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【最終予想】
トーホウプリンセスがここなら。前走はかなり厳しいペースを追走して、自ら潰しに行ってのもの。勝ち馬には千切られたがロスなく立ち回ったスティールパスだったし、3着以下は完封。時計的にも最上位。今回も55kgだが、前走でしっかりと前傾ラップに対応できた点は阪神1400でもプラスに働く。芝スタートが必ずしもプラスとは言えない馬ではあるが、この枠でウィリアムズなら流れに乗ってくれると期待する。まともなら力的には最上位だと思うので、ここはしっかり勝ちきってもらいたい。
モエレジュンキンは内枠過ぎるのと消極的な高倉ということで評価を下げた形。阪神は3角で内にいると窮屈になりやすいので、先行しきれないと不安が大きい。ただ、ペース自体が上がってしまえば問題ないので、スムーズな競馬ができるようなら能力は引けを取らない。1700の軽いダートで好時計の持ち主で、時計勝負で詰めてくる可能性は十分にある。
【展望】
ダート1400m路線の準OP。上はかなりハイレベルな情勢が続いていて、重賞で戦うにはハードルが高い状態となっているが、ここで強い勝ち方をして、重賞戦線に殴り込める馬が出てきてほしい。今週から降級組も多数参戦しており、ハイレベル1400路線で上からの脱落組と新興勢力の戦いとなりそう。OP特別でそこそこ好走してきた4歳降級馬を中心に、準OPの安定株、1000万下勝ち上がり組と馬券としてはやや難解な一戦で、どこを取るかだろう。
中心はやはりオープンからの降級組、シゲルソウサイ。前走栗東SではOP特別で内枠から押して2番手につける。そこから厳しい前傾ラップを刻んで直線序盤まではトウショウカズンとしっかり叩きあえた。55kgということもあったし、今回は58kg。芝スタートとはいえ、ダート戦のトップハンデは苦しい条件であることは間違いない。ただ、この馬は基本的にスピード持続戦向きというよりは、皆生特別のようにある程度のペースで運んでそこから勝負どころで加速するような競馬の方が持ち味が出ている印象で、皆生特別ではかなり激しく押してハナを奪うと、少し緩めて12.4 - 12.1 - 11.7 - 12.2の流れ。直線序盤で二の脚を使って突き放すと最後はアドマイヤロイヤルをしっかりと完封。3着以下は千切る強い内容だった。勝負所での反応力はやはり武器になる。が、これも58kgという斤量は決して楽な条件ではない。平均ペースぐらいでマイペースで運べれば力は抜けているとは思うが、スタートが速い馬ではないし、すっとハナを取りきれない、最悪先行しきれない場合の不安は残る。近走もペースが上がって良さが消されているだけに、ペースが早くなった時に不安も考えると、ここで全面的に信頼を置ける馬とは思えない。
相手筆頭には立夏Sでスティールパスに完敗を喫したトーホウプリンセス。平均ペースでしっかりと押し上げて12.0 - 12.2 - 12.1 - 12.3の流れで外枠終始外々を追走し、4角で仕掛けるという競馬ながら、3着馬はしっかり離しての内容と力は見せた形。今年はダート1200mを2走してきたが、どちらも先行は出来たものの、そこからの一伸びが足りず。距離延長で平均的な競馬をできたことで、スピードを活かすことができた前走を見ても今なら1400mでスピード勝負になりやすい阪神というのはプラスになる。このコースは1戦1敗だが新馬戦によるものだし、芝スタートの京都1400mでは前傾ラップで好位から抜け出し勝利。ただ、やはり先行力という点ではダートスタートの方が良さが見える馬でもあり、この辺りが課題となってくるか。前走の内容からも距離自体は1400の方がスピードを活かせているし、すっと流れに乗れるようなら面白い1頭ではあるのだが。ここでは55kgで前走から据え置き。相手も強敵と言えるほどではないが、骨っぽい馬は多い。こちらも人気の一角を担うだろうが、信頼に足るとまでは言えないか。
この2頭を崩すとすれば、54kgで不気味なモエレジュンキン。時計が掛かっていた冬の阪神、3走前はヤヤオモで1:24.0はなかなか。前傾ラップを番手で追走していって、しぶとく粘る内容はスピード持続力型。レースレベルもなかなかに高く、昇級でもやれそうな印象を受けた。1700mの平均ペースでも時計で見劣らない馬なので、スピード持続戦になりやすい阪神1400m、1700の持続戦でもばてずに伸びる持続力とハンデ54kg、得意条件で大きな追い風となりそう。1400の持ち時計は足りないが、1700の内容からも馬場が軽くなれば縮めてきているだけにそれほど大きな心配ではなさそう。スピード自体はある馬で、前走はダート坂スタートの東京1400mでは完全なオーバーペースとなったので辛かった。芝スタートから楽にスピードに乗ってそれで押し切れる舞台、そこで54kgならば怖い。安定したテンの速さも魅力で、様々な条件で好転してきそう。
前走鞍馬Sでは京都芝1200mで軽いスピードを見せて驚かせたテイクアベット。ダートスタートばかりで芝がどうかと思ったが、問題なくそのスピードを発揮した形。走破時計1:07.2は馬場を考えるとそこまでではないにせよ、芝で先行できたという点は単純にプラス。それでも楽に行けたというわけではないので、すっと楽にハナを切れてきたダートスタートと比較するとやはり不安は残る。それに3角までの距離が長くなる1400mという舞台だと、ペースが上がってしまう可能性もあり、この辺りは不安材料。陽春Sでは緩めて11.9 - 11.3 - 12.2と勝負どころで抜群の瞬発力を見せて圧勝していて、逆にペースが上がった京都1200の橿原Sでは勝ち切れなかった。その点でも、芝スタートでペースが上がって時計勝負になりそうな今回は距離という面も含めて試金石の一戦。前走から3kg増となる58kgももろもろ含めて、序盤の運び方が重要になってきそうだ。
フィールドシャインも55kgならば面白い。前走から更に1kg減となるが、前走はハイペースで大外を回す競馬。平均ラップでこれでは脚を使って苦しくなっても仕方ない。勝ち馬は強かったが、3着とはそう差はないし、有力馬に不安が大きいこのレースならば、条件的に浮上してきてもいい馬。摩耶Sでは4着とはいえ、前3頭には完敗の内容ではあり、レースレベルの差はあれど、やはり際どいところまでというのは難しいかもしれないが、うまく立ち回れば圏内に入り込むことぐらいはできる条件で。割と勝負どころで脚を使える馬なので、どちらかというとペースは緩んだ方が良いように感じる。山科Sでは最速地点の4角で外から押し上げているし、この辺りが活きてくる展開なら。そういう意味ではやはり阪神1400mがベスト条件とは言えなさそうで、あくまで嵌ればという条件が付くか。
昇級初戦となるスマイルタイムも圏内。前走は前傾ラップでしっかりと番手追走。直線でしっかり抜け出し、エーシンポルックスの強襲をクビだけ退けた。時計的にはまずまずのように見えるが、この時の阪神は3月ほど時計が掛かっていない。実際古馬500万下でも走破時計は1:24.2とあまり差はない。そういう点ではあまり強調できる内容ではないと言える。今回はハンデで55kgと2kg減。相手関係は強化も、出来のよさと不安の小ささは有力各馬に不安が多い今回は武器。出がそこまで良い馬ではないので、ここに入ると序盤の位置取りは重要になってきそう。時計的に強調できるわけではない先行馬なので、人気するようなら手控えたいが、有力馬の不安で地味に売れそうな気はする。
前走大敗もキングパーフェクトが怖い。銀嶺Sの末脚はなかなか強烈でインペリアルマーチを追い詰めたという点で力的にはここでもと思わせる馬。平均ペースを無理なく追走して12.2 - 12.3 - 12.0 - 12.7の最速地点でぐんぐん伸びてきたが、L1で脚色鈍らせて届かなかった形で、トップスピードの良さが目立った。前走は3角から追われても全く反応しなかった。きずな賞や銀嶺Sを見ても、トップスピードやそれなりの持続力はある馬で、時計勝負が苦手というわけでもなさそうなので、前走の大敗が謎ではある。が、基本この馬は叩き良化型の傾向ではあるので、ハンデも56kgで前走の敗戦で人気を大きく落とすようなら実力的には面白いかもしれない。
最後にメトロノース。前走は好位からなだれ込むような形だったが、大外枠で終始外々。L1で伸びてきたことを考えてもスピード負けで、1200は少し短いのは確かだろう。それとダートスタートで良さが出なかったようにも思う。芝スタートでスピードに乗せて、持続力で押し切るという形がベストだと思うので、この馬の実績通り阪神1400に変わるのはプラスだろう。ただ、中京ではスムーズな競馬で伸びきれなかったという点では不満も残る。条件は良いが、休養明けから前走で漸く目途は立てたものの、これで人気してきて信頼できるかどうかはまだ微妙なところ。ハンデ56kgは実績的には少し軽いのは確かで、他も不安があるわけなので何とも言えないが、人気によるところが大きいかもしれない。もともとは叩き良化型。前走で調子が戻ってきたと判断しても良さそうなので、狙いどころとも言える。
http://blog.livedoor.jp/catassan/ 06/02 14:28
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