえしなければ前が残りやすい。

 先週の土曜メインのリゲルSは、大外枠2頭の先行馬がワンツー。人気の差し馬3頭は、パフォーマンスを上げる事出来ず人気を裏切った。

・シャドウフューリー(4人気) 2→2 1着(34.1)
・セッション(5人気)     2→2 2着(34.2)

・キープカルム(1人気)    6→6 3着(33.9)
・ゴンバデカーブース(2人気) 11→11 10着(34.4)
・トランキリテ(3人気)    8→10 8着(34.2)

 ペースは、前半46.9→後半46.0と極端なスローではないものの、後傾ラップ気味の流れ。先行馬が体力温存が出来た割に、差し馬の伸びがイマイチ。勝馬シャドウヒューリーの上がりが34.1だったのに対し、最速上がりはキープカルムの33.9とその差はたった0.2秒。2人気ゴンバデカーブース、3番人気トランキリテに関して言えば、2着馬セッションの上がりタイムすら超える事は出来なかった。
 つまりが、路盤が硬く減速しにくいが、逆に末脚の伸びが利き難い「惰性」向きの馬場だという事。トップスピードの速ささよりも、いかに素早く自分の速度に加速出来るかが重要。加速後は惰性でしのげる。

 阪神JFは、デビュー間もなく体力が付き切る前の若駒、且つ体力面で劣りスピード面で優れる牝馬の限定戦だったからこそ差し決着となった。しかし、勝ったアルマヴェローチェは洋芝で2戦2連対。ビップデイジーの2戦は最速上がりも、デビュー戦は上がりが掛かる競馬、2戦目は超どスローも相手は中距離レースを中心に使われた馬ばかり。決してキレやスピードが生きていた訳ではない。逆に主流的スピードをウリとしていたコートアリシアンは末脚不発に終わっている。要はパワー型の馬が流れに逆らわず競馬をして勝ったという内容だ。
 今回は牝馬よりも体力的に優れる牡馬の戦いとなるので、問われる適性が体力側にズレて来ると考える。

 脚質問わずアメリカ的前向きさは必須、先行馬は相手強化の不利、差し馬は物理的な不利を抱える難解なレース。
 先行馬なら、イギリス的なしぶとさも加えてほしいし、差し馬ならもうひと押し出来るだけの気力や、強引さも欲しい。

◎アルレッキーノ

(血統)
父ブリックスアンドモルタル
母父キングカメハメハ

(オプション)
多頭数内枠、「G3→G1」格上げ、「先行→差し」位置取りショック。

 血統イメージとラップ解析から判断すると、性格的には父で物理的には母なのかなぁ…といった感じ。
 初勝利を挙げた2戦目は4ハロン目と5ハロン目に息が入る間があり、そこから11.4→10.8→11.5と末脚が爆発し後続を千切る内容。その加速力は凄まじく、終いハロン地点から、12.1 →11.4、さらに11.4→10.8という急加速を見せている。

 前走は、終始11秒台が続いた流れで好位を追走したが、息が入らなかった。しかしながらパッタリ止まった感はなく、道中矯めていた馬に交わされていった。
 
 物理的には息を入れれば、末はキレるが、短めの距離の速い流れに対する追走力には欠けるタイプ。スタミナと体力はかなりあり、末脚を失ってもかなりしぶといタイプだろう。
 しかし、性格的にはかなり前向き。少頭数では前に壁を作る事が出来ず掛かって粘るだけの競馬になってしまうが、馬混みに入れて折り合わせれば息が入り、欠点となる前向きさは逆に末脚の起爆剤になる。
 血統背景はまるで違うが、ちょっとステイゴールド産駒っぽいイメージ。

 かなり癖が強く、乗り手を選ぶタイプ。前走の敗戦に懲りずルメールが乗り続けてくれるというのは、その辺のところを理解し、しっかり秘策をがあるものと考える。

 この馬の個性を生かすなら、馬群に入れて矯める競馬がベスト。先行しても大崩れせず、先週のテリオスララのような競馬をしてくれると見ている。そんな理由で、今回の一番手に選んでみた。

○パンジャタワー

(血統)
父タワーオブロンドン
母父ヴィクトワールピサ

(オプション)
「1400→1600㍍」距離延長。

 アルテヴェローチェとの比較において、アルテはハイペースの流れに逆らわない素直な競馬だったのに対し、こちらは軽い1400㍍質を差している。ある程度の強引さが必要な分、こちらの方が内容的には上だし、大物感もこちらの方があるかなぁといった感じ。
 父タワーオブロンドンは直線短い中山コースで抜群の加速力を見せ、スプリンターズSを制している。
 今の馬場状態なら距離延長は向くステップだし、「差し→先行」位置取りショックというオプションを使っても面白い。
 イギリス色が強いスプリンターで、オーバーペースになるようなら、まずこの手の差し馬が突っ込んで来るはず。

△クラスペディア
△ダイシンラー
△エイシンワンド

✕ミュージアムマイル

デビュー戦でコケるのは悪くないも、距離を延ばしてパフォーマンスを上げているのは芳しくない。スローの2000㍍からの距離短縮では、間に合わない競馬になる公算高く。


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